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開発の経緯編集

 
1978年のル・マン24時間レースで優勝したアルピーヌ・ルノー・A442。2リッターV6ターボエンジン搭載。

1973年、ルノー傘下のゴルディーニフランソワ・キャスタンが2リッターV6エンジン"CH1"を開発した。このエンジンはF2スポーツプロトタイプに搭載され、1975年にはベルナール・デュド指揮のもと、エンジンにギャレット製シングルターボを装着したアルピーヌ・ルノー A442が登場した。

ルノーはル・マン24時間レース制覇を最大の目標に掲げながら、フルコンストラクター体制でのF1参戦も計画した。石油会社エルフの資金援助を受け、排気量を1.5リッターに縮小した「ルノー・ゴルディーニ EF1」ターボエンジンを開発(EFはエルフの略)。シャーシ設計はアンドレ・デ・コルタンツが担当した。1976年4月[1]にはモータースポーツ活動を統括するルノー・スポールが誕生し、ジェラール・ラルースがマネージャーに就任した。1976年5月から試作車A500のテストを行い、スポーツカーやF2で縁が深いジャン=ピエール・ジャブイーユをテストドライバーに起用した。

ターボエンジンはインディカースポーツカーレースではすでに定着していたが、F1では「過給式エンジンの排気量は自然吸気エンジンの1/2とする」というハンディがあったこともあり、ルノー以前に挑戦するチームはいなかった(そもそもルール上は、慣習的には機械式過給を指す「supercharged」という表現であり、ターボはルール的に存在していなかったとも言える。しかし、字義的には機械式には限られないという「ルールを文字通り解釈した」結果である)。フランスの大企業の独創的なプロジェクトは大いに関心を集めた。

1977年編集

1977年第10戦イギリスGPから、実戦型のRS01を投入。タイヤはミシュランが開発したF1初のラジアルタイヤを装着し、燃料はエルフを使用するなど「オールフレンチ体制」での参戦となった。当面はジャブイーユの1台体制で、実戦における開発に重点が置かれた。

デビュー戦は予選21位、決勝はターボのトラブルでリタイアした。2戦を欠場し第13戦オランダGPから再登場したが、3戦連続リタイアを喫し、カナダGPでは予選落ちとなった。ターボラグと熱処理の問題を抱え、度々エンジンから白煙をあげてリタイアすることから、「イエロー・ティーポット」と仇名された。

1978年編集

ル・マン24時間レースを優先するため、開幕2戦を欠場し、第3戦南アフリカグランプリから参戦した。6月のル・マンで目標の総合優勝を果たし、ルノー・スポールはスポーツカープログラムを終了してF1に集中することとなる。依然として信頼性は低かったが、インタークーラーを水冷式に改めたことでパワーロスを解消し[2]、直線スピードを発揮するようになった。第15戦アメリカ東GPにて4位入賞し、待望の初入賞を記録した。

1979年編集

この年からジャブイーユとルネ・アルヌーによる2カー体制で参戦した。ロングビーチ市街地コースで行われた第4戦アメリカ西GPでは、ジャブイーユがリアサスペンションの故障で270km/hの高速クラッシュを喫し、アルヌーのマシンにも同じトラブルが出たことから出走を見合わせた。

第5戦スペイングランプリ以降は、KKK製ツインターボを装着する新車RS10にスイッチした。

スペック編集

 
ルネ・アルヌーがドライブするRS01(2007年)

[3]

シャーシ編集

エンジン編集

記録編集

No. ドライバー 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 ポイント ランキング
ARG
 
BRA
 
RSA
 
USW
 
ESP
 
MON
 
BEL
 
SWE
 
FRA
 
GBR
 
GER
 
AUT
 
NED
 
ITA
 
USE
 
CAN
 
JPN
 
1977 15   ジャブイーユ Ret Ret Ret Ret DNQ 0 NC
1978 ARG
 
BRA
 
RSA
 
USW
 
MON
 
BEL
 
ESP
 
SWE
 
FRA
 
GBR
 
GER
 
AUT
 
NED
 
ITA
 
USE
 
CAN
 
3 12
15   ジャブイーユ Ret Ret 10 NC 13 Ret Ret Ret Ret Ret Ret Ret 4 12
1979 ARG
 
BRA
 
RSA
 
USW
 
ESP
 
BEL
 
MON
 
FRA
 
GBR
 
GER
 
AUT
 
NED
 
ITA
 
USE
 
CAN
 
26 6
15   ジャブイーユ Ret 10 Ret Inj
16   アルヌー Ret Ret Ret WD 9 Ret

脚注編集

  1. ^ Doug Nye『歴史に残るレーシングカー』高斎正訳、グランプリ出版、1991年、272頁。ISBN 4876871124
  2. ^ 『歴史に残るレーシングカー』、275頁。
  3. ^ Wouter Melissen (2011年10月19日). “1977 - 1979 Renault RS 01” (英語). Ultimatecarpage.com. 2011年11月21日閲覧。