高橋和希
高橋 和希(たかはし かずき、別ペンネーム高橋 一雅(たかはし かずお)、1963年10月4日 - )は、日本の漫画家、イラストレーター。東京都出身。血液型はB型。
高橋 和希 | |
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生誕 |
1963年10月4日(57歳)![]() |
国籍 |
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職業 | 漫画家 |
活動期間 | 1981年 - 現在 |
ジャンル | 少年漫画、バトル漫画 |
代表作 | 『遊☆戯☆王』 |
受賞 | インクポット賞 |
公式サイト | 公式ホームページ |
略歴編集
- 1981年 - 『ING!ラブボール』が第8回小学館新人コミック大賞に雅はじめ名義で入賞し、『週刊少年サンデー』31号に掲載される。
- ゲーム会社で商業デザインの仕事をしていた20歳頃から本格的に漫画家を目指しだし、アシスタントをしながら持ち込みを始める[1]。
- 1986年 - 『週刊少年マガジン』で連載デビュー作『剛Q超児イッキマン』のテレビアニメのコミカライズ版を高橋かずお名義で発表する。
- 1990年 - 『週刊少年ジャンプ』で、『闘輝王の鷹』を高橋一雅名義で発表する。
- 1991年 - 『週刊少年ジャンプ』にて高橋一雅名義で、『天燃色男児BURAY』の連載を開始する。
- 1996年 - ペンネームを高橋和希に変え、『週刊少年ジャンプ』で『遊☆戯☆王』の連載を開始する。
- 1998年 - 『遊☆戯☆王』がテレビ朝日系でアニメ化される。
- 2000年 - 『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』のタイトルで『遊☆戯☆王』がテレビ東京系で再アニメ化。長者番付文化人部門で第一位となった。所得税納税額は4億2000万円。
- 2004年 - 『遊☆戯☆王』の連載が終了。その後は『遊☆戯☆王R』や『遊☆戯☆王GX』などの漫画作品の監修を務め、『遊☆戯☆王』と現在まで関わりを持っている。自身の執筆活動は『遊戯王』シリーズのデザイン提供などに留まっている。
- 2013年 - 『週刊少年ジャンプ』第49号にて約9年ぶりの読み切り作品『DRUMP』を発表。
- 2016年 - 『週刊少年ジャンプ』第19号、同年20号にて『TRANSCEND・GAME 遊☆戯☆王』を発表。
- 2016年 - 『ジャンプ流!DVD付分冊マンガ講座(8) 2016年 5/2号 』にてアトリエや、ペンタブレットとPainterをつかった作画を公開。
- 2018年 - 『週刊少年ジャンプ』第46号~第52号にて短期集中連載『THE COMIQ』を発表。
- 2019年 - 『少年ジャンプ+』編集部とマーベル・コミックのコラボ企画の一環として、アイアンマンとスパイダーマンを題材とする読み切り作品『SECRET REVERSE』を発表[2]。
人物編集
幼少時は体が弱く、もっぱら絵を書いて過ごすような少年だった。藤子不二雄の漫画を読みふける一方で『ウルトラマン』などの円谷プロダクションの作品や『宇宙戦艦ヤマト』などのテレビアニメに刺激を受けていた。小学生の頃に放映された『タイガーマスク』などのリミテッド・アニメーションの技術を取り入れたアニメに刺激され、写実的な作画よりも適度なデフォルメを取り入れた方が洗練された物が描けると思うようになる。また劇画風、アニメ風など色々な作風を試したことが後の遊戯王の多様な作風に繋がる[1][3]。
『遊☆戯☆王』は『魔太郎がくる!!』や『ジョジョの奇妙な冒険』などダークな側面を持つ漫画作品に影響を受けている。また、主人公遊戯の格好は『シザーハンズ』の主人公エドワードのボンデージ・ファッションから、劇中で登場するソリッドビジョンのアイディアは『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』に出てくるデジャリック[4]に着想を得るなど、SF映画の影響も大きい。「ゲームによるバトル漫画」を作りたいという信念の元、コンピューターゲームではなく、自分の趣味であるトレーディングカードゲームやテーブルトークRPGなどの互いに対面するゲームを取り上げ、ゲームによる友情を主題とした[5][6]。
カラーの作画は淡水性のインク、水彩やマーカー、コピックと経て、CGによる油彩調の作画に行き着いた。CGの描き方には、輪郭をハッキリと描いてから色を重ねていくと言うドゥルー・ストゥルーザンの手法に強く影響を受けている[1][7]。
自身を漫画家よりもデザイナーであると称し、漫画のコマを一つのデザインとして捉えるなど独自の発想を持つ。『遊☆戯☆王』連載中は1000体以上のモンスターのデザインを作り上げた。全身が銃、薔薇でできたドラゴンなど自由な発想からくるデザインもシリーズの特徴となった[8][9]。
アメコミに対しては強い関心があり、サイモン・ビズリーを好きなアーティストとして挙げ、公式サイトではアメコミを題材にしたwebコミックを公開していた[1][7][10]。
活動編集
漫画編集
高橋かずお名義編集
高橋一雅名義編集
- 闘輝王の鷹(1990年、週刊少年ジャンプ増刊サマースペシャル。読み切り作品)
- バトルマインド(1991年、週刊少年ジャンプ増刊ウィンタースペシャル。読み切り作品)
- 天燃色男児BURAY(1991年 - 1992年、週刊少年ジャンプ。1992年、集英社。全2巻)
高橋和希名義編集
- 遊☆戯☆王(1996年 - 2004年、週刊少年ジャンプ。1997年、集英社。全38巻、文庫版全22巻)
- 遊☆戯☆王R(2004年 - 2007年、Vジャンプ。2005年、集英社。漫画:伊藤彰、原案・監修担当。全5巻)
- 遊☆戯☆王GX(2005年 - 2011年、Vジャンプ。2006年、集英社。漫画:影山なおゆき、原案・監修担当。全9巻)
- 遊☆戯☆王ZEXAL(2010年 - 2015年、Vジャンプ。漫画:三好直人、ストーリー:吉田伸、原案・監修担当)
- 遊☆戯☆王 Dチーム・ゼアル(2012年 - 2014年、最強ジャンプ。漫画:友永晃浩、原案・監修担当)
- 遊☆戯☆王ARC-V(2015年 - 連載中、Vジャンプ。漫画:三好直人、ストーリー:吉田伸、デュエル構成:彦久保雅博、原案・監修担当)
- DRUMP(2013年、週刊少年ジャンプ。読み切り作品)
- TRANSCEND・GAME 遊☆戯☆王(2016年、週刊少年ジャンプ。2週連続読み切り作品)
- THE COMIQ(2018年、週刊少年ジャンプ。短期集中連載。全1巻)
- SECRET REVERSE(2019年、少年ジャンプ+。読み切り作品)
イラスト・キャラクターデザイン編集
アニメーション作品編集
- 遊☆戯☆王デュエルモンスターズ 光のピラミッド
- 遊☆戯☆王デュエルモンスターズGX
- 遊☆戯☆王デュエルモンスターズALEX※日本未公開
- 遊☆戯☆王5D's
- 遊☆戯☆王ZEXAL
- メイン・キャラクター、シナリオ原案、イメージボード、メインモンスター、デュエル用バイク「D-WHEEL(ディー・ホイール)」などのデザイン原案を担当。
- 10thアニバーサリー 劇場版 遊☆戯☆王 〜超融合!時空を越えた絆〜
- オリジナルキャラクター「パラドックス」「sinモンスター」7種のデザイン原案および原画スタッフとして参加。
- 遊☆戯☆王 THE DARK SIDE OF DIMENSIONS
- 原作・脚本・キャラクターデザイン・製作総指揮・絵コンテ・原画スタッフとして参加。
書籍編集
- 遊☆戯☆王 キャラクターズガイド ―真理の福音― ISBN 4088733630
- DUEL ART 高橋和希 遊☆戯☆王イラスト集 (V-JUMP SPECIAL BOOK) ISBN 4087823989
- Vジャンプ2011年2月号、2012年2月号、7月号
ゲーム作品編集
- 遊☆戯☆王オフィシャルカードゲーム
- ANNIVERSARY PACK(収録カードのイラスト全てを描き下ろし)
- ゲーム特典カード「インセクト・クィーン」「デュナミス・ヴァルキリア」
- Vジャンプ特典カード「オシリスの天空竜」「ラーの翼神竜」「オベリスクの巨神兵」
- 応募者抽選プレゼント「創造神ホルアクティ」
- 遊☆戯☆王デュエルモンスターズ
- オリジナルキャラクター「イシズ」「シモン・ムーラン」のデザイン担当
- 遊☆戯☆王 真デュエルモンスターズ 封印されし記憶
- シナリオ監修、ゲームオリジナルキャラクターのデザイン担当
- 遊☆戯☆王 タッグフォースシリーズ
- ゲームオリジナルキャラクター、モンスターのデザイン担当
その他編集
- ボボボーボ・ボーボボ 10巻 (作:澤井啓夫) - 1ページだけのコラボとして武藤遊戯を描き下ろした。
関連人物編集
- アシスタント
- 影山なおゆき
- 伊藤彰
- 友永晃浩
出典編集
- ^ a b c d 『SHONEN JUMP 2003年2号』
- ^ “高橋和希がアイアンマンとスパイダーマンを描く!マーベル×ジャンプの読切続々”. コミックナタリー. (2019年9月3日) 2019年9月4日閲覧。
- ^ 高橋和希著『DUEL ART 遊戯王イラスト集』(2012年、集英社)122頁。
- ^ 立体映像で表示される異星の怪物たちを戦わせるチェスのようなゲーム。「ヴラックス」とも呼ばれる。
- ^ 『SHONEN JUMP 2003年1号』
- ^ 高橋和希著『DUEL ART 遊戯王イラスト集』(2012年、集英社)123頁。
- ^ a b 高橋和希著『DUEL ART 遊戯王イラスト集』(2012年、集英社)124頁。
- ^ 高橋和希著『DUEL ART 遊戯王イラスト集』(2012年、集英社)125頁。
- ^ 『TIME 2001年6月4日号』
- ^ 『TIME 2001年6月4日号』
- ^ ジャンプ流08 まるごと高橋和希