ヴィクティファルス(欧字名:Victipharus2018年5月1日 - )は、日本競走馬[1]2021年スプリングステークスの勝ち馬である。

ヴィクティファルス
第88回東京優駿(日本ダービー)パドック
(2021年5月30日)
欧字表記 Victipharus[1]
品種 サラブレッド[1]
性別 [1]
毛色 鹿毛[1]
生誕 2018年5月1日(6歳)[1]
ハーツクライ[1]
ヴィルジニア[1]
母の父 Galileo[1]
生国 日本の旗 日本北海道安平町[1]
生産者 ノーザンファーム[1]
馬主 (株)G1レーシング[1]
調教師 池添学栗東[1]
競走成績
生涯成績 17戦3勝[1]
獲得賞金 1億2161万2000円[1]
(2024年4月14日現在)
勝ち鞍
GII スプリングS 2021年
テンプレートを表示

馬名の意味は、ガリレオ衛星に付けられた名前。母父名より連想。

戦績 編集

2歳(2020年) 編集

11月28日阪神の2歳新馬戦(芝1800m)にて福永祐一を背に1番人気で出走。道中は中団で待機し、直線で抜け出すと最後はカサデガの追撃を半馬身差振り切ってデビュー戦を飾る[2]

3歳(2021年) 編集

2月14日の共同通信杯で始動。7番人気の評価であったが、中団追走から直線でしぶとく脚を伸ばし、勝ったエフフォーリアには離されたものの2着と好走する[3]。3月21日のスプリングステークスでは道中中団を追走すると、直線で大外から一気の末脚を繰り出し最後は早め進出から一旦は先頭に立ったアサマノイタズラをアタマ差交わして重賞初制覇を果たした。また、鞍上の池添謙一(兄)、調教師の池添学(弟)との兄弟コンビでは初のJRA重賞初制覇ともなった[4]。4月11日、クラシック一冠目の皐月賞は道中中団からレースを進めるが上位に食い込めず9着に敗れ、初めて連対を外した。続くクラシック二冠目、東京優駿は先行したが馬群に沈み、14着と大敗した。

夏は休養に充て、秋初戦となったセントライト記念は中団から直線で馬群を割って伸びるも5着に敗れる。クラシック3冠目の菊花賞は中団から競馬をするも伸びを欠き10着に敗れた。

4歳・5歳(2022年・2023年) 編集

4歳初戦の中山金杯、次走のマイラーズカップは共に二桁順位に沈む。約半年の休養を挟んでリステッド戦を2戦するが、結局未勝利のままシーズンを終えることとなった。

5歳初戦として出走した京都金杯で12着に敗れた後、去勢手術が行われセン馬となった[5]。去勢後初戦の京王杯スプリングカップは直線で失速し最下位18着。夏の小倉日経オープンも着外に敗れた。その後、陣営はダート路線への転向を決断。初のダート戦となった10月の太秦ステークスはスタート直後こそ躓いたものの、中団をリズム良く運び、直線ラスト100メートルで逃げ粘るメイクアリープをかわしてゴール。7番人気の伏兵評価を覆し、スプリングステークス以来約2年7か月ぶりの勝利を収めた[6]

競走成績 編集

以下の内容は、JBISサーチ[7]およびnetkeiba.com[8]の情報に基づく。

競走日 競馬場 競走名 距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順 タイム
(上り3F)
着差 騎手 斤量
[kg]
1着馬(2着馬) 馬体重
[kg]
2020.11.28 阪神 2歳新馬 芝1800m(良) 9 8 9 001.40(1人) 01着 R1:49.3(34.4) -0.1 0福永祐一 55 (カサデガ) 484
2021.02.14 東京 共同通信杯 GIII 芝1800m(良) 12 7 9 041.90(7人) 02着 R1:48.0(33.6) -0.4 0松山弘平 56 エフフォーリア 478
0000.03.21 中山 スプリングS GII 芝1800m(重) 15 8 14 007.10(3人) 01着 R1:52.0(36.1) -0.0 0池添謙一 56 アサマノイタズラ 480
0000.04.18 中山 皐月賞 GI 芝2000m(稍) 16 3 5 010.10(4人) 09着 R2:02.1(37.7) -1.5 0池添謙一 57 エフフォーリア 478
0000.05.30 東京 東京優駿 GI 芝2400m(良) 17 1 2 095.6(14人) 14着 R2:24.3(35.4) -1.8 0池添謙一 57 シャフリヤール 474
0000.09.20 中山 セントライト記念 GII 芝2200m(良) 14 3 3 018.90(7人) 05着 R2:12.9(35.4) -0.6 0池添謙一 56 アサマノイタズラ 474
0000.10.24 阪神 菊花賞 GI 芝3000m(良) 18 8 17 018.40(8人) 10着 R3:06.1(35.7) -1.5 0池添謙一 57 タイトルホルダー 474
2022.01.05 中山 中山金杯 GIII 芝2000m(良) 17 3 6 004.20(3人) 13着 R2:01.3(36.3) -1.2 0池添謙一 56 レッドガラン 482
0000.04.24 阪神 マイラーズC GII 芝1600m(稍) 15 2 2 018.70(8人) 14着 R1:35.5(37.1) -2.2 0池添謙一 56 ソウルラッシュ 480
0000.10.30 阪神 カシオペアS L 芝1800m(良) 15 5 8 019.70(6人) 05着 R1:46.5(33.9) -0.4 0池添謙一 57 アドマイヤビルゴ 486
0000.12.18 中山 ディセンバーS L 芝1800m(稍) 16 6 11 006.20(3人) 07着 R1:49.1(36.5) -0.7 0戸崎圭太 57 ショウナンマグマ 484
2023.01.05 中京 京都金杯 GIII 芝1600m(良) 16 4 8 051.2(11人) 12着 R1:33.9(35.8) -1.2 0団野大成 57 イルーシヴパンサー 492
0000.05.13 東京 京王杯SC GII 芝1400m(良) 18 2 3 204.1(17人) 18着 R1:21.9(35.0) -1.6 0石川裕紀人 57 レッドモンレーヴ 474
0000.08.27 小倉 小倉日経OP OP 芝1800m(良) 12 3 3 016.60(8人) 07着 R1:47.1(36.5) -1.2 0荻野極 58 カントル 470
0000.10.14 京都 太秦S OP ダ1800m(良) 12 3 3 028.90(7人) 01着 R1:51.3(37.8) -0.2 0池添謙一 58 (タイセイドレフォン) 480
2024.01.21 京都 東海S GII ダ1800m(重) 16 2 3 008.10(4人) 03着 R1:49.6(36.1) -0.4 0池添謙一 57 ウィリアムバローズ 490
0000.04.14 阪神 アンタレスS GIII ダ1800m(良) 16 2 3 004.00(2人) 14着 R1:54.5(40.0) -3.3 0池添謙一 58 ミッキーヌチバナ 490
  • 競走成績は2024年4月14日現在

血統表 編集

ヴィクティファルス血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 サンデーサイレンス系ヘイロー系
[§ 2]

ハーツクライ
2001 鹿毛
父の父
*サンデーサイレンス
Sunday Silence
1986 青鹿毛
Halo Hail to Reason
Cosmah
Wishing Well Understanding
Mountain Flower
父の母
アイリッシュダンス
1990 鹿毛
*トニービン *カンパラ
Severn Bridge
*ビューパーダンス Lyphard
My Bupers

* ヴィルジニア
2010 鹿毛
Galileo
1998 鹿毛
Sadler's Wells Northern Dancer
Fairy Bridge
Urban Sea Miswaki
Allegretta
母の母
Silverskaya
2001 黒鹿毛
Silver Hawk Roberto
Gris Vitesse
Boubskaia Niniski
Frenetique
母系(F-No.) 16号族(FN:16-g) [§ 3]
5代内の近親交配 Hail to Reason4×5=9.38%、Northern Dancer5×4=9.38% [§ 4]
出典
  1. ^ ヴィクティファルス 5代血統表2021年4月11日閲覧
  2. ^ ヴィクティファルス 5代血統表2021年4月11日閲覧
  3. ^ ヴィクティファルス 5代血統表2021年4月11日閲覧
  4. ^ ヴィクティファルス 5代血統表2021年4月11日閲覧

脚注 編集

注釈 編集

出典 編集

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o ヴィクティファルス”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2023年5月13日閲覧。
  2. ^ 【阪神5R・2歳新馬】ヴィクティファルスが1番人気に応えてV 福永「初戦としては十分」”. スポーツ報知 (2020年11月28日). 2021年3月22日閲覧。
  3. ^ 【共同通信杯結果】エフフォーリアが無傷の3連勝で重賞制覇! いざクラシックへ”. netkeiba.com (2021年2月14日). 2021年3月22日閲覧。
  4. ^ 【スプリングS】“池添兄弟”重賞初V!ヴィクティファルスが大外一気の末脚発揮で皐月切符獲得 有力馬として堂々とクラシックの舞台へ”. ヤフー競馬 (2021年3月21日). 2021年3月22日閲覧。
  5. ^ 【注目馬動向】ヴィクティファルスが去勢して再出発netkeiba.com、2023年4月21日配信・閲覧
  6. ^ “【太秦S】7番人気ヴィクティファルスが初のダート戦で勝利!池添が挙げた勝因は「馬体のキープ」”. 東京スポーツ. (2023年10月14日). https://tospo-keiba.jp/breaking_news/37476 2023年10月15日閲覧。 
  7. ^ ヴィクティファルス 競走成績”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2023年5月13日閲覧。
  8. ^ ヴィクティファルスの競走成績”. netkeiba.com. Net Dreamers Co., Ltd.. 2023年5月13日閲覧。

外部リンク 編集