ピラニア (映画)

1978年公開のアメリカ映画

ピラニア』(原題:Piranha)は1978年ニューワールド・ピクチャーズ製作のアメリカ映画アメリカ陸軍によって改良された肉食魚ピラニアの恐怖を描く。

ピラニア
Piranha
監督 ジョー・ダンテ
脚本 ジョン・セイルズ
製作 チャコ・ヴァン・リューウェン
ジョン・デイヴィソン
製作総指揮 ロジャー・コーマン
ジェフ・シェクトマン
出演者 ブラッドフォード・ディルマン
ヘザー・メンジース
ケヴィン・マッカーシー
音楽 ピノ・ドナッジオ
撮影 ジェイミー・アンダーソン
編集 ジョー・ダンテ
マーク・ゴールドブラット
製作会社 Piranha Productions
配給 アメリカ合衆国の旗 ニューワールド・ピクチャーズ
日本の旗 ユナイト映画
公開 アメリカ合衆国の旗 1978年8月3日
日本の旗 1978年10月14日
上映時間 93分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
次作 殺人魚フライングキラー
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概要 編集

ジョーズ』の世界的大ヒットを受けて数多く製作された生物パニック映画の一つ。監督のジョー・ダンテ、脚本のジョン・セイルズにとっては出世作となった。低予算ではあるが、ロブ・ボッティンフィル・ティペット、ボブ・ショート、クリス・ウェイラスなど、当時の新進のSFXアーティストが多数参加している。スティーヴン・スピルバーグは「ジョーズの模倣映画の中で最高の作品」と評価した[1]

監督にダンテを抜擢したのは、「チャコ・ヴァン・リューウェン」こと筑波久子だった。筑波は「最初、『この人大丈夫?』って感じでした。だって、すごく痩せてて、いつも震えてたから。何より、声が小ちゃくて。か細い声で『ア、アクション…』って」と本作でのダンテの印象について語っている[2][要ページ番号]

ストーリー 編集

夜の山中をハイキング中、偶然見つけた施設に入り込んだカップルが、施設内のプールで何かに襲われた。数日後、行方不明となったカップルを探すために現地を訪れた女性調査員マギーは、酔いどれガイドのグローガンを雇ってカップルの足取りを追い、施設へたどり着く。そこはアメリカ陸軍の極秘施設であり、プールには兵器として品種改良されたピラニアが飼育されていた。プール内を確認しようとマギーが水を抜いたことにより、獰猛なピラニアの群れは河川に放たれ、殺戮を繰り返しながら下流のキャンプ場に迫る。折しも下流ではグローガンの娘がキャンプに参加していた。水泳大会の予定もあるという。グローガンはこのことを広めようとするが軍の関係者に邪魔をされる。二人は留置場に入れられ、ピラニアたちはキャンプの子供たちや観光客を襲い始める。マギーの計略で留置場を出たグローガンは惨劇を目の当たりにする。一計を案じたグローガンはマギーの協力の元、水面下にある廃液のタンクのバルブを開いて、ピラニアたちを退治しようと自ら川に飛び込むのだった。無事廃液で退治したかに見えたが、塩水に強いピラニアが海で生きているとの暗示を残して物語は終わる。

キャスト 編集

役名 俳優 日本語吹替
TBS
ポール・グローガン ブラッドフォード・ディルマン 羽佐間道夫
マギー・マッキューン ヘザー・メンジース 小宮和枝
ロバート・ホーク博士 ケヴィン・マッカーシー 阪脩
ジャック キーナン・ウィン 上田敏也
バック・ガードナー ディック・ミラー 池田勝
メンジャース博士 バーバラ・スティール 山田礼子
デュモント ポール・バーテル 飯塚昭三
ワックスマン大佐 ブルース・ゴードン 村松康雄
ベッツィー ベリンダ・バラスキー 高島雅羅
ローラ・ディキンソン メロディ・トーマス・スコット 榊原良子
スージー・グローガン シャノン・コリンズ 滝沢久美子
捜査会社社長 リチャード・ディーコン 藤本譲
デヴィッド ロジャー・リッチマン 秋元羊介
バーバラ ジェイニー・スクアイア 山田栄子
父親 エリック・ヘンショー 広瀬正志
警官 バリー・ブラウン 屋良有作
演出 伊達渉
翻訳 矢田尚
効果 桜井俊哉
遠藤堯雄
調整 前田仁信
録音 TFCスタジオ
担当 安斎久司
プロデューサー 熊谷国雄
製作 東北新社
TBS
解説 荻昌弘
初回放送 1982年3月15日
月曜ロードショー
21:02-22:55
(本編ノーカット)
DVD収録

映像ソフト 編集

  • 『ピラニア』【DVD】(2003年12月26日、キングレコード
  • 『ピラニア』【Blu-ray】(2013年9月27日、スティングレイ)

サウンドトラック 編集

  • 『ピラニア』(2004年9月6日、Varese Sarabande)※限定1000枚

音楽:ピノ・ドナッジオ

続編とリメイク 編集

脚注 編集

  1. ^ McBride 1999, p. 257.
  2. ^ 『女性自身』「シリーズ人間NO2139 “日活の看板女優”米ハリウッドの映画プロデューサーに転身して大成功 筑波久子さん(75)」(平成25年7月16日号、光文社)

外部リンク 編集