スーパーマリオサンシャイン

ニンテンドーゲームキューブ専用ソフト
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スーパーマリオサンシャイン』(SUPER MARIO SUNSHINE)は、2002年7月19日任天堂から発売されたニンテンドーゲームキューブ専用ゲームソフト

スーパーマリオサンシャイン
Super Mario Sunshine
ジャンル 3Dアクション
対応機種 ニンテンドーゲームキューブ
開発元 任天堂
発売元 任天堂
プロデューサー 宮本茂
手塚卓志
ディレクター 小泉歓晃
臼井健太
プログラマー 林田宏一
音楽 近藤浩治[注 1]
田中しのぶ
シリーズ スーパーマリオシリーズ
人数 1人
メディア GC用8cm光ディスク
発売日 日本の旗 2002年7月19日
アメリカ合衆国の旗 2002年8月26日
カナダの旗 2002年9月14日
欧州連合の旗オーストラリアの旗 2002年10月4日
対象年齢 CEROA(全年齢対象)
ESRBE(6歳以上)
ELSPA:3+
OFLC:G[1]
PEGI3
解像度 最大480p
売上本数 日本の旗 約87万本
世界 約628万本[2]
その他 プログレッシブモード対応
ドルビーサラウンド プロロジックII対応
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2020年9月18日には本作と『スーパーマリオ64』、『スーパーマリオギャラクシー』の3本をまとめた、『スーパーマリオ 3Dコレクション』がNintendo Switch専用ソフトとして2021年3月末までの期間限定で発売された。

ゲームシステム 編集

前作『スーパーマリオ64』のシステムを踏襲した続編的作品で、マリオが南国のリゾート地「ドルピック島」を舞台に様々な冒険を繰り広げていく。ゲームキューブの性能を生かした緻密なの描写が特徴的で、背中に背負った「ポンプ」で落書きや汚れを落とす、水を放射するなどの水を駆使したアクションをゲームの中心に据えている。前作同様、箱庭を探索するステージ構成となっており、ゴールは特に決められていない。

操作は前作とほぼ同じであるが、ヘッドスライディングやポンプアクションが追加された代わりにパンチ、キックなど従来の一部攻撃アクションが削除されている点も今作の特徴として挙げられる[注 2]。ポンプのノズルは変更可能で、それぞれのノズルによって能力や効果に違いがある為、場面ごとの使い分けが非常に重要になってくる。このため、他シリーズの変身マリオの要素は概ねポンプのノズルチェンジ能力に当てられている。

ダメージを受けると画面右上にオレンジ色のライフメーター(水中では水色の酸素メーター)が出現してダメージごとに減っていき、メーターが完全になくなる(8回ダメージを受ける)か奈落などに落ちると1ミスでマリオの残数が減る(モンテマンレースやタイムコースで負けるか、イカサーフィンでは壁や障害物にぶつかると即ミスとなる。また、ピンナパークの『ジェットコースターでフーセン割り』では3周する間にロケットで風船を全て割らないと即ミスになるので残数を増やすことがオススメ)。残数が0の時にミスしたらゲームオーバーとなり、タイトル画面に戻るか、セーブした状態からやり直すことができる。ライフメーターはコインを取ると回復(コイン1枚毎にライフ1回復)し、1UPキノコを取るとフル回復。水中ではコインか気泡を取る、もしくは息継ぎをすると回復。なお、前作では落下する高さや攻撃によってライフの減りが異なっていたが、今作ではコロナマウンテンの障害物に触れたとき以外は、1つずつしか減らない。リコハーバーの『GO!GO!イカサーフィン』では制限時間が過ぎたときにゴールすると、ステージから追放されてやり直しになる(この際、1ミスでマリオの残数が減ることはない)。

本作はヨッシーも登場する。ヨッシーのタマゴを持ったニセマリオを倒す事で出現するようになる。乗る事ができ、乗っている間は口からジュースを発射可能。ただしヨッシーに乗るには、タマゴのふきだしに描かれた「欲しがっているフルーツ」を与えてタマゴを孵化させる必要がある。胃袋メーターは時間が経つと減っていき、ジュースを発射しても減っていく。また、本作では従来のヨッシーとは異なり水が苦手であるため、水に入ったり(これは今回のヨッシーは魔法の絵具の力で具現化されたものだからという説がある)、胃袋メーターが空になったりするとヨッシーの体が緑になってその場で消えてしまう。落ちているフルーツを食べて補給でき、フルーツによって身体やジュースの色が変わる(ピンク、オレンジ、紫の全3色)。

また、本作で探すのは「スター」ではなく、太陽の形をした「シャイン」である。シャインを集めると、少しずつドルピック島の太陽の光が強くなる。シャインを一定数集めるとマリオがサングラスをかけたり、アロハシャツを着たりすることができるようになる。

一定時間操作しないでいるとマリオが寝はじめる。最初はその場に座りこんで寝ているが、更に一定時間経つと横になって眠ることになる。本作以降は眠っている時に「Zzz…」のマークがつくようになり、鼾の音もリニューアルされているほか、マリオが寝はじめるタイミングも早くなっている。体力が残り3以下のときはうなだれて喘ぐようになる。

中心の街ドルピックタウンから、8つのステージに移動しクリアしていく形となる。各ステージは8つのSTORYからなり、STORYの違いにより、同一マップのステージの状況が逐一変化していく。1つのSTORYで最低1つのシャインが取得できるほか、隠しステージやコイン集めなどで取得できる。シャインは119個以下で通常エンディングだが、全120個のシャインを集めた後にもう一度コロナマウンテンに行ってクッパを倒すとパーフェクトクリアでハッピーエンディングとなる。なお、STORY7は全ステージでニセマリオを倒す条件に統一されている。

ポンプアクション 編集

背中に背負ったポンプを用いてゲームを進めていく。画面右下にポンプメーターがあり、放水するごとに減っていく(装着しているノズルにより1回の消費量は異なる)。補給は水中で行うか、噴き出す水に触れる、ペットボトルを取得する、ノズル交換(後述)のいずれか。

ノーマルノズル(Normal Nozzle)
最初から使用可能。ポンプアクションの基本的なノズルで、前方に放水し、敵を倒す、落書きを消すという役割をもつ。主観視点にすることで放水する角度も変えられる。放水の勢いを利用してバック宙や、ロープに捕まっての大車輪ジャンプ、水を地面に撒いた上での飛び込み(ヘッドスライディング)移動などにも用いることが可能。ジャンプアクションを組み合わせたりRトリガーの押し込み具合などで、放水のパターンがいくつか変化する[注 3]

以下の3種類のノズルは、ドルピックタウンやコース上に存在する各種ノズルボックスで1つだけ取得でき、ノーマルノズルと切り替えることができる。他のノズルと切り替えたい場合はその都度ノズルボックスで取得する必要がある。ドルピックタウンにあるノズルボックスは条件を満たすと使用できるようになる。各ステージの半透明ボックスは、コース内のどこかにある実体化したボックスのノズルをそのステージ内で入手・セーブすれば全て実体化し、それ以降はどのストーリーでも実体化している。

ホバーノズル(Hover Nozzle)
青いノズルボックスに入っている。最初からノーマルノズルとともに使用可能。また、コースをクリアするかヨッシーを降りた後は、他のノズルの取得状況にかかわらずこのノズルに戻っている。
2つのノズルで下向きに放水し、落下速度をゼロにした上で一定時間微速上昇しながら空中移動が可能。放水中は自由に方向転換が可能で、高所からの着地によるダメージを防いだり、マリオのジャンプでも届かない足場の離れた箇所に飛び移る際に大きな効果を発揮する。真下にある地面の落書きや敵を攻撃可能。底の見えない場所でもホバー放水で滞空可能。
ターボノズル(Turbo Nozzle)
灰色のノズルボックスに入っている。ドルピックタウンではヨッシーを出現させた状態で、一定数のシャインを集めるとこのノズルを持ったニセマリオが出現し、倒すと使用可能になる。汚れを消すことには向いておらず、前方移動に特化したノズル。
数秒間パワーをチャージした後、後方へ勢いよく水を噴射し続ける。これにより地上、水上を問わず高速ダッシュができる。水上のほうがやや操作性がよく、常に水を補給しながらダッシュするためポンプメーターが減らない。作中ではこれを使うことを前提としたステージも存在する。水中に潜った状態でも使用可能で普通に泳ぐより遥かに早く推進する事が可能。ダッシュ中にジャンプすれば通常より大きなジャンプが可能。通常ホバー滞空でも届かない場所に行けるほか、ボディアタック等では壊せない扉を突き破る事もできるが、水の消費量がノーマルより多い。
ロケットノズル(Rocket Nozzle)
赤いノズルボックスに入っている。ドルピックタウンではターボノズルを出現させた状態で、一定数のシャインを集めるとこのノズルを持ったニセマリオが出現し、倒すと使用可能になる。汚れを消すことには向いておらず、上移動に特化したノズル。
数秒間パワーをチャージ(ボタンの押す強さで加減ができる)した後、下向きに勢いよく水を放出し通常より高くジャンプができる。空中でも使用できるが、一回の使用で多くの水を消費するうえ、放水し続ける事が出来ない。飛び上がった状態でヒップドロップすると強力なスーパーヒップドロップとなり、これでしか破壊出来ないブロックも存在する。ジャンプやスピンジャンプと併用し、空中で噴射させることで飛距離を更に稼げる。ただし、ジャンプ時の着地の瞬間や、水上にいる時は水を消費するだけで不発におわる。

ストーリー 編集

物語はマリオがピーチ姫たちと共にドルピック島という南国の島をバカンスで訪れる所から始まる。

マリオたちが乗る王族専用の飛行機がドルピック島の空港に着陸しようとしていた。しかし不思議な力を持つ絵の具の力で、落書きされた滑走路の中心部が陥没した為に、危うく着陸を失敗して事故を起こしかける。空港で出会ったポンプとともにこの問題を解決するマリオであったが、そこへ警察官が近づいてきて、マリオは逮捕されてしまう。それというのも、ドルピック島ではあちこちで同じような落書きと、それにともなう被害が発生、島の守り神である光の象徴「シャイン」たちが逃げてしまい、太陽の光が十分に届かない事態にまで発展しており、島の各所でマリオにそっくりな人(ニセマリオ)が落書きをしていたという目撃情報が寄せられていたためである。裁判でもピーチ姫たちの異議も却下され、無実にもかかわらず有罪判決を受け、島をきれいにするまで島を出てはならないことを宣告されてしまう。 マリオたちは潔白の証明と島民たちのために、落書きを消しながらシャインを集め、真犯人を追うことにする。

途中でニセマリオによってピーチ姫がさらわれてしまい、さらにはニセマリオの正体がクッパの息子であるクッパJr.であることが発覚する。クッパJr.はクッパから「ピーチ姫はクッパJr.の母親であり、悪人であるマリオにさらわれた」と吹き込まれており、今回の事件はクッパJr.によるピーチ姫の「奪還作戦」なのであった。

最終的にマリオたちはクッパたちとコロナマウンテンの奥で決戦を行い、撃破する。本来の明るさを取り戻したドルピック島で、ポンプを交えて改めてバカンスをやり直すマリオたち。 一方、クッパはクッパJr.にピーチ姫が実際には母親ではないことを告げようとするが、クッパJr.はそれを知っていたことと、大きくなったらまたマリオと戦いたいことをクッパに話す。クッパは息子の頼もしさを喜ぶが、今はゆっくり休もうと言うのであった。

登場人物 編集

メインキャラクター 編集

マリオ
主人公の1人。ピーチ姫やキノピオらと共にドルピック島へバカンスへ訪れたが、ニセマリオの策にはまり警察へ連行・起訴され、裁判の結果により汚れを一掃するまで島から出てはならないと罰せられた。ポンプとの出会いと今回の事件を機に、島の様々な世界を探検することになる。クッパ親子との戦いに勝利した後は、再び裁判の結果より無罪となり中断されたバカンスを楽しんでいる。
本作のポンプのチュートリアル内では、これまでには明かされていなかったマリオの詳細な情報が明らかとなっている[注 4]
ポンプ
オヤ・マーサイエンス社が製造した機械。AIのようなものが搭載されており、会話をすることが可能。喋っている際はノーマルノズルの放水口が動く。マリオと初めて出会った際には彼の個人情報や過去の活躍の一部を読み取っている[注 5]。コロナマウンテンでの最終決戦ではロケットノズルを多用したことで破損してしまうが、キノピオ達により修復され、共にバカンスの続きを楽しんでいる。ノズルボックスに保管された兄弟ノズルに切り替えることで様々なギミックを使用可能。能力等についてはポンプアクションの項を参照。
後のスーパーマリオシリーズでは登場はしていないが、「大乱闘スマッシュブラザーズ」シリーズでは『X』以降はマリオの必殺技アクションとして続投され続け、『SP』ではスピリットとしても登場した。また、次作「スーパーマリオギャラクシー」「スーパーマリオギャラクシー2」では、泡もしくは炎を噴出するポンプの頭部を模したマシンが特定ステージに配置されている。
ピーチ姫
キノコ王国のお姫様。南国のドルピック島へバカンスが舞台のためか、日傘やショートスリーブのドレスを身に着けている。島へやってくると誰よりも早くマリオにそっくりなニセマリオの存在に気づいたものの、最終的に誘拐され、ピンナパークで正体を現したクッパJr.によってコロナマウンテンへと連れ去られた。マリオがクッパ親子の戦いに勝利した後は、キノじい達と合流しマリオらと共にバカンスの続きを楽しんでいる。
キノじい
本作初登場。ピーチ姫を慕うキノピオの老人。
ヨッシー
ヨースター島の恐竜。フルーツを与えると卵から現れる。マリオを軸とした作品では『スーパーマリオ ヨッシーアイランド』以来。本作では従来のヨッシーとは異なり水が苦手。ピンナパークではヨッシーは昔は島にいたとされており、現在では伝説の生き物とされている。また、ドルピックタウンに生息していたヨッシーには、生き物を石にしてしまう能力があると言われていた。
水の代わりにジュースを発射することができ、これで水と同じように汚れを落とせる他、当たった一部の種類の敵をヨッシーの色に応じた移動もしくは静止ブロックに一定時間だけ変化させることが可能で、ブロックとなった後に消滅した敵は復活しない。また、ジャンプ距離はマリオよりも長く、中でもスピンジャンプではかなりの距離を滞空可能。更にあらゆる敵を食べて倒すことが可能で、その中にはマリオが倒せない敵も存在する。
クッパ
シリーズ恒例のラスボス。本作から息子のクッパJr.とともに登場。息子に「ピーチ姫はクッパJr.の母親であり、悪人であるマリオにさらわれた」と嘘をついたことで今回の事件に発展した。マリオとの戦いに敗れた後、自身はクッパJr.にピーチ姫が実際には母親ではないことを告げようとするが、息子はそれを知っていたことと、大きくなったらまたマリオと戦いたいことをクッパに話した。
コロナマウンテンでの決闘では、湯舟を揺らして湯を溢れさせながら炎のブレスを吐く。
クッパJr.
本作初登場のクッパの息子。ニセマリオに変装してはドルピック島を汚し回って混乱に陥れ、マリオに冤罪を着せると同時にピーチ姫の奪還作戦に乗り出したが、ピンナパークでのメカクッパ戦であえなく正体を現すことになり、気球でコロナマウンテンへと逃走した。最終的にマリオに風呂場を壊され敗れたが、クッパは息子の頼もしさを称賛していた。コロナマウンテンでの最終決戦では、玩具の船に乗りながらキラーを発射してくるが、水をかけることで怯ませることが可能。
所持している絵筆はオヤ・マーサイエンス社が開発した「マジックブラシ」と呼ばれ、オヤ・マー博士がクッパJr.に与えたもの。この筆で描くと願いが叶うと言われており、描いたものは実体化する。作中では、ラクガキによりドロドロやステージの入り口を生み出していた。生み出したドロドロは木や建造物などの物体、更には生物まで封印してしまうが、水をかけることで解決可能。
以降は次作「スーパーマリオギャラクシー」や「Newスーパーマリオブラザーズ」などのスーパーマリオシリーズやパーティゲーム作品等に登場しており、「大乱闘スマッシュブラザーズ」シリーズにおいても『for』からコクッパ一族と共に本格参戦。加えて、「スーパーマリオ3Dワールド + フューリーワールド」ではある事情でマリオとタッグを組み、おたすけ(アシスト)キャラやプレイアブルキャラとして登場する他、本作の事件を助長した「マジックブラシ」を攻撃アクションとして用いることが可能となっている。

本作のキャラクター 編集

モンテ族
頭上にヤシの木の葉を生やした、ドルピック島の住人。陽気な性格の者や力自慢の者が多く、時にはマリオを投げ飛ばしてくることも。キノコを集める者は背負ったキノコによく火がついてしまい大慌てで走り回っている。踏みつけたり、水をかけるなど攻撃をすると立ち止まって怒る。
「スーパーマリオギャラクシー2」ではスカイビーチギャラクシーにて登場し、踏みつけると怒るなどの動作も健在。その他の作品にもこっそり登場している。
マーレ族
巻貝のような体をしたドルピック島の住人。故郷はマーレのいりえだが、海が汚染されたことで離れていった者も多い。海が綺麗になると再び戻り始め、深海では故郷を救ってくれたマリオを歓迎するかのように大勢のマーレ族が集まっている。水をかけるなど攻撃をすると貝殻に身を隠す。
モンテマン
モンテ族の仮面を被った謎の人物。モンテのむらの村長は、彼はモンテ族とは無関係と発言している。マンマビーチ、マーレのいりえ、モンテのむらにて「モンテマンレース」と呼ばれるレースをマリオに挑んでくる。レースに負けるとミスとなる。モンテマンのベストレコードを更新すると、再戦時にはレースのルートを見直して勝負を挑んでくる。

本作の敵キャラクター 編集

ニセマリオ
今回の事件に関与したとされる人物。マリオにそっくりな容姿で、全身が青い。ピーチ姫を誘拐しては犯罪を繰り返し、幾度となくマリオの前に立ちはだかってくる。各STORYでは7つ目に登場して逃げ回ったり、ヒミツコース初チャレンジ時にはポンプを没収する。逃げ回るニセマリオは放水することでダメージを与え足止めすることが可能だが、水上を泳ぐことができるので水そのものが苦手というわけではない。ドルピックタウンで二度目のピーチ誘拐をするとカメ形メカでピンナパークへ逃走。しつこく追ってきたマリオを前にとうとうその正体を現す。
様々な色のドロドロを描くが、赤いドロドロは炎を纏っており触れるとダメージを受ける。
ドロドロパックン
ドロドロの塊から現れるパックンフラワー。
プチプチ
ドロドロや墨から生まれる水風船のような敵。マリオを見かけると体を点滅させた後に飛び掛かり、着地点で自爆した後にその場所をドロドロに変える。
多くのステージに登場し、上空を飛び回る鳥。一定時間飛び回った後に着地する。一定量の水をかけると倒すことができ、鳥の色に応じたアイテムを落とす。緑色はコイン、青色は青コイン、赤色は赤コイン、黄色は隠しシャイン。
サンボヘッド
ビアンコヒルズに生息。普段は花に擬態しているが近づくと突然姿を現す。
サンボ
ビアンコヒルズに生息。サンボヘッド同様に花に擬態しているが、こちらは胴が複数あり、その場から動くことはないものの倒れて体当たりしてくる。
たねまきサンボ
ビアンコヒルズに生息。普段は地上に出て歌っているが、マリオが近づくと姿を隠し頭部の花から種を撒き散らし始める。
スパーク
ビアンコヒルズやマーレのいりえのロープ上を行き来する、鋭いトゲと電撃を持つ貝殻の敵。赤と青の色が存在するが、どちらも移動パターンや速度はバラバラ。倒すことはできないが水をかけると足止め可能。
メンボ
ビアンコヒルズの湖に生息するアメンボ。マリオを見かけると寄ってくる。
ボスパックン
ビアンコヒルズの大風車の上に陣取るボス。花びらのようなたてがみを持つ。口から吐く茶色の泥でビアンコヒルズ周辺を汚染した。腕の葉は飛行能力も兼ね備えており、腕を振ると竜巻を起こせる。3回ダメージを与えると身体全体がドロドロに覆われて崩れる。
ヒルズのモンテ族曰く、自然的に発生した生物ではないとのことで、ボスパックンの登場を機に自然界に存在しない生物がヒルズに増え始めたという。
パックンフラワー
シリーズ恒例の植物を模した敵。ボスパックンが吐き出したドロドロの中から出現。
ゴロゴロパックン
ボスパックンが大風車の上から放ち地面を転がる球体。
ポポ
ビアンコヒルズにてSTORY5以降に登場。豚のフォルムをした水風船。
ノーマルノズルに切り替えている際に寄ってきてポンプの発射口にくっつく。
クック
太り気味の鳥。空中から糞の如くドロドロを落としながら飛び回る。モンテのむらSTORY3では赤いドロドロを上空から撒き散らすため危険。
チョウ
特定ステージやSTORYを飛び回る蝶。ヨッシーで食べることが可能で、同じ色のチョウを全て食べるとアイテムが出現。黄色はコイン、青色は青コイン、緑色は1UPキノコが、それぞれ出現する。
ハチ
ビアンコヒルズやモンテのむら等に生息する蜂。木や柱などにハチの巣を作っている。ハチの巣を水やジュースで攻撃し続けると地面に落下し、怒ったハチの群れがマリオを襲ってくる。
かぜくん
風のような敵。周辺を飛び回っては攻撃してくる。水をかけるとその場を離れる。
カサカサ
リコハーバーやモンテのむらに生息する黄色い蜘蛛。網や壁を徘徊している。
プクプク
リコハーバーやマーレのいりえなどで、水上を飛び跳ねるオレンジ色の魚。赤色のプクプクはマリオが近づくと咥え込んで水深へ引き込もうとする。コロナマウンテンにも生息しているが辺り一帯が溶岩なので、炎を纏って黒焦げになりながら飛び跳ねている。
ボスゲッソー
リコハーバーとマーレのいりえに出現するボス。口から吐く墨でリコハーバー周辺の海岸を汚染した。4本の足でマリオを目掛けて襲ったり、回転攻撃をしてくる。2回ダメージを与えるとリコハーバーのステージでは海へ、マーレのいりえでは山へ吹き飛んでいき、倒したことになる。
ゲッソー
リコハーバーとマーレのいりえに登場。口から吐く墨で攻撃してくる。狭い通路にぶら下がって上空から墨を吐いてくることもある。
クラゲッソー
クラゲ型のゲッソーで、水中からジャンプ動作を繰り返す。水を当てると一定時間の間は水上の足場となる。
ボスハナチャン
マンマビーチに出現するボス。太陽の塔に突然現れて居眠りを始めて「おおすなどり」の孵化を妨害していた。しかし、チュウハナ達が吹っ飛んでいき光に当てられたことで起こされ、蒸気機関車のごとく怒りながらビーチを暴走し住民を蹴散らした。ダメージを与えるごとにスピードアップし、暴走するルートを変える。BGMもダメージを与えるごとにテンポが速くなっていき、3回ダメージを与えると砂になって崩れると共にBGMの速度も落ちる。
ポイハナ
主にマンマビーチに登場。ハナチャンの胴体の一部にクチバシが付いている生物。
近くを通るマリオをクチバシで上空に跳ね飛ばそうとする。青と赤の2種類あり、赤は当たるとダメージを受ける。
チュウハナ
マンマビーチSTORY2に登場。より大きくなり頭に木の芽が生えた赤いポイハナ。
ボスハナチャンが太陽の塔で居眠りを始めたのと同時期に、「おおすなどり」の卵に太陽光を当てるためのぐらつく鏡に突然現れた。
チョロプー
シリーズ恒例のモグラの敵。本作では赤い大砲を乗っ取っている。
攻撃手段はキラー、ボム兵、イガイガなど様々である。
ボム兵
爆弾型の敵。他シリーズの一般的なボム兵とはフォルムが異なり、顔がモニターになっている。追い詰められたチョロプーが投げてくる。
数秒間放置すると3秒カウントが始まり0になると自爆、辺り一帯を巻き込む。
イガイガ
マーレのいりえSTORY1のチョロプーが放ってくるトゲが生えたドロドロ球体で、転がった場所をドロドロで汚していく。
キラー
シリーズ恒例の砲弾を模した敵。本作ではチョロプーやメカクッパ、クッパJr.が放ってくる。
金色のキラーはコインを8枚出し、水色のキラーは1UPキノコを出す。紫色のキラーは追尾式でマリオを追ってくる。
メカクッパ
ピンナパークの噴水広場に出現するボス。ニセマリオを追跡するマリオの前に突然現れた。機械で造られているため、常に炎を吐いている。体からはキラーを発射し、ジェットコースターのレールに沿ってマリオに襲い掛かってくる。
クリン
ピンナパークやエアポート、ヒミツコースなど数多くのステージに登場する、ピンク色のパンツを履いた栗。複数いる場合、頭の上に小さなクリンを積んでいる場合、1体だけの場合など様々。
ハネクリン
ピンナビーチなどで、羽を生やし上空を飛ぶクリン。青と緑の個体が存在し、緑色の個体は上空から体当たりでマリオの帽子を奪う。帽子がない状態のマリオは一定時間毎にライフメーターが1ずつ減っていく。
モエクリン
ヒミツコースに登場したりボステレサが出現させる、頭に炎がついた赤いクリン。
タマゴノコノコ
ピンナビーチに出現する、タマゴ柄の甲羅を持った敵。ビーチに生息するひまわりを食べつくしてしまい、おおひまわり達の力を奪ってしまっていた。ヨッシーの卵を被っており、放水を続けると現れてはヒップドロップを仕掛けてくる。
デンキノコノコ
ピンナパークのザコ敵。青と赤の2種類あり、青は電気を帯びた甲羅を飛ばしてくる。
デンノコキング
ピンナパークに出現する巨大なデンキノコノコ。パークの観覧車付近で居眠りを始めたことで観覧車が超速度で回転を始めてしまった。
マンタ
シレナビーチに出現するボス。オニイトマキエイのような非常に薄っぺらい謎の生命体。電気を帯びており、通った先には電気のドロドロが残る。シレナビーチに突然現れ、ビーチのホテル・デルフィーノを電気のドロドロに封印してしまった。放水の度に分裂を繰り返し、マリオを追い詰めようとする。
ボステレサ
シレナビーチ(ホテル・デルフィーノ)のカジノ内に潜むボス。舌から無限にテレサを吐いて攻撃してくる。その舌に放水すると抱えたスロットマシンが回りだし、ザコ敵やフルーツなどを放出する。辛いものが大の苦手であるため、放出されるフルーツの中に紛れている赤唐辛子を舌にぶつけることで悶絶させることができ、この間に他のフルーツをぶつけるとダメージを与えられ、これを3回繰り返せば倒せる。フルーツだけをぶつけても顔にかかった汁を舐めとるだけでダメージを与えられない。
なお、スロットの目が7の場合はフルーツ、コインの場合は大量のコイン、?が描かれたクリンの場合はモエクリン召喚、緑色の?の場合は敵をランダム召喚、目が揃わなかった場合は水泡(触れるとダメージ、水をかけるとペットボトル出現)を撒き散らす。
テレサ
シレナビーチ(ホテル・デルフィーノ)に出現する、シリーズ恒例のお化け型の敵。本作ではコインやニセマリオに擬態し、マリオを欺く。姿を消したり擬態している状態のテレサに水をかけると正体を現す。本作では、姿が消えている状態でも踏みつけて倒すことが可能。
デブテレサ
シレナビーチ(ホテル・デルフィーノ)に登場。太った体が狭い通路に挟まったまま居眠りしており、マリオの行く手を遮る。ヨッシーで食べることでのみ対処可能。
ブロックテレサ
シレナビーチ(ホテル・デルフィーノ)にのみ登場。ピンク色をしており、水を当てると一定時間だけブロック足場に変化する。テレサ状態の際に触れるとダメージを受けるが、ブロックに変化している間に触れてもダメージはない。本作のテレサの中では唯一倒すことはできない。
むしばうなぎ
マーレのいりえの海底に潜むボス。その名の通り虫歯に冒されており、虫歯から発生する毒素で入り江周辺の海を汚染したことでマーレ族のほとんどが入り江を離れてしまった。他のうなぎとは違って四ツ目になっており、毒素を含んだ紫色の泡を放出するがこの中には酸素が詰まっている。全ての虫歯に水を当てて虫歯の治療を完了させれば、シャインが入った金歯が抜けて洞窟の奥に消え、倒したことになる。
ワンワン
モンテのむらSTORY4に登場。球形の体に鎖が付いている。村の気が強い女性モンテのペットだが、突然熱を出したせいで全身が赤く染まっている。
キャンキャン
モンテのむらSTORY1に登場する、ワンワンの子ども。ワンワンの飼い主と同じ女性モンテの3体のペットだがやはり熱を出している。尻尾に炎がついたせいか、通った後には炎のドロドロが残る。ワンワンと違いマリオを見つけると襲い掛かってくる。

ドルピック島 編集

モンテ族やマーレ族が住む南国のリゾート地。中心にドルピックタウンという町があり、そこがマリオ64のキノコ城と同じ役割となる。地名は全てイタリア語の単語からきている。島はイルカの形状をしている。

ドルピックタウン
本作で拠点となる場所で、ここから様々なコースへ入ることが可能。ドルピック島の大都会。
ドルピック警察が配備されており、「太陽の門」はシャインが集まる場所として崇められているもののラクガキ事件によりほとんどのシャインが散り散りとなったため、島全体が薄闇のような状態が続き街中ではマリオの指名手配書が貼られている。
ボートハウスで青コイン10枚でシャイン1つと引き換えたり、モンテ族の1人からサングラスを借りたりできる。
エアポート
バカンスにやってきたマリオ達が訪れる最初のコース。ドルピック島の玄関口。
一度島に着くと、全ステージのSTORY7までをクリアし、一度コロナマウンテンに入るまで、行く事が出来ない。なお再訪には、ドルピックタウンのボートハウス付近にいるモンテ族に10コイン支払う。また、BGMはドルピックタウンと同じで、ポーズ画面に「コースからでる」が出現するが、コース名はドルピックタウンのままである。
ビアンコヒルズ
コース1。ビアンコは「」の意味。入口はスタート地点向かいの大王の像の台。同所に現れるドロドロパックンを倒すと解放される。
巨大風車の中ほどにそびえ立つ丘陵地区。ビアンコ村があり、モンテ族の別荘地として人気。塀の向こうの風車エリアには広大な湖が広がっている。STORY2をクリアするまでは巨大風車にボスパックンが巣食い、悪さをしている。全STORYにサンボヘッドが生息する。村の奥の湖は落ちるとミスになる。
リコハーバー
コース2。リコは「豊か」の意味。入口は青コイン引き換えのボートハウスの壁。同所に現れるドロドロパックンを倒すと解放される。
イカが名産の漁港で、大小様々な船が係留されている他へリポートも設備されており、高所にはジャングルジムのような鉄骨が立ち並ぶ。イカに乗って水上を走るイカサーフィンが名物。奥にあるジューサーは果物が詰まって故障中。なお、STORY5まではボスゲッソーが吐き出した墨で汚染されている。
マンマビーチ
コース3。マンマは「」の意味。入口は東の灯台の壁。同所に現れるドロドロパックンを倒すと解放される。
美しい海水浴場。ステージ中心には、光を集める鏡に囲まれた太陽の塔があり、おおすなどりの卵が奉られている。砂浜には「砂山の芽」があり、水をかけると砂が急に盛り上がって跳ね上げられる。海にはサンゴ礁がある。ドルピック島で唯一、落書きの少ないキレイな場所と言われ、海の家が2軒建つ。サンゴ礁側の海の家の屋根に備えつけられたミキサーでスイカを粉砕して作る「スイカジュース」が名物で、お化けスイカと呼ばれる巨大スイカで作ったジュースはシャインへのお供え物。
ピンナパーク
コース4。ピンナは「」の意味。入口は西の大砲。一定数のシャインを集めるとイベントが発生して解放される。
ピンナ島にある遊園地。電気カメが巣食っていたり、観覧車が暴走したりと問題の多い遊園地だが、なぜか園長は気にしていない。ピンナビーチにはひまわりが咲いている。昔はヨッシーが生息していた。あるイベント以降、ビーチには常にヨッシーの卵がある。
シレナビーチ
コース5。シレナは「人魚」の意味。入口は大王の像の背後にある建物の屋根にある土管。入口の土管がフルーツで塞がれている為、ニセマリオを倒して、ヨッシーを仲間にすると解放される。
夕日が見えるビーチに「ホテル・デルフィーノ」(デルフィーノは「イルカ」の意味)が建つ。ホテルのオーナーに話しかけると、無理やり引き込まれ面倒に付き合わされる。ホテル内は全ての部屋は安全性を意識したオートロック式となっている他、カジノプールが設置されており、かがり火も多く焚かれているが、テレサが巣食っていることが多い。天井裏の至る部分にひび割れが発生しており、ここから各部屋へ落ちることも可能。
マーレのいりえ
コース6。マーレは「」の意味。入口は太陽の門の前に出現する光の帯。一定数のシャインを集めると解放される。
マーレ族の故郷。険しい崖にが流れ、貝殻と玉ねぎを模した2本の塔が海上にそびえる遺跡ステージ。タヌキが泥船のレンタル稼業を行っているが、泥船は一度でも何かに当たると沈んでしまう。STORY4までは水が汚れていて泳ぐとダメージを受ける(水中はダメージなく泳げるが、酸素メーターに注意)。STORY4、8では滝壺から潜水ヘルメットをかぶり深海に向かう。海が綺麗になった後は、マーレ族たちが続々と戻ってくるようになる。
モンテのむら
コース7。モンテは「」の意味。入口は太陽の門の上にある土管。かなりの高所に入り口があるため、ロケットノズルを入手しているのが望ましい。
巨大なヤシの木の上に作られたモンテ族の村。STORYごとに昼と夜が変化し、奇数が夜、偶数が昼となる。温泉やきれいな泉がある。わたげまつりという行事が行われる。村の裏側は今はもう誰も住んでおらず詳しく知るものは年寄り程度。そこには巨大なキノコが数多く自生しているが、谷底なので落ちるとミスとなる。
コロナマウンテン
最終コース。ガイドブック(スコア表)ではドルピックタウンに分類される。コロナは「王冠」の意味。全ステージのSTORY7をクリアすると解放される。
島の火山のふもとの洞窟が入口。元々は進入禁止のため柵が張られている。内部は一面に溶岩が広がっており、前半はトゲの足場と炎の足場を、ホバーを駆使して進む。奥はマーレのいりえにもあったような泥船で溶岩を渡っていく。

アイテム 編集

シャイン
ドルピックタウンの太陽の輝きの源である重要なアイテムで、全120個存在する。
元々はドルピックタウンの「太陽の門」に大量に集まっていたが、ニセマリオが島中を汚していったことでシャインが離れ、シャインのパワーが失われたことでドルピックタウンは昼間にもかかわらず薄闇になる現象が起こるようになってしまった。島の重要アイテムだが、景品や青コインとの引き換え品となっていたり、イカサーフィンのオヤジやモンテの村の村長が数枚隠し持っていたりする[注 6]
各ステージ1つのSTORYにつき基本的に1個出現し、これを取得すればクリアとなる(この際にライフが減ってる状態でもフル回復する)。既にクリアしたSTORYを再度クリアすると透明なシャインが出現するが、これを入手しても新たにカウントはされない。ステージ開始時からそのまま配置されたものもあるが、ボスを倒す、赤コインを8枚集める、特定のアイテムを取得するといった、STORYで指定された条件を満たすと出現する。取得すると同時にステージクリアとなりドルピックタウンに戻る。
STORYの存在する通常ステージには、1ステージあたり11個のシャインが存在する。そのうち8個は、各STORYをクリアすることで入手可能。うち2個はエクストラシャインと呼ばれ、STORYクリアには関係のない隠しシャインとなっている。レースやヒミツコースのSTORYでは、クリア後にもう一度挑むと違ったクリア条件が指定されるので、これをクリアするとエクストラシャインが入手できる。残りの1個はどのSTORYでもよいので100枚のコインを集めると出現する、STORYクリアに関係のない隠しシャイン。
シャイン全120個の内訳は、ドルピックタウンで41個(青コイン引き換え分の24個、コロナマウンテンのクッパ初回撃破を含む)、7ステージで計77枚(1ステージあたり11個)、エアポートで2個となっている。
最初のエアポートの1個+全ステージのSTORY7をクリアする事(つまりこの間に、ドルピックタウンなどSTORY以外をプレイしない)によりコロナマウンテンへの道が開かれ、さらにラスボスのクッパを倒して出現するシャイン(ここまでで計51個)を取得すればゲーム自体はクリアで通常エンディングとなるので、残りの69個は実質『やりこみ要素』(このうち7個はSTORY8のシャインであるので、やりこみとしては62個)として集めていく事になる。
120個すべてを集めるとデータ選択画面で太陽マークが付く。すべて集めた後にもう一度クッパを倒す、もしくはクッパを倒した時点で120個になると、プレイヤーへのご褒美としてハッピーエンディングになる。
コイン
島中に沢山散らばっている。取るとライフメーターや酸素メーターが1枚ごとに1メーター回復する。50枚で1UP。100枚取ると隠しシャインが出現。最大は999枚まで。今作ではテレサがコインに擬態しているものもある。
青コイン
星が彫られた青いコイン。全部で240枚。
比較的取得しやすい場所にそのまま配置されたものや、落書きを消すなど特定の操作をすると出現するものがある。ただし、出現するものは一定時間で消えてしまう。取得すると、ライフメーターや酸素メーターが1枚につき2メーター回復。ドルピックタウンのボートハウスに持っていくと、タヌキが10枚ごとにシャイン1つと交換してくれる。ただし1度集めると、データを消さない限り復活しない。特定のSTORYもしくは、それ以降でないと出現しないものもある。また、このコインもテレサが擬態している事がある。
赤コイン
太陽が彫られた赤いコイン。各ステージの特定のSTORYで、決まった場所に8枚配置された赤いコイン[注 7]。青コイン同様ライフメーターや、酸素メーターが1枚につき2メーター回復。8枚でシャインが出現する。取得すると普通のコインとは別にカウントされる[注 8]。なお、このコインにテレサは擬態しない。スイッチを押して出現させるものもあり、こちらは制限時間内に集めなければ消え、さらにミスになり残数が減る。

取得コイン数は青・黄・赤と別々にカウントされる。

1UPキノコ
マリオの残数が1増える緑のキノコ。穴の中などにそのまま配置されたものから、木箱を壊す、または、特定の場所で放水すると出現するものまである。出現するものは一定時間で消える。ライフメーター、ポンプがフルに回復。水中で取得しても酸素メーターは回復しない。最大残機は99。
ペットボトル
ポンプの水を補給できる。小さいものはポンプ容量の半分、大きいものは容量満タンまで回復する。少しレアなアイテム。ポンプの水が少ない時にプチプチなどを踏みつけると出現する場合が多い。
タル
中に水が入っており、スライディングでぶつかったり投げ飛ばすなどして壊すと水が広範囲に飛び散る。上に乗ってヒップドロップで壊すと、ポンプの水が容量一杯まで回復する。
ジャンプ台
青いジャンプ用の道具。踏むと高くジャンプできる。水をかけると小さくなって持ち運びができるようになり、置くと再び大きくなる。
フルーツ
ヨッシーを誕生させたり、ボステレサを倒すのに必要なアイテム。ステージのいたるところに転がっている。マンゴー、パイン、ヤシの実、バナナ、ドリアン、とうがらしがある(ドリアンのみ担げず、蹴飛ばして運ぶ)。ヨッシーの胃袋メーターの補充にも使える。また、フルーツはヨッシー同様、水に落とすと消えてしまうが持ったまま潜ると消えない。また初めに置かれていた場所から移動した場合、一定時間経つと消滅する。

外国版と日本後期版について 編集

北米版には声の追加など、様々な微調整が行われている[3]

  • マリオのボイスが追加された。一例としてはステージクリアしてドルピックタウンに戻った時に帽子をとるアクションをするが、その時に溜め息のようなボイスが追加されている。
  • 一部日本版と効果音が異なる場面がある。
  • 新たなSEが追加された。一部は上記の異なるSEが鳴る場所で使用されている。
  • アスレチック面などで、コース外に落ちてミスになった際の「MISS!」が「TOO BAD!」になっている(これは後の3Dマリオシリーズや「スーパーマリオブラザーズ ワンダー」にも引き継がれている)。
  • シャインを取得した時の「SHINE GET!」が「SHINE!」になっている[注 9]
  • シャインそのものは「SHINE SPRITE」という名称になっている[注 10]
  • ポンプが「FLUDD」という名称になっている。
  • オヤ・マーサイエンス社が「Gadd Science」という名称になっている。
  • 一部ステージの名称が変更されている[注 11]
    • ドルピックタウン → Delfino Plaza
    • エアポート → Delfino Airstrip
    • マンマビーチ → Gelato Beach
    • マーレのいりえ → Noki Bay
    • モンテのむら → Pianta Village
  • オプションでムービー内の字幕表示の有無の変更機能が追加されている(日本版にない機能の1つ)。
  • 各ステージ内のストーリー番号である「STORY ○」(ストーリー○)の表記が「EPISODE ○」となっている。
  • 各ステージにおける「MY SCORE」(マイスコア)の表記が「SCORE」となっている。

その後に発売された欧州版にも同様になっており、日本後期版ディスクにも一部取り入れられている。

日本後期版の変更点 編集

  • 水中でのライフが減少する時の効果音が変更された。
  • ヨッシーに乗っている状態でシャインを取得するとマリオとヨッシーが声を出すようになった。
  • ドルピックタウンのフルーツの配置が異なる(初期版と同じものもある)。
  • マンマビーチのモンテマンと競走する時にスタートとゴールのファンファーレが追加され、レース中に専用曲が流れる。
  • ポンプのノズルを初めて入手した時と装着した時の効果音に別の音が追加されている。
  • ピンナパークのステージへ行くとき、大砲が発射されてからマリオが声を出すようになった。

スーパーマリオ 3Dコレクション 編集

2020年9月18日任天堂からNintendo Switch専用ソフトとして、本作(後期版)と『スーパーマリオ64』、『スーパーマリオギャラクシー』の3本を収録して2021年3月末までの期間限定で発売された。

多言語対応しており全言語において北米版及び日本後期版の変更点が取り入れられている他、ボタンの割り当てやHD解像度への対応や画面比率が4:3から16:9へ変更するなど、Nintendo Switchで遊びやすいように少しずつリニューアルされており、2020年11月17日に配信された更新データでゲームキューブ コントローラに対応した[4]。このデータによりカメラのリバース化が可能になるなどで操作方法は概ねゲームキューブ版と同じになったがボタンの表示は前のままで、ゲームキューブ版の表示になっていない。

また、3本のソフトのサウンドトラックの曲が聴ける。サウンドトラックには本作のステージ曲の他、北米版や後期版で使用されたモンテマンレース専用BGMや、各ムービーのイントロ、差分などが収録されている。また、全曲音源化されたのは初めてである。

評価 編集

評価
集計結果
媒体結果
GameRankings92% [5]
Metacritic92/100 [6]
レビュー結果
媒体結果
1UP.comA[7]
オールゲーム     [8]
Computer and Video Games10/10[9]
Edge9/10[10]
エレクトロニック・ゲーミング・マンスリー9.5/10[11]
Eurogamer9/10[12]
ファミ通37/40[13]
ゲーム・インフォーマー9.75/10[14]
GamePro     
Game RevolutionA-
GameSpot8/10[15]
GameSpy     [16]
GamesRadar+     
IGN9.4/10[17]
NintendoLife9/10[18]
Nintendo Power10/10[19]
Thunderbolt9/10

本作はゲーム批評家から高く評価された。IGNはゲームプレイを快適にする背中のポンプを賞賛[17]GameSpyは「多彩なアクションと美しく造形された環境」と述べた[16]Nintendo Powerは本作を「グラフィックと音楽に優れ、レイアウトが絶妙、面白いムービーシーン、独創的なパズル」と賞賛、満点のスコアを記録した[19]

GameProは「ゲームデザインに優れ、バラエティに富んだゲームプレイ、創造性、生涯の傑作」と賞賛、満点のスコアを記録した[20]Game Informerは本作を「おそらくマリオ史上最高のゲーム」と述べた[14]ComputerAndVideoGames.comは『スーパーマリオ64』より優れていると述べた[9]Official Nintendo Magazineでは任天堂全世代最高のゲーム100において46位にランクインした[21]Allgameは「スーパーマリオ64からスーパーマリオサンシャインの6年間でプラットフォームゲームはより壮大となり、よりインタラクティブで、より美麗になった」と評した。だが「複数に分けられた世界のアイテムを集めるという主な要素は変わりない。なので本作は続編に期待がかかる機能強化の他、多くの新しいアイデアが生み出されたわけではないので失望した」と語った[8]

いくらかの批評家は特定の側面に注目した。GameSpotのジェフ・ゲルストマンはポンプやヨッシーなど要素を批判、「単なるギミック」であるとした。ゲルストマンはカメラワークについても不満を述べた[15]。ゲルストマンはゲームが洗練されていないと感じ、Computer and Video Gamesのマット・ウェールズも同じ感想を述べている[22]。日本ではゲーマガの満足度ランキング横丁のコーナーで2009年に読者投票として行われた「期待外れだったゲーム」で10位中6位にランクインしている(票数は不明)[23]

販売 編集

日本では発売4日間で40万本を売り上げた[24]。アメリカでは発売後10日間でPlayStation 2グランド・セフト・オートIIIXboxHalo: Combat Evolvedを上回りNINTENDO64よりもゲームキューブの販売を伸ばしつつ、35万本を売り上げた[25]。ヨーロッパでは発売後1週間で175,000本を売り上げた[26]。日本では2002年10時時点で624,240本を売り上げ、年間第2位のベストセラー作品となった[27]The NPD Group調べでは2002年のアメリカ国内で10番目に売り上げの多かったゲームだった[28]。2003年、Player's Choiceシリーズの1つとして再発売された[29]。2006年7月時点で250万本を売り上げ、アメリカのみで8,500万ドルの収益を上げた。Next Generationは2000年1月から2006年7月の間に発売されたPS2、Xbox、ゲームキューブソフト中で9番目に多く売り上げた作品としている[30]。2006年6月時点で全世界販売本数550万本に到達している[31]

音源商品 編集

本作は、全てのBGMを収録したオリジナルサウンドトラックCDは発売されていない。しかし、任天堂の限定CDやマリオの記念CDなどで本作の楽曲の幾らかが断片的に一部収録されている。

Happy! Mario 20th SUPER MARIO Sound Collection
本作からは「イベント」「メカクッパ」「マーレのいりえ」「スタッフロール」の4曲が収録された。
NINTENDO SOUND SELECTION VOL.1『PEACH(HEALING MUSIC)』
本作からは「マーレの深海」が収録された。
NINTENDO SOUND SELECTION VOL.3『LUIGI(B-SIDE MUSIC)』
本作からは「Sky&Sea(ヒミツコース 空と海)」が収録された。
30周年記念盤 スーパーマリオブラザーズ ミュージック
本作からは「ドルピックタウン」「ビアンコヒルズ」「リコハーバー」「マンマビーチ」「ピンナパーク」「シレナビーチ」「マーレの深海」「モンテの村」「ヒミツコース」が収録された。これらの曲のうち、ヨッシーが登場するステージのBGMは、後半部分ではヨッシーに乗った際のBGMに切り替わる。

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ 本作を最後にメインコンポーザーを退き、以降は監修や一部の作曲などでの参加のみにとどまっている。
  2. ^ 一部攻略本では、転倒したクリンを弾き飛ばす行為等をパンチもしくはキックと表記している場合もある
  3. ^ 厳密にいえば、弱く押し込むことによる歩きながらの放水と、トリガーを完全に押し込むことでの固定放水の2パターンのみ。このため、Nintendo Switchに移植された「スーパーマリオ3Dコレクション」では、R・ZRトリガーに各パターンの役割を与えることで放水能力を再現している。
  4. ^ 本作発売時2002年の時点で職業が「配管工」と断定された他、好物が「スパゲッティ」、嫌いな食べ物が「毒キノコ」、好きな人や体重は「秘密」、両親の名前は知らないものとされた。
  5. ^ ユーザー登録時に「スーパーマリオブラザーズ2」でのクッパ戦、「スーパーマリオワールド(スーパーマリオアドバンス2)」でのイギー戦、「スーパーマリオ64」でのクッパ戦のゲーム画面が流れている。
  6. ^ 任天堂公式ガイドブックでは、「なぜか村長がシャインをかくし持っていた」と言及されている。
  7. ^ 前作では常にステージ内に配置されていたのと違い、今作では決まったSTORYでのみ登場。
  8. ^ 前作では赤コイン(1つにつき2枚分)を含めた100枚コインのスターを取得できていたが、今作では不可能となった。
  9. ^ SHINE GET自体は和製英語Engrish
  10. ^ SHINEは単体で使うと「磨く」「輝く」という意味になる。
  11. ^ Delfinoはイタリア語で「イルカ」を意味する単語。

出典 編集

  1. ^ SUPER MARIO SUNSHINE Game (Multi Platform). Office of Film And Literature Classification.
  2. ^ O'Malley, James (2015年9月11日). “30 Best-Selling Super Mario Games of All Time on the Plumber's 30th Birthday”. Gizmodo. Univision Communications. 2015年9月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年1月9日閲覧。
  3. ^ TMK Mario in Japan | Super Mario Sunshine” (2018年2月28日). 2020年12月6日閲覧。
  4. ^ 「スーパーマリオ 3Dコレクション」更新データVer.1.1.0、本日11月17日より配信開始 - GAME Watch”. GAME Watch (2020年11月17日). 2020年12月6日閲覧。
  5. ^ Super Mario Sunshine reviews”. GameRankings. 2007年11月11日閲覧。
  6. ^ Super Mario Sunshine reviews”. Metacritic. 2007年11月11日閲覧。
  7. ^ Super Mario Sunshine Review”. 1UP.com. 2009年4月6日閲覧。
  8. ^ a b Scott Alan, Marriott. “Super Mario Sunshine Overview”. Allgame. 2014年11月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年5月5日閲覧。
  9. ^ a b Super Mario Sunshine”. Computer and Video Games. 2007年3月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年10月28日閲覧。
  10. ^ Edge, No. 114, September 2002, pp. 80–83.
  11. ^ “Super Mario Sunshine review”. Electronic Gaming Monthly (Ziff Davis): 198. (October 2002). 
  12. ^ Bramwell, Tom (2002年10月4日). “Super Mario Sunshine Review”. Eurogamer. 2009年4月6日閲覧。
  13. ^ ニンテンドーゲームキューブ – スーパーマリオサンシャイン. Weekly Famitsu. No.915 Pt.2. Pg.99. June 30, 2006.
  14. ^ a b Reiner, Andrew (2002年9月). “Super Mario Sunshine”. Game Informer. 2008年3月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年4月5日閲覧。
  15. ^ a b Gerstmann, Jeff (2002年8月25日). “Super Mario Sunshine review”. GameSpot. 2005年11月18日閲覧。
  16. ^ a b Guzman, Hector (2002年8月25日). “Super Mario Sunshine review”. GameSpy. 2006年5月3日閲覧。
  17. ^ a b Mirabella III, Fran (2002年). “Super Mario Sunshine review”. IGN. 2006年5月3日閲覧。
  18. ^ Super Mario Land 2: 6 Golden Coins”. Nintendolife.com. 2011年9月25日閲覧。
  19. ^ a b “Super Mario Sunshine review”. Nintendo Power (任天堂): 160. (September 2002). オリジナルのOctober 2, 2007時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20071002050548/http://www.nintendo.com/gamemini?gameid=m-Game-0000-824. 
  20. ^ Stardingo (2002年8月25日). “Super Mario Sunshine review”. GamePro. 2008年10月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2007年11月22日閲覧。
  21. ^ 60–41 ONM”. ONM. 2009年2月19日閲覧。
  22. ^ Wales, Matt (2006年5月17日). “Super Mario Galaxy preview”. ComputerAndVideoGames.com. 2007年11月11日閲覧。
  23. ^ ゲーマガ 2009年11月号
  24. ^ Mario Takes Japan By Storm”. IGN (2002年7月23日). 2017年12月11日閲覧。
  25. ^ MARIO DELIVERS! Super Mario Sunshine Launches At Record Pace, Boosts Hardware Sales”. ビジネスワイヤ (2002年9月5日). 2017年12月11日閲覧。
  26. ^ Super Mario's Million”. IGN (2002年10月8日). 2017年12月11日閲覧。
  27. ^ Graphs: Weekly GCN Sales in Japan”. IGN (2002年10月25日). 2017年12月11日閲覧。
  28. ^ The NPD Group Reports Annual 2002 U.S. Video Game Sales Break Record”. The NPD Group (2003年1月27日). 2008年2月12日閲覧。
  29. ^ Calvert, Justin (2003年9月9日). “Nintendo Player's Choice range grows”. GameSpot. 2007年7月19日閲覧。
  30. ^ Campbell, Colin; Keiser, Joe (29 July 2006). "The Top 100 Games of the 21st Century". Next Generation. 2007年10月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年12月6日閲覧
  31. ^ Boutros, Daniel (2006年8月4日). “A Detailed Cross-Examination of Yesterday and Today's Best-Selling Platform Games”. Gamasutra. 2007年11月11日閲覧。

関連項目 編集

外部リンク 編集