ナムラサンクス
ナムラサンクス（欧字名:Namura Thanks、1999年3月15日 - 2019年4月24日）は、日本の競走馬[1]。主な勝ち鞍に2004年のダイヤモンドステークス。
| ナムラサンクス | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 欧字表記 | Namura Thanks[1] | |||||
| 品種 | サラブレッド[1] | |||||
| 性別 | 牡[1] | |||||
| 毛色 | 黒鹿毛[1] | |||||
| 生誕 | 1999年3月15日 | |||||
| 死没 | 2019年4月24日（20歳没） | |||||
| 抹消日 | 2005年4月21日 | |||||
| 父 | サクラチトセオー[1] | |||||
| 母 | テンザンナイーブ[1] | |||||
| 母の父 | スルーザドラゴン[1] | |||||
| 生国 |
 日本（北海道門別町）[1] | |||||
| 生産者 | 賀張三浦牧場[1] | |||||
| 馬主 | 奈村信重[1] | |||||
| 調教師 |
松永善晴（栗東） →河内洋（栗東）[1] | |||||
| 競走成績 | ||||||
| 生涯成績 | 38戦7勝[1] | |||||
| 獲得賞金 | 2億987万3000円[1] | |||||
| ||||||
戦績
編集2歳（2001年）
編集栗東の松永善晴厩舎に入厩し、2001年7月14日の2歳新馬（小倉芝1000ｍ）でデビュー。初戦は3着に入る。その後、折り返しの新馬戦は11着、6着と敗れる。4戦目の未勝利戦で2着に入るとその後、連続5着とし、デビュー7戦目の2歳未勝利（芝1800ｍ）を好位から抜け出し1着。初勝利を飾る。昇級戦のエリカ賞は5着。重賞挑戦となったラジオたんぱ杯2歳ステークスは7着に入った。
3歳（2002年）
編集中2週で挑んだシンザン記念は10着に敗れたが、自己条件の梅花賞でマイソールサウンドをハナ差捕えて勝利し、2勝目を挙げた。続くすみれステークスは4着。毎日杯は13着と惨敗に終わった。京都新聞杯は中団追走から脚を伸ばし、勝ったファストタテヤマから0.1秒差の5着と掲示板を確保。その後は愛知杯にハンデ49㎏で出走し、古馬相手に4着と好走。鞍上の小坂忠士は平地重賞初騎乗だった。自己条件の京橋特別で3着に入ると、西部日刊スポーツ杯を早めに仕掛けて先頭に立つと、迫るサンライズジェガーを3/4馬身振り切り3勝目を挙げる。昇級戦、博多ステークスは5着に敗れた。続く神戸新聞杯では、11番人気ながら、シンボリクリスエス、ノーリーズンに次ぐ3着を確保し、菊花賞の優先出走権を獲得した。迎えた菊花賞は10着に敗退する。次走、古都ステークスは3着に入り、格上挑戦で中日新聞杯に登録したが、故障により出走を取消した。
4歳（2003年）
編集6か月半ぶりとなった4歳初戦で降級戦となった三宮特別は9着。続く三木特別は4着に入る。その後はコンスタントに使われ、3着、2着、4着と堅実に走り、9月下旬の瀬戸内海特別を後方から追い込み1着。4勝目を飾る。中1週で挑んだ大原ステークスでモノポライザーにアタマ差の2着と惜敗すると、再び中1週で使われた比叡ステークスはシルクフェイマスに半馬身迫る2着と競り負けた。次走、八瀬特別を上り最速の脚で前を行くアイポッパーをクビ差交わしてゴール。5勝目を挙げる。中日新聞杯は末脚を発揮できず12着と惨敗した。
5歳（2004年）
編集5歳になり、万葉ステークスは道中3番手から直線楽々と抜け出し、エリモシャルマンを1馬身3/4振り切り完勝。オープン初勝利を飾る[2]。次走、ダイヤモンドステークスはトップハンデタイの56㎏で挑み、中団やや後方から直線を鋭く伸び、ゴール前は追い込むミッキーベルに3/4馬身差をつけ快勝、重賞初制覇を果たした[3]。その後、阪神大賞典は4着に敗れると、長距離4連戦となった天皇賞（春）は15着と大敗した。その後は休養に入り、5か月ぶりとなった京都大賞典は最低人気で出走し、10頭立ての8着。アルゼンチン共和国杯は最下位の14着に終わった。
6歳（2005年）
編集松永善晴厩舎が定年により解散したため、当馬に2戦鞍上を務めたことがある河内洋厩舎に転厩。5か月の休み明けとなった大阪-ハンブルクカップは勝ったビッグゴールドに2.1秒差のブービーの11着と惨敗。レース後に右後肢に故障を発生したため、最後の出走となり、4月21日付で登録を抹消、引退となった[4]。
競走成績
編集以下の内容は、netkeiba.comの情報[5]に基づく。
| 競走日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 距離（馬場） | 頭 数 |
枠 番 |
馬 番 |
オッズ （人気） |
着順 | タイム （上り3F） |
着差 | 騎手 | 斤量 [kg] |
1着馬（2着馬） | 馬体重 [kg] |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2001.7.14 | 小倉 | 2歳新馬 | 芝1000m（良） | 12 | 6 | 7 | 28.8（6人） | 3着 | 0:58.4（35.0） | 0.6 | 松永昌博 | 53 | ホーマンウイナー | 476 | |
| 7.28 | 小倉 | 2歳新馬 | 芝1200m（良） | 16 | 3 | 5 | 11.3（4人） | 11着 | 1:11.2（36.3） | 2.0 | 塩村克己 | 53 | リードシャトル | 476 | |
| 8.4 | 小倉 | 2歳新馬 | 芝1200m（良） | 12 | 5 | 6 | 27.6（7人） | 6着 | 1:11.9（36.4） | 1.9 | 松永昌博 | 53 | ロングユウシャ | 468 | |
| 9.8 | 阪神 | 2歳未勝利 | 芝1200m（稍） | 12 | 2 | 2 | 19.3（6人） | 2着 | 1:10.0（34.4） | 0.4 | 岸滋彦 | 53 | ヤマニンイデアル | 468 | |
| 9.30 | 阪神 | 2歳未勝利 | 芝1600m（良） | 13 | 7 | 10 | 3.1（2人） | 5着 | 1:36.1（34.9） | 0.5 | 河内洋 | 53 | ボーリングマシン | 464 | |
| 10.13 | 京都 | 2歳未勝利 | 芝1400m（良） | 11 | 1 | 1 | 5.4（3人） | 5着 | 1:22.6（34.8） | 0.5 | 河内洋 | 53 | ダンツラベンダー | 460 | |
| 11.4 | 京都 | 2歳未勝利 | 芝1800m（稍） | 16 | 6 | 12 | 2.9（1人） | 1着 | 1:49.4（36.5） | -0.1 | 池添謙一 | 54 | （タケハナオペラ） | 464 | |
| 12.2 | 阪神 | エリカ賞 | 500万下 | 芝2000m（良） | 11 | 6 | 6 | 39.9（7人） | 5着 | 2:02.6（35.5） | 0.3 | 松永昌博 | 54 | ヤマニンセラフィム | 466 |
| 12.22 | 阪神 | ラジオたんぱ杯2歳S | GIII | 芝2000m（良） | 16 | 8 | 15 | 218.7（15人） | 7着 | 2:04.0（35.2） | 0.6 | 松永昌博 | 55 | メガスターダム | 466 |
| 2002.1.14 | 京都 | シンザン記念 | GIII | 芝1600m（良） | 16 | 8 | 15 | 61.2（12人） | 10着 | 1:35.5（35.3） | 0.7 | 武幸四郎 | 55 | タニノギムレット | 460 |
| 2.3 | 京都 | 梅花賞 | 500万下 | 芝1800m（良） | 13 | 3 | 3 | 8.3（3人） | 1着 | 1:49.1（34.9） | -0.0 | 松永昌博 | 55 | （マイソールサウンド） | 460 |
| 2.24 | 阪神 | すみれS | OP | 芝2200m（良） | 15 | 2 | 2 | 10.4（4人） | 4着 | 2:14.5（35.2） | 0.1 | 松永昌博 | 55 | サスガ | 458 |
| 3.23 | 阪神 | 毎日杯 | GIII | 芝2000m（良） | 15 | 2 | 2 | 65.7（11人） | 13着 | 2:02.8（36.3） | 0.6 | 石橋守 | 55 | チアズシュタルク | 454 |
| 5.3 | 京都 | 京都新聞杯 | GII | 芝2200m（良） | 15 | 8 | 14 | 82.3（13人） | 5着 | 2:12.6（34.7） | 0.1 | 石橋守 | 56 | ファストタテヤマ | 456 |
| 6.2 | 中京 | 愛知杯 | GIII | 芝2000m（良） | 12 | 7 | 9 | 13.0（6人） | 4着 | 2:00.7（36.4） | 0.4 | 小坂忠士 | 49 | トウカイパルサー | 456 |
| 6.23 | 阪神 | 京橋特別 | 1000万下 | 芝2000m（良） | 16 | 3 | 6 | 13.3（4人） | 3着 | 2:01.2（34.9） | 0.3 | 石橋守 | 54 | メイショウラムセス | 450 |
| 7.13 | 小倉 | 西部日刊スポーツ杯 | 1000万下 | 芝2000m（良） | 9 | 2 | 2 | 3.2（2人） | 1着 | 1:59.1（35.0） | -0.1 | 橋本美純 | 54 | （サンライズジェガー） | 460 |
| 8.25 | 小倉 | 博多S | 1600万下 | 芝1800m（良） | 9 | 5 | 5 | 2.6（2人） | 5着 | 1:48.2（35.7） | 0.7 | 石橋守 | 53 | シーパッション | 458 |
| 9.22 | 阪神 | 神戸新聞杯 | GII | 芝2000m（良） | 16 | 7 | 14 | 52.9（11人） | 3着 | 1:59.8（35.7） | 0.7 | 橋本美純 | 56 | シンボリクリスエス | 454 |
| 10.20 | 京都 | 菊花賞 | GI | 芝3000m（良） | 18 | 1 | 1 | 80.1（14人） | 10着 | 3:07.4（36.7） | 1.5 | 橋本美純 | 57 | ヒシミラクル | 460 |
| 11.17 | 京都 | 古都S | 1600万下 | 芝1800m（良） | 14 | 5 | 8 | 14.6（6人） | 3着 | 1:46.2（34.0） | 0.2 | 橋本美純 | 55 | トーセンダンディ | 468 |
| 12.7 | 中京 | 中日新聞杯 | GIII | 芝1800m（良） | 14 | 6 | 12 | 出走取消 | 橋本美純 | 54 | マイソールサウンド | 計不 | |||
| 2003.6.28 | 阪神 | 三宮特別 | 1000万下 | 芝1600m（稍） | 17 | 3 | 5 | 18.4（7人） | 9着 | 1:36.3（35.6） | 0.7 | 橋本美純 | 57 | マルブツブライアン | 474 |
| 7.13 | 阪神 | 三木特別 | 1000万下 | 芝2000m（稍） | 15 | 5 | 8 | 6.8（3人） | 4着 | 2:03.4（36.9） | 0.4 | 渡辺薫彦 | 57 | アグネスシラヌイ | 472 |
| 7.26 | 小倉 | 日南特別 | 1000万下 | 芝1800m（良） | 16 | 2 | 3 | 4.1（2人） | 3着 | 1:47.0（35.0） | 0.1 | 渡辺薫彦 | 57 | メイショウドメニカ | 466 |
| 8.10 | 新潟 | 信濃川特別 | 1000万下 | 芝2000m（良） | 9 | 8 | 9 | 5.1（2人） | 2着 | 1:59.6（33.1） | 0.1 | 田嶋翔 | 57 | エスジービーム | 472 |
| 8.31 | 小倉 | 高千穂特別 | 1000万下 | 芝2000m（重） | 12 | 8 | 12 | 5.6（3人） | 4着 | 2:04.8（37.4） | 0.5 | 渡辺薫彦 | 57 | シゲルゴッドハンド | 460 |
| 9.27 | 阪神 | 瀬戸内海特別 | 1000万下 | 芝2000m（良） | 10 | 8 | 10 | 6.8（5人） | 1着 | 1:59.1（34.8） | -0.0 | 渡辺薫彦 | 57 | （アグネスシラヌイ） | 464 |
| 10.11 | 京都 | 大原S | 1600万下 | 芝1800m（良） | 8 | 5 | 5 | 7.3（3人） | 2着 | 1:46.9（33.9） | 0.0 | 渡辺薫彦 | 57 | モノポライザー | 468 |
| 10.25 | 京都 | 比叡S | 1600万下 | 芝2400m（良） | 9 | 7 | 7 | 4.0（2人） | 2着 | 2:27.0（33.4） | 0.1 | 渡辺薫彦 | 57 | シルクフェイマス | 472 |
| 11.22 | 京都 | 八瀬特別 | 1000万下 | 芝2400m（良） | 12 | 6 | 7 | 2.5（2人） | 1着 | 2:27.2（34.7） | -0.0 | 渡辺薫彦 | 57 | （アイポッパー） | 472 |
| 12.13 | 中京 | 中日新聞杯 | GIII | 芝1800m（良） | 16 | 2 | 4 | 10.3（5人） | 12着 | 1:48.6（35.2） | 1.0 | 渡辺薫彦 | 55 | プリサイスマシーン | 474 |
| 2004.1.10 | 京都 | 万葉S | OP | 芝3000m（良） | 7 | 5 | 5 | 3.9（2人） | 1着 | 3:09.2（34.0） | -0.3 | 渡辺薫彦 | 56 | （エリモシャルマン） | 478 |
| 2.15 | 東京 | ダイヤモンドS | GIII | 芝3400m（良） | 11 | 6 | 6 | 3.6（2人） | 1着 | 3:31.9（35.3） | -0.1 | 渡辺薫彦 | 56 | （ミッキーベル） | 474 |
| 3.21 | 阪神 | 阪神大賞典 | GII | 芝3000m（良） | 9 | 2 | 2 | 6.8（3人） | 4着 | 3:08.8（34.6） | 0.4 | 渡辺薫彦 | 57 | リンカーン | 474 |
| 5.2 | 京都 | 天皇賞（春） | GI | 芝3200m（良） | 18 | 7 | 13 | 82.3（12人） | 15着 | 3:20.6（35.7） | 2.2 | 渡辺薫彦 | 58 | イングランディーレ | 466 |
| 10.10 | 京都 | 京都大賞典 | GII | 芝2400m（良） | 10 | 2 | 2 | 98.9（10人） | 8着 | 2:26.3（34.7） | 1.1 | 渡辺薫彦 | 57 | ナリタセンチュリー | 456 |
| 11.7 | 東京 | アルゼンチン共和国杯 | GII | 芝2500m（良） | 14 | 8 | 13 | 58.0（12人） | 14着 | 2:35.0（35.2） | 1.2 | 渡辺薫彦 | 56.5 | レニングラード | 458 |
| 2005.4.9 | 阪神 | 大阪-ハンブルクC | OP | 芝2500m（良） | 12 | 5 | 5 | 76.9（10人） | 11着 | 2:34.6（36.4） | 2.1 | 渡辺薫彦 | 56.5 | ビッグゴールド | 470 |
引退後
編集引退後は滋賀県の大野牧場にて乗馬になった[6]。2006年12月に鳥取県大山町の大山乗馬センターに移動し引退名馬として繋養が始まる[7]。2019年4月24日に死亡。20歳没[8]。
血統表
編集| ラガーレグルスの血統 | （血統表の出典）[§ 1] | |||
| 父系 | ゼダーン系 |
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父 サクラチトセオー 1990 黒鹿毛 |
父の父 *トニービンTony Bin 1983 鹿毛 |
*カンパラ | Kalamoun | |
| State Pension | ||||
| Severn Bridge | Hornbeam | |||
| Priddy Fair | ||||
父の母 サクラクレアー1990 鹿毛 |
*ノーザンテースト | Northern Dancer | ||
| Lady Victoria | ||||
| *クレアーブリッジ | Quadrangle | |||
| Abeyance Lass | ||||
母 テンザンナイーブ 1993 栗毛 |
*スルーザドラゴン Slew the Dragon 1982 鹿毛 |
Seattle Slew | Bold Reasoning | |
| My Charmer | ||||
| Gueniviere | Prince John | |||
| Bold But Baffled | ||||
母の母 マツナミ1971 黒鹿毛 |
*ヴェンチア | Relic | ||
| Rose O'Lynn | ||||
| ヨシミドリ | *ソロナウェー | |||
| *パンフリユーリー | ||||
| 母系(F-No.) | パンフリユーリー(FR)系(FN:2-d) | [§ 2] | ||
| 5代内の近親交配 | アウトブリード | [§ 3] | ||
| 出典 | ||||
- 叔父に1987年金鯱賞勝ち馬のノックアウト。叔母に1991年サファイヤステークス勝ち馬のテンザンハゴロモ。
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b c d e f g h i j k l m n “ナムラサンクス”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2024年8月18日閲覧。
- ^ “【万葉Ｓ】（京都）〜ナムラサンクス快勝｜競馬実況web｜競馬｜ラジオNIKKEI”. ラジオNIKKEI. 2024年8月18日閲覧。
- ^ “ダイヤモンドS、ナムラサンクス重賞初制覇 | 競馬ニュース”. netkeiba. 2024年8月18日閲覧。
- ^ “ナムラサンクス引退 | 競馬ニュース”. netkeiba. 2024年8月18日閲覧。
- ^ “ナムラサンクス”. netkeiba.com. 株式会社ネットドリーマーズ. 2024年8月18日閲覧。
- ^ “ナムラサンクス引退 | 競馬ニュース”. netkeiba. 2024年8月18日閲覧。
- ^ “引退名馬”. www.meiba.jp. 2024年8月18日閲覧。
- ^ “引退名馬”. www.meiba.jp. 2024年8月18日閲覧。
- ^ a b c “血統情報： 5代血統表｜ナムラサンクス”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2024年8月18日閲覧。