オーネット・コールマン

来歴編集

1930年に南部テキサス州で生まれた。学生時代は、R&Bやビバップを演奏していたという。ニューオーリンズやバトン・ルージュで演奏をした後、西海岸のロサンゼルスへ演奏旅行。最初テナー・サックスを始め、後にアルト・サックスに転向した。ロサンゼルスコンテンポラリー・レコードと契約し、1958年ドン・チェリーらを従えて初のリーダー・アルバム『サムシング・エルス!!!!』を発表。同レーベルではアルバム2枚の録音を残した。その後、オーネットの才能を高く評価していたジョン・ルイス(MJQ)の勧めでニューヨークに移り、1959年アトランティック・レコードに移籍。そして、チャーリー・ヘイデンやドン・チェリーらと、『ジャズ来るべきもの』『フリー・ジャズ』といった実験的な前衛作品を発表。カントリー・ブルース・シンガーが、ジャズを演奏しているようだ、とも評された。

オーネットが生み出した新しい音楽は、一大センセーションを巻き起こした。ミュージシャンの間でも、前述のジョン・ルイスが在籍するモダン・ジャズ・カルテットのメンバー達から高く評価される一方、マイルス・デイヴィスマックス・ローチからは批判された。しかし、オーネットの先進性は、フリー・ジャズという新たな流れを生み出していった。

1960年代前半にいったん活動を停止したあと、後半から再び活発に活動を展開。ヨーロッパでのツアーを収めたライヴアルバム『ゴールデン・サークルのオーネット・コールマン』等は高い評価を得た[2]。トランペットやヴァイオリンもマスターし、自身のリーダー・アルバムで成果を披露。また、ジャッキー・マクリーンのアルバム『ニュー・アンド・オールド・ゴスペル』(1967年)等にもトランペット奏者として参加している。

1970年代後半からは、エレクトリック・ジャズの領域にも手を染め、フリー・ファンクとも呼ばれるファンキーなアルバムを制作した。この頃に「ハーモロディクス理論」という独自の理論を考案する。当時のバンドのメンバーにはジェイムス・ブラッド・ウルマーや、ロナルド・シャノン・ジャクソンらがいた。また、70年代後半の「ダンシング・イン・ユア・ヘッド」では、モロッコのジュジューカのミュージシャンたちとも共演している。

1991年公開の映画『裸のランチ』の音楽にも参加した。

2001年高松宮殿下記念世界文化賞を受賞。ジャズ・ミュージシャンでこの賞を受賞しているのは、オーネット以外ではオスカー・ピーターソンのみである。

2007年ピューリッツァー賞グラミー功労賞を受賞。

2015年6月11日ニューヨークにて心停止により、死去。85歳没。

ディスコグラフィー編集

リーダー作編集

スタジオ編集

ライヴ編集

  • Coleman Classics Vol.1(1958年録音)(Improvising Artists) 1977年
    のち Complete Live At The Hillcrest (Gambit) 2007年
  • Town Hall, 1962(1962年録音)(ESP-Disk) 1965年
  • An Evening With Ornette Coleman(1965年録音)(Polydor) 1967年
    のち Croydon Concert (Free Factory) 2008年
  • The Paris Concerts 1965-1966(1965年~録音)(Gambit) 2007年
  • Live At The Tivoli(1965年録音)(Magnetic) 1992年
  • ゴールデン・サークルのオーネット・コールマン - At The "Golden Circle" Vol. 1&2(1965年録音)(Blue Note) 1965年
  • Lonely Woman Trio '66 - Quartet '74(1966年、1974年録音)
  • The Music of Ornette Coleman - Forms & Sounds(1967年録音)(RCA)
  • The Unprecedented Music Of Ornette Coleman (1968年録音)(Joker) 1977年
  • Live In Milano 1968(1968年録音)(Jazz Up) 1989年
  • ラヴ・コール - Love Call(1968年録音)(Blue Note) 1968年
  • Ornette at 12(1968年録音)(Impulse!) 1968年
  • The Love Revolution/Complete 1968 Italian Tour(1968年録音)(Gambit) 2005年
  • Crisis(1969年録音)(Impulse!) 1972年
  • Broken Shadows(1969年録音)(Moon) 1990年
    のち Ornette Coleman Quratet Belgium 1969 (Gambit) 2008年
  • Friends and Neighbors: Live at Prince Street(1970年自宅録音)(Flying Dutchman) 1972年
  • European Concert(1971年録音)(Unique Jazz)
  • パリ・コンサート - Live In Paris 1971(1971年録音)(Trio) 1977年
  • The Belgrade Concert(1971年録音)(Jazz Door) 1995年
  • Broadcasts - Never On LP Before(1972年録音)(J For Jazz)
  • Opening The Caravan Of Dreams(1985年録音)(Caravan Of Dreams Productions) 1985年
  • The 1987 Hamburg Concert(1987年録音)(Domino) 2011年
  • Live at Jazzbuehne Berlin '88 (Repertoire)(1988年録音)
  • Reunion 1990(1990年録音)(Domino) 2010年
  • ヨアヒム・キューンと競演, Colors(1996年録音)(Harmolodic/Verve) 1997年
  • Sound Grammar(2005年録音)(Sound Grammar) 2006年

コンピレーション編集

  • The Art of the Improvisers(1959年~録音)(Atlantic) 1970年
  • The Best Of Ornette Coleman(1959年~録音)(Atlantic) 1970年
  • Twins(1959年~録音)(Atlantic) 1971年
  • To Whom Who Keeps A Record(1959年~録音)(Atlantic) 1975年
  • Beauty Is a Rare Thing(1959年~録音)(Atlantic) 1993年
  • The Best Of Ornette Coleman: The Blue Note Years(1965年~録音)(Blue Note) 1997年
  • Broken Shadows(1971年~録音)(Columbia) 1972年
  • Harlem's Manhattan (Giants Of Jazz) 1999年
  • Ornette Coleman (Ken Burns Jazz) 2000年
  • Introducing: Ornette Coleman (Warner) 2006年

サウンドトラック編集

現代音楽編集

参加作品編集

映像作品編集

  • Saturday Night Live: Milton Berle (1979)
  • Made In America (1987)
  • Playboy Jazz Festival Vol.2 (1988)
  • Reed Royalty (1999)
  • 「チャパクア」(コンラッド・ルークス監督,2003)
  • 「オーネット・コールマン・トリオ:デヴィッド、モフェット、オーネット」
    &「ローランド・カーク&ジョン・ケージ:サウンド??」(2006)

作曲編集

関連作品編集

書籍編集

  • オーネット・コールマン―ジャズを変えた男(ジョン・リトワイラー著、仙名紀訳)
  • ユリイカ1998年11月号
  • ジャズ批評No.98 オーネット・コールマン大全集
  • A discography of free jazz: Albert Ayler, Don Cherry, Ornette Coleman, Pharaoh Sanders, Archie Shepp, Cecil Taylor(Erik Raben)
  • Ornette Coleman, 1958-1979: A discography(David Anthony Wild)
  • Ornette Coleman: His Life and Music(Peter Niklas Wilson)
  • Ornette Coleman: A Harmolodic Life(John Litweiler)
  • Ornette Coleman (Jazz Masters Series)(Barry McRae)
  • Miles, Ornette, Cecil: How Miles Davis, Ornette Coleman, and Cecil Taylor Revolutionized the World of Jazz(Howard Mandel)
  • The Battle of the Five Spot: Ornette Coleman and the New York Jazz Field(David Lee)
  • The Jazz Life(Nat Hentoff)
  • Jazz Masters of the 50's(Joe Goldberg)
  • Free Jazz(Ekkehard Jost)
  • The FREEDOM Principle(John Litweiler)
  • The Lenox School Of Jazz(Jeremy Yudkin)

カヴァー / トリビュート編集

主な共演者編集

1960年代前半編集

ドン・チェリー(cor)ビリー・ヒギンス(ds)ポール・ブレイ(p)レッド・ミッチェル(b)パーシー・ヒース(b)シェリー・マン(ds)エド・ブラックウェル(ds)チャーリー・ヘイデン(b)エリック・ドルフィー(bcl)スコット・ラファロ(b)フレディ・ハバード(tp)ジミー・ギャリソン(b)

1960年代後半編集

チャールス・モフェット(ds)デヴィッド・アイゼンソン(b)ファラオ・サンダース(ts)デナード・コールマン(ds)エルヴィン・ジョーンズ(ds)

1970年代前半編集

デューイ・レッドマン(ts)ボビー・ブラッドフォード(tp)ジム・ホール(g)シダー・ウォルトン(p)

1970年代後半編集

ジェームス・ブラッド・ウルマー(g)ジャマラディーン・タクマ(b)バーン・ニックス(g)チャールス・エラービー(g)ロナルド・シャノン・ジャクソン(ds)グラント・カルヴィン・ウェストン(ds)

1980年代編集

アル・マクダウェル(b)クリス・ウォーカー(b)パット・メセニー(g)ジャック・ディジョネット(ds)ジェリー・ガルシア(g)

1990年代編集

バール・フィリップス(b)ケン・ウェッセル(g)クリス・ローゼンバーグ(g)バダル・ロイ(tabla)ブラッドリー・ジョーンズ(b)ジェリ・アレン(p)チャーネット・モフェット(b)

2000年代編集

グレッグ・コーエン(b)トニー・ファランガ(b)

脚注編集

  1. ^ a b 参照 オーネット コールマンコトバンク
  2. ^ 富澤えいち 「オーネット・コールマン」『ジャズを読む事典』 NHK出版〈生活人新書〉、2004年、241頁。ISBN 978-4140881316

外部リンク編集