ベンバトルBenbatl[1])は、イギリス競走馬。主な勝ち鞍は2018年ドバイターフ(GI)、ダルマイヤー大賞(GI)、コーフィールドステークス(GI)。

ベンバトル
ゴドルフィンの勝負服(欧州)
欧字表記 Benbatl[1]
品種 サラブレッド
性別
毛色 鹿毛
生誕 2014年2月15日(10歳)
Dubawi
Nahrain
母の父 Selkirk
生国 イギリスの旗 イギリス
生産者 ダーレー[1]
馬主 ゴドルフィン[1]
調教師 サイード・ビン・スルール
イギリスの旗 イギリスアラブ首長国連邦の旗 アラブ首長国連邦[1]
競走成績
生涯成績 25戦11勝
獲得賞金 £5,929,902[1]
勝ち鞍
G1 ドバイターフ 2018年
G1 ダルマイヤー大賞 2018年
G1 コーフィールドステークス 2018年
G2 アルラシディヤ 2018年
G2 シングスピールステークス 2019年
G2 ジョエルステークス 2019年・2021年
G2 アルマクトゥームチャレンジラウンド2 2019年
G3 ハンプトンコートステークス 2017年
G3 シングスピールステークス 2018年
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戦績 編集

2017年4月にドンカスター競馬場でデビュー勝ちする。約2ヶ月後の英ダービーでは以後主戦となるオイシン・マーフィーとの初コンビでウイングスオブイーグルスの5着に入っている。しかし、3歳時の成績はG3のハンプトンコートステークスを制するに留まった[1]

4歳となった2018年は年明けからドバイでレースに出走。重賞を連勝して挑んだジェベルハッタでは2着に敗れたが[1]、続くドバイターフでは好位追走から直線で早めに抜け出し、日本から参戦のヴィブロスリアルスティールディアドラの激しい2着争いに3馬身1/4の差をつけてG1初制覇[2]

英国に戻ったクイーンアンステークスでは10着に沈んだが、続く一戦にはドイツダルマイヤー大賞を選択し、G1・2勝目を挙げる。その後、インターナショナルステークス5着を挟んでオーストラリアへ遠征。初戦のコーフィールドステークスを制し、同一年の3ヶ国G1制覇を達成した[1]。続くコックスプレートでは4連覇を狙う女傑ウィンクスに挑戦したが、及ばず2着に終わる。サイード・ビン・スルール調教師は「素晴らしいレースでした。一か八かで彼女に挑みましたが、ベンバトルは負かされました。馬場に適応できなかったようですが、よく走りました。ただウィンクスは特別な馬です」とコメントした[3]

2019年も現役を続行したが、前年の厳しいローテーションによる疲れを考慮してドバイターフを回避[4]。ビン・スルール師はシェイク・モハメドに夏までの休養を進言した[5]。復帰戦のジョエルステークスを5馬身差で圧勝し[6]クイーンエリザベス2世ステークスに1番人気で出走したが、最下位の16着に大敗した[7]

2020年はまずドバイに遠征し、シングスピールステークスとマクトゥームチャレンジラウンド2をともに勝利する。その後、サウジアラビアに転戦しこの年から新設されたサウジカップに出走し3着となる。帰国後、9月のジョエルステークスでは3着に敗退した。

2021年は8月のセレブレーションマイルで始動し2着、続く9月のジョエルステークスを優勝する。10月のクイーンエリザベス2世ステークス9着を最後に現役を引退、引退後の2022年より北海道新冠町ビッグレッドファーム種牡馬となる。価格は受胎条件で250万円。

競走成績 編集

以下の内容は、Racing Post[1]の情報に基づく。

出走日 競馬場 競走名 距離 着順 騎手 着差 1着(2着)馬
2017.04.02 ドンカスター 未勝利 芝7f 1着 J.ゴードン 7馬身 Made Of Honour
0000.04.20 ニューマーケット クレイヴンステークス G3 芝8f 3着 S.デソーサ 2馬身 Eminent
0000.05.18 ヨーク ダンテステークス G2 10.5f 2着 P.コスグレーヴ 3/4馬身 Permian
0000.06.03 エプソム ダービーステークス G1 芝12f 5着 O.マーフィー 3馬身1/2 Wings Of Eagles
0000.06.22 アスコット ハンプトンコートステークス G3 芝10f 1着 O.マーフィー 1/2馬身 (Orderofthegarter)
0000.07.29 アスコット キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス G1 芝12f 5着 O.マーフィー 11馬身1/2 Enable
0000.09.09 ヘイドック スペリアーマイルステークス G3 芝8f 6着 O.マーフィー 5馬身3/4 Ballet Concerto
2018.01.11 メイダン シングスピールステークス G3 芝9f 1着 O.マーフィー 1馬身1/4 (Emotionless)
0000.02.01 メイダン アルラシディヤ G2 芝9f 1着 O.マーフィー 3馬身3/4 (Bay of Poets)
0000.03.10 メイダン ジェベルハッタ G1 芝9f 2着 O.マーフィー 3/4馬身 Blair House
0000.03.31 メイダン ドバイターフ G1 芝9f 1着 O.マーフィー 3馬身1/4 ヴィブロス
0000.06.19 アスコット クイーンアンステークス G1 芝8f 10着 C.スミヨン 5馬身1/4 Accidental Agent
0000.07.29 ミュンヘン ダルマイヤー大賞 G1 芝10f 1着 O.マーフィー 2馬身3/4 (Stormy Antarctic)
0000.08.22 ヨーク インターナショナルステークス G1 芝10.5f 5着 J.クロウリー 5馬身3/4 Roaring Lion
0000.10.13 コーフィールド コーフィールドステークス G1 芝10f 1着 P.コスグレーヴ 短頭 (Blair House)
0000.10.27 ムーニーバレー コックスプレート G1 芝10f 2着 O.マーフィー 2馬身 Winx
2019.09.27 ニューマーケット ジョエルステークス G2 芝8f 1着 O.マーフィー 5馬身 (King Of Comedy)
0000.10.19 アスコット クイーンエリザベス2世ステークス G1 芝8f 16着 O.マーフィー 44馬身 King Of Change
2020.01.09 メイダン シングスピールステークス G2 芝9f 1着 C.スミヨン 4馬身3/4 (For The Top)
0000.02.06 メイダン アルマクトゥームチャレンジラウンド2 G2 ダ9.5f 1着 C.スミヨン 2馬身 (Military Law)
0000.02.29 キングアブドゥルアジーズ サウジカップ ダ9f 3着 O.マーフィー 2馬身3/4 Maximum Security
0000.09.25 ニューマーケット ジョエルステークス G2 芝8f 3着 L.デットーリ 1馬身 Kameko
2021.08.28 グッドウッド セレブレーションマイル G2 芝8f 2着 O.マーフィー 3/4馬身 Lavender's Blue
0000.09.24 ニューマーケット ジョエルステークス G2 芝8f 1着 O.マーフィー 1馬身 (Pogo)
0000.10.16 アスコット クイーンエリザベス2世ステークス G1 芝8f 9着 P.コスグレーヴ 14馬身1/4 Baaeed

血統表 編集

ベンバトル血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 ミスタープロスペクター系
[§ 2]

Dubawi
2002 鹿毛
父の父
Dubai Millenium
1996 鹿毛
Seeking the Gold Mr. Prospector
Con Game
Colorado Dancer Shareef Dancer
Fall Aspen
父の母
Zomaradah
1995 黒鹿毛
Deploy Shirley Heights
Slightly Dangerous
Jawaher *ダンシングブレーヴ
High Tern

Nahrain
2008 栗毛
Selkirk
1988 栗毛
Sharpen Up *エタン
Rocchetta
Annie Edge Nebbiolo
Friendly Court
母の母
Bahr
1995 栗毛
*ジェネラス Caerleon
Doff the Derby
Lady of the Sea Mill Reef
La Mer
母系(F-No.) 6号族(FN:6-d) [§ 3]
5代内の近親交配 Mill Reef5×4=9.38% [§ 4]
出典
  1. ^ ベンバトルの血統表2019年11月27日閲覧
  2. ^ ベンバトルの血統表2019年11月27日閲覧
  3. ^ ベンバトルの血統表2019年11月27日閲覧
  4. ^ ベンバトルの血統表2019年11月27日閲覧

出典 編集

  1. ^ a b c d e f g h i j Benbatl”. Racing post. 2020年3月4日閲覧。
  2. ^ 【ドバイターフ】ベンバトルが好位押し切る~日本馬も善戦”. サンケイスポーツ (2018年4月1日). 2019年11月27日閲覧。
  3. ^ ウィンクス、史上初のコックスプレート4連覇達成(オーストラリア)”. 公益財団法人ジャパン・スタッドブック・インターナショナル (2018年11月1日). 2019年11月27日閲覧。
  4. ^ アーモンドアイの強敵ベンバトル、ドバイターフ回避”. JRA-VAN ver. World (2019年3月1日). 2019年11月27日閲覧。
  5. ^ Leslie Wilson Jr. (2019年9月28日). “High praise for Bin Surour after Benbatl returns from layoff to win at Newmarket”. Gulf News. 2019年11月27日閲覧。
  6. ^ Benbatl bound for Champions Day after bouncing back with a bang at Newmarket”. Racing TV (2019年9月27日). 2019年11月27日閲覧。
  7. ^ Full Result 3.20 Ascot 19 October 2019”. Racing Post. 2019年11月27日閲覧。
  8. ^ Nahrain”. Racing Post. 2019年11月27日閲覧。

外部リンク 編集