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流氷ノロッコ号(りゅうひょうノロッコごう)とは、北海道旅客鉄道(JR北海道)が釧網本線網走駅 - 知床斜里駅間にて運転していたトロッコ列車臨時列車)である。

流氷ノロッコ号
流氷ノロッコ号と流氷(2013年3月)
流氷ノロッコ号と流氷(2013年3月)
運行者 JR logo (hokkaido).svg 北海道旅客鉄道(JR北海道)
列車種別 普通列車
運行区間 網走駅 - 知床斜里駅
経由線区 釧網本線
使用車両 510系客車DE10形ディーゼル機関車
釧路運輸車両所
運行開始 1990年2月10日
備考 2010年3月現在のデータ
運転開始時の列車名は「オホーツク流氷ノロッコ号」
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北浜駅に停車中の流氷ノロッコ号と流氷

本項では、かつて同区間で運転されたその他の臨時列車についても触れる。

目次

概要編集

厳冬期にオホーツク海沿岸まで押し寄せる流氷展望と「しばれ[1]体験」を目的に、通常より速度を遅く設定して運転される観光列車である。運転開始時は「しばれ体験」に重点が置かれ、当時の一部車両は窓と暖房がなく毛布が用意されていた。

「ノロッコ」の名称は、速度が遅い(のろい)とトロッコを合わせた造語である。当初は設定期間内の週末や祝日を中心に運転されていた。

2015年11月、牽引するディーゼル機関車が老朽化し必要な数の確保が難しいこと、維持費もかかり赤字となっていることにより、2015年度冬期で廃止することが報道された[2]

しかし、観光への影響を懸念する地元から存続の強い要望があり、機関車で客車を引く方式での運行を2016年2月28日を最後に終了するものの、来季以降は普通列車用ディーゼル車を使っての運行継続を検討するとし[3]、2017年よりキハ54系の専用ラッピング車2両による「流氷物語号」が運行されている。

沿革編集

  • 1990年平成2年)2月10日:「オホーツク流氷ノロッコ号」運転開始、3月25日までのうち9日間設定[4]。当初の使用車両はスハフ42形客車(スハフ42 2245)、トラ70000形貨車(トラ71422)、ヨ3500形貨車(ヨ4350)であった。
  • 1998年(平成10年):旧型車両による運転を終了[5]
  • 1999年(平成11年)2月6日:新型車両による運転を開始[5]
  • XXXX年(平成XX年):列車名を「流氷ノロッコ号」に変更。
  • 2016年(平成28年)2月28日:機関車で客車を引く方式での運行を終了[3][6]。来季以降の普通列車用ディーゼル車を使っての運行継続を検討[3]

運転概況編集

1月下旬から3月上旬の流氷観光期に1日2往復運転する。2010年(平成22年)で20周年を迎えた。

停車駅編集

1号
2・3・4号
  • 網走駅 - 北浜駅 - 浜小清水駅 - 止別駅 - 知床斜里駅
    • 北浜駅では10分前後の停車時間が設定される。止別駅は2012年(平成24年)より全列車停車開始[7]

使用車両編集

くしろ湿原ノロッコ号と同一車両を使用する。

牽引機関車
客車
  • 50系客車改造の客車5両編成である。編成内容は以下の通り。網走寄りが1号車。
1号車:オハ510-1
2号車:オハテフ510-2
3号車:オハテフ510-1
4号車:オハテフ500-51
5号車:オクハテ510-1

※機関車は網走方に位置し、知床斜里方の先頭車両(オクハテ510-1)最前部には運転台が設けられている。知床斜里へ向かう際はオクハテ510から最後尾の機関車を制御して推進運転[8]が行われる。

担当車掌区編集

 
車内販売カウンター

車内サービス編集

3号車にあるカウンターにおいて乗車記念品や弁当、土産品の車内販売を行っている。そのため、ワゴンサービスは行っていない。

展望車には大きな窓に面したベンチ座席が設置され、オホーツク海を一望できるようになっている。客車にはダルマストーブが設置され、車内の売店で売られているスルメを自分で焼いて食べることもできる。

ギャラリー編集

同区間で運転されたその他の臨時列車編集

 
原生花園スタンディングトレイン ハテ8001(2001年)
 
はなたび知床エクスプレス(2008年)
 
流氷物語号(2017年)

「流氷物語号」を除き、いずれの列車も春から夏にかけてに設定された。

原生花園ノロッコ号編集

オホーツク流氷ノロッコ号と同じ車両を使用し、1991年(平成3年)に運転開始[9]1994年(平成6年)の運転[10]を最後に設定されていない。

原生花園スタンディングトレイン編集

キハ54形500番台気動車に専用客車を連結。2000年(平成12年)に運転を開始し[11]、翌2001年(平成13年)にはスタンディングトレイン専用車両として、レストバーが設けられているのみで座席はないハテ8000形が用意された[12]2003年(平成15年)の運転を最後[13]に設定されていない。

はなたび知床エクスプレス編集

ノースレインボーエクスプレス車両を使用し2006年(平成18年)に運転開始[14]。往路は札幌発知床斜里行、復路は網走発札幌行で設定され、釧網本線内は快速列車として運転された。2008年(平成20年)の運転を最後に設定されていない。

流氷物語号編集

「流氷ノロッコ号」の後継として、キハ54系500番代2両に専用ラッピングを施し2017年より毎年2月前後に運転。キハ54 507は白地で海側に流氷と山側にクリオネをあしらった「白車両」、508は青地で山側に知床連山と海側にエゾスカシユリをあしらった「オホーツクブルー車両」とし、旧流氷ノロッコ2 - 4号と同様の停車駅で上りは北浜、下りは浜小清水で長時間停車を行う。

脚注編集

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  1. ^ 北海道方言#動詞「しばれる」
  2. ^ “流氷ノロッコ号、今冬で廃止 JR北海道が方針”. 共同通信. (2015年11月11日). http://www.47news.jp/CN/201511/CN2015111101000787.html 2015年11月11日閲覧。 
  3. ^ a b c “流氷ノロッコ号、ディーゼル列車での継続を検討 JR北海道”. 北海道新聞. (2016年2月25日). http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/economy/economy/1-0238845.html 2016年2月26日閲覧。 
  4. ^ 『鉄道百年の歩み』 p. 124
  5. ^ a b 『鉄道百年の歩み』 p. 133 同年5月1日 - 5日の「旧ノロッコ号お別れウィーク」をもって旧型車両運転終了。同年7月1日からのくしろ湿原ノロッコ号より新型車両運転開始。
  6. ^ “JR北海道 「流氷ノロッコ号」28日で運転終了”. 交通新聞 (交通新聞社). (2016年2月26日) 
  7. ^ 流氷ノロッコ号2012年運転案内”. JR北海道釧路支社. 2012年2月19日閲覧。
  8. ^ 鉄道ピクトリアル』 2007年2月号 (No.785) p.30
  9. ^ 『鉄道百年の歩み』 p. 125
  10. ^ 『鉄道百年の歩み』 p. 129
  11. ^ 『鉄道百年の歩み』 p. 136
  12. ^ 『鉄道百年の歩み』 p. 138
  13. ^ 支社管内 特急列車・イベント列車の歴史”. JR北海道釧路支社. 2012年2月19日閲覧。
  14. ^ 「北海道デスティネーションキャンペーン」オープニング企画(6月)について (PDF)”. JR北海道. p. 4 (2006年5月10日). 2012年2月19日閲覧。

参考文献編集

  • 北海道旅客鉄道釧路支社『JR釧路支社 鉄道百年の歩み』(2001年)
  • エムジー・コーポレーション『北海道JR系現役鉄道車両図鑑』(2009年)

関連項目編集

外部リンク編集