空気系

日常系から転送)

空気系(くうきけい)若しくは日常系(にちじょうけい)[1]とは、主にゼロ年代以降の日本のオタク系コンテンツにおいてみられる登場人物、特に美少女キャラクターのたわいもない会話日常生活を延々と描くことを主眼とした作品群[2]

2006年頃からインターネット上で使われ始めた用語である[3]。発祥元はブログとされ、その作品世界での「空気」を描いていることから空気系といわれる[4]セカイ系の対蹠に位置する[5]

空気系と日常系を別の作品傾向として使い分ける場合もあるが[6]、同義であると解説される場合もある[6][7][8][9][10][11]。「日常系」にせよ「空気系」にせよ、元々は評者が作品傾向を分類するために後付け的に命名したジャンル名であり、作り手側が意図したり表明したりするような呼称ではない[12]。本項では特に区別せず以下では空気系に統一する。

目次

空気系作品の特徴編集

形式的な面では、「萌え4コマ」と呼ばれる萌えに重点を置いた4コマ漫画を原作とし、その後メディアミックスとしてアニメ化されることが多い[13]。 空気系作品の具体例として『あずまんが大王』、『苺ましまろ』、『ひだまりスケッチ』、『みなみけ』、『らき☆すた』、『Aチャンネル』、『ゆるゆり』、『けいおん!』などが挙げられる[14]

「空気系」や「日常系」と呼ばれる作品が隆盛する以前からも、長谷川町子の4コマ漫画を原作とする『サザエさん』や、さくらももこによるコメディ漫画『ちびまる子ちゃん』など、淡々とした日常を描く作品群は数多くあるものの、そのような作品が「日常系」と呼ばれることはなく、「空気系」とは異なるジャンルの作品である[15][16]

内容面では、空気系作品には以下のような傾向がみられる。

物語性の排除
舞台の大半が現代日本の日常的な生活空間(しばしば学校や登場人物の家の周辺[17])に限定され[18]、困難との対峙や葛藤・極端に不幸な出来事・深刻な家族関係の描写・本格的な恋愛といったドラマツルギーを極力排除することで物語性が希薄化されている[19][20][21]。これは、原作が4コマ漫画であるという形式上の理由による面もある[19]
関係性
空気系の作品では、登場人物の関係性が物語の主題になる[11]。しかしドラマツルギーを排除した結果、作品内で描かれるのは実質的には無内容なとりとめのない会話の繰り返し(社会学者北田暁大つながりの社会性と名づけたような、自己目的化した形式主義的なコミュニケーション)となり[22][23]、例えば空気系アニメの火付け役とされるアニメ『らき☆すた』の第一話では登場キャラクターの女子高生らがチョココロネなどのお菓子の自己流の食べ方について雑談するさまが延々と描写される[19]。視聴者はドラマチックな展開ではなく、作中で描かれる楽園的な世界の永続を願いながら視聴を続けることになる[24]
テレビアニメという形態で視聴することを考えると、物語性が後退していることはすなわち「第一話から順番に欠落無く鑑賞しなければストーリー展開についていけなくなる」といった事態が起こらないということでもあり、うっかり見逃したり途中から見始めたりしてもよいという意味で気軽に楽しめるタイプの作品群といえる[25]
萌え系の美少女に絞ったキャラクター配置
物語性の後退に代わって萌えにアピールした多数の美少女キャラクターが配置されている[26]。美少女キャラクターたちの年齢はたいてい小学生から高校生ぐらいまでで、主要キャラクターの人数は4~5人ぐらいである[21]
従来の男性向けの萌え系コンテンツで存在したような消費者の感情移入対象となる(しばしば没個性的な)男性主人公は空気系作品では消去されているが[27]、それでも作品自体は美少女キャラクターへの所有願望を満たすために(広義のポルノグラフィとして)製作・受容されているといえる[27][28][29]
作中の美少女キャラクターを「萌え」や性愛の対象とする男性消費者にとって不都合な存在である男性キャラクターは物語の中核からは排除されるため[19][27]、空気系作品で描かれるコミュニティはしばしば異性が排除され同性同士だけからなるホモソーシャル[注 1]なコミュニティである[27][30][7]
なお、動物を登場キャラクターとした漫画『ぼのぼの』のように、美少女を多数配置した萌え系の作風でない作品が空気系といわれることもある[4]
虚構への現実の混入
空気系作品では、実在の事物や土地が劇中に登場する傾向が高く[31][32]、ファンタジーやSFの要素が薄い、現実との地続きの日常が描かれる[33]。例えばアニメ『けいおん!』の作中に登場する楽器などのアイテムが実在のものをモデルにしていたためそれらの商品の売り上げが一時的に上がるという動きがあったり[注 2]、『らき☆すた』においてオタク文化に精通している者でなければわからないようなパロディネタが作品に多数仕込まれるなど[注 3]、その虚構世界の中に現実の要素が混入されており、それが消費されている面もある。[31][32]虚構の日常の中に現実との接点が描かれることにより、作品のファンは登場人物に実存感を感じ、作品やキャラクターにのめり込んでいく[31]。こうした傾向は『サザエさん』のような作品では曖昧にされることが多い特徴のひとつである[31]
いつか終わる日常
空気系(日常系)の作品では、『サザエさん』や『ドラえもん』のように時間の経過や年代を曖昧にする手法は用いられないことが多く[34]、しばしば登場人物が進級したり学校を卒業したり、そのことを意識するエピソードが描かれたりする[34][35]。学校を舞台とした日常や関係性が続いてく中に、いつか訪れる主要登場人物の卒業という形の終わりが暗示されることで、当たり前の日常が具体性を帯び、責任や苦難に直面しないモラトリアムの中での成長物語が描かれる[35]。ただし『ゆるゆり』のように、登場人物が年齢を重ねないという設定の作品もある。

批判編集

前述の空気系の論説に対しては異論もある[36]。日本文学研究者の広瀬正浩や禧美智章は、空気系の代表作とされる『けいおん!』を例にとり、同作は物語を持たないのではなく、既存の作劇法に当てはまらない表現構成によって登場人物の成長や人間関係の広がりが描かれているとの分析を示した[37][38]。 その上で、同作を既成の空気系の特徴に当てはめて成長や時間変化を伴わない女の子のキャラクターをコンテンツとして消費することに特化した作品と論じる宇野常寛東浩紀らの主張に対して、そのような見方は空気系の先行研究の先入観にとらわれた恣意的な解釈であると批判し、個々の作品性の理解が十分とはいえない空気系というジャンル規定そのものに疑問を呈した[37][38]

なお宇野は「空気系に物語がないという」という言説について、この場合の「物語」とは狭義のものであり、自己目的化されたコミュニケーションを愛して狭義の物語性を決定的に排除するという態度は、一見すると物語性がないようでありつつもイデオロギッシュな物語とも言える、とも述べている[7]

発生・流行までの経緯編集

2000年頃以前編集

オタク文化において空気系の流行以前に台頭していた作品類型としては、1990年代後半以降にアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』を嚆矢として出現したセカイ系と呼ばれる作品群があり、日常生活を描く空気系とは対照的な世界規模の危機などを扱っていた。

1990年代後半からゼロ年代初頭にかけて、(成人向け)美少女ゲームの分野で作風や受容のされ方に変質がみられるようになる。もともと美少女ゲームでは、作中に登場する美少女キャラクターを「攻略」してポルノシーンを観賞するための手段として、そのキャラクターと仲良くなるための過程にあたる日常のシーンが存在した。しかし、1997年に発売された『To Heart』では、本来は手段であったはずの美少女キャラクターとの日常のやりとりのシーンがゲームの楽しみとして受容された。それ以降、『To Heart』のように美少女キャラクターとの日常会話などに主眼を置いた消費のされ方をする美少女ゲームが増えていき、このような傾向が、のちの空気系作品の作風に繋がっていった。[39]

1999年から、あずまきよひこによる4コマ漫画作品『あずまんが大王』の連載が開始された(2002年にテレビアニメ化)。絵柄そのものが「萌え系」である4コマ漫画はこの作品以前からも幾らか存在はしていたが、女子高生たちのまったりとした学園生活を描いたこの作品が「空気系萌え4コマ」というジャンルの嚆矢と考えられる[19][40]

2001年から2010年頃編集

2003年から連載の始まった谷川流ライトノベルシリーズ『涼宮ハルヒシリーズ』はセカイ系の作品例として挙げられることが多いが、評論家の宇野常寛は空気系としての性質も合わせ持った作風と評価し、2006年に『涼宮ハルヒの憂鬱』として京都アニメーションによってアニメ化された際には空気系のテイストが強調されるという形になっていると述べている。京都アニメーションはこの作品のヒット以降、『らき☆すた』『けいおん!』といった空気系作品のアニメ化を積極的に行っている。[20]

ゼロ年代後半は、空気系が一種のブームとなった[24]。2007年にアニメ化された美水かがみの『らき☆すた』は、セカイ系の流行が過ぎ去って「物語の語りにくさ」が指摘される中で、物語性を放棄して二次創作の意欲を喚起するような魅力的なキャラクターによる人気によって支持を得た[41]。ただし、『涼宮ハルヒの憂鬱』『らき☆すた』の制作に関わった山本寛は、(『らき☆すた』のような)ネタ消費型アニメはその場しのぎのものと考えていて、今後は「物語の復権」の方法を模索する方向を目指したいと2009年の時点で発言している[42]。この作品のヒットをきっかけに、空気系の作風はライトノベルの分野に伝播し、作品舞台を学校の生徒会室の内部のみにほぼ限定した葵せきなの『生徒会の一存』といった作品が登場した[43]

2009年には、空気系の代表的作品のひとつであるかきふらい原作の『けいおん!』がアニメ化、深夜帯放送にもかかわらず2010年に放送された第2期『けいおん!!』では最高視聴率4.5%を記録するなど人気を集め、関連商品を含む市場規模が150億円に達する大ヒット作品となった[44]。 本作が初監督作品となる山田尚子をはじめ、シリーズ構成の吉田玲子、キャラクターデザインの堀口悠紀子など中心スタッフを女性で固め、過度なセックスアピールを排したことで、性別や世代を問わず幅広い視聴層の支持を獲得した[44]。 アニメ評論家の小黒祐一郎は、ネガティブなドラマの排除と高度なリアリティ表現を両立している点が同作の特徴であり、劇中のキャラクター描写を通じて高校生の放課後を追体験するような視聴感覚が作品の魅力であると評した[45]。 ドラマチックなカタルシスなどを前提としたドラマツルギーを廃し、青春ものとしてごく普通のありふれた高校生活の描写に主眼を置いた作風に対して、シリーズ開始当初は「ドラマがない」とする批評も多かった[45]。 アニメ評論家の氷川竜介は、同作がヒットした理由として、空気系作品の特徴である男性キャラクターやドラマツルギーの排除が徹底的であった点を挙げた[46]。 他方、TBSのプロデューサーとして『けいおん!』シリーズなどのアニメ作品を手がける中山佳久[44]、同作が現実同様の学校生活の営みを描いた成長譚であると述べ、物語の希薄さを指摘する批評に対して「作品を短絡的に見ているだけなのではないか」と反論している[47][48]黒瀬陽平はこの作品を空気系の到達点であると評したが[49]、 広瀬は同作を空気系の先入観によってカテゴリ化することに否定的な見解を示した[50]。 漫画評論家の藤本由香里は、広瀬の主張を受け、同作の緻密な演出や描写の密度はゆるい日常系アニメのステレオタイプとは一線を画していると述べた[50]朝日新聞記者の小原篤は、男性登場人物の少ない本作が性別を問わず人気を得た理由として、類型化されたアニメ的な美少女キャラクターとは異なる女性からみた女の子のかわいらしさが描写されていることに加え、男女それぞれの立場で恋愛の煩わしさを敬遠する社会の風潮が背景にあると指摘している[50]

このほかゼロ年後半以降には、空気系らしい舞台設定ながらもタイトルに反した奇怪な設定の多い『日常』や(空気系作品でよく描かれる女子高生ではなく)男子高校生の描写を中心にすえた『男子高校生の日常』といったように、空気系の定型を少し外した作品が登場している[51]

2011年以降編集

2011年に発生した東日本大震災の影響について、宇野常寛は、悲惨な災害の反動から短期的には空気系の流行が続くだろうとの予測を示した[52]。 一方、社会学者宮台真司は、2011年1月よりテレビ放送された『魔法少女まどか☆マギカ』が新たな人気の受け皿となった可能性があると述べ、気楽な日常ドラマが同震災後に支持を維持することは難しいと予想した[53]。 同作は従来の「魔法少女もの」の設定を逆用したといわれるハードな作風で大きな反響を呼び、第15回文化庁メディア芸術祭 アニメーション部門大賞、第11回東京アニメアワード 、第16回アニメーション神戸賞 、第43回星雲賞など多数の賞を受賞した作品である[54]。 アニメ監督の新海誠は、震災によって衣食住がままならない現実を差し置いてアニメという娯楽表現を作ること自体に思い悩んだ結果、困難なときに様々な作品が心の助けとなった自身の経験を思い返し、迷いを振り切ったと述べている[55]

2011年夏、「百合」と呼ばれる女性同士の恋愛ものを扱う漫画雑誌『コミック百合姫』に連載中の4コマ漫画『ゆるゆり』がアニメ化、テレビ放映された[56]。 アニメ愛好家のブログなどを通じて話題が拡散する形で徐々に人気が拡大[57]、日常系の要素も備えた百合作品として百合ブームの端緒となった[58]。 特に男性ファンの増加が顕著で、それまで女性ファン中心だった百合ジャンル全体における読者層の男女比を逆転させた[58]。 2012年夏、『ゆるゆり♪♪』のタイトルで第2期が放送された[57]

映画産業においては、震災の影響で落ち込んでいた映画観客動員数が回復傾向を見せる中[59]、2011年12月に公開された『映画けいおん!』は、リアリティのある日常描写が幅広い層の共感を呼び、第35回日本アカデミー賞 優秀アニメーション作品賞を受賞、興行収入が19億円に達するなど商業的にも成功を収めた[60]。映画というメディアの性質上、作品にスケール感を加味するという要請からロンドンを舞台としたエピソードが盛り込まれたが、放課後の部活動風景をはじめ些細な日常の中の青春譚を描くテレビシリーズの作風を踏襲し、「ファンタジーになることは避けた」と山田尚子監督は述べている[61]

ブームの先編集

空気系作品の長期的な動向について、中山佳久は、日常の幸せをテーマとする作品は今後も支持されてゆくだろうと述べている[24]。 一方、文芸批評家の坂上秋成は、空気系が震災後すぐに廃れることはないとしつつも、大震災の影響や世界経済の不安定さから『魔法少女まどか☆マギカ』のようなストーリー性の強い作品の需要が高まってゆく可能性を示唆した[24]。 宇野は、空気系が一過性のブームを経て長期的には定番ジャンルのひとつに収束してゆくとの見通しを示しつつ[52]、この一連の空気系作品のブームは、虚構の中の日常が強靱で魅力的なことの証明でもあると指摘した[7]

広義の空気系/メタ空気系編集

宇野常寛はオタクという文化的トライブの外で同時期(ゼロ年代)にみられる空気系と同様の傾向として、部活動を題材とした一連の日本の青春映画作品群(矢口史靖監督・アルタミラピクチャーズ制作の『ウォーターボーイズ』や『スウィングガールズ』など)を挙げている[20][62]。そこでは、純愛の成就や社会的に意義のある記録を打ち立てることではなく、部活動を通じて仲間と連帯することによる達成感が目的化している(アルタミラピクチャーズ・メソッド)。そして、この方法論に、「萌え」という要素を添加してオタク文化に取り込んだものが(狭義の)空気系作品と考えられるという。前述の矢口史靖監督作品では狭義の空気系と違って完全に異性キャラクターや恋愛要素が排除されているわけではないものの物語の中核には関与しないという形式がとられており、フォロワーともいえる類似した青春映画作品(『恋は五・七・五!』・『ブラブラバンバン』など)では同性だけのコミュニティというコンセプトは継承されていない[29][63]。さらに、物語系コンテンツ以外にも、女性アイドルグループAKB48のヒットも一連の空気系ブームの流れに位置づけることができるという[注 4]

このほか、宇野によればゼロ年代には空気系を自己言及的・批評的に捉えたメタ空気系ともいうべき作品がすでに登場しており、具体的にはテレビドラマ木更津キャッツアイ』・『仮面ライダー555』・アニメ『Angel Beats!』・映画『リンダ リンダ リンダ』を挙げている[64]。『木更津キャッツアイ』[65]や『仮面ライダー555』[66]では、無時間的な場所設定や物語性の希薄化などの空気系的な設定を用いながらも、いつかは死ぬ生身の身体の有限性という現実の残酷さを描いている[注 5]。『Angel Beats!』はセカイ系と空気系の対立軸が打ち出されている面があり[67]、『リンダ リンダ リンダ』では、広義の空気系の発想を純化し、矢口史靖監督作品にみられる物語をドラマチックにするための演出(周囲との対立など)も極力排除することによって批評性を高めた作品となっている[68][69]

空気系アニメとアニメビジネスとの関係編集

ゼロ年代後半の空気系アニメのヒットの象徴ともいえる『らき☆すた』や『けいおん!』は、日本のコンテンツ産業が2005年~2006年頃をピークに縮小傾向にある中でDVDの累計売り上げ枚数がそれぞれ30万枚・50万枚近くに達しており[注 6]、主題歌・劇中歌の音楽CDなど他の関連グッズも含めて大きな商業的成功をおさめた[70]。他方、これら一部の大ヒット作を除けば、空気系アニメのDVDは、DVD売り上げランキングにはほとんどランクインすることがなく、またテレビ放送時の視聴率の観点からみても(他ジャンルのテレビアニメと比較して)特別によい成績をおさめているわけではない[71]

こういった事実にもかかわらず多数の空気系アニメが製作・放送される背景には、ランキング圏外程度の売り上げであったとしても収益率を考えれば十分に制作費を回収して採算がとれるという事情がある。また、21世紀初頭の日本のアニメビジネスでは、深夜アニメはその制作費の大半を(キャラクター商品の展開や広告収入ではなく)DVDの売り上げという形で回収するのが通例となっているが、セルDVDを多く売るためには「ストーリー性よりも萌えを重視したほうがよい」という定石があり、物語性を排除して多数の萌えキャラクターを効果的に配置した空気系アニメはそれに適した作品形態であるといえる。[72]

他の作品類型との関係編集

セカイ系
セカイ系は「社会領域(中景)を消去し、主人公の周辺の狭い関係(近景)と世界規模の大問題(遠景)を直結させる想像力」をさすが、評論家の前島賢は、セカイ系の興隆の影響下で誕生した新しいオタク文化での想像力(ポスト・セカイ系)のひとつとして、空気系を挙げている[73]。『けいおん!』はセカイ系の図式において中景だけでなく遠景までをも消去し、近景しか存在しないという構造をつくっている作品として言及されることがあるが[74]、いずれにせよ中景にあたる社会領域は消去されており、空気系のヒットは若者の社会に対する関心の衰退と関連づけられることがある[75]。空気系と呼ばれる作品の中には、意欲的に社会領域との繋がりを描こうと試みた例もあるものの、このような作品で広い人間関係を描こうとするとかえって現実感が損なわれ、受け手が疎外感を感じていくことを指摘する意見もある[76]
セカイ系と空気系はしばしば対比させて言及される。山口直彦は、セカイ系では主人公とヒロインが「引き裂かれる」ことにリアリティを見出すのに対し、空気系は「引き裂かれることのない」日常空間にリアリティを見出すものとして対比した[77]宇野常寛は、セカイ系(や後述するバトルロワイヤル系)がポストモダン化の進行した現代社会の構造の比喩になっているのに対し[注 7]、空気系はそのような社会の「肌感覚を上手に切り取ったもの」であるため根本的にアプローチの仕方が異なっているという[79]。さらに、実写の映像作品の分野における(『世界の中心で、愛をさけぶ』などの)純愛ブームからアルタミラピクチャーズ・メソッドの青春映画への移行が、オタク文化におけるセカイ系から空気系への移行に対応しているとしている[20]。評論家の小森健太朗は、セカイ系を論じた評論集のタイトルが『社会は存在しない』[80]であることに触れ、空気系の場合は成長要素や恋愛の進展といった時間的要素が作品から排除されているため、『時間は存在しない』と対比できると述べている[21]。このほか、(セカイ系の流行の収束時期と空気系の黎明期がほぼ一致していることから)『エヴァ』に代表されるセカイ系の難解かつ肥大化する物語に疲弊した消費者が、単純で快楽的な空気系を好むようにシフトしたという見方もある[81]
バトルロワイヤル系
宇野常寛は著書『ゼロ年代の想像力』で、セカイ系に後続する想像力として特権的な「正義」が失墜し複数の小さな「正義」が入り乱れた闘争を描く「バトルロワイヤル系」の作品群(『DEATH NOTE』・『仮面ライダー龍騎』など)に注目した[注 8]。このバトルロワイヤル系と空気系はつながりの社会性が浮上した現代的なコミュニケーション空間を前提として作品に織り込んだ点で共通しており[82][83]、特にバトルロワイヤル系の一部であるスクールカーストものと呼ばれるジャンル(学校内で場の空気を読みながら行われる緊張感に溢れた人間関係の駆け引き・闘争を描いたもの)では、空気系でしばしば舞台として選択される学校でのやりとりを描いている点も共通している。
他方、バトルロワイヤル系では現代的なコミュニケーション空間を現実認知としてシビアに描いているのに対し、空気系では消費者の嗜好に合わせて理想化させて描いているという意味では対照的である[82]
ハーレムもの
単一の男性主人公の周囲に多数のヒロインが配置されるという設定の作品のことで、日本のオタク系文化では空気系より以前からみられる。(例えば『ラブひな』のような)ハーレムものの人物配置から男性主人公(とそれに付随する恋愛要素)を消去すれば(例えば『あずまんが大王』のような)空気系になるともいえる[84]。描写対象の大半が日常生活であるという意味で日常系作品という場合は、日常系作品の中にハーレムものを含む場合がある[85]
ループもの
物語がある一定の期間を反復するようなタイムトラベル系のSFジャンルであるが、日本のオタク文化では空気系の作風のような延々と繰り返される日常(宮台真司のいう「終わりなき日常」)の比喩として使用されている面がある[86]。他方、空気系作品ではしばしば緩やかにではあるが時間の経過が描写されており、例えば『サザエさん』のように1年間をループさせて描く手法は取り入れていないことから「終わりなき日常」とは異なるという見方もできる[34]。作家の桜坂洋によれば、終わりが規定された限定的な日常であるからこそ読者は安心して作品から「萌え」を享受できるのであり、この事象(作中の時間経過に対して読者が自覚的であること)自体は非萌え系作品でもみられるという[87]
泣きゲー
1990年代の終わり頃から広まった美少女ゲームのジャンルの一つに、キャラクターの言動に共感させ涙を流させるための作劇に特化した「泣きゲー」と呼ばれるものがある。このようなジャンルの作品でも、物語前半において主人公とヒロインのたわいもない会話や日常生活がたっぷりと時間をかけて描かれるが、これはヒロインをかけがえのない存在として印象付けることで、物語後半で発生するドラマチックな悲劇を際立たせるための布石である[88]。永遠に続くかのように思われた日常は事件によって暗転し、主人公とヒロインは引き裂かれ、プレイヤーは圧し掛かる重度のストレスの中、失われた平穏な日々に対するノスタルジーと現在の苦境との落差によって涙することになる[88]。これらのジャンルは、空気系(日常系)と同じく1997年の美少女ゲーム『To Heart』の流れを汲んだ作品群であるが[89]、「泣き」「感動」といった物語性を積極的に取り入れているという点に空気系(日常系)との差異がある[89]
なお、前述の葵せきなによるライトノベル『生徒会の一存』ではこうした約束事の順序を逆転させ、事件が起こった後で、取り戻したかった価値ある日常が続いていくという構図を描くことが試みられている[90]
百合
萌え4コマ・空気系作品の二次創作では、しばしば登場する女性キャラクター同士の恋愛・同性愛(百合)が描かれ、これは女性オタク(腐女子)が物語中の男性同士の関係性を同性愛に読み替えるやおい系二次創作と同型である。このような百合系二次創作の興隆はやおい系二次創作よりも時期としてはあとになって現れたことになるが、これには男女の社会的な立場の変化の影響が考えられる。すなわち、(女性による)やおい系二次創作の発展時期(1980年代)は、建前として男女平等が謳われても実際には既得権益が男性側によって独占され女性は被差別者として位置づけられていたために(空気系想像力が前提とする)つながりの社会性が前面化するポストモダン状況に彼女たちはいちはやく適応する必要があったが、ゼロ年代になって長期化する不況により男性側も既得権益を失いかつての女性たちと同様に位置に置かれた時期に、ちょうど(男性に消費される)空気系作品の百合的二次創作が勢いを増したと考えられる。[91]
日常の謎
日常生活の中にあるちょっとした謎を解く過程を描く推理小説のサブジャンルを日常の謎と呼ぶ。小森健太朗は、日常もののアニメと「日常の謎」系のミステリには日常描写の中になんらかのギャップ・意外性を織り込まなければならない点(そして近年の作品ではそれが困難になっている点)が共通しており、ともに時代相を反映した並走関係にあると述べている[92]

脚注編集

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注釈編集

  1. ^ 社会学者イヴ・セジウィックが論じたホモソーシャリティは(女性を媒介として強化される)男性同士の社会的な絆のことであるが、ここでは男女問わず同性同士の関係性をさしてホモソーシャルとしている。多数の美少女キャラクターが登場する一般的な空気系作品であれば女性のみのコミュニティであり、後述するアルタミラピクチャーズ的な青春映画では男性同士のコミュニティとなる場合もある。
  2. ^ けいおん!#テレビアニメを参照。
  3. ^ らき☆すた (アニメ)#その他関連などを参照。
  4. ^ AKB48#コンテンツの類型化を参照。
  5. ^ 木更津キャッツアイ』では主人公のぶっさんが病気により余命半年と宣告されていると設定されており、『仮面ライダー555』ではオルフェノクと呼ばれる怪人は体が時々刻々と壊死してゆくと設定されている。
  6. ^ 『けいおん!』については、第一期と第二期(『けいおん!!』)の合計枚数。
  7. ^ 宇野がセカイ系を論じる際には、前述したような「中景を短絡した近景と遠景の直結」よりも「男性主人公がポストモダン的なアイデンティティの欠落・不全を異性に全人格的に承認されることによって埋め合わせようとする」という点に注目している面が強い[78]。その立場からは、ポストモダンの到来によって崩壊した「大きな物語」を補完するものとして男性的な擬似人格ではなく女性による承認を利用するのがセカイ系であり、「(拡張性がありルール自体の改変可能性を有するような)大きなゲーム」を利用するのがバトルロワイヤル系となる。
  8. ^ バトルロイヤル#バトルロイヤルを扱った作品も参照。

出典編集

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  3. ^ 前島 2010, p. 235.
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  15. ^ 『“日常系アニメ”ヒットの法則』, pp. 12,31,103-105.
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参考文献編集

関連項目編集