ゲラント・トーマス

イギリス・ウェールズの自転車競技選手 (1986 - )

ゲラントゲライント[1][2]・ハウエル・トーマス(Geraint Howell Thomas、1986年5月25日 - )は、ウェールズカーディフ(ウィットチャーチ)出身の自転車競技選手。かつてはジェレイント・トーマスジェライント・トーマスと表記した自転車競技関連Web、雑誌もあった。

ゲラント・トーマス
Geraint Thomas
2019年ツール・ド・ロマンディにて
基本情報
本名 Geraint Howell Thomas
ゲライント・ハウエル・トーマス[1][2]
愛称 G
生年月日 (1986-05-25) 1986年5月25日(38歳)
国籍 ウェールズの旗 ウェールズ
イギリスの旗 イギリス
出身地 カーディフ
身長 183cm
体重 71kg
選手情報
所属 イネオス・グレナディアス
分野 ロードレース&トラックレース
役割 選手
特徴 オールラウンダー[3]
プロ経歴
2006 リサイクリング
2007-2009 バルロワールド
2010- イネオス・グレナディアス
グランツール最高成績
ジロ・デ・イタリア 総合2位 (2023)
ツール・ド・フランス 総合優勝 (2018)
主要レース勝利

オリンピック
・団体追抜 (2008, 2012)
世界選手権
・団体追抜 (2007-2008, 2012)
ツール・ド・フランス
総合優勝 (2018)
・区間通算3勝
イギリスの旗 イギリス選手権
・個人ロード (2010)
・個人タイムトライアル (2018)
クリテリウム・デュ・ドーフィネ
総合優勝 (2018)
・区間優勝
ツール・ド・ロマンディ
・総合優勝 (2021)
・区間優勝
ツール・ド・スイス
総合優勝 (2022)
パリ~ニース
・総合優勝 (2016)
ティレーノ〜アドリアティコ
・区間優勝
ツアー・ダウンアンダー
・区間優勝
ツアー・オブ・ジ・アルプス
・総合優勝 (2017)
・区間優勝
バイエルン一周
・総合優勝 (2011, 2014)
・区間優勝
ヴォルタ・アン・アルガルヴェ
・総合優勝 (2015, 2016)
・区間通算2勝
E3・ハレルベーク (2015)

コモンウェルスゲームズ
・ロードレース (2014)
獲得メダル
イギリスの旗 イギリス
男子 自転車競技 トラックレース
オリンピック
2008 北京 団体追抜
2012 ロンドン 団体追抜
世界選手権自転車競技大会
2007 マジョルカ島 団体追抜
2008 マンチェスター 団体追抜
2012 メルボルン 団体追抜
2006 ボルドー 団体追抜
2012 メルボルン マディソン
ウェールズの旗 ウェールズ
男子 自転車競技 トラックレース
コモンウェルスゲームズ
2006 メルボルン ポイントレース
男子 自転車競技 ロードレース
コモンウェルスゲームズ
2014 グラスゴー 個人ロードレース
2014 グラスゴー 個人タイムトライアル
最終更新日
2023年5月30日

経歴

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  • ティレーノ〜アドリアティコ
    • 総合5位
    • 区間優勝(第2ステージ)
  • ツアー・オブ・ジ・アルプス
    • 総合優勝
    • 区間優勝(第3ステージ)
  • ジロ・デ・イタリア
    • ミケル・ランダとのダブルエース体制で自身初のグランツール総合エースとして出場した。第4ステージのエトナへの頂上フィニッシュでは集団先頭の区間3位でゴールし6秒差の総合2位につける。しかし、 難関山岳ブロックハウスへの頂上フィニッシュとなる第9ステージで、道路脇に止まっていたカメラバイクを避けきれず激突し落車した選手をきっかけに、そのすぐ後ろを走っていたトーマスもランダも落車してしまう。なんとか自転車に跨り区間29位で完走するも、優勝したナイロ・キンタナから約5分の遅れる結果となり、総合優勝は絶望的となった。
    • 休息日を挟んだ第10ステージの個人タイムトライアルでは、トーマスを除く総合争いのライバルたちから軒並み2分ほどを奪ったトム・デュムランに次ぐ区間2位のタイムでフィニッシュした。しかし、その後の第13ステージを前にリタイアを選択した。
  • ツール・ド・フランス 区間優勝(第1ステージ・個人タイムトライアル)
 
第20ステージ個人タイムトライアルにて、マイヨジョーヌを着用して走るゲラント・トーマス
  • ツール・ド・フランス
    •   総合優勝
    • 区間2勝(第11,12ステージ優勝)
    • 前哨戦ドーフィネでの個人総合優勝を引っさげ、クリス・フルームとのダブルエース体制で臨んだツールでは、序盤の落車や石畳を無難に乗り切り、アルプス山脈三連戦の二日目にあたる第11ステージでは単独アタックを敢行、先頭で粘っていたミケル・ニエベをゴール直前で追い抜き優勝、マイヨ・ジョーヌを獲得すると、続く第12ステージのラルプ・デュエズへの山頂フィニッシュでも総合勢によるスプリント勝負で優勝し、リードを拡大する。終盤のピレネー山脈での山岳ステージではボーナスタイム争いのスプリントでコンスタントにタイムを稼ぎ続け、第20ステージの個人タイムトライアルでは第1・第2中間計測でトップタイムをマークするなど個人TTでも活躍を見せ、最終的にステージ優勝を果たしたトム・デュムランから14秒遅れでフィニッシュ。最終第21ステージでは総合3位となったチームメートのフルームと肩を組んでフィニッシュ、自身初のツール総合優勝を飾った。ウェールズ人によるツール総合優勝は史上初となる。
ジロ・デ・イタリアにエースとして臨むこととなった。
直近2レースであるティレーノ〜アドリアティコで総合2位、世界選手権個人TTで4位と好成績を残していた。しかし、総合3位で出走した第3ステージのパレード走行中に、地面を転がる他チームのボトルを踏んで落車した。
大きくタイムを失いながら完走するも、骨盤の骨折が判明した為に第4ステージで未出走を選択した。
  • ボルタ・ア・カタルーニャ 総合3位
  • ツール・ド・ロマンディ   総合優勝
    • 雪と霧で覆われるティオン2000山頂にフィニッシュする第4ステージでは、マイケル・ウッズとともに後続を突き放し、フィニッシュライン手前残り200mで加速したウッズを捕らえたトーマスの先行で二人のスプリント勝負が始まった。背後でタイミングを図るウッズの加速に合わせてダンシングに切り替えようとしたトーマスが突如バランスを崩し転倒。復帰に手間取ったトーマスは、後続のベン・オコナーにも追い抜かれウッズから21秒遅れてフィニッシュした。
    • ウッズと11秒差の総合2位で迎えた最終第5ステージの個人タイムトライアルは、丘陵地帯のアップダウンの他、12〜13%の勾配を刻む石畳登坂や市街地のテクニカルな下りが組み込まれた難易度の高い16.19kmコースであった。 トーマスは中間計測でフランスチャンピオンジャージを着るレミ・カヴァニャを0.32秒上回るタイムを叩き出していたが、カヴァニャのフィニッシュ後に降り出した雨によって安全策を取ることになった。それでも17秒遅れのステージ3位に入るという強さを見せてフィニッシュ。最終走者のウッズが1分11秒遅れでフィニッシュしたため、トーマスが逆転総合優勝を果たした。
  • クリテリウム・デュ・ドーフィネ
    • 総合3位
    • 区間優勝(第5ステージ)
  • 東京オリンピック
    • ロードレースでは、残り150kmを切った道志みち区間にて、同じく英国代表で前を走っていたテイオ・ゲイガンハートや他の選手たちとともに落車。無事に集団に復帰するも、後に両者ともリタイアを選択した。
    • 個人タイムトライアル 11位
  • ジロ・デ・イタリア 総合2位
    • 2020年の同大会の優勝者であるテイオ・ゲイガンハートとのダブルエース体制で出場した。悪天候による体調不良や落車、プロトン内で流行るコロナにより、大会2週目最終日までにゲイガンハートを含む3人のチームメイトを失うも、第9ステージの個人タイムトライアルや第16ステージの山岳で2位につけるなど安定した走りによって、マリア・ローザを計8日間(第10~13第ステージ、16~19ステージ)着用した。
    • 第20ステージの山岳を含む個人タイムトライアルでは、総合2位のプリモシュ・ログリッチに対して26秒差のリードで望んだ。しかし、タイムトライアル後半の急勾配を含む区間で大きくタイムを奪われ、区間2位にはつけたものの、最後は14秒差で総合首位の座を譲ることとなった。
  • 世界選手権 個人タイムトライアル 10位

グランツールの総合成績

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Grand Tour general classification results timeline
グランツール 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023 2024 2025
ジロ・デ・イタリア 118 80 途中棄権 途中棄権 2 3
ツール・ド・フランス 140 67 31 140 22 15 15 途中棄権 1 2 41 3 42
ブエルタ・ア・エスパーニャ 69 31

脚註

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  1. ^ a b Geraint Thomasの発音 - 発音ガイド Forvo。
  2. ^ a b Geraintの発音 - 発音ガイド Forvo。
  3. ^ 『2024サイクルロードレース選手名鑑』八重洲出版、2024年。
  4. ^ Geraint Thomas awarded OBE in New Years Honour

外部リンク

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