穴吹興産

日本の香川県高松市にある総合不動産会社
あなぶき興産から転送)

穴吹興産株式会社(あなぶきこうさん)は、香川県高松市に本社を置く総合不動産会社。高品質「アルファ」ブランドのマンション分譲を展開している。対外的な表示はひらがな書きを混ぜた「あなぶき興産」を使用する[1]

穴吹興産株式会社
Anabuki Kosan Inc.
本社 穴吹五番町ビル
種類 株式会社
市場情報
略称 あなぶき興産
本社所在地 日本の旗 日本
760-0028
香川県高松市鍛冶屋町7番地12
設立 1964年(昭和39年)5月25日
業種 不動産業
法人番号 8470001000424 ウィキデータを編集
事業内容 不動産建設・販売・仲介、アセットマネジメント、施設運営等
代表者 穴吹忠嗣(代表取締役社長)
資本金 7億5579万円
売上高 連結:1,047億5,000万円
単体:647億6,700万円
(2021年6月期)
純資産 連結:308億3,600万円
単体:265億700万円
(2021年6月期)
総資産 連結:1,143億7,100万円
単体:905億6,300万円
(2021年6月期)
従業員数 連結:1,606人、単独:370人
(2021年6月時点)
決算期 6月30日
主要株主 株式会社穴吹ハウジングサービス 47.77%
穴吹忠嗣 8.23%
公益財団法人穴吹キヌヱ忠嗣教育基金 6.56%
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) 1.75%
穴吹薫 1.46%
(2020年6月30日現在)
主要子会社 グループ企業の項目を参照
外部リンク anabuki.ne.jp
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概説 編集

西日本エリアの地方県庁所在地および郊外地域を中心に430棟(22,000戸)以上の供給実績を持つ「アルファ」ブランドの分譲マンション事業を展開している。アルファマンションシリーズはエリア特性を熟知したマンション開発を行っている。近年[いつ?]では西日本エリア以外(東京都千葉県静岡県長野県群馬県)でも「アルファ」マンションシリーズの分譲を行っている。一般的な分譲マンションだけではなくリノベーションマンションや、コーポラティブハウス、再開発も手掛けている。

穴吹工務店との関係 編集

1964年、穴吹工務店社長(当時)の穴吹夏次により、穴吹工務店グループの企業として設立された。しかし、当初から資本関係は独立した形であった。これは夏次と夫人・キヌヱが「資本三分割法」を実践した結果であったという[2]

穴吹興産が1985年にマンション分譲事業に参入したことで競業関係となり、穴吹工務店グループより独立したが、創業家の人的関係は残り、シンボルマークは夏次の没後2年が経過した2002年まで共通のものを使用し、2002年に現行のCIマークを制定している(同時期に穴吹学園も独自のCIマークを制定)。

穴吹工務店が会社更生法を申請する前は、社長が兄弟同士(夏次の子息)という関係であったが、その後穴吹興産が株式を上場し、穴吹工務店が穴吹家の手を離れ、非上場のまま大京の傘下となったことから、穴吹工務店とは資本だけでなく人的にも関係が解消され、全く別の企業及びグループとなった。また穴吹学園とは創業家の人的関係は残っているが、事業面での関係が希薄となっている。

沿革 編集

  • 1964年5月 - 穴吹興産株式会社設立。
  • 1970年2月 - 立体駐車場事業進出。
  • 1979年1月 - ホテル事業進出。
  • 1984年3月 - 不動産分譲事業に進出。
  • 1985年6月 - ファミリーマンション分譲第一号となる「アルファステイツ木太」(香川県高松市)を分譲。
  • 2002年10月 - 一般に使用する商標を従来の「穴吹」から仮名書きの「あなぶき」に変更、穴吹工務店と異なる新CIマークを制定。
  • 2003年7月 - 株式会社あなぶきリアルエステートを設立。
  • 2004年6月 - 大阪証券取引所2部に上場。
  • 2005年7月 - 戸建住宅事業部門を分社化し、あなぶきホームプランニング株式会社(現:あなぶきホーム株式会社)を設立。
  • 2006年6月 - 大阪証券取引所1部に上場。
  • 2006年11月 - 不動産仲介事業部門を分社化し「穴吹不動産流通株式会社」を設立。
  • 2006年12月 - 情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)認証取得。
  • 2007年5月 - あなぶき興産九州株式会社が株式会社東峰住宅(福岡市博多区)の不動産開発事業を譲り受ける。
  • 2008年4月1日 - 香川県県民ホール命名権取得。同日より「アルファあなぶきホール」となる。
  • 2008年5月 - 障がい者雇用を目的として「あなぶきパートナー株式会社」を設立。
  • 2008年9月 - あなぶき興産九州株式会社がアーサーヒューマネット株式会社(福岡市中央区)の不動産開発事業を譲受ける。
  • 2009年6月 - シニア向けサービス事業を目的として「あなぶきメディカルケア株式会社」を設立。
  • 2010年8月 - ライフサポート事業を目的として「あなぶきパワー&リース株式会社」(現・日本電力株式会社)を設立。
  • 2012年4月 - 主要株主等の合併により株式会社穴吹ハウジングサービス(香川県高松市)が親会社となる。
  • 2013年7月 - 大阪証券取引所と東京証券取引所の現物株市場統合に伴い、東京証券取引所1部に上場。
  • 2014年6月 - 未来を担う子供たちの健全な育成を目的とした地域貢献活動「あなぶキッズプロジェクト」を開始。
  • 2016年8月 - あなぶき興産九州株式会社を吸収合併。
  • 2018年2月 - 民泊等のシェアリング・エコノミーサービス事業を目的として「株式会社あなぶきスペースシェア」を設立。
  • 2020年12月 - セコム株式会社からセコムホームライフ株式会社全株式を取得すると同時に、セコムホームライフの商号をあなぶきホームライフ株式会社へ変更[3][4]
  • 2024年1月 - あなぶきホームライフ株式会社を吸収合併[5]

国内事業所 編集

  • 本社(香川県高松市)
  • 東四国支店(香川県高松市)
  • 高知支店(高知県高知市
  • 松山支店(愛媛県松山市
  • 岡山支店(岡山県岡山市
  • 広島支店(広島県広島市
  • 山口支店(山口県周南市
  • 山陰支店(島根県松江市
  • 神戸支店(兵庫県神戸市
  • 姫路支店(兵庫県姫路市
  • 関東支店(東京都港区

グループ企業 編集

なお、マンション管理業の穴吹ハウジングサービスは子会社ではなく、実質的な親会社であるため、あなぶき興産グループには属さず、あなぶきハウジングサービスグループという別個の企業グループを形成している。あなぶき興産グループとあなぶきハウジングサービスグループを総称してあなぶきグループと呼び、共通のシンボルマークを使用している。かつての穴吹工務店グループ・穴吹学園グループを含めた「穴吹グループ」とは意味合いが異なるので注意を要する。

あなぶきグループの企業数は、連結決算対象外を含めて32社。不動産のほか保険介護小売業観光・ホテルなどの事業を展開し、相互の人事異動などにより相乗効果を図っている[6]

新規事業開発やスタートアップ企業との協業にも積極的で、シェアードワークプレイス事業を展開するツクルバと協働し、「co-ba hiroshima」と「co-ba takamatsu」を2018年に開設したほか、あなぶきスタートアップ支援ファンドを組成し、事業シナジーを見込んでいる[7]

脚注 編集

  1. ^ あなぶき興産の新築分譲マンション情報【アルファあなぶきStyle】(2018年11月26日閲覧)。
  2. ^ あなぶき興産代表取締役社長 穴吹忠嗣さん ビジネス香川2010年2月1日
  3. ^ 連結子会社の異動(株式譲渡)に関するお知らせ』(PDF)(プレスリリース)セコム、2020年10月26日https://www.secom.co.jp/corporate/ir/lib/osirase20201026.pdf2020年10月28日閲覧 
  4. ^ セコムホームライフ株式会社の株式取得(子会社化)並びにホームライフ管理株式会社の孫会社化に関するお知らせ』(PDF)(プレスリリース)穴吹興産、2020年10月26日https://www.anabuki.ne.jp/file_loader/News/249/file1/20201026_kabushikisyutoku.pdf2020年10月28日閲覧 
  5. ^ 連結子会社の吸収合併(簡易合併・略式合併)に関するお知らせ(特定子会社の異動)』(PDF)(プレスリリース)穴吹興産、2023年10月23日https://www.anabuki.ne.jp/cms_upload/news/362/20231023_kyusyugappei_kogaisyaidou.pdf2024年1月2日閲覧 
  6. ^ あなぶきグループに学ぶ融合マネジメント/32社 異動で価値生む/旅行+介護で新サービス『日経MJ』2018年10月3日(3面)。
  7. ^ 人とアイデアの集うシェアードワークプレイス 「co-ba takamatsu」 & 「co-ba hiroshima」 同時開設 | お知らせ | あなぶき興産”. あなぶき興産コーポレートサイト. 2019年8月20日閲覧。

外部リンク 編集