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ルパン三世 ロシアより愛をこめて』(ルパンさんせい ロシアよりあいをこめて)は、モンキー・パンチ原作のアニメ『ルパン三世』のTVスペシャルシリーズ第4作。1992年7月24日日本テレビ系の『金曜ロードショー』にて放送された。テレビ初放送時ナイター延長のため1時間遅れで放送された。視聴率は18.8%[1]

目次

概要編集

ロシア帝国を支配していたロマノフ王朝の500トンもの金塊をめぐって、ルパンファミリーと怪僧ラスプーチンの孫にあたるラスプートンとの金塊争奪戦が展開する。タイトルは『007』の同名作品に由来するとされている。

なお、冒頭と作品終了後には同番組解説の水野晴郎が当作品のアフレコ現場に出向き、山田康雄らレギュラーメンバーに作品の見どころ等を取材した特別映像が放送された。

あらすじ編集

1917年の旧ロシア帝国ロマノフ朝の最後の皇帝ニコライ2世が保有していた1,240トンもの金塊。その保有量は、当時としてはアメリカに次ぐ世界第2位を誇っていた。ところが、ロシア革命勃発直後に500トンもの金塊が流出していたのであった。

ニューヨーク市立図書館でロマノフ朝に関する本を借りに来たルパンは、その本がニューヨークのスラム街で暮らすジュディという女のもとにあることを知る。同じくその本を狙うラッキービッグマウス・ジョーのコンビからの追撃を受け、本は奪われてしまったものの、本の最後のページに記された暗号を解読した結果、ルパンは金塊がテキサス州にある「バンク・オブ・リバティー」、別名「バンク・オブ・バンディッツ」の地下金庫に隠されていることをつきとめる。

早速、金塊強奪作戦を展開し、まんまと金塊を盗みだしたルパンであったが、グルになっていた不二子とジュディに金塊をだまし取られてしまう。ルパンは何とか2人を捜し出すが、謎の男が大型輸送機を使って金塊を根こそぎ奪ってしまう。わずかな金塊を持ち出して、その場から逃げ延びていた不二子も、ジュディに裏切られて車ごと金塊を持ち去られてしまった。

金塊を奪った男の正体は、ロシアシベリアに総本山を置く教祖・ラスプートン。実はニコライ2世に取り入って悪行の限りを尽くして射殺された怪僧ラスプーチンの孫であった。彼の予言自体は完全なイカサマであるものの、テレパシーによって人の心が読めるのは本当で、その能力を巧みに利用することで、シベリアの貧民達のみならず、様々な国家の高級官僚達の人心をも掌握し、莫大な暴利を貪っていたのだ。用心棒の依頼を断った五ェ門も、いつの間にか斬鉄剣を竹光とすり返られてしまったことで従わざるを得ず、五ェ門の打った一芝居で、ルパンと次元はとりあえず死んだフリをして難を逃れるのだった。

ルパン・次元・不二子、そして相棒のジョーを失いラスプートンに復讐を誓ったラッキーの4人は、五ェ門からの連絡でラスプートンがシベリアの総本山にいることを知り、オンボロのセスナ機を購入してすぐさまシベリアへと向かう。その一方、不二子を裏切って金塊を奪っていたジュディは、それを利用してラスプートンに取り入り、屋敷の中にある金塊を探していた。ついにルパン達も金塊を狙ってやって来るが、金塊の元の持ち主であったニューヨークマフィアのボス、カルシオーネの甥であるドンビーノまでが金塊を奪い返すために部下を引き連れて乗り込んできた。

果たして金塊の行方は?そして、執拗に金塊を狙うジュディの真の目的とは?

ゲストキャラクター編集

ジュディ・スコット
- 佐々木優子
ニューヨークの某会社に勤めていた女性会社員だが、実は「ロマノフ家最後の謎」、アナスタシア皇女の子孫(劇中では“孫”)である。ロマノフ家の金塊500トンで経済混乱で貧しくなった祖国の人たちを救うためにルパンや不二子に取り入り、最後には念願の金塊を手に入れる。
ラスプートン
声 - 大木民夫
グリゴリー・ラスプーチンの孫。他人の穴という穴(口や鼻、耳)に手や指を突っ込む悪癖がある上、「人に物事を強要する」ことを好む。アメリカ大統領がお忍びで訪問するほど有名な予言をするために、各界の著名人から霊能者として崇められている。実際の予言はインチキで、名声を利用し予言以外に教団の資金集めのためにコカインの密輸まで行っていた。しかし、本人曰く「テレパシーは本物」で、他人の心を読み取ることができる(この能力は前述のインチキ予言にも使っているようで、予言の信用度を上げるのにも一役買っている)。また、前述の手や指を突っ込む悪癖は彼独自の殺人技・人体破壊術でもあり、素手で人間の骨を砕き、急所を突くことで相手を死に至らしめる。これで後述のドンビーノと引き連れていた手下数人を返り討ちにしたり、ラッキーを一撃で即死に追い込んでいる。飛行艇内での最終決戦では読心能力で次元の射撃を完璧に見切って彼を恐怖させるが、ルパンの「無心戦法」(何も考えず頭の中を空っぽにして銃撃)に敗れて眉間を撃ち抜かれる。しかし、それでもまだ生存しており、持っていた十字架の獅子の口に指を突っ込んで呪文を唱えた途端に人体発火現象を引き起こし、ルパン達を道連れにしようとするが失敗、自身だけが焼死した(事実上は自殺ともいえる)。
ラッキー・マクドナルド
声 - 石塚運昇
フリーランスの殺し屋で、ビッグマウス・ジョーと組んで行動する。愛用の武器はショットガンで、防弾ガラス入りのサングラスを着用している。力押しのビッグマウスに対し、冷静かつなかなかの優れた洞察力を持つ。依頼主であるラスプートンの身勝手さに振り回されながらも『ロマノフ王朝の身代金』という本を奪い、さらにルパン達が盗み出した500トンの金塊を丸ごと奪い取るなど順調に依頼を遂行していたが、ラスプートンの裏切りによって相棒を殺され、自身も瀕死の重傷を負う。ルパン達によって救出され医師の治療を受け一命を取り留めたが、次元が語ったところ「医者が言うには生きているのが不思議」との事。その後、相棒の敵討ちをすべく、怪我の身体を押してルパン達と一時共闘、ラスプートンの総本山への道案内をした。後にルパン達と別れ単独でラスプートンを惜しいところまで追い詰めるが、肝心の場面で弾切れを起こし、そのまま返り討ちにされて死亡する。
ビッグマウス・ジョー
声 - 辻親八
幼なじみであるラッキーの相棒で、スキンヘッドの巨漢。愛称は「ビッグ」で、ラッキーと同じく防弾仕様のサングラスとショットガンを愛用している。頭脳派のラッキーとは逆に見た目通りの粗暴で、大胆な行動に出る事が多い。しかし、時折そのいかつい外見とは裏腹にどこか愛嬌のあるコミカルな言動が散見される。ラスプートンに雇われて金塊を奪い取るが、ラスプートンの爆撃で崩れた瓦礫の下敷きになって死亡する。
カルシオーネ
声 - 今西正男
ニューヨーク・マフィアのゴッドファーザーで、ラスプートンの信者。ラスプートンが狙う「ロマノフ家の金塊」を所持していたが、ラスプートンの勧め通りに手放そうとしたことで、かねてよりラスプートンの信者に成り下がった叔父への不満を募らせていた甥のドンビーノの怒りを買ってしまい、彼に射殺されてしまう。
ドンビーノ
声 - 大塚明夫
カルシオーネの甥で、ニューヨーク・マフィアの幹部。老いてラスプートンのインチキ予言を信じるようになった叔父をかねてから苦々しく思っており、ついには金塊を手放そうとしたカルシオーネを見限って射殺した。その後、手下達を率いてラスプートンの総本山にダイナマイトを仕掛けて乗り込み、金塊の返却を迫るがラスプートンに騙されて一騎討ちに敗れ、両目を潰された挙句死亡した(しかし、死ぬ間際に仕掛けていたダイナマイトを一斉爆破させて総本山を崩壊させ、結果としてルパン一行が金塊を奪いやすい状況をつくってしまう)。
デューク・ブラウン
声 - 納谷六朗
盗品の預かりからマネーロンダリングまで行っている、泥棒御用達の銀行「バンク・オブ・リバティ」(テキサス州サンアントニオ所在)の三代目頭取。裏社会の人間を取引相手にしているため、ルパン一味を始めとしたその道の関係者達に関する情報や知識も豊富で、ルパン達の顔を見ただけで正体に気付き、カルシオーネが所有者となった金塊を盗もうとした彼らを止めようとしていた。ルパン一味に押し入られて散々な目に遭わされた挙句、終いには爆死しないようにと耐火金庫に押し込められてしまう。ただし、銀行の裏の顔のことを公にしないことをルパンと次元が約束した際には安心したようで、「グッドラック」と言って自ら金庫に入った。銀行爆破後は劇中から一切登場しなくなりその後の生死は不明。
女性図書館員
声 - 雨蘭咲木子
ニューヨーク市立図書館で働く巨乳の女性。銭形とルパンの追走劇で職場を荒らされたうえに服も破られ激怒、二人に鉄拳制裁を行った。

用語編集

ロマノフ王朝の金塊
ニコライ二世が保有していた大量の金塊。王族の国外逃亡を手助けしてくれた警備隊長イノフスキーに、その金塊のうち500tが贈られた。その500tの金塊は後に奪い去られ、現在はニューヨークマフィア・カルシオーネの所有となっており、テキサス州の地方銀行「バンク・オブ・リバティー」の地下金庫に保管されている。
ロマノフ王朝の身代金
前述の警備隊長イノフスキーが書いた本。奪われた500tの金塊の在りかを執念で突き止め、その場所を暗号で巻末に記した。元々発行部数がかなり少なく、現存しているのはルパンらが図書館から入手した1冊のみであったが、それを奪い暗号を解いたラッキーによって破り捨てられてしまった。
バンク・オブ・リバティー
テキサス州のサンアントニオシティにある地方銀行。一見ただの地方銀行だが、闇社会では「バンク・オブ・バンディッツ(泥棒銀行)」と呼ばれる有名な銀行であり、犯罪で手に入れた金銭や物を預かったり、ヤバいお金のマネークリーニングも請け負う(ただし手数料を取られる)。町の地下のほとんどがこの銀行の広大な地下金庫になっており、ロマノフ王朝の500tの金塊をはじめ様々なお宝が保管されている。
ツンドラの帝王
旧ソビエト陸軍スーパーコンボイST601型機の通称。社会主義崩壊のどさくさに紛れて横流しされたものをラスプートンが買い取り、ロマノフ朝の500トンの金塊を輸送するのに使う。後に意趣返しと言わんばかりにルパンらによって金塊回収のために奪われたが、機内での戦いでラスプートンが起こした人体発火現象が原因で炎上、墜落してしまう。

声の出演編集

スタッフ編集

脚注編集

  1. ^ 『テレビ視聴率季報(関東地区)』ビデオリサーチ。
  2. ^ 監督・出崎統のペンネーム。
  3. ^ 長岡はオープニングで、他四名はエンディングでクレジット。

関連項目編集

外部リンク編集