酒田短期大学(さかたたんきだいがく、英語: Sakata Junior College)は、山形県酒田市豊里下西割38[注釈 1]に本部を置いていた日本私立大学である。1966年に設置され、2004年に廃止された。大学の略称は酒短。

酒田短期大学
大学設置/創立 1966年
廃止 2004年
学校種別 私立
設置者 学校法人瑞穂学園
本部所在地 山形県酒田市豊里下西割38[注釈 1]
学部 経済学科
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概要 編集

教育および研究 編集

  • 「経営起業」・「国際ビジネス」・「観光・地域デザイン」・「農業経営者」の各コースからなっていた。外国語教育にも力を入れており、英語のほか中国語も設けられていた。

学風および特色 編集

  • 理念は「危機管理に強い経営者養成」で、国際性重視を基本理念とする[7]。経営母体は国際自然環境学園グループの一つである。クリスマスには「雪と光の祭典」を行っていた。

沿革 編集

基礎データ 編集

所在地 編集

象徴 編集

  • 酒田短期大学のカレッジマークは右記資料を参照[25]

教育および研究 編集

組織 編集

学科 編集

専攻科 編集

  • なし

別科 編集

  • なし

取得資格について 編集

附属機関 編集

  • 図書館:地域開放を行っていた。
  • 総合研究所

研究 編集

  • 総合研究所にて「環境アセス廃棄物処理の研究」・「地域観光資源の活性化」・「郷土料理の研究」などが行われていた。
  • 『酒田経済短期大学研究紀要』[29]
  • 『酒田短期大学研究紀要』[30]
  • 酒田短期大学研究論集編集委員会 編『酒田短期大学研究論集』[31]

学生生活 編集

部活動・クラブ活動・サークル活動 編集

大学関係者と組織 編集

大学関係者一覧 編集

歴代学長

施設 編集

キャンパス 編集

  • キャンパス近隣は田園地帯で西には小さな森林があり、その東側には新井田川が南北に流れていた。
  • 敷地内には地元の農産物直売所が設けられていた。

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  • 酒田短期大学の寮は「みずほ寮」と呼ばれ、JR羽越本線酒田駅の東にあった。入寮定員は男子24、女子36と女性の方がやや優遇されていた感じではあった。

廃校後 編集

  • 廃校後、酒田市は市税滞納を理由に全施設(土地2万6490平方メートルと建物3棟)を差し押さえた。2005年山形地方裁判所酒田支部による競売において酒田市内の男性が7800万円で落札。土地・建物の一部は、男性が経営していた有料老人ホーム「シルバーホームコスモス」「サン・フォレスト鳥海」の施設となったが、事業が続かず、2008年頃閉鎖。廃墟化した。経営者の男性が施設に掛かる固定資産税などを滞納したため、酒田市が2013年6月までに再び差し押さえ、また競売に掛けられた。「Yahoo!官公庁オークション」に出品され[32]、都合6回競売に掛けられるも応札者が現れず、酒田市は固定資産税の減免措置を受けられる公益法人に絞って応札を呼びかけた。7回目の競売となった2015年1月6日、酒田市の浄土宗寺院宗教法人瑞相寺(斎藤善明住職)が4130万円で落札した[33]。斎藤善明住職は旧短大の元経営母体学校法人天真林昌学園の理事長と同法人が経営する酒田南高等学校の校長を務めており、事実上元の経営者が施設を買い戻した形となった。斎藤善明住職は落札した土地・建物を学校法人天真林昌学園に譲渡し、改修の上酒田南高等学校の施設として利用する方針を示した。酒田市は再び文教施設として活用されることを歓迎。同年、「学校法人天真林昌学園豊里キャンパス」となり、旧短大の施設の一部が酒田南高等学校野球部寄宿舎となっている。

対外関係 編集

他大学との協定 編集

関係校 編集

系列校 編集

社会との関わり 編集

  • 学校の定員の2倍を超える多数の中国人留学生を不法に受け入れ、学生ビザでの日本への労働目的の入国の足掛かりにさせた。そのことが引き金になり資金繰りが悪化、2002年に事実上廃校になった。文部科学省が運営する学校法人瑞穂学園に対し2004年に解散命令を出した。国所轄の学校法人への解散命令は初めてとなった[34]みずほ学園短期大学と改称して新学科を設立するという再建策が出されたが実現しなかった[35]
  • この中国人留学生が、都心に出て水商売風俗の仕事に従事していたことから、「日本にはセックステクニックを教える売春婦養成大学がある」という噂が外国人を中心に流れたことを石井光太が紹介している[36]
  • 酒田短期大学の卒業証明書・成績証明書等の交付については、既に経営していた学校法人が解散しており、事業の継承者もいないため、所轄官庁である文部科学省高等教育局大学振興課が取り扱っている。

卒業後の進路について 編集

編入学・進学実績 編集

注釈 編集

注釈グループ 編集

  1. ^ a b 廃校後の状況については廃校後を参照。
  2. ^ 平成15年度より学生募集停止[5]

補足 編集

  1. ^ 当初は東田川郡余目町宮曾根に所在したが、創立翌年に酒田市豊里に移転[1][2]
  2. ^ 現在の文部科学省
  3. ^ うち12。
  4. ^ うち女27
  5. ^ うち女10
  6. ^ うち女29
  7. ^ うち6
  8. ^ 女性のみ
  9. ^ うち男134、女134
  10. ^ うち男128
  11. ^ うち284
  12. ^ うち女29
  13. ^ 最終募集となった2002年における体制[26]
  14. ^ 1966年4月1日文部省告示第175号により教育職員免許法の所要資格を得させるための適切な課程として認可される[27]

出典 編集

  1. ^ a b 文部省'66, p. 29.
  2. ^ a b 短期大学一覧 昭和41年度 (短期大学資料)より。
  3. ^ さかたたんきだいがく/酒田短期大学(執筆者:齋藤知明) 『新纂浄土宗大辞典』Web版  2018年3月30日
  4. ^ 全国短大・高専職員録 昭和41年版 192コマ目より。
  5. ^ 文教協会'2003.
  6. ^ a b 文教協会'2005.
  7. ^ 酒田短期大学'1997.
  8. ^ 短期大学教育 (20)より。
  9. ^ 文部省'67, p. 29.
  10. ^ 文部省学術局'1968.
  11. ^ 文部省大学局技術教育課'1973.
  12. ^ 短期大学教育 (34)より。
  13. ^ 短期大学教育 (35)より。
  14. ^ 文部省大学局技術教育課'1977.
  15. ^ 文部省'77, p. 38.
  16. ^ 全国学校総覧 昭和54年版より。
  17. ^ 文部大臣所轄学校法人一覧 昭和60年版より。
  18. ^ さかたたんきだいがく/酒田短期大学(執筆者:齋藤知明) 『新纂浄土宗大辞典』Web版  2018年3月30日
  19. ^ 文部省'87, p. 50.
  20. ^ 文部省'88, p. 53.
  21. ^ 文部省'90, p. 54.
  22. ^ 文部省'91, p. 55.
  23. ^ 文部省'92, p. 56.
  24. ^ 文部省'99, p. 61.
  25. ^ 日本の私立短期大学より。
  26. ^ 文教協会'2002.
  27. ^ 現行法令輯覧 26-2巻 学事2より。
  28. ^ 旺文社'1992.9, p. 182.
  29. ^ 酒田経済短期大学研究紀要より。
  30. ^ 酒田短期大学研究紀要より。
  31. ^ 酒田短期大学研究論集より。
  32. ^ 経営破綻の短大、ネットで売り出し…落札されず” (2014年2月4日). 2014年2月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年7月17日閲覧。
  33. ^ 不法就労学生問題で破綻の旧酒田短大4130万円で落札 酒田南高校として利用JCNET 企業情報 不動産情報
  34. ^ 中田薫+中筋純 『廃墟手帳』 ミリオン出版 ISBN 978-4813021100、128p
  35. ^ 酒田短大が名変え学生募集 資金繰りのめどないまま [リンク切れ]
  36. ^ 石井光太 『日本人だけが知らない 日本人のうわさ 笑える・あきれる・腹がたつ光文社新書 448 ISBN 978-4334035525、216-218p
  37. ^ 旺文社'2000.05, p. 435.

参考文献 編集

全国学校総覧 編集

全国短期大学高等専門学校一覧 編集

蛍雪時代 編集

短期大学入学案内冊子 編集

関連項目 編集