マルク・ガソル

スペインのバスケットボール選手 (1985 - )
この名前は、スペイン語圏の人名慣習に従っています。第一姓(父方の)はガソル第二姓(母方の)はサエスです。(Template:スペイン語圏の姓名

マルク・ガソル・サエスMarc Gasol i Sáez , 1985年1月29日 - )は、スペインカタルーニャ州バルセロナ県サン・ボイ・ダ・リュブラガート出身のプロバスケットボール選手。LEBオロバスケット・ジローナに所属している。また、同クラブのオーナーと会長も兼任している。ポジションはセンター。元NBA選手のパウ・ガソルの実弟である[3]

マルク・ガソル
Marc Gasol
1 marc gasol toronto raptors 2019 (cropped).jpg
トロント・ラプターズでのガソル (2019年)
バスケット・ジローナ  No.33
ポジション C
背番号 33
身長 211cm (6 ft 11 in)
体重 116kg (256 lb)
ウィングスパン 223cm  (7 ft 4 in)[1]
シュート 右手
シューズ ナイキ
基本情報
本名 Marc Gasol Sáez
愛称 "La Tanketa"
ラテン文字 Marc Gasol
カタルーニャ語 Marc Gasol i Sáez
誕生日 (1985-01-29) 1985年1月29日(36歳)
スペインの旗 スペイン
出身地 カタルーニャ州の旗 カタルーニャ州バルセロナ県
サン・ボイ・ダ・リュブラガート
高校 ローザン高校 (テネシー州メンフィス)
出身 CBジローナ
NBAドラフト 2007年 2巡目 全体48位
プロ選手期間 2004–現在
選手経歴
2004-2006 スペインの旗 FCバルセロナ
2006-2008 スペインの旗 CBジローナ
2008-2019 メンフィス・グリズリーズ
2019-2020 トロント・ラプターズ
2020-2021 ロサンゼルス・レイカーズ
2021- スペインの旗 バスケット・ジローナ
受賞歴
Stats ウィキデータを編集 NBA.com
Stats ウィキデータを編集 Basketball-Reference.com
代表歴
キャップ スペインの旗 スペイン 2006年-2021年
獲得メダル
男子バスケットボール
スペインの旗 スペイン
オリンピック
2008 北京 男子
2012 ロンドン
世界選手権
2006 日本 男子
ユーロバスケット
2007 スペイン 男子
2009 ポーランド 男子
2011 リトアニア 男子

家族・生い立ち編集

両親と兄と弟の5人家族。マルクは次男にあたる。

看護師の父親(Agustí Gasol/アグスティー・ガソル)と、医師の母親(Marisa Sáez/マリサ・サエス)の次男として生まれる。両親は共にスペイン国内プロリーグの下部組織でプレー経験のある元・バスケットボール選手。

4歳年上の長男(パウ・ガソル)も、同じくプロバスケットボール選手でスペイン代表

そして、1994年には3男となるAdrià Gasol(アドリアー・ガソル)が誕生。3男はテネシー州メンフィスの高校を経て現在はUCLAに通っており、2人の兄と同じくプロバスケ選手への道を目指している。

スペイン時代編集

下部組織時代・アメリカ留学編集

兄のパウも所属した、生まれ故郷のサン・ボイ・ダ・リュブラガートのバスケチーム(Cantera Basquet Llor Sant Boi)に自らも入団し、バスケットボールを始める。その後、兄と全く同じように地元近くの名門FCバルセロナのユースチームにスカウトされ、入団。

2001年、兄のパウ・ガソルNBAにドラフトされ、メンフィス・グリズリーズに入団すると、アメリカでの生活に不慣れなパウの為に家族皆で渡米。この際、マークはメンフィスにあるローザン高校に編入。そこのバスケットボール部で活躍する。

2003年に卒業すると、母国スペインに帰国。FCバルセロナのジュニアチームに復帰。

その後間もなくトップチームに昇格し、プロデビューを果たす。

プロデビュー編集

 
CBジローナ在籍時のマルク

2003年に、兄と同じFCバルセロナでプロデビューすると、その後2年間同チームでプレー。

2006年スペインA代表に選出され代表デビュー。この年日本で開催された世界選手権にスペインA代表として参加。兄(パウ・ガソル)とともに優勝に貢献した。そして次第にNBAのスカウトの目に留まるようになった。

2006-2007シーズンは、同じリーガACBに所属するCBジローナへレンタル移籍。シーズン終了後、2007年のNBAドラフトにエントリーすると、ロサンゼルス・レイカーズから、2巡目全体48位で指名されるが、所属チームとの契約が残っている為、このシーズン終了後のNBA入りは見送った。

2007年、北京オリンピックの大陸予選を兼ねた2年に1度のバスケの祭典ユーロバスケットが母国スペインで開催され、2006年に世界選手権を制覇した時と全く同じメンバー、監督でスペイン初の優勝を狙うが、決勝戦でキリレンコ率いるロシア代表に敗れ涙の銀メダル。

CBジローナでの2年目となった2007-08シーズンは獅子奮迅の活躍でリーガACBシーズンMVP英語版を獲得。

2008年、引き続きスペインA代表に兄(パウ・ガソル)と共に選出され、同年に行われた北京オリンピックに出場。決勝戦でアメリカ代表に敗れるものの見事銀メダル獲得。

その後、自らの保有権を持つメンフィス・グリズリーズ兄パウのトレードによりクワミ・ブラウンジャバリス・クリッテントンアーロン・マッキーの契約、ドラフト1巡目指名権×2等と交換でメンフィス・グリズリーズに交渉権が移り、3年972万ドルで契約し、入団。

NBA編集

メンフィス・グリズリーズ編集

NBAルーキーシーズンとなった2008-09シーズンは、82試合にフル出場し、平均11点、7.4リバウンドを記録。オールルーキー2ndチームに選出された。 2009-10シーズンからは、ザック・ランドルフが加入。NBA屈指のフロントラインが形成された。自身は13試合に欠場したものの、平均14.6点、9.3リバウンドと成績を伸ばし、チームも前シーズンの24勝58敗から40勝42敗と盛り返した。 2010-11シーズンは、ガソル自身の成績は落ちたものの、チームは46勝36敗の成績を残し、ウェスタンカンファレンス8位で2006年以来のプレーオフ進出を果たし、ファーストラウンドで第1シードのサンアントニオ・スパーズを4勝2敗で下すという快挙を成し遂げた。

2011年オフに制限付きFAとなったが、NBAがロックアウトに入ったために、FA交渉は先伸ばしになる。 そして、ロックアウトが解除された12月、ヒューストン・ロケッツが4年5800万ドルの巨額契約を提示し、ガソルはロケッツのオファーシートにサインしたが、すかさずメンフィス・グリズリーズが同額の契約を提示し、グリズリーズ残留が決まった。 迎えた2011-12シーズンは、自身初のNBAオールスターゲームに出場した。

2012-13シーズンは、オールNBA2ndチーム、オールディフェンシブ2ndチームに選出され、NBA最優秀守備選手賞も受賞するなど、自己最高のシーズンを送った。

 
2013年のガソル

2014-15シーズンは、オフに減量してシーズンに挑み、攻守両面で獅子奮迅の活躍を見せ、チームを牽引。当シーズンの活躍もあり、2015年NBAオールスターゲームのファン投票では、ウエスタンカンファレンスのフォワード部門で2位に入り、2012年以来のオールスターゲーム出場でスターターを務めることが決定。なお、パウ・ガソルもイースタンカンファレンスのフォワード部門で2位に入ったために、兄弟でオールスターゲームでスターターで出場し、パウと共に試合前に記念のティップオフを行った。そしてオフには5年1億1000万ドルという巨額契約で再契約した[4][5]

大型契約を締結し迎えた2015-16シーズンは、12月1日のニューオーリンズ・ペリカンズ戦で、自己最多の38得点を記録した[6]。しかし、2016年2月9日のポートランド・トレイルブレイザーズ戦で、右足を骨折。全治4~6ヶ月と診断され、残り全試合を欠場することになり[7]、同年のリオデジャネイロオリンピックも欠場を余儀無くされた。

2016-17シーズンは、前述の重傷も完治しグリズリーズを牽引。2017年1月25日のトロント・ラプターズ戦では、自己最高の42得点を記録した[8]。同シーズンは自身3度目のNBAオールスターゲームにも出場。4月22日のプレーオフ1stラウンドのサンアントニオ・スパーズ戦の第4戦では、延長第1クォーター残り数秒の場面で、決勝ジャンプシュートを決めた[9]

2017-18シーズンは、2017年10月21日のゴールデンステート・ウォリアーズ戦で34得点14リバウンドを記録し、前シーズンチャンピオンチームからの勝利の原動力となった[10]

トロント・ラプターズ編集

2019年2月7日、ヨナス・バランチュナスC・J・マイルズデロン・ライト、2024年のドラフト2巡目指名権との交換でトロント・ラプターズに移籍[11]。プレーオフでチームはNBAファイナルまで勝ち進み、ゴールデンステート・ウォリアーズを6試合で下してNBAチャンピオンを獲得した。兄のパウ・ガソル2009年2010年にNBAチャンピオンを獲得しており、NBA初の兄弟が優勝を経験したこととなった[12]

ロサンゼルス・レイカーズ編集

2020年11月24日ロサンゼルス・レイカーズと2年契約を結んだ[13]。しかし、全ての成績で自己最低の出来に終始し、シーズン終盤にアンドレ・ドラモンドが加入して以降はベンチが定位置になってしまった。

母国リーグに復帰編集

2021年9月10日に王哲林の交渉権と将来のドラフト2巡目指名権とのトレードでグリズリーズに放出され[14]、15日に解雇された[15]。以降リーガACB復帰の噂が浮上するも、古巣のFCバルセロナクラブの深刻な財政難の関係で契約する事が出来ず、実現には至らず[16][17]。11月には自身がオーナーを務めるバスケット・ジローナに復帰する見通しだと報じられた[18]。その後同月25日にバスケット・ジローナで現役続行することが発表[19][20][21]。12月3日のCBペーニャス・ウエスカ戦で復帰戦に出場。19得点16リバウンドを記録し、81-47で勝利し、復帰戦を飾った[22]

プレースタイル編集

ポストプレーではNBA屈指の力強さを誇り、さらにパスセンスにも優れている。2013年には最優秀守備選手賞を受賞しているなどディフェンダーとしても優れた実力を発揮している。

個人成績編集

略称説明
  GP 出場試合数   GS  先発出場試合数  MPG  平均出場時間
 FG%  フィールドゴール成功率  3P%  スリーポイント成功率  FT%  フリースロー成功率
 RPG  平均リバウンド  APG  平均アシスト  SPG  平均スティール
 BPG  平均ブロック   TO  平均ターンオーバー  PPG  平均得点
 太字  キャリアハイ    リーグリーダー    優勝シーズン

レギュラーシーズン編集

シーズン チーム GP GS MPG FG% 3P% FT% RPG APG SPG BPG TO PPG
2008–09 MEM 82 75 30.7 .530 .000 .733 7.4 1.7 .8 1.1 2.0 11.9
2009–10 69 69 35.8 .581 .000 .670 9.3 2.4 1.0 1.6 2.0 14.6
2010–11 81 81 31.9 .527 .429 .748 7.0 2.5 .9 1.7 1.8 11.7
2011–12 65 65 36.5 .482 .083 .748 8.9 3.1 1.0 1.9 1.9 14.6
2012–13 80 80 35.0 .494 .071 .848 7.8 4.0 1.0 1.7 2.0 14.1
2013–14 59 59 33.4 .473 .182 .768 7.2 3.6 1.0 1.3 1.9 14.6
2014–15 81 81 33.2 .494 .176 .795 7.8 3.8 .9 1.6 2.2 17.4
2015–16 52 52 34.4 .464 .667 .829 7.0 3.8 1.0 1.3 2.3 16.6
2016–17 74 74 34.2 .459 .388 .837 6.3 4.6 .9 1.3 2.2 19.5
2017–18 73 73 33.0 .420 .341 .834 8.1 4.2 .7 1.4 2.7 17.2
2018–19 53 53 33.7 .444 .344 .756 8.6 4.7 1.1 1.2 2.2 15.7
2018–19 TOR 26 19 24.9 .465 .442 .769 6.6 3.9 .9 .9 1.4 9.1
2019–20 44 43 26.4 .427 .385 .735 6.3 3.3 .8 .9 1.3 7.5
2020–21 LAL 52 42 19.1 .454 .410 .720 4.1 2.1 .5 1.1 1.0 5.0
キャリア 891 866 32.2 .481 .360 .776 7.4 3.4 .9 1.4 2.0 14.0
オールスター 3 1 20.0 .556 .000 .000 7.6 3.3 1.0 .3 4.0 6.6

プレーオフ編集

シーズン チーム GP GS MPG FG% 3P% FT% RPG APG SPG BPG TO PPG
2011 MEM 13 13 39.9 .511 .000 .699 11.2 2.2 1.1 2.2 2.0 15.0
2012 7 7 37.3 .522 .000 .791 6.7 3.1 .3 1.9 1.9 15.1
2013 15 15 40.6 .454 --- .800 8.5 3.2 .9 2.2 1.2 17.2
2014 7 7 42.7 .405 .000 .794 7.7 4.4 1.7 .9 1.7 17.3
2015 11 11 37.8 .394 .000 .852 10.3 4.5 .9 1.7 1.5 19.7
2017 6 6 40.0 .470 .583 .939 6.5 4.2 .3 .7 2.5 19.3
2019 TOR 24 24 30.6 .422 .382 .870 6.4 3.0 .9 1.1 .9 9.4
2020 11 11 20.7 .391 .185 .733 4.4 2.6 .5 .6 1.5 6.0
2021 LAL 5 1 17.4 .615 .636 .750 3.8 3.0 .8 .8 .8 5.2
キャリア 99 95 34.3 .444 .366 .808 7.5 3.2 .8 1.4 1.6 13.4

脚注編集

  1. ^ Pau Gasol vs. Marc Gasol: Tale of the Tape”. bleacherreport.com (2012年3月12日). 2020年12月4日閲覧。
  2. ^ 2015年大会は、パウ・ガソルとNBA史上初の兄弟同時出場
  3. ^ Right Name, Wrong Genes: The Top 50 Less Talented Relatives of Superstars 長野”. bleacherreport.com (2010年9月7日). 2012年3月25日閲覧。
  4. ^ Marc Gasol agrees to five-year contract with Grizzlies
  5. ^ Marc Gasol, Grizzlies agree to 5-year max contract
  6. ^ Gasol's 38 points lead Grizzlies past Pelicans 113-104
  7. ^ Marc Gasol likely to miss 4-6 months of action
  8. ^ Marc Gasol scores career high 42 points vs. Toronto
  9. ^ マルク・ガソルの決勝ジャンパーでグリズリーズがスパーズとの延長戦を制す NBA JAPAN
  10. ^ Marc Gasol is a giant against the Warriors: 34 points and 14 rebounds
  11. ^ Raptors Acquire Gasol From Grizzlies” (英語). NBA.com (2019年2月7日). 2019年5月19日閲覧。
  12. ^ Zemek, Matthew (2019年6月14日). “Marc Gasol, Pau Gasol become first brothers to win NBA championship” (英語). clutchpoints.com. 2019年6月16日閲覧。
  13. ^ Lakers Sign Marc Gasol” (英語). NBA.com (2020年11月24日). 2020年12月4日閲覧。
  14. ^ Faigen, Harrison (2021年9月10日). “Lakers trade Marc Gasol to Grizzlies, who will buy him out” (英語). Silver Screen and Roll. 2021年9月10日閲覧。
  15. ^ Grizzlies waive Marc Gasol” (英語). Memphis Grizzlies. 2021年9月16日閲覧。
  16. ^ マルク・ガソルがレイカーズからグリズリーズへ移籍、解雇の末にスペインへ帰国か?”. バスケットボールキング (2021年9月11日). 2021年11月6日閲覧。
  17. ^ レイカーズからグリズリーズにトレードされたマルク・ガソル、母国スペインで現役引退か!?”. バスケットカウント (2021年9月11日). 2021年11月6日閲覧。
  18. ^ Marc Gasol reportedly returning to Girona Basket”. Sportando (2021年11月20日). 2021年11月21日閲覧。
  19. ^ Marc Gasol return to Girona is now official”. Sportando (2021年11月26日). 2021年11月27日閲覧。
  20. ^ マルク・ガソルが地元・スペインで現役続行…バスケット・ジローナへの加入が正式決定”. バスケットボールキング (2021年11月26日). 2021年11月26日閲覧。
  21. ^ フリーエージェントとなっていた36歳のマルク・ガソル、自身がオーナー兼球団社長を務めるバスケット・ジローナで復帰”. バスケットカウント (2021年11月26日). 2021年11月26日閲覧。
  22. ^ Marc Gasol scores 19 points, 16 rebounds in 21 minutes in LEB Oro debut with Girona”. Sportando (2021年12月3日). 2021年12月4日閲覧。

関連項目編集

外部リンク編集