ジャック・カーソン(Jack Carson, 1910年10月27日 - 1963年1月2日)は、カナダ生まれのアメリカ合衆国の俳優。1940年代から1950年代の「ハリウッド黄金期」に、コメディリリーフからシリアスな役柄まで幅広くこなす性格俳優として活躍する一方、1940年代にはラジオ番組のコメディアンとして人気になり、その後 1950年代以降はテレビのショー番組の司会者を務めた他、『ボナンザ』や『トワイライト・ゾーン』などのテレビドラマにも出演した。これらの活躍から、ハリウッド・ウォーク・オブ・フェームに星をラジオ分野とテレビ分野で2つ持っている。また、「二度見(double take)」のコミカルな演技が有名で「King of the Double-Take(二度見の王様)」と呼ばれていた[1]

ジャック・カーソン
Jack Carson
Jack Carson
『虚栄の花(The Hard Way)』(1943年) 予告編より
本名 John Elmer Carson
生年月日 (1910-10-27) 1910年10月27日
没年月日 (1963-01-02) 1963年1月2日(52歳没)
出生地 カナダの旗 カナダマニトバ州カーマン英語版
死没地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルスエンシノ
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
身長 188 cm
職業 俳優・コメディアン
活動期間 テレビ・ラジオ・映画
活動内容 1937年 - 1962年
配偶者 Elizabeth Lindy (1938-1939)
Kay St. Germain (1941-1950)
Lola Albright (1952-1958)
Sandra Jolley[注釈 1] (1961-1963)
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略歴 編集

1910年10月27日カナダマニトバ州カーマン英語版で生まれ、その後、ウィスコンシン州ミルウォーキーで育つ。カールトン・カレッジで演技のセンスを磨き、190cm、100kgの大柄な体格を活かし、デイヴ・ウィロック英語版と「Willock and Carson」のコンビ名でヴォードヴィリアンとして活動する。

1937年ハリウッドに進出し、RKOとエキストラとして契約、その後1941年ワーナー・ブラザースと契約する。

1940年代には妻以外の周囲の者に行き先を告げずに数週間に渡ってハリウッドから姿を消すことがしばしばあった。後に、クライド・ビーティ英語版のサーカス一座の巡業に道化役者として加わっていたことをカーソン本人が明かしたが、厚いメイクで正体を隠していたため、サーカスの観客がカーソンと気付くことはなかった[2]

1963年1月2日胃癌のためロサンゼルスエンシノで死去。偶然にも同じ日に俳優ディック・パウエルも死去した。

私生活 編集

4回の結婚歴がある。

  • Elizabeth Lindy (1938-1939)
  • Kay St. Germain (1941-1950) ※2子あり
  • Lola Albright (1952-1958)
  • Sandra Jolley[注釈 1] (1961-1963) ※死別

2度目の離婚後、3度目の結婚までの1950年から1951年にかけて、ドリス・デイと交際していた[3]

主な出演作品 編集

公開年 邦題
原題
役名 備考
1937 暗黒街の弾痕
You Only Live Once
Attendant in First Gas Station クレジットなし
ステージ・ドア
Stage Door
ミルバンクス
1938 赤ちゃん教育
Bringing Up Baby
Waiter Captain クレジットなし
気儘時代
Carefree
コナーズ
モーガン先生のロマンス
Vivacious Lady
1939 スミス都へ行く
Mr. Smith Goes to Washington
ファレル クレジットなし
砂塵
Destry Rides Again
ジャック
1940 タイフーン
Typhoon
Mate
悪の血統
Queen of the Mob
ロス・ワーニング
ラッキー・パートナー
Lucky Partners
フレディ
1941 スミス夫妻
Mr. & Mrs. Smith
チャック
いちごブロンド
The Strawberry Blonde
ヒューゴ
1942 男性
The Male Animal
ジョー・ファーガンソン
詐欺請負会社
Larceny, Inc.
ジェフ・ランドルフ
鉄腕ジム
Gentleman Jim
ウォルター
1943 虚栄の花
The Hard Way
アルバート
カナリヤ姫
Princess O'Rourke
デイヴ・キャンベル
1944 毒薬と老嬢
Arsenic and Old Lace
オハラ
1945 ミルドレッド・ピアース
Mildred Pierce
ウォリー・フェイ
1946 王子と運ちゃん
Two Guys from Milwaukee
バズ・ウィリアムス
1948 洋上のロマンス
Romance on the High Seas
ピーター
1949 恋の乱戦
John Loves Mary
フレッド・テイラー
夢はあなたに
My Dream Is Yours
ダグ・ブレイク
1950 燃えつきた欲望
Bright Leaf
クリス
1953 濡れたらダメよ
Dangerous When Wet
ウィンディ
1954 スタア誕生
A Star Is Born
マット・リビー
1955 奥様はジャズがお好き
Ain't Misbehavin'
ハル・ノース
1956 瓶の底(脱獄囚)
The Bottom of the Bottle
ハル・ブリッキンリッジ
1957 翼に賭ける命
The Tarnished Angels
ジグス
1958 熱いトタン屋根の猫
Cat on a Hot Tin Roof
グーパー
ポール・ニューマンの 女房万歳!
Rally 'Round the Flag, Boys!
ホクシー大佐
1960 許されざる愛情
The Bramble Bush
バート・モズリー
1961 でっかい札束
King of the Roaring 20's: The Story of Arnold Rothstein
ビッグ・ティム

注釈 編集

  1. ^ a b 俳優I・スタンフォード・ジョリー英語版の娘であり、俳優フォレスト・タッカーの最初の妻 (1940-1950) である。

出典 編集

  1. ^ Chili Williams — The Polka-Dot Girl” (英語). Skylighters. 2014年3月2日閲覧。
  2. ^ Biography for Jack Carson” (英語). TCM Turner Classic Movies. 2014年3月2日閲覧。
  3. ^ Day, Doris; Hotchner, A.E. (Oct 1976) [1975] (英語) (Bantam mass market paperback). Doris Day: Her Own Story (第6刷 ed.). New York: William Morrow. p. 108. ISBN 0-553-02888-X 

外部リンク 編集