2024年の世界ラリー選手権

2024年の世界ラリー選手権
前年: 2023 翌年: 2025

2024年のFIA世界ラリー選手権(2024ねんのFIAせかいラリーせんしゅけん、: 2024 World Rally Championship)は、FIA世界ラリー選手権の第52回大会である。

スケジュール 編集

2023年10月19日の世界モータースポーツ評議会(WMSC)にて、全13戦からなるシーズンカレンダーが承認され、同日に発表された[1]

ラウンド 日程 ラリー名 本拠地 SS数 総SS走行距離 総走行距離 詳細
スタート フィニッシュ 路面 注記
1 1月25日 1月28日   ラリー・オートモビル・モンテカルロ ギャップ 17 324.44 km 1,649.89 km 複合
2 2月15日 2月18日   ラリー・スウェーデン ウメオ 18 300.10 km 1,202.11 km スノー
3 3月28日 3月31日   サファリラリー・ケニア ナイロビ 19 367.76 km 1,267.57 km グラベル
4 4月18日 4月21日   クロアチア・ラリー ザグレブ TBA 283.28 km 1,401.93 km ターマック
5 5月9日 5月12日   ラリー・ド・ポルトガル マトジニョシュ TBA 335.26 km TBA グラベル
6 5月30日 6月2日   ラリー・イタリア・サルディニア オルビア TBA 266.48 km 1,027.90 km グラベル
7 6月27日 6月30日   ラリー・ポーランド ミコワイキ TBA TBA TBA グラベル
8 7月18日 7月21日   ラリー・ラトビア リエパーヤ TBA TBA TBA グラベル
9 8月1日 8月4日   ラリー・フィンランド ユヴァスキュラ TBA 304.81 km TBA グラベル
10 9月5日 9月8日   アクロポリス・ラリー・ギリシャ ラミア TBA TBA TBA グラベル
11 9月26日 9月29日   ラリー・チリ コンセプシオン TBA TBA TBA グラベル
12 10月31日 11月3日   セントラル・ヨーロピアン・ラリー パッサウ TBA TBA TBA ターマック
13 11月21日 11月24日   ラリージャパン 豊田市 TBA TBA TBA ターマック

参加チーム・ドライバー 編集

前年からの変更点 編集

  • トヨタ・ガズー・レーシングは、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組が、マニュファクチャラータイトル対象として全戦に出場する。2連覇を果たしたカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組は参戦数を減少し他の競技にも参画する。カッレの車両をシェアする形で引き続きセバスチャン・オジェ/ヴァンサン・ロンデ組が出場。エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組は引き続き参戦する。[2]
  • 2023年シーズンにMスポーツ・フォードに復帰したオィット・タナックはチームを離脱[3]
  • ヒョンデは、ティエリー・ヌービルとオィット・タナックの2名で参戦する[4]。また、エサペッカ・ラッピのチーム残留を発表[5]

WRC 編集

マニュファクチャラータイトル対象のRC1エントリー
マニュファクチャラー エントラント クルー
No. ドライバー名 コ・ドライバー名 出走Rd.
  トヨタ
(トヨタ・GRヤリス ラリー1)
  トヨタ・ガズー・レーシングWRT 17   セバスチャン・オジェ   ヴァンサン・ロンデ英語版 1, 4–5
18   勝田貴元   アーロン・ジョンストン英語版 1-4
33   エルフィン・エバンス   スコット・マーティン英語版 All
69   カッレ・ロバンペラ   ヨンネ・ハルットゥネン英語版 2–3, 5
  ヒョンデ
(ヒョンデ・i20 N ラリー1)
  ヒョンデ・シェル・モービスWRT 4   エサペッカ・ラッピ   ヤンネ・フェルム英語版 2-3
6   ダニエル・ソルド   カンディド・カレーラ英語版 5
8   オィット・タナック   マルティン・ヤルヴェオヤ 1-5
9   アンドレアス・ミケルセン   トルステイン・エリクセン 1, 4
11   ティエリー・ヌービル   マルティン・ウィダグ英語版 1-5
  Mスポーツ
(フォード・プーマ ラリー1)
  Mスポーツ・フォードWRT 13   グレゴリー・ムンスター   ルイス・ルーカ英語版 1-5
16   アドリアン・フルモー   アレクサンドル・コリア英語版 1-5
マニュファクチャラータイトル対象外のRC1エントリー
マニュファクチャラー エントラント クルー
No. ドライバー名 コ・ドライバー名 出走Rd.
  トヨタ
(トヨタ・GRヤリス ラリー1)
  トヨタ・ガズー・レーシングWRT 18   勝田貴元   アーロン・ジョンストン英語版 5
37   ロレンツォ・ベルテッリ   シモーネ・スカットリン英語版 2
  Mスポーツ
(フォード・プーマ ラリー1)
  Mスポーツ・フォードWRT 19   ジョルダン・セルデリディス英語版   フレデリック・ミクロット 3

WRC2 編集

WRC2チームズ選手権クラスエントリー
チーム 車両 ドライバー コ・ドライバー 出走Rd.
  プリントスポーツ・レーシング トヨタ・GRヤリス ラリー2   サミ・パヤリ英語版[6]   エンニ・マルコネン英語版 2
  PH.Ph Rally Team   ヤン・ソランス英語版   ロドリゴ・サンフアン 1-2
  Erace WRT   ブリアン・ブフィエ   フレデリック・ヴォークレア 1
  トヨタ・ガズー・レーシングWRT・NG   小暮ひかる   トピ・ルティネン 2
  山本雄紀   マルコ・サルミネン 2

シーズン途中におけるドライバー変更 編集

レギュレーション 編集

ポイントシステムが以下の様に変更される。

順位 1st 2nd 3rd 4th 5th 6th 7th 8th 9th 10th
土曜日までの総合順位 18 15 13 10 8 6 4 3 2 1
日曜日の総合順位 7 6 5 4 3 2 1
パワーステージ 5 4 3 2 1

レースの結果・ランキング 編集

各ラリーの結果 編集

ラウンド ラリー名 優勝ドライバー 優勝コ・ドライバー 優勝エントラント 優勝タイム 出典 記事
1   ラリー・モンテカルロ   ティエリー・ヌービル   マルティン・ウィダグ   ヒョンデ・シェル・モービスWRT 3:09:30.9 [7] 記事
2   ラリー・スウェーデン   エサペッカ・ラッピ   ヤンネ・フェルム   ヒョンデ・シェル・モービスWRT 2:33:04.9 [8] 記事
3   サファリラリー・ケニア   カッレ・ロバンペラ   ヨンネ・ハルットゥネン   トヨタ・ガズー・レーシングWRT 3:36:04.0 [9] 記事
4   クロアチア・ラリー   セバスチャン・オジェ   ヴァンサン・ロンデ英語版   トヨタ・ガズー・レーシングWRT 2:40:23.6 [10] 記事
5   ラリー・ド・ポルトガル 記事
6   ラリー・イタリア・サルディニア 記事
7   ラリー・ポーランド 記事
8   ラリー・ラトビア 記事
9   ラリー・フィンランド 記事
10   アクロポリス・ラリー・ギリシャ 記事
11   ラリー・チリ 記事
12   セントラル・ヨーロピアン・ラリー 記事
13   ラリージャパン 記事

ポイントシステム 編集

ポイントは土曜日までの総合順位1位から10位までの完走車と、日曜日の順位1位から7位までの完走車に与えられる。マニファクチャラー部門においては、各チームが指定した最大3台の車両のうち上位で完走した2台のポイントが有効となる。各イベントで「パワーステージ」として指定されたSS(通常は最終SS)では、1位から5位までのステージタイムを記録した車両にそれぞれ5-4-3-2-1点のボーナスポイントが与えられ、ドライバー部門/コドライバー部門およびマニファクチャラー部門に反映される。

チーム部門は、ヨーロッパ外のレースを1つ含む7つの指定されたレースで争われる。製造者部門でチームが得点している場合にのみ、ポイントを獲得する。

順位 1st 2nd 3rd 4th 5th 6th 7th 8th 9th 10th
土曜日までの総合順位 18 15 13 10 8 6 4 3 2 1
日曜日の総合順位 7 6 5 4 3 2 1
パワーステージ 5 4 3 2 1

ドライバー部門 編集

順位 ドライバー部門 MON
 
SWE
 
SAF
 
CRO
 
POR
 
ITA
 
POL
 
LAT
 
FIN
 
GRE
 
CHI
 
EUR
 
JPN
 
ポイント
1   ティエリー・ヌービル 118+7+5 410+5+3 58+6+5 318+1+0 86
2   エルフィン・エバンス 313+6+2 213+7+4 410+5+1 215+3+1 80
3   アドリアン・フルモー 58+3+0 315+3+0 313+4+0 178+0+5 59
4   オィット・タナック 410+4+1 410+4+2 81+7+4 410+6+4 53
5   セバスチャン・オジェ 215+5+4 113+5+3 45
6   勝田貴元 74+2+3 460+2+1 215+3+0 56+7+2 45
7   カッレ・ロバンペラ 390+6+5 118+0+2 31
8   エサペッカ・ラッピ 118+1+0 120+1+3 23
9   アンドレアス・ミケルセン 66+0+0 64+4+0 14
10   オリバー・ソルベルグ 400+0+0 58+0+0 74+0+0 12
11   グレゴワール・ムンスター 200+1+0 230+0+0 150+2+0 73+2+0 8
12   ガス・グリーンスミス 66+0+0 110+0+0 6
13   サミ・パヤリ英語版 120+0+0 66+0+0 100+0+0 6
14   ニコライ・グリヤジン 103+0+0 190+0+0 82+0+0 5
15   ゲオルク・リンナメ英語版 74+0+0 Ret0+0+0 4
16   カイエタン・カイエタノヴィッチ英語版 103+0+0 3
17   ローペ・コルホネン英語版 83+0+0 3
18   ヨアン・ロッセル英語版 81+0+0 91+0+0 2
19   ペペ・ロペス英語版 92+0+0 120+0+0 2
20   ミッコ・ヘイッキラ英語版 92+0+0 2
21   ジョルダン・セルデリディス英語版 250+0+0 92+0+0 2
22   ラウリ・ヨーナ英語版 110+1+0 150+0+0 1
23   ロレンツォ・ベルテッリ 100+0+0 0
-   ダニ・ソルド -
出典:
結果
金色 優勝
銀色 2位
銅色 3位
ポイント圏内完走
青灰色 ポイント圏外完走
WRCアカデミー完走 (Aca)
リタイヤ (Ret)
除外 (EX)
失格(DSQ)
スタートせず (DNS)
空白 エントリーせず (WD)

注:
上段:最終順位
下段:土曜日、日曜日、パワーステージでの獲得ポイント。

コ・ドライバー部門 編集

順位 コ・ドライバー部門 MON
 
SWE
 
SAF
 
CRO
 
POR
 
ITA
 
POL
 
LAT
 
FIN
 
GRE
 
CHI
 
EUR
 
JPN
 
ポイント
1   マルティン・ウィダグ英語版 118+7+5 410+5+3 58+6+5 318+1+0 86
2   スコット・マーティン英語版 313+6+2 213+7+4 410+5+1 215+3+1 80
3   アレクサンドル・コリア英語版 58+3+0 315+3+0 313+4+0 178+0+5 59
4   マルティン・ヤルヴェオヤ 410+4+1 410+4+2 81+7+4 410+6+4 53
5   ヴァンサン・ロンデ英語版 215+5+4 113+5+3 45
6   アーロン・ジョンストン英語版 74+2+3 460+2+1 215+3+0 56+7+2 45
7   ヨンネ・ハルットゥネン英語版 390+6+5 118+0+2 31
8   ヤンネ・フェルム英語版 118+1+0 120+1+3 23
9   トルステイン・エリクセン英語版 66+0+0 64+4+0 14
10   エリオット・エドモンドソン英語版 400+0+0 58+0+0 74+0+0 12
11   ルイス・ルーカ英語版 200+1+0 230+0+0 150+2+0 73+2+0 8
12   ヨナス・アンダーソン英語版 66+0+0 110+0+0 6
13   エンニ・マルコネン英語版 120+0+0 66+0+0 100+0+0 6
14   コンスタンティン・アレキサンドロフ 103+0+0 190+0+0 82+0+0 5
15   ジェームス・モーガン 74+0+0 Ret0+0+0 4
16   マチエイ・スチェパニアク英語版 103+0+0 3
17   アンシ・ヴィニッカ 83+0+0 3
18   アルノー・デュナン 81+0+0 91+0+0 2
19   ダビド・バスケス 92+0+0 2
20   クリスチャン・テモネン 92+0+0 2
21   フレデリック・ミクロット 250+0+0 92+0+0 2
22   ヤンニ・フッシ 110+1+0 150+0+0 1
23   シモーネ・スカットリン英語版 100+0+0 0
-   カンディド・カレーラ英語版 -
出典:
結果
金色 優勝
銀色 2位
銅色 3位
ポイント圏内完走
青灰色 ポイント圏外完走
WRCアカデミー完走 (Aca)
リタイヤ (Ret)
除外 (EX)
失格(DSQ)
スタートせず (DNS)
空白 エントリーせず (WD)

注:
上段:最終順位
下段:土曜日、日曜日、パワーステージでの獲得ポイント。

製造者部門 編集

順位 エントラント MON
 
SWE
 
SAF
 
CRO
 
POR
 
ITA
 
POL
 
LAT
 
FIN
 
GRE
 
CHI
 
EUR
 
JPN
 
ポイント
1   トヨタ・ガズー・レーシングWRT 215+5+4 213+7+4 118+0+2 113+5+3 176
313+6+0 66+6+5 215+3+0 215+0+0
NC0+0+3 NC0+0+0 NC0+5+1 NC0+7+2
2   ヒョンデ・シェル・モービスWRT 118+7+5 118+0+0 410+6+5 318+0+0 169
410+4+1 410+5+3 58+7+4 410+6+4
NC0+0+0 NC0+4+2 NC0+0+0 NC0+4+0
3   Mスポーツ・フォードWRT 58+3+0 315+3+0 313+4+0 58+2+5 96
66+2+0 58+2+0 66+2+0 66+3+0
出典:
結果
金色 優勝
銀色 2位
銅色 3位
ポイント圏内完走
青灰色 ポイント圏外完走
WRCアカデミー完走 (Aca)
リタイヤ (Ret)
除外 (EX)
失格(DSQ)
スタートせず (DNS)
空白 エントリーせず (WD)

注:
上段:最終順位
下段:土曜日、日曜日、パワーステージでの獲得ポイント。

出典 編集

  1. ^ WRC、2024年カレンダーを発表。ラトビアとポーランドが追加、ラリージャパンは3年連続開催へ”. auto sport Web (2023年10月20日). 2023年10月20日閲覧。
  2. ^ CORPORATION, TOYOTA MOTOR. “TOYOTA GAZOO Racing、2024年のWRC・WECの活動体制を発表 | コーポレート | グローバルニュースルーム”. トヨタ自動車株式会社 公式企業サイト. 2023年11月20日閲覧。
  3. ^ Mスポーツ・フォード、オィット・タナックの今季末でのチーム離脱を発表 – RALLYPLUS.NET ラリープラス”. www.rallyplus.net. 2023年11月20日閲覧。
  4. ^ ヒョンデ、2024年のオィット・タナック加入を発表、ティエリ・ヌービルとの2トップ体制が復活 – RALLYPLUS.NET ラリープラス”. www.rallyplus.net. 2023年11月20日閲覧。
  5. ^ ヒョンデ、エサペッカ・ラッピの2024年チーム残留を発表 – RALLYPLUS.NET ラリープラス”. www.rallyplus.net. 2023年11月20日閲覧。
  6. ^ Evans, David. “First Toyota GR Yaris Rally2 driver confirmed”. DirtFish. https://dirtfish.com/rally/wrc/first-toyota-rally2-driver-confirmed/ 2024年1月5日閲覧。 
  7. ^ ヌービル完勝! 2度目のWRCモンテカルロ制覇。トヨタのオジエとエバンスが表彰台、勝田貴元は7位完走 - autosport web・2024年1月28日
  8. ^ ラッピが6年ぶりの総合優勝。豪雪にライバル脱落で大荒れのスノーラリーを制す/WRC第2戦スウェーデン - autosport web・2024年2月18日
  9. ^ トヨタがサファリ4連覇達成。ロバンペラが今季初勝利、勝田貴元は2位表彰台を獲得/WRC第3戦ケニア - autosport web・2024年3月31日
  10. ^ 最終日にまさかの決着。トップ2台がクラッシュでオジエが大逆転勝利を飾る。勝田は日曜最速に/WRCクロアチア - autosport web・2024年4月21日

外部リンク 編集