69 sixty nine
村上龍著の長編小説
『69 sixty nine』(シクスティ・ナイン)は、1987年に集英社から出版された村上龍の長編小説。1990年に集英社文庫、2004年に集英社から新装版の単行本、2007年に文春文庫からも刊行された。また2013年にはG2010からiBooksの電子書籍としてリリースされた。
69 sixty nine | |
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作者 | 村上龍 |
国 |
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言語 | 日本語 |
ジャンル | 長編小説、青春小説 |
刊行 | 1987年 |
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1969年の長崎県佐世保市を舞台に、学校のバリケード封鎖、フェスティバルの開催など作者自身の実体験を基にした自伝的な青春小説である。当時の音楽や映画などの固有名詞が多く登場する。
作者は「これは楽しい小説である。こんなに楽しい小説を書くことはこの先もうないだろうと思いながら書いた。」と述べており[1]、全編通して男子高校生の馬鹿馬鹿しくコミカルな思考や言動が描かれている。文章中のフレーズを極端に大きなフォントで強調するという手法が使われている。
あらすじ編集
ベトナム戦争と学生運動に揺れる1969年、佐世保に住む高校三年生の矢崎剣介(ケン)は、同級生のマドンナ、"レディ・ジェーン"こと松井和子の気を惹くため、友人のアダマこと山田正らと共に校内の全共闘を言いくるめて、高校をバリケード封鎖しようと提案する。バリ封は成功し、ケンは仲間と達成感を味わうが、結局警察に犯行を突き止められ、ケンたちは停学処分となる。しかしその結果、松井和子たちと接近することに成功する。停学が明けたケンたちは、今度はフェスティバルの開催に向けて準備をすすめる。途中、長山ミエを誘ったことによって工業高校の番長に睨まれるも、友人の助けで窮地を脱し、フェスティバルは大成功を収める。
映画編集
69 sixty nine | |
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監督 | 李相日 |
脚本 | 宮藤官九郎 |
原作 | 村上龍 |
製作 |
横溝重雄 黒澤満 早河洋 伊達寛 |
出演者 |
妻夫木聡 安藤政信 金井勇太 太田莉菜 井川遥 原日出子 柴田恭兵 |
主題歌 | CHEMISTRY 『いとしい人』 |
撮影 | 柴崎幸三 |
編集 | 今井剛 |
製作会社 |
東映 テレビ朝日 TOKYO FM WOWOW 朝日放送 カルチュア・パブリッシャーズ スターダストピクチャーズ 長崎文化放送 |
配給 | 東映 |
公開 | 2004年7月10日 |
上映時間 | 113分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
興行収入 | 6億円[2] |
受賞とノミネート編集
キャスト編集
- 矢崎剣介(ケン):妻夫木聡
- 山田正(アダマ):安藤政信
- 岩瀬学(イワセ):金井勇太
- 長山エミ:水川あさみ
- 松井和子(レディ・ジェーン):太田莉菜
- 佐藤ユミ(アン・マーグレット):三津谷葉子
- 工業の番長:新井浩文
- アルファロメオの女:井川遥
- 剣介が家出したときにあった女。作り話の中の架空の人物。
- 極道:村上淳
- 中村譲:星野源
- 大滝良:加瀬亮
- 福島清(フク):与座嘉秋(ホーム・チーム)
- 成島五郎:三浦哲郁 現三浦アキフミ
- 増垣達夫:柄本佑
- 書記長:瀬山俊行(ナイーブ)
- 城串裕二:桐谷健太
- 江崎:澤田俊輔
- 白井:宮内陽輔(ヨースケ@HOME)
- 相原先生:嶋田久作
- フミ子先生:峯村リエ
- 川崎先生:豊原功補
- アダチ・独裁者:森下能幸
- 吉岡先生:小日向文世
- 松永先生:岸部一徳
- 佐々木刑事:國村隼
- ケンの母:原日出子
- ケンの父:柴田恭兵