プリーズ・プリーズ・ミー (曲)

プリーズ・プリーズ・ミー」("Please Please Me")は1963年1月ビートルズが発売した2枚目オリジナル・シングル曲。

プリーズ・プリーズ・ミー
Please Please Me
ビートルズシングル
リリース
録音 1962年11月26日
EMI・レコーディング・スタジオ
ジャンル ロック
時間
レーベル パーロフォン (イギリス)
Vee-Jay (アメリカ)
作詞・作曲 マッカートニー=レノン
チャート最高順位
  • 1位 (イギリス)※メロディー・メイカー誌による
  • 1位(日本、ミュージック・マンスリー洋楽チャート、1964年当時[1]
  • 3位 (アメリカ)
ビートルズシングル盤 U.K. 年表
ラヴ・ミー・ドゥ
b/w
P.S.アイ・ラヴ・ユー
(1962年)
プリーズ・プリーズ・ミー
b/w
アスク・ミー・ホワイ
(1963年)
フロム・ミー・トゥ・ユー
b/w
サンキュー・ガール
(1963年)
ビートルズシングル盤 U.S. 年表
プリーズ・プリーズ・ミー
b/w
アスク・ミー・ホワイ
(1963年)
フロム・ミー・トゥ・ユー
b/w
サンキュー・ガール
(1963年)
ビートルズシングル盤 U.S. 年表
抱きしめたい
b/w
アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア
(1963年)
プリーズ・プリーズ・ミー
b/w
フロム・ミー・トゥ・ユー
(1964年)
ツイスト・アンド・シャウト
b/w
ゼアズ・ア・プレイス
(1964年)
ビートルズシングル盤 日本 年表
抱きしめたい
b/w
ジス・ボーイ
(1964年)
プリーズ・プリーズ・ミー
b/w
アスク・ミー・ホワイ
(1964年)
シー・ラヴズ・ユー
b/w
アイル・ゲット・ユー
(1964年)
プリーズ・プリーズ・ミー 収録曲
A面
  1. アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア
  2. ミズリー
  3. アンナ
  4. チェインズ
  5. ボーイズ
  6. アスク・ミー・ホワイ
  7. プリーズ・プリーズ・ミー
B面
  1. ラヴ・ミー・ドゥ
  2. P.S.アイ・ラヴ・ユー
  3. ベイビー・イッツ・ユー
  4. ドゥ・ユー・ウォント・トゥ・ノウ・ア・シークレット
  5. 蜜の味
  6. ゼアズ・ア・プレイス
  7. ツイスト・アンド・シャウト
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目次

解説編集

名義はマッカートニー=レノンだがジョン・レノンが主に作詞作曲。リード・ヴォーカルはジョン・レノン。また、ハーモニカ(クロマチック・ハーモニカ)をジョン、ジョンおよびジョージ・ハリスンギター、ポールはベースリンゴ・スタードラムスを演奏。またポールとジョージとはコーラスも担当している。

曲名「プリーズ・プリーズ・ミー」は一種の言葉遊びになっている。最初の"Please"は「どうぞ~」という間投詞。2番目の"please"は「~を喜ばせる」という他動詞。よって「どうぞ僕を喜ばせてください」を意味する。ジョン・レノンはpleaseを別の意味で2度用いるレトリックのアイデアを、ビング・クロスビーの楽曲"Please"から得ている("Please"の歌詞の"Please lend your little ear to my pleas"という部分で、「プリーズ」は別の意味で2回遣われている。)。曲調はジョンが憧れているロイ・オービソンのスタイルに倣い当初はオービソンの代表曲"Only The Lonely"を思わせるスロー・ナンバーであった。

1962年9月11日(火)デビュー・シングルの録音においてジョージ・マーティンは「テンポを上げて演奏してみては?」と提案。このときのテイクは『ザ・ビートルズ・アンソロジー1』に収録されていて[注釈 1]、ドラムスはアンディ・ホワイトがを担当し、ジョンはハーモニカを吹いていない。ポールは後に「本当はちょっと恥ずかしかったんだ。彼(ジョージ・マーティン)のほうがこの曲の正しいテンポを解っていたんだからね」と述べている。シングル盤として発売されたテイクは1962年11月26日(月)に録音。同日に「アスク・ミー・ホワイ」とポール作の「ティップ・オブ・マイ・タング」(w:Tip of My Tongue、音源は現存せず[注釈 2])を録音。録音終了時にプロデューサーたるジョージ・マーティンは「この曲がビートルズの初のナンバー・ワン・ソングになるだろう」とメンバーに言っていて[2]、事実、メロディー・メーカー紙ではこの曲がビートルズにとって初のナンバー・ワン・シングル[注釈 3]になる。ただし、レコード・リテイラー誌(後のミュージック・ウィーク誌)で第1位を記録していないのでザ・ビートルズ1には収録されていない。なおローリング・ストーンの選ぶオールタイム・グレイテスト・ソング500では第184位。

BBCラジオなどラジオやテレビ番組にて何度も演奏される。また、1963年以降のツアーや1969年のゲット・バック・セッションでも演奏されている。

日本ではHonda軽自動車「Nシリーズ」(N-BOXシリーズN-ONEN-WGN)のCMにも使用されている。

ステレオ・ヴァージョン編集

「プリーズ・プリーズ・ミー」のリアル・ステレオ・ヴァージョンは1963年4月に発売されたアルバム『プリーズ・プリーズ・ミー』ステレオ盤に収録された。長らくステレオ・ヴァージョンはCD化されなかったが、2005年に発売されたCDボックス『ザ・ビートルズ ザ・キャピトル・アルバムス Vol.2』中のアルバム『ジ・アーリー・ビートルズ』に収録された。

複数のテイク編集

ビートルズに多い「ミキシング違い」ではなくステレオモノラルでは別テイクが使用された。本作は前述の通り1962年11月26日に第1から第18テイクまで録音。モノラル・ミキシングは11月30日に行われシングル盤として販売されたが、使用テイク番号は不明である。ステレオ・ミキシングは1963年2月25日に第16~18テイクを編集した音源から行われ、アルバム『プリーズ・プリーズ・ミー』ステレオ盤収録曲として販売。モノラル・ミキシング用のテイクのステレオ・ヴァージョンは販売されていない。

両テイクの顕著な違いはステレオ・ヴァージョンではジョンが歌詞を間違えている(自分でミスに気づいたためか、直後に吹き出しそうになっている)部分があることと、ジョージがギターリフをミスしているように聞こえる部分があることである。

なお前述の通り『ビートルズ・アンソロジー1』には1962年9月11日録音と言われる「プリーズ・プリーズ・ミー」が収録されている。

シングル盤編集

発売は1963年1月11日。B面は「アスク・ミー・ホワイ」。シングルはイギリスのレコード・リテイラー、ミュージック・ウィークでは最高2位。メロディー・メイカーで2週連続1位。ニュー・ミュージカル・エクスプレスで3週第2位。イギリスでは35万枚の販売記録。アメリカビルボード(Billborad)誌では、1964年3月14日に、週間ランキング最高位の第3位を獲得。ビルボード誌1964年年間ランキングでは第16位。『キャッシュボックス』誌でも最高3位を記録し、年間ランキング37位。尚、B面には、イギリスでは3枚目のシングルとなった「フロム・ミー・トゥ・ユー」が収録された。アメリカでは100万枚以上の販売を記録している。

イギリス本国でのシングル盤はオリジナル盤・リイシュー盤ともに、パーロフォンの赤ラベルと黒ラベルが存在しており、オリジナル盤はいずれも希少価値の高い。特に赤ラベルのほうが入手困難であり、ビートルズ・コレクターの間では人気アイテムとなっている。

作曲クレジットは前作のLennon-McCartneyからMcCartney-Lennonに変更された。この表記はアルバム『プリーズ・プリーズ・ミー』を挟み次作シングル「フロム・ミー・トゥ・ユー」まで使用された。

収録アルバム編集

脚注編集

注釈編集

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  1. ^ ただしマーク・ルウィソーンは「『ザ・ビートルズ・アンソロジー1』収録テイクのテンポは速いので11月26日(月)の演奏かも知れない」と述べている。
  2. ^ 「ティップ・オブ・マイ・タング」は1963年7月にトミー・クィックリーがシングル盤を発売したがヒットしなかった。
  3. ^ 1963年3月2日付け[3]

出典編集

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  1. ^ 『日経BPムック 大人のロック!特別編集 ザ・ビートルズ 世界制覇50年』日経BP社、2015年、97頁。ISBN 978-4-8222-7834-2
  2. ^ マーク・ルウィソーン『ビートルズ/レコーディング・セッション』内田久美子訳、シンコー・ミュージック、1990年、24頁
  3. ^ ビデオソフト The compleat Beatles。