PlayStation 2
PlayStation 2(プレイステーション ツー、略称: PS2[補足 6])は、ソニー・コンピュータエンタテインメント(略: SCE)[補足 7]が2000年3月4日に発売した家庭用ゲーム機。
![]() PlayStation 2の本体とコントローラ (左はSCPH-30000、右はSCPH-70000) | |
メーカー | ソニー・コンピュータエンタテインメント |
---|---|
種別 | 据置型ゲーム機 |
世代 | 第6世代 |
発売日 |
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CPU | Emotion Engine 294.912 MHz |
GPU | Graphics Synthesizer 147.456 MHz |
対応メディア |
DVD CD |
対応ストレージ |
メモリーカード(MagicGate対応) ハードディスクドライブ[補足 1] |
コントローラ入力 |
プレイステーションコントローラ アナログコントローラ DUALSHOCK DUALSHOCK 2 USB |
外部接続 |
USB 1.1 IEEE 1394[補足 2] PCカードスロット[補足 3] イーサネット (10BASE-T/100BASE-TX)[補足 4] 2G回線[補足 5] |
オンラインサービス |
iモード マルチマッチングBB PlayStation BB |
売上台数 |
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最高売上ソフト |
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互換ハードウェア | PSX |
後方互換 | PlayStation |
前世代ハードウェア | PlayStation |
次世代ハードウェア | PlayStation 3 |
概要編集
PlayStation (PS) の次世代機として開発され、日本では2000年3月、北米では同年10月、欧州では同年11月にそれぞれ発売された。
ゲーム機としての基本スペックが最先端であった上に、実用に耐えるマルチメディア機能(DVDを主要なメディアとして採用・サラウンド環境に対応・インターネットに接続できる・HDDを搭載できる等)を集約し、実用的なマルチメディアを実現した。さらにPSとの互換機能を搭載したため、PSのユーザーをそのまま取込むことができた。また、2001年宇宙の旅に登場するモノリスに着想を得たスリムタワー型の外観をしており、家電として見ても通用する知的なデザインとなっていた。
発売前から、アーケードゲーム並みに美しいグラフィックと、当時最新の映像メディアであったDVD-Videoの再生機能の搭載に関して、世界的に大きな注目を集めていた。安価なDVDプレイヤーとして利用でき、PS時代の人気作の続編も発売されたため、2000年代中盤までは世界1位の人気を誇っていた。
1990年代のグラフィック・ワークステーション並の性能であったため、最新のCG映画には遥かに劣るが、ゲームとしては見応えのある写実的な表現が可能になった。プリレンダリングのムービーシーンとゲーム中のグラフィックの格差も格段に減った。本機以後、アーケードゲームから家庭用ゲームへとグラフィックの進化の主役が移って行った。例えば「NEOGEOオンラインコレクション」「SEGA AGES 2500 シリーズ」「オレたちゲーセン族」などが人気作の中でも多くの種類が見られる。
DVD-ROMドライブを搭載し、USBやIEEE 1394 (i.LINK) 端子といったパソコンと同じインターフェースも備える。USB端子はキーボードやUSBマイクを利用したゲームなどに使用された。逆にUSB端子以外の使用頻度が低い端子は、本体の型番が上がるにつれて削除される傾向があった(#各モデル比較を参照)。Graphics Synthesizerは4 MBのDRAMをチップ内に形成している。従来は論理LSIとDRAMを同一チップ上に形成するのは製造プロセスの違いから難しいとされており、当時としては大容量のDRAMを用いたDRAM混載LSIの先駆け的存在となった。混載によってVRAMのバス幅を2560 bitに高めたことで、発売時期からすれば常軌を逸した48 GB/sというVRAM帯域を実現している(同時期に発売されたPC向けGPUであるGeForce 2 GTSのメモリ帯域は5.2GB/s)。この広帯域では、PS2で用いる解像度の半透明テクスチャを大量に重ねてもフレームレートの低下を起こさないメリットがあった(パソコンなどの一般的な描画システムでは大幅に低下する)ため、派手なエフェクトに活用された。
本機に付属するコントローラはDUALSHOCK 2となった。前世代機用コントローラの最終型であるDUALSHOCKの振動機能に加えて、ボタンを押している深さ自体にも256段階の圧力が検知されるようになっており、押し加減によって微妙なコントロールができる。
VRAMの帯域は次世代機のPlayStation 3 (PS3) と比較しても約2倍広く(PS3のVRAMのバス幅は128 bitで、メモリ帯域は22.4 GB/s)、アルファブレンドのようにVRAM上の大量のピクセルの値を変更する処理においてはPS3よりも優れている。本機のGPUには固定機能シェーダ[補足 8]しか搭載されていないが、その代わりに非常に高速なVRAMの速度を活用することで、半透明テクスチャを大量に重ね描きすることによって個性的なポストエフェクトやボリュームレンダリングのような特殊効果を実現するメーカーが多かった。
ただし、独自作成のエフェクト処理1つ1つにも多数のポリゴンを使用する(例:チンダル現象を表現するために半透明の長方形ポリゴンを大量に配置する)ことを意味し、公称スペックと比較して3Dモデルに用いることができるポリゴン表示数は大幅に減少した[補足 9]。このように、ハードウェアの特異な構成に応じたソフトウェアの工夫によっては他社製のハードウェアでは実現できない特殊な処理も可能となった[8]。その反面、特異なハードウェアを活かすために常にソフトウェア側に工夫が必要とされるため、開発が全体的に難しくなったうえ、ソフトウェアの移植性に劣り、開発で得たノウハウが直接他のハードウェアで使えないという欠点があった。種々の課題を乗り越えてPS2に特化したソフトも存在し、例えば、グランツーリスモ4では徹底的なチューニングが行われ、CPUとGPUを共に限界まで使い切っている[9]。
多くのゲーム機に共通する性質ではあるが、本機に搭載されているCPUにはFPU以外にも2基のベクトル演算ユニットが搭載されており、CG描画や物理シミュレーションなどに必要な浮動小数点の並列計算に特化した設計とされ、発表当時最新のパソコン用CPUだったPentium IIIを大きく引き離す性能を出している[10]。その反面、一般的なパソコンで多用される条件分岐・整数演算・クロック周波数においては性能が大きく不足しているため、PS2 LinuxなどでCG以外のアプリケーションを動作させた場合、動作が遅く実用的ではなかった。
機能編集
PSとの互換性編集
2000年(平成12年)の発売開始当時、すでに世界での出荷台数の累計が7000万台を超えていたPS用のソフトウェアのうち一部を除くほとんどをそのままプレイできるという下位互換性は、ゲーム機として画期的であった。PSのユーザーはPSのゲームソフト資産がそのまま引き継げること、新規ユーザーはPS2だけ購入すればPS用ソフトも購入して遊べること、ゲーム開発者はPS用ソフトを引き続き製作してもソフトウェアの売り上げに響かないなど、大きな利点があった。
ソフト開発が難しい仕様である上、当初は十分な開発ツールが提供されなかったため、良質なゲームソフトが出揃うまで時間がかかり、ここでも互換性は大きな意味を持った。この成功により、他社のゲーム機にも互換性が取り入れられるようになっていった(元々セガはSG-1000→セガ・マークIIIの時に互換性をとったが、当時の強者だった任天堂がファミリーコンピュータ→スーパーファミコンの時に互換性をとらなかったので、ゲーム機は互換性をとらないものという認識が一般化していた)。
また、PS用ソフトに対して、以下の2点でパフォーマンスを強化することが可能である。これらのモードの使用はサポート対象外であり、動作に問題が生じる場合がある。これらの設定は保存されないため、本機の再起動やリセットのたびに毎回再設定する必要がある。
- 自動診断
- 使い込んだディスクが読みにくくなった時、自動診断を"する"に設定されていれば自動的にレンズの焦点を合わせディスクの情報を読みやすくする。
- テクスチャマッピング(テクスチャの補間)
- 3DCGのテクスチャを多用したゲームで大きな効果があり、グラフィックが格段に滑らかになる。ただし、スプライト的に使用されているポリゴンのテクスチャまでも補間してしまうため、テクスチャの解像度によっては文字や静止画がぼやけるなど、必ずしも画質が向上するとは限らない場合もあった。
- CD-ROM高速読み込み
- PS2のCD-ROMと同じシークタイムで読み込む。読み込み速度そのものは2倍速のままである。低速でもロード時間を短くするよう工夫されたソフトも多いため、効果が薄い場合もある。PS2用ソフトと同等のシークタイムで読み込むため、ドライブの騒音も大きくなるといった弊害もある。一部のソフトにおいては、起動画面(PSのロゴ)までは表示されるが、タイトル画面が出ないこともある。また、ゲームによってはサウンドが音飛びを起こしたり、サウンドの再生が異常に速くなってしまったりするものがある(『ファイナルファンタジーIV』の戦闘音楽が頻繁に高速化する、『幻想水滸伝II』の一部のシーン、『サイレントヒル』でのポリゴンムービー、『メタルギアソリッド』でテクスチャの一部が点滅するなど)。
- 逆に最初から隠し機能として高速モードがあるソフト(『ときめきメモリアル』など)はコマンド入力無しに発動する恩恵もある。
メモリーカードスロットにも互換性があり、PS用メモリーカードを直接使用できる。PS2用メモリーカード (8MB) にもブラウザ上からPS用ソフトのセーブデータをコピーすることができるが、PS用ソフトからPS2用メモリーカードにアクセスすることはできなくなっているため、バックアップ用途にとどまる。また、メモリーカードの読み書きを高速化する機能も案としてあったが(技術的には十分可能)、読み書き速度に依存したソフトが多いことを理由に採用されなかった。
ただし、正常に動作しないPS用ソフトもごく一部存在する[11]。
PS2をD端子ケーブルやコンポーネント端子ケーブルで接続した場合、PS用ソフトは一般的な映像フォーマットではない720x240pで出力される為、接続したモニタによっては信号に対応せずゲーム画面が乱れたり、全く出力されなかったりする事がある。
DVDプレーヤー編集
上記の通り本機の光学ドライブはDVD-ROMにも対応しており、DVDビデオの再生機能が搭載されている。DVDビデオの普及期に単なるゲーム機ではなく、DVDプレーヤーとして活用できるゲーム機として登場したことは、DVDの普及に大きな弾みを付けることとなった。特に話題作『マトリックス』のDVDソフトは国内においてPS2と同時期に発売され、相乗効果となり普及に貢献した。また、発売当初の39,800円と言うメーカー希望小売価格は既存のDVDプレーヤーと比べて格段に安く(当時の標準的なDVDプレイヤーは10万円前後、格安モデルでも6万円程度)、DVDプレーヤーの低価格化の火付け役となった。
ゲームソフトにおいてはCD-ROMが採用されたのは初期のものが殆どであり、ゲームデータの複雑化・大容量化に伴って大多数のソフトがDVD-ROMでの供給となっている。また、片面1層のDVD-ROMでは間に合わず2層ディスクや複数枚のディスクを採用したソフトもある。
多くのDVDプレーヤーやDVDレコーダーが対応しているMP3には対応していない。
CDプレーヤー編集
PSに引き続き音楽CDの再生機能が搭載されており、シャッフル再生、リピート再生の機能が追加されている。
デザイン編集
発売当初の外観は、PSの本体やコントローラのデザイン・VAIOシリーズのネーミング・ロゴデザイン・一部本体デザインなどを手掛けた後藤禎祐[12]により「地球から宇宙へのメッセージを発信する黒い箱」(モノリス)をイメージして作られている。極めて直線的な形によって、従来の家庭用ゲーム機に多い「横置き」と、発売時点では他にはPC-FXくらいしか例がない「縦置き」が出来るようになっている。発売前のCMには「水泳をしている少年同士が、PS2を縦置きと横置きのどちらで設置するか話し合う」というものも存在した[13]。なお、縦置きの際には転倒防止のため専用スタンド(別売)を併用することが推奨されている。
起動画面は、青い煙の上に透明の立方体と緑・赤・桃・青の光(コントローラの△□○×の色でもある)が浮かび「Sony Computer Entertainment」と表示され、画面が回転しながら煙の中に入っていくというもの。メモリーカードのセーブデータ数に応じて青い煙の中に立つ柱の数が増加するようになっている。PS3の画面のインターフェースを担当した平松修治によると、一般家庭の使用状況下においてPS3の発売時期に画面いっぱいに柱が立つようになっているとのこと[14]。
ソフトのパッケージはDVDのトールケースと似た形をしており、ジャケット表面の上部に「PlayStation 2」とロゴが入っている。またソフトが2枚組の物でも一つのトールケースに収められている物が多く、連動していたソフトは単品でもプレイが可能だが、別のソフトとして扱われている(『ゼノサーガ』、『三國無双』、『モンスターハンター』等)。また、ゲームショップの一部ではトールケースのジャケットに似たパンフレットやソフトの体験版なども期間限定ながら無料で配布していた。 PS2用ソフトのメディア裏面の色はCD-ROMが青、DVD-ROMは銀色(2層ディスクは薄い金色)。記録面にPSの共通ロゴマークがうっすらと見える。
歴史編集
1999年(平成11年)9月13日にSCEが発売日と外観、39,800円の標準価格を公表し[15]、翌9月14日の朝日新聞に掲載された。日本では日付の語呂にあわせて2000年(平成12年)3月4日に発売開始となり、発売から3日で60万台の販売台数を記録した。よく誤解されているが、販売台数98万台はネットショップによる2週先のお届分を含む38万台を加えたものである[16]。その後、2001年(平成13年)10月には全世界累計出荷台数が2000万台を突破、2005年(平成17年)11月には全世界で1億台の生産出荷台数を記録している。なお、使用部品の性能の高さと安価性から「兵器転用の恐れがある」としてワッセナー・アレンジメントで輸出規制の対象となっていたことが明らかになり、発売当初に話題となった[17]。
2002年(平成14年)6月にはコンピュータエンターテインメントレーティング機構 (CERO) が設立され、家庭用ゲーム機向けゲームの共通レーティングが開始された。
ソフトのパッケージには年齢区分マークとコンテンツアイコンが表示されていて、対象年齢を決定して根拠となる表現を示しているが、ソフトの内容が説明されている物ではない。しかし表記された年齢以上をターゲットとしている表現内容が含まれている事を示している。レーティング機構から見た年齢区分マークの目的は時代によって変動するが当時の扱いはソフトを購入する際に活用する為のものでソフトの購入を規制するものとして重要視されていなかった。
コンテンツアイコンは【恋愛】【セクシャル】【暴力】【恐怖】【飲酒・喫煙】【ギャンブル】【犯罪】【麻薬】【言葉・その他】のマークに区切られている。
2006年(平成18年)11月に次世代機であるPS3が発売された後も、しばらくはテレビゲーム市場の一角を占めていた。例えば2007年(平成19年)の北米における年末商戦ではPS3が120万台・PS2が130万台を売り上げていた[18]。裕福層がPCゲームへと移行する中、比較的貧困層向けへのビデオゲームの売れ行きが良く、特に発売から年数が経過し購入しやすい価格となったPS2は人気であった。また、この頃よりゲームソフトのマルチプラットフォーム化が進んで、大手メーカーのソフトがPS2を含めた多機種で発売される場合もあった。
PS3の初期モデルには、PS2のプロセッサを内蔵するかたちでPS2互換機能が搭載されていたが、製造費用の削減を最優先する企業の姿勢から2007年(平成19年)秋に発売された新型PS3からはPS2互換機能が廃止された。そのため、2009年(平成21年)頃までは多くのメーカーがPS2・PS3双方でソフトをリリースしていたが、映像出力等のパフォーマンスの違いを除けば、操作方法を含めて両者はほとんど同じソフトであった。ソフトによってはXbox 360やWii、PlayStation Portable (PSP) でも発売されるため、合計5ハードで一つのソフトが発売される事もあった。
2008年(平成20年)に入ると、次世代機であるPS3やWiiの普及、さらに日本の家庭用ゲーム市場が携帯ゲーム機中心にシフトした影響で、日本での全ゲームソフトに占めるPS2ソフトの販売割合は10%未満まで減少した。なお、SCEは同年7月発売の『ラチェット&クランク5 激突!ドデカ銀河のミリミリ軍団』(PSPからの移植)を最後に、新作PS2用ソフトを発売していない。PSNでもPS2向けの情報は基本的に配信されていない。
シェアの衰退に伴い新作ソフト数が減少する中、恋愛ゲームや萌えを意識した内容の作品はPS2に残留していたが、2009年(平成21年)には次世代ないし携帯ハードへの移行、もしくはマルチ展開を行うソフトが出始め、年内にほとんどのタイトルが移行した。女性向けの乙女ゲームは、同年までPS2単独で展開するソフトがほとんどだったが、2010年(平成22年)に入ると次世代ないし携帯ハードやPCへの移行、もしくはマルチ展開を行うソフトが出始め、年内にほとんどのタイトルが移行した。
ヨーロッパでは2010年にPS2を内蔵したソニーの液晶テレビ「BRAVIA KDL22PX300」が販売されている。
日本をはじめ、アメリカやヨーロッパなどの先進国ではPS3が主流となったが、ゲームが楽しめる上にDVDプレーヤーとしても使えること、DVDそのものが依然として主流であること、主要国ではそれらが“枯れた”規格としての手軽さなどから東南アジアや中東などの新興国で売り上げを伸ばしており、2011年(平成23年)1月には全世界での販売台数が1億5000万台を突破した[19]。
2012年(平成24年)3月7日より、ゲームアーカイブスでPS2タイトルの配信が開始された。日本では、同年からPS2用ソフトは廉価版を含めて全く発売されなかった。そして、同年12月28日をもって日本国内における本体 (SCPH-90000) の出荷が完了したことがSCEJより発表された[20]。全世界での販売台数が1億5500万台以上で幕を閉じた。
海外市場でも完全に生産が終了したことが2013年1月4日に英紙the Guardianで報道された[21]。
2013年(平成25年)3月27日に、最後の新作ソフトとなる『ファイナルファンタジーXI アドゥリンの魔境』(スクウェア・エニックス)が発売。
翌年の2014年(平成26年)3月31日には、SCPH-50000MB/NHおよび90000シリーズを除く機種で、2015年(平成27年)3月31日にはSCPH-50000MB/NHの修理等のアフターサービスの受付が終了[22][23]。同年12月17日には、初代の『ファイナルファンタジーXI』と同日発売で同じくオンライン専用ソフトだった『信長の野望Online』がオンラインサービスを終了、PS3版及びPS4版に移行。
2016年(平成28年)3月31日、PlayStation BBのサービスが終了。同時にFFXIのPS2でのサービスも終了[24]。日本市場でのPS2は名実とも完全に歴史の幕を下ろすこととなった。新作ソフトの発売は2000年(平成12年)3月4日の発売から13年間も続き、家庭用ゲーム機ではネオジオ、ゲームボーイに次ぐ長寿ハードとなった。
2018年(平成30年)8月31日には、最終モデルであるSCPH-90000の修理の受付が終了し、ハードウェアの修理も困難になった。
累計生産出荷台数編集
SCEが発表時に用いる「台数」は小売店に引き渡された数字のため[19]、本項では登記上正統な「出荷台数」で表記する。
- 1999年9月14日 朝日新聞で発売日発表
- 2000年3月4日 日本で発売開始
- 2001年3月23日 世界1,000万台
- 2001年10月10日 世界2,000万台
- 2002年5月 世界3,000万台
- 2002年7月 日本1,000万台
- 2002年9月19日 世界4,000万台
- 2003年1月15日 世界5,000万台
- 2003年9月6日 世界6,000万台
- 2004年1月13日 世界7,000万台
- 2004年12月31日 世界8,000万台
- 2005年6月2日 世界9,000万台
- 2005年11月29日 世界1億台
- 2007年3月末 世界1億1,700万台以上[25][26]
- 2011年2月14日 世界1億5,000万台[19]
沿革編集
- 1998年5月20日、翌日発売のVジャンプ7月号の創刊5周年記念のページにて堀井雄二のインタビューで次世代機の存在が明かされている[補足 10]。
- 1999年
- 2月17日 - 国際固体素子回路会議(en:International Solid-State Circuits Conference)におけるSCEと東芝の基調講演で、次世代ゲーム機向けの新型マイクロコントローラ(Graphics Synthesizer)の開発に成功したと発表。
- 3月2日 - 東京国際フォーラムで開催された「PlayStation Meeting 1999」において「次世代プレイステーション」として発表。製品発表会にはほとんど姿を出さない出井伸之ソニー社長(当時)が出席し「あまりにも素晴らしいものができたので応援に来た」と発言した[27]。基本仕様とSCEおよびサードパーティー(ナムコ、スクウェア)制作の性能デモが公開される[28]。花火やキャラクターの表情が動くなどの高度な3DCGは当時のゲーム機ではおよそ考えられないものであり、多大な衝撃と期待を集めた。
- 9月13日 - 正式名称「PlayStation 2」と日本市場での価格・発売日(2000年3月4日)を発表。全世界で150以上のソフトメーカーが参入を決めた。
- 2000年
- 2月 - SCEが自社直販のショッピングサイト「PlayStation.com」を立ち上げ、ユーザー登録を開始。2月18日午前0時から先行予約受付を開始した(AIBOと同じ手法であった)。しかし瞬く間にサイトが一時ダウン[29]するなど当初から注目を集めた。
- 3月2日 - PlayStation.comでの注文者の氏名・商品配送先が受注番号の入力だけで閲覧可能な状態となっており、第三者からの不正アクセスにより個人情報が流出したことが明らかとなる[30]。
- 3月4日 - 日本で発売開始(SCPH-10000)。一般マスメディアも大々的に報道し社会現象となった。SCEは98万台を出荷したと発表。
- 発売直後、DVDプレーヤー機能にリージョンチェックを回避できる不具合が発覚。当時プレーヤーソフトはメモリーカードに記録しバージョンアップできる仕様となっており、出荷した全ての本体を対象に『ユーティリティディスク』の交換による無償バージョンアップが行われた(ただし自発的な回収に応じたユーザーのみ)。
- 10月26日 - 北米で発売開始(SCPH-30001)。
- 2001年
- 4月26日 - SCEがPS2をLinuxマシンとして利用可能とするPS2 Linuxを発売することを発表した。
- 本格的なソフトが出揃い始め、『鬼武者』(カプコン)が初のミリオンセラーに。7月には『ファイナルファンタジーX』(スクウェア)が200万枚以上を売り上げ、ソフト面でもPSからの本格的な世代交代を果たした。
- 2001年9月にニンテンドーゲームキューブ、2002年2月にXboxとライバル機が出現。これらはPS2を上回る性能とソフト開発の容易さをアピールしたが、PS2の牙城を崩すには至らなかった。2004年時点で日本の据置ゲーム機の8割に上るシェアを握った。日本以外では比較的競争が激しいものの、やはりシェアではトップを維持していた。
- 2004年11月 - 新型のSCPH-70000 CBで、従来機より体積比約4分の1(従来の23%)、重さ約半分(従来の45%)のコンパクトボディでネットワーク接続機能(100BASE-TX)標準装備したモデルを発売した。
- 2005年
- 2006年3月14日 - アメリカでのコントローラ振動技術の特許権をめぐる訴訟でSCEの再審請求を棄却。これにより、アメリカでPS/PS2が販売出来なくなる危機に陥る可能性があった。
- 2007年
- 2012年12月28日 - 日本国内における新品出荷を終了。
- 2014年3月31日 - PlayStation 2 SCPH-50000MB/NHおよび90000シリーズを除く機種で修理等のアフターサービス受付終了[31]。
- 2015年3月31日 - PlayStation 2 SCPH-50000MB/NHの修理等のアフターサービス受付終了。
- 2016年3月31日 - PlayStation BBのサービス提供終了。
- 2018年8月31日 - SCPH-90000の修理受付終了。
仕様編集
概要
- 外形寸法(幅、高さ、奥行き)突起物含まず
- 重量
- SCPH-10000シリーズ 約2.4 kg
- SCPH-30000シリーズ 約2.2 kg
- SCPH-50000シリーズ 約2.0 kg
- SCPH-70000/75000/77000 約0.9 kg
- SCPH-79000 約0.6 kg
- SCPH-90000 約0.7 kg
- 消費電力
- SCPH-10000/15000: 約50W
- SCPH-18000: 約48W
- SCPH-30000: 約39W
- SCPH-35000: 約47W
- SCPH-37000/39000: 約39W
- SCPH-50000
- 無印: 約39W
- MB/NH: 約45W
- NB/CW/SA: 約32W
- SCPH-55000
- GT: 約32W
- GU: 約39W
- SCPH-70000/75000/77000: 約45W
- SCPH-79000: 約38W
- SCPH-90000: 約35W
- Emotion Engine(エモーション エンジン)
- クロック周波数: 294.912 MHz
- 1基のMIPSベース 64ビットコア
- 16 KB スクラッチパッドRAM
- 2基のVPU(うち1基は単独で動作可能)
- 1基のIPU
- MPEG-2デコードのうち、IDCTなどの一部処理が可能
- 浮動小数点演算性能: 6.2 GFLOPS[32]
- I/O プロセッサ
- CPUコア: MIPS R3000カスタム(33.8/37.5 MHz)
- サブバス: 32 bit
- PSのメインチップを流用したもので、PS用ソフトの動作にも用いられる
- Graphics Synthesizer(グラフィックス シンセサイザ)
- クロック周波数: 147.456 MHz
- メモリインターフェイス: 2560 bit
- グラフィック性能
メモリ
- メインメモリ: 32 MB Direct RDRAM
- ビデオメモリ (VRAM): 4 MB eDRAM
システム転送速度
- メインメモリ: 3.2 GB/s
- VRAM: 48 GB/s
サウンド
ディスクメディア
- DVD-ROMドライブ(CD: 24倍速、DVD: 4倍速)
- コントローラ
- コントローラ端子×2(独自端子、最大2台。マルチタップ使用時は最大8台)
- USB(有線接続)
- 通信
- モバイルネットワーク: 2G mova(別途増設が必要)
- Ethernet: 10BASE-T/100BASE-TX x1(〜SCPH-55000の場合は別途増設が必要)
- モデム(北米版SCPH-30000 - 50000において、北米版HDDアダプターであるSCPH-10281を別途増設した場合のみ)
AV出力
- 解像度: 480i, 480p[補足 13], 1080i[補足 14]、VESA(最大1280x1024)[補足 15]
- アナログ出力: AVマルチ×1
- デジタル音声出力: S/PDIF 光デジタル 角型×1
I/O
各モデル比較編集
型番 | 発売月 | 本体色 | 質量 | 搭載機能 |
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i.LINKポートがあり、対応タイトルではPS2同士を接続したマルチプレイが可能である。 | ||||
SCPH-10000 | 日 2000年3月 | チャコール・ブラック | 2.4 kg |
|
SCPH-15000 | 日 2000年6月 | |||
SCPH-18000 | 日 2000年12月 |
| ||
PCカードポートの代わりに独自端子であるエクスパンションベイが搭載され、HDDアクセスランプが内蔵された。 | ||||
SCPH-30000 | 米 2000年10月 日 2001年4月 |
チャコール・ブラック | 2.2 kg |
|
SCPH-37000 | 日 2002年7月 | オーシャン・ブルー ゼン・ブラック | ||
SCPH-39000 | 日 2002年11月 | チャコール・ブラック シルバー SAKURA AQUA | ||
リモコン受光部が内蔵され、i.LINKポートが削減された。 | ||||
SCPH-50000 | 日 2003年5月 | チャコール・ブラック ミッドナイト・ブルー ミッドナイト・ブラック セラミック・ホワイト SAKURA パール・ホワイト |
2.0 kg |
|
SCPH-55000 | 日 2003年12月 | (ソフト同梱モデルのみ) | ||
フルモデルチェンジ、本体を小型化。HDD接続機能が削減され、イーサネット端子を標準搭載した。 | ||||
SCPH-70000 | 日 2004年11月 | チャコール・ブラック セラミック・ホワイト |
1.25 kg 0.9 kg(本体) 0.35 kg(ACアダプター) |
|
SCPH-75000 | 日 2005年11月 | サテン・シルバー | ||
SCPH-77000 | 日 2006年9月 | チャコール・ブラック | ||
SCPH-79000 | 日 2007年7月 | チャコール・ブラック | 0.85 kg 0.6 kg(本体) 0.25 kg(ACアダプター) | |
筐体のマイナーチェンジ、本体に電源ユニットが内蔵され、ACアダプターが不要となった。 | ||||
SCPH-90000 | 日 2007年11月 | チャコール・ブラック セラミック・ホワイト サテン・シルバー シナバー・レッド |
0.72 kg |
|
型番 | 発売月 | 本体色 | 質量 | 搭載機能 |
本体機能編集
SCPH- | 10000系 | 30000系 | 50000系 | 70000系 | 90000系 | |
---|---|---|---|---|---|---|
i.LINK | 搭載 | なし | ||||
ディスクトレイ | 電動 | シェルトップ | ||||
電源 | 内蔵 | 外付 | 内蔵 | |||
PlayStation BB | HDD接続 | 対応 (外付型) |
対応 (内蔵型) |
非対応 | ||
イーサネット | ○ (別売) |
内蔵 | ||||
DVD | リモコン受光部 | 外付 (別売) |
内蔵 | |||
DVDプレーヤー | ※[注 1] | ○ | ||||
プログレッシブ出力 | 非対応 | ○ | ||||
-R, -RW読込 | △[注 2] | |||||
+R, +RW読込 |
- ゲームのプログレッシブ出力には全モデルで対応している。プログレッシブ出力対応ソフトでゲーム内のオプション設定、もしくはゲーム起動時に隠しコマンドの入力[補足 16]をすることで、プログレッシブ出力設定をする必要がある。インターレース出力のみに対応するソフトもある。
システムバージョン編集
SCPH- | 10000 | 15000 | 18000 | 30000 | 37000 | 39000 | 50000 | 55000 | 70000 | 75000 | 90000 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ブラウザ | 1.00 (2.00[注 3]) |
1.20 (2.00[注 3]) |
1.40 (2.00[注 3]) |
1.40 | |||||||
CDプレーヤー | 1.00 (1.30[注 3]) |
1.20 (1.30[注 3]) |
2.00 (1.30[注 3]) |
2.00 | |||||||
PlayStationドライバー | 1.00 | 1.01 | 1.02 | 2.00 | |||||||
DVDプレーヤー (本体内蔵バージョン) |
(1.00, 1.01[注 4])[注 5] | (1.01)[注 5] | 2.00 | 2.02, 2.10 | 2.12, 2.14 | 2.14, 2.16 | 3.00, 3.02 | 3.02 | 3.10 | 3.11 |
- PlayStationドライバー以外はアップデート用のディスクが用意されている。
- ブラウザ・CDプレーヤーのアップデート
PlayStation BB Unit発売前のHDDユニット(2001年7月19日発売)に同梱された『HDDユーティリティディスク』を使うことで、ブラウザ:2.00、CDプレーヤー:1.30にアップデートすることができる。
- バージョン一覧の下にMACアドレスの項目が追加
- ブラウザにCD/DVDとメモリーカードに加え「HDD」が表示されるようになる
などの変更点がある。
ただし『HDDユーティリティディスク』は後継の『PlayStation BB Navigator』の展開に伴い販売が停止されたうえ、ブラウザのバージョンが1.xx台で上がっているPS2自体の新モデルが発売されているため、バージョンの数字の大きさと新旧関係は一致しない。
- DVDプレーヤーについて
バリエーション編集
SCPH-10000系編集
日本でのみ発売されたモデル。シリーズで唯一PCカードスロットが搭載されている。消費電力は約50W。SCPH-18000には分解防止のシールが貼られている(以降の型番も同様)。
- SCPH-10000
- 2000年3月4日発売、39,800円
- 最初に発売されたモデル。この機種とSCPH-15000にだけPS2用メモリーカードが同梱されている。
- DVD-Videoの再生にはDVD再生用プログラム(同梱の『ユーティリティディスク』などからインストール可能)を書き込んだメモリーカードを装着してから起動する必要がある。簡単な操作により日本以外のリージョンが設定されたDVDも再生できたが、再生ソフトのバージョンアップにより修正された。
- ディスクドライブに使用されているピックアップ「KHS-400A」の性能が悪く、片面二層式DVDの読み込みに失敗することがある。
- SCPH-15000
- 2000年6月15日発売、39,800円
- 生産性向上、『ユーティリティディスク』1.00対策などのマイナーチェンジ。
- 設定ミスにより、メインメニュー上ではSCPH-10000と表示される。その旨を記載した注意書も同梱されている。
- SCPH-18000
- 2000年12月8日発売、39,800円
- DVDプレーヤーを本体に内蔵し、リモコンとリモコン受光部が同梱。以降のモデルではDVD再生時にRGBケーブルの使用が制限され、PS2用メモリーカードは別売となった。ディスクドライブに使用されているピックアップがKHS-400Bに変更された。
SCPH-30000系編集
北米・欧州モデルに先行して搭載されたエクスパンションベイを搭載し、世界統一仕様となったモデル。消費電力が39W(SCPH-35000は47W、SCPH-30000は39Wと47Wが混在)に低下し、EEとGSの0.18μmへのシュリンクと通気口の改善が行われたが、ファンの回転数は増え、騒音は増加した。内部的にもハードディスクの接続を見越した部分がある(本体側にはアクセスランプが内蔵され、ソフトウェア側では拡張ベイ部分のドライバを内蔵しておりPlayStation BB Unit使用時にメモリーカードにドライバをインストールする必要がない)。
- SCPH-30000
- 2001年4月18日発売、オープン価格。6月29日から35,000円、11月29日から29,800円、2002年5月16日から再びオープン価格
- PCカードスロットを廃止し、エクスパンションベイを追加・EEとGSが0.18μmへのシュリンク・ファン騒音増加。リモコンとリモコン受光部別売。
- ディスクドライブのピックアップは消費電力が47WのものはKHS-400B、39WのものはKHS-400CまたはHD7が搭載されている。
- SCPH-30000 ヨーロピアン・オートモービル・カラーコレクション
- 2001年11月8日発売(受注販売のみ)各色50,000円。5色セット250,000円
- PS2の生産出荷台数累計2000万台を記念して発売された限定特別色モデル、本体と付属のコントローラー、縦置きスタンドが通常色とは異なるカラーで鏡面色塗装処理が施され通常別売のメモリーカードも本体に同封されている。実際の自動車用の塗料を用いて塗装されているが、自動車用の塗料は塗膜が柔らかくそのまま梱包すると塗面がへこんでしまうため、塗装後に堅い塗膜のトップコートが施されている[37]。
- 日本国内での販売はプレイステーションドットコムのみで単体販売600台、5色セットが66台の計666台。
- カラーはスーパーレッド、メタリックシルバー、アストラルブルー、スノーホワイト、ライトイエローの5色。
- SCPH-35000 GT
- 2001年6月8日発売、39,800円
- 『グランツーリスモ3』を同梱したセット。基本的な仕様はSCPH-30000 (47W) に準ずる。
- SCPH-37000 L
- 2002年7月19日発売、30,000円
- 本体色は「オーシャン・ブルー」(半透明青)。ヒートシンクなどに変更が見られる。縦置きスタンドとリモコンが同梱。
- SCPH-37000 B
- 2002年8月1日発売、30,000円
- 本体色は「ゼン・ブラック」(半透明黒)。その他の特徴はSCPH-37000 Lと同じ。
- SCPH-39000
- 2002年11月21日発売、オープン価格
- コスト削減などのマイナーチェンジ。
- SCPH-39000RC
- 2002年12月3日発売、26,800円
- 『ラチェット&クランク』同梱のアクションパック。
- SCPH-39000TB
- 2002年12月3日発売、26,799円
- 本体色はトイザらス限定カラー「トイズ・ブルー」。上記「SCPH-39000RC」のトイザらス限定品。
- SCPH-39000 S
- (2003年2月13日〜25,000円)
- 本体色はシルバー。PS2全世界5000万台出荷記念、2003年春季限定カラーモデル。
- SCPH-39000 SA
- 2003年2月20日発売、25,000円
- 本体色は「SAKURA」(薄ピンク)。PS2全世界5000万台出荷記念、2003年春季限定カラーモデル。
- SCPH-39000 AQ
- 2003年2月20日発売、25,000円
- 本体色は「AQUA」(薄めの青水色)。PS2全世界5000万台出荷記念、2003年春季限定カラーモデル。
- SAKURA・シルバーはのちの50000系でも同色が発売されたが、AQUAは39000系のみの発売であった。
SCPH-50000系編集
i.LINK端子が削除。これにより、『グランツーリスモ3 A-spec』などでi.LINK端子を使用することによってできた対戦が不可能となった。また、リモコン受光部が内蔵され、DVDプレーヤー機能が強化されている。新たに包装箱には、DVDドライブの対応メディア(50000系の場合はDVD-R、DVD-RW、DVD+R、DVD+RWに対応)が表記されるようになった。ディスクの読み込み(起動)がやや早くなっている。
- SCPH-50000
- 2003年5月15日発売、25,000円
- i.LINK端子を削除、リモコン受光部を内蔵、30%の静音化。DVDドライブがDVD-R/DVD-RW/DVD+R/DVD+RWの読み込みに対応。DVD再生時、プログレッシブ出力に対応。わずか半年後に後継のSCPH-50000 NBが発売となったため、非常に短命なモデルとなった。
- SCPH-50000 MB/NH
- 2003年6月12日発売、35,000円。2003年11月13日から29,800円、2004年11月3日から24,800円
- 本体色はミッドナイト・ブルー。PlayStation 2 BB Pack。PlayStation BB Unitを標準装備したセット。同色の縦置きスタンドを同梱。
- SCPH-50000 NB
- 2003年11月13日発売、19,800円
- 本体色がブラックからミッドナイト・ブラック(半透明黒)に変更。以降の基準モデルはSCPH-50000から本モデルに変更される。
- SCPH-50000 TSS
- 2003年11月19日発売、19,799円
- 本体色はトイザらス限定カラー「サテン・シルバー」。トイザらス限定品。
- SCPH-50000 CW
- 2004年3月18日発売、19,800円
- 本体色はセラミック・ホワイト。
- SCPH-50000 SA
- 2004年3月25日発売、19,800円
- 本体色は「SAKURA」(薄ピンク、SCPH-39000でも発売された)。2004年春季限定カラーモデル。
- SCPH-50000 PW
- 2004年7月25日発売、19,800円
- 本体色はパール・ホワイト。2004年夏季限定カラーモデル。
- SCPH-55000 GT
- 2003年12月4日発売、22,000円
- 本体色はセラミック・ホワイト。『グランツーリスモ4"プロローグ"版』同梱。仕様はSCPH-50000 NBに準ずる。
- SCPH-55000 GU
- 2003年12月4日発売、35,000円
- 本体色はゴールド。「機動戦士Ζガンダム百式ゴールド・パック」。『機動戦士Ζガンダム エゥーゴvs.ティターンズ』、大河原邦男デザインの特製縦置きスタンド等を同梱。仕様はSCPH-55000 GTに準ずる。
SCPH-70000系編集
本体が軽量化、薄型化(本体サイズ: 約301mm×78mm×182mm→約230×28×152mm〈幅×高さ×奥行き〉、重量: 約2.0kg→約900g)された。シリーズで唯一電源ユニットが内蔵されておらず、ACアダプターが必要。後期の型番のハードでは正常に動作しないPS/PS2用ソフトが存在する。また、ピックアップ稼働部のフレキシブルフラットケーブルがディスクを傷つける可能性があるという構造上の問題点がある(79000系のみは内部構造が見直され、この問題が改善されている)。 封印シールは最初は本体背面に貼られていたが、後に底面のネジ蓋のある場所に変更。
本体形状の変更により、SCPH-50000系以前に発売された周辺機器の一部は使用できなくなった。PlayStation BB Unitに非対応となり、イーサネット端子が内蔵されたが、HDDの搭載はできない。PlayStation BB対応ソフトのうち、アダプタのみを必要とするソフトは引き続き使用可能。
- SCPH-70000 CB
- 2004年11月3日発売、オープン価格。実勢価格19,800円
- 本体色はチャコール・ブラック。従来機より体積比約4分の1(従来の23%)、重さ約半分(従来の45%)のコンパクトボディ。イーサネット(100BASE-TX)標準装備。HDD非対応。シェルトップローディング方式への変更。ただし、本体とは別に大型のACアダプターが必要となった。
- SCPH-70000 GT
- (2004年12月28日発売、23,800円
- 本体色はチャコール・ブラック。『グランツーリスモ4』同梱のレーシングパック。
- SCPH-70000 CW
- 2005年5月26日発売、オープン価格
- 本体色はセラミック・ホワイト。
- SCPH-75000 SSS
- 2005年11月23日発売、オープン価格
- 本体色はサテン・シルバー。機能はSCPH-70000から変化はないが、これ以降の型番のハードでは正常に動作しないソフトが存在する。
- SCPH-75000 FF
- 2006年3月16日発売、オープン価格
- 本体色はチャコール・ブラック(FFXIIに登場するジャッジマスターの紋章がデザインされている)。「PlayStation 2 FINAL FANTASY XII Pack」。スクウェア・エニックスの『ファイナルファンタジーXII』をセットにしたパッケージ。
- SCPH-77000 CB
- 2006年9月15日発売、16,000円
- 本体価格を下げたモデル。機能はSCPH-75000から変化はないが、同シリーズ以降から続く正常に動作しないソフトの一部に互換性の確保がされた。2006年11月22日には、サテン・シルバー (SS) が定番色に加わるとともに、限定色としてピンクが発売。
- SCPH-79000 CB
- 2007年7月1日発売、16,000円
- 本体の軽量化(約900g (SCPH-77000) から約600g (SCPH-79000))とACアダプターの軽量化(約350g (SCPH-77000) から約250g (SCPH-79000))が行われた。外観・性能等に大きな変化はないが、フレキシブルフラットケーブル周辺の内部構造が作り直されており、従来の薄型モデルの問題であった「ケーブルによるディスクの損傷」が起きないよう改善されている。これは79000系唯一の改良点となっており、最終モデルである90000系には受け継がれなかった。EE+GSとメインメモリがワンパッケージ化されている。わずか5ヵ月後に後継のSCPH-90000が発売となったため、非常に短命なモデルとなった。
SCPH-90000系編集
PS2の最終モデル。機能はSCPH-70000系とほぼ同じで、周辺機器も同じものが使用できる。消費電力は約35W。本体のサイズはSCPH-70000系とほぼ同じだが、PS2のデザイン上の特徴であった凸凹状の溝が無くなり、シンプルな外装となった。
- SCPH-90000 CB/CW/SS
- 2007年11月22日発売、16,000円
- ACアダプター部分を内蔵し、SCPH-50000系以前と同様に通常の電源ケーブルのみで使用できるように。重量は約720gで、SCPH-79000の本体とACアダプターを合わせた重量(600g+250g)よりも軽い。
- 本体色はチャコール・ブラック (CB) 、セラミック・ホワイト (CW) 、サテン・シルバー (SS) の3色が同時発売。
- 2009年3月をもって、セラミック・ホワイトとサテン・シルバーが生産終了。コントローラ、メモリーカードもブラック以外の色がすべて生産終了し店頭在庫限りの販売となる。
- SCPH-90000 CR
- 2008年7月3日発売、16,000円
- 本体色はシナバー・レッド。この色がPS2最後の追加色であった。
開発向け機器編集
- 本項目にて述べる機器は一般向けには販売が行われておらず、ゲーム開発会社、流通、出版社などの業務上必要と認められた一部の会社に販売された「開発・検証機」となる。正式名称は「PlayStation2 Debugging Station(デバッギングステーション2)」。主な仕様の違いとしては「バックアップCD、DVDの起動」、「本来設定不可能な設定の変更」、「本体ロゴの違い」(ロゴがTESTと表記されている)となる。また初代Playstationの開発機に存在したNTSC/PAL規格の切り替え機能は搭載されておらず、本体色についても一般販売向けと同一となった。
- なお、当然ではあるが転売などは一切認められておらず、万が一の流出時には本体のシリアル番号から流出元が特定できる仕組みとなっている(実際には会社自体の倒産や盗難等によって中古市場に流通し、オークションサイト等で販売されている場合がある[38])。
- DTL-H10000
- SCPH-10000系に該当。基本機能は市販モデルと変化が少なく、市販品と比べてもコントローラーの○×ボタンによる決定/キャンセルの切り替え有無、バックアップ起動可否の違い程度しか存在しない。
- DTL-H30000
- SCPH-30000系に該当。本型番よりDVD再生機能が削除され、より開発機寄りとなった。(正確にはDVD再生チップが非搭載のため再生自体が行えない)
- DTL-H50000
- SCPH-50000系に該当。DTL-H10000にて開発されたゲームの一部において、SCPH-30000以降の型番でプレイした際に正常に動作しない場合がある不具合が発覚。以降のゲームは本機器による動作確認が必須となった。
- DTL-H70000
- SCPH-70000系に該当。本型番より開発機も薄型モデルへと変更されたが、それ以前の型番と仕様自体に違いが無く、またPlayStation3の登場も目前に迫っていた時期であり、流通は非常に少ない。
周辺機器編集
SCE純正、ソニーグループより発売編集
この節の加筆が望まれています。 |
型番 | 名称 | 発売日 | 備考 |
---|---|---|---|
SCPH-10000 | PlayStation 2 | 2000年3月4日 | 本体。 詳細は「PlayStation 2#バリエーション」を参照
|
SCPH-10010 | アナログコントローラ DUALSHOCK 2 | 見かけはDUALSHOCKとあまり変わりはないが、ボタンにもアナログ入力機能があり、押す際の圧力を感知して入力具合を検知する機能を搭載しているのが最大の相違点。PS2用ソフトの大半がDUALSHOCK 2専用なので基本的に常用となるが、旧PSのゲームをプレイする際に不具合が発生するものもある。DUALSHOCKとの外見上の違いは、本体上部にDUALSHOCK2と青色で記してあるかである。本体に1つ同梱。 | |
SCPH-10020 | メモリーカード (8MB) | PS2のゲームのセーブデータを保存しておくための補助記憶装置。PS用メモリーカードと大きさ、形状はほぼ同一であるが、PS用と違って角張った形状である。ただし、PS用との差別化のため、「PlayStation 2 8MB」のプリントがされている。 見た目はほぼ同じだが、メモリーカードの挿入側の切り欠き部分が異なっており、PS本体のメモリーカードスロットに挿入しようとしても物理的に挿入できない構造となっている。 | |
SCPH-10030 | AVケーブル 2.5m | 音声・映像を出力するためのケーブル。コンポジット映像端子付きのテレビで利用できる。 本体に同梱。PSと共用。 後継はSCPH-10500。 | |
SCPH-10040 | 縦置きスタンド | SCPH-10000/30000/50000シリーズ用。 本体を縦置きにする際に載せるための台。本体を縦置きにした際の安定性を向上させることができる。 | |
SCPH-10050 | 電源コード | 本体に同梱。 2Pメガネ型のコネクタが付いた電源ケーブル。 PSと共用。 | |
SCPH-10060 | S端子ケーブル 2.5m | 音声・映像を出力するためのケーブル。S端子付きのテレビで利用できる。 PSと共用。 | |
SCPH-10070 | RFUアダプターキット | SCPH-1120の改良型。 チャンネル切替スイッチがAVマルチ端子側からRF端子側へと改良されており、RF端子の形状も変えられている。 PSと共用。 | |
SCPH-10080 | AVアダプター | コンポジット映像端子とAVマルチ端子が付いたアダプタ。 後継はSCPH-10130。 | |
SCPH-10090 | マルチタップ | PlayStation 2規格ソフトを3人以上でプレイする際に使用する。PlayStation規格ソフトには使用できない。SCPH-10000/30000/50000シリーズ用。 SCPH-70000シリーズ以降では使用できないため、SCPH-70120が必要。 | |
SCPH-10100 | コンポーネントAVケーブル 2.5m | 音声・映像を出力するためのケーブル。コンポーネント入力端子付のテレビで利用できる。 | |
SCPH-10110 | 横置きスタンド | SCPH-10000/30000/50000シリーズ用。 本体を横置きにする際に載せるための台。縦置きスタンドと同様の意匠がほどこされているが、縦置きスタンドと違ってすでに横置きであるため安定性を向上させる効果はない。 | |
SCPH-10120 | AVマルチケーブル | 発売中止 | RGB接続用のケーブル。VMC-AVM250と同等品[39]。 |
SCPH-10130 | AVアダプター(S映像出力端子付き) | 2000年10月12日 | コンポジット映像端子とAVマルチ端子とS端子が付いたアダプタ。 SCPH-10080の後継。 |
SCPH-10142 | EURO-AV Cable | 2001年1月1日 | 音声・映像を出力するためのケーブル。SCART端子付きのテレビで利用できる。日本未発売。 |
SCPH-10150 | DVDリモートコントローラ | 2000年12月8日(SCPH-18000付属として) 2000年12月22日(SCPH-10170付属として) |
SCPH-10000/30000シリーズ用。 SCPH-50000以降のシリーズにはリモコン単体のSCPH-10420を使用する。単四乾電池2本必要。 |
SCPH-10160 | IRレシーバー | SCPH-10000/30000シリーズ用。 SCPH-50000以降のシリーズにはリモコン受光部が内蔵されているため不要。 | |
SCPH-10170 | DVDリモートコントローラキット | 2000年12月22日 | DVDリモートコントローラ(SCPH-10150)とIRレシーバー(SCPH-10160)のセット。 SCPH-50000以降のシリーズにはリモコン単体のSCPH-10420を使用する。 |
SCPH-10180 SCPH-10180K |
携帯電話接続ケーブル | 2001年3月29日 | 本体とiモード携帯電話との接続に使用するケーブル。 |
SCPH-10190 | ネットワークアダプター(Ethernet) (PC CARDタイプ) |
2001年7月19日 | SCPH-10000シリーズ用。 SCPH-10210に同梱。 |
SCPH-10200 | 外付型ハードディスクドライブ用ACアダプタ | SCPH-10000シリーズ用。 外付型ハードディスクドライブユニットに同梱。 | |
SCPH-10210 | ハードディスクドライブユニット (外付型 40GB) |
SCPH-10000シリーズ用。 | |
SCPH-10220 | 縦置きスタンド (外付型ハードディスクドライブ対応) |
SCPH-10000/30000/50000シリーズ用。 本体を縦置きにする際に載せるための台。本体を縦置きにした際の安定性を向上させることができる。 SCPH-10040の後継であり、外付け型HDDユニットを本体の横に立てられるように横幅の調整が可能になっている。 | |
SCPH-10230 | USB マウス | 2001年9月20日 | PS2のロゴが入ったUSB接続のボール式3ボタンマウス。 |
SCPH-10240 | USB キーボード | PS2のロゴが入ったUSB接続のメンブレンキーボード。 | |
SCPH-10250 | ネットワークアダプター(Ethernet) (EXPANSION BAYタイプ) |
SCPH-30000/50000シリーズ用。 SCPH-10350と内容は同じ。 | |
SCPH-10260 | ハードディスクドライブユニット (EXPANSION BAYタイプ 40GB) |
2001年7月19日 | SCPH-30000/50000シリーズ用。 |
SCPH-10270K | LinuxKit | 2001年5月9日 | 詳細は「PS2 Linux」を参照
|
SCPH-10320 | D-sub15ピン変換ケーブル | SCPH-10270に同梱。 | |
SCPH-10330 | D端子ケーブル 2.5m | 2002年7月25日 | 音声・映像を出力するためのケーブル。D端子付きのテレビで利用できる。 |
SCPH-10350 | ネットワークアダプター(Ethernet) (EXPANSION BAYタイプ) |
2003年6月12日 | SCPH-30000/50000シリーズ用。 SCPH-10250と内容は同じ。 |
SCPH-10390 | PlayStation BB Unit (外付型 40GB) |
2002年5月頃 | SCPH-10000シリーズ用。 2002年5月頃から提携のISPで販売を開始した。 |
SCPH-10400 | PlayStation BB Unit (EXPANSION BAYタイプ 40GB) |
2003年6月12日 | SCPH-30000/50000シリーズ用。 |
SCPH-10420 | DVDリモートコントローラ | 2003年5月15日 | SCPH-10150の後継品。ディスクトレイの開閉ボタンと電源ボタンが追加された。単四乾電池2本必要。 |
SCPH-10480 | S端子ケーブル 3.0m | 2006年12月7日 | SCPH-10060の後継品。 |
SCPH-10490 | コンポーネントAVケーブル 3.0m | SCPH-10100の後継品。 | |
SCPH-10500 | AVケーブル 3.0m | SCPH-10030の後継品。 | |
SCPH-10510 | D端子ケーブル 3.0m | 2006年11月22日 | SCPH-10330の後継品。 |
SCPH-20400 | ハードディスクドライブ (外付型 40GB) |
2003年6月12日 | SCPH-10000シリーズ用 |
SCPH-20401 | ハードディスクドライブ (EXPANSION BAYタイプ 40GB) |
SCPH-30000/50000シリーズ用 | |
SCPH-30000 | PlayStation 2 | 2001年4月13日 | 本体。 詳細は「PlayStation 2#バリエーション」を参照
|
SCPH-50000 | 2003年5月15日 | ||
SCPH-70000 | 2004年11月3日 | ||
SCPH-70100 | ACアダプター | SCPH-70000シリーズ用 | |
SCPH-70110 | 縦置きスタンド | SCPH-70000シリーズ用。 本体を縦置きにする際に載せるための台。本体を縦置きにした際の安定性を向上させることができる。 これまでの縦置きスタンドと違い、円形でネジ止めするようになっている。 | |
SCPH-70120 | マルチタップ | SCPH-70000/90000シリーズ用。 SCPH-10090から若干薄型化しているほか、PS用ソフトにも対応している。 SCPH-50000シリーズ以前では使用できない(SCPH-10090が必要)。 | |
SCPH-79100 | ACアダプター | 2007年7月1日 | SCPH-79000同梱 |
SCPH-90000 | PlayStation 2 | 2007年11月22日 | 本体。 詳細は「PlayStation 2#バリエーション」を参照
|
SCPH-90110 | 縦置きスタンド | SCPH-90000シリーズ用。 本体を縦置きにする際に載せるための台。本体を縦置きにした際の安定性を向上させることができる。 SCPH-70110とは違い、従来の差し込む形に戻された。 | |
SCJH-10001 | EyeToy | 2004年2月11日 | マイク付きWebカメラ。 詳細は「EyeToy」を参照
|
PS用周辺機器 | |||
SCPH-110 | アナログコントローラ DUALSHOCK | 2000年7月7日 | PS one付属のコントローラ。 基本のボディカラーは本体に合わせた白。コネクタ部分は丸みを帯びている。 |
SCPH-1010 | コントローラ | 1994年12月3日 | SCPH-1000/3000シリーズの本体に付属。デジタル入力のみのコントローラ。 |
SCPH-1020 | メモリーカード | PlayStationのゲームのセーブデータを保存しておくための補助記憶装置。記憶媒体として1Mbit(128KB)のフラッシュメモリを採用している。保存領域は15ブロックだが、PS2のメモリーカード管理画面では消費容量が1ブロック辺り8KBで表示されている。それによると8KB(1ブロック)が未使用になるが、これはメモリーカード自身のデータ管理用の領域で1ブロック消費されているためであり、それも含めて16ブロック、128KBの記録領域がある。 | |
SCPH-1050 | RGBケーブル | 1995年3月17日 | 音声・映像を出力するためのケーブル。RGB21ピン端子付きのテレビで利用できる。PlayStationと共用。 |
SCPH-1070H | マルチタップ | 2000年9月14日 | PlayStation規格ソフトを3人以上でプレイする際に使用する。PlayStation 2規格ソフトには使用できない。SCPH-10000/30000/50000シリーズ用。 |
SCPH-1080 | コントローラ | 1996年4月2日 | SCPH-5000シリーズの本体に付属。SCPH-1010の改良版。コードが長くなり、ノイズフィルターがついた。 |
SCPH-1090 | マウスセット(ロングケーブル) | 1998年5月7日 | PlayStation規格ソフト専用のボール式2ボタンマウス。SCPH-1030の改良版。マウスパッドもセットに含まれる。PlayStation 2規格ソフトには使用できない。 |
SCPH-1150 | アナログコントローラ | 1997年4月25日 | アナログスティック2本と、振動機能を搭載している。のちに発売された「デュアルショック」と形状はほぼ同じだが、コントローラの振動機能に強弱の区別がない。SCPH-1110の互換モードを持っている。 |
SCPH-1200 | アナログコントローラ DUALSHOCK | 1997年11月20日 | SCPH-7000/9000シリーズの本体に付属のコントローラ。SCPH-1150にあったSCPH-1110互換モードは省かれた。 |
型番 | 名称 | 発売日 | 備考 |
- AVマルチケーブル
- 専用のAVマルチ端子を搭載した一部のWEGAに向け、信号劣化の少ない映像出力ができる。本来PS用の周辺機器だが、PS2でも使用可能。ただし、DVDプレーヤーのバージョン1.01以降ではコピーガード回避に使われるのを避けるためにRGB信号による再生ができず、強制的にコンポーネント出力になる(再生不可能になる訳ではないが、緑がかった画像となり正常な色で再生できない。使用するWEGAのAVマルチ端子がコンポーネント映像信号に対応していれば視聴可能)。
- RGBケーブル(RGB21ピン)
- PS用のケーブルを転用、AVマルチケーブルと同様の現象が起こることがある。
- popegg
- ソニーマーケティングより2000年9月に発売されたプリンター。PS2とUSB接続してパソコン無しで印刷できる環境というのが売りだった。対応しているソフトは「Primal image For Printer」「PrintFan」「マイトアンドマジック」「COOL BOARDERS CODE ALIEN」「レイクマスターズEX」「カラリオはがきプリント」などが出されている。プレイステーション2に対応できるプリンターは「PM-760C」「PM-770C」「PM-780C」「PM-800C」「PM-820C」「PM-880C」「PM-900C」「PM-2200C」「PM-3000C」「PM-3300C」「PM-3500C」「PM-800DC」「PM-820DC」「CC-700」の14機種が挙げられている[40]。
- サイバーショット
- ソニーマーケティングより発売のデジタルカメラ。PS2とUSB接続してゲームキャラクターの顔にデジタルカメラで撮った自分の顔を貼るといった使い方が可能だが、こちらも対応ソフトはそれほど出ていない。「ピクチャーパラダイス」というプレイステーション2用規格に対応したデジタルカメラに対応しているソフトと「ゴルフパラダイスDX」など画像取り込みに対応しているソフトが出されている[41]。プレイステーション2に対応できるデジタルカメラは「DSC-P1」「DSC-F55V」「DSC-S50」「DSC-F505K」「DSC-F505V」「DSC-S70」「DSC-S30」「DSR-PC110」の8機種が挙げられている[42]。また、PS2規格に非対応デジカメでも「USBメモリースティックリーダー/ライター」を使用する事でPS2に画像の転送が行える[43]。「MSAC-US1」「MSAC-US5」[44]
- Eye-Trek
- オリンパスより2000年11月に発売されたヘッドマウントディスプレイ。型番はFMD-20P。
- PS2のロゴが印字されており、Eye-Trekシリーズとして唯一AVマルチ出力に対応したモデル。PS2本体のUSBポートから給電する。
- ヘッドマウントディスプレイ[45]
- ソニーより2002年9月に発売されたヘッドマウントディスプレイ。型番はPUD-J5A。
- ヘッドアクショントラッカー機能付きのHMD。PlayStation.comでのみ販売。
- 対応ソフトは『エナジーエアフォース』『エナジーエアフォース aimStrike!』『エアフォースデルタ ブルーウィングナイツ』『SIDEWINDER V』。
他社発売(ライセンス商品)編集
- コントローラー端子を使用するもの
- beatmania IIDX専用コントローラ
- drummania専用コントローラ
- ポップンミュージック専用コントローラ
- ネオジオスティック2
- 連射まんまミーヤ!2
- USB接続
- ParaParaParadise専用コントローラ
- 電車でGO!コントローラTYPE2
- ロジクール GT FORCE/GT FORCE PRO
- HORIフライトスティック/フライトスティック2
- びっくりマウス専用USBマウス
- キーボードマニア専用コントローラ
- ガンコン2
- 音声認識コントローラ(タイトー)
- トランスバイブレーター(Rez参照のこと)
不具合・互換性問題編集
- シリーズ全体
- 正常に動作しないPS用ソフトがごく一部存在する[11]。
- SCPH-10000
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- 2000年3月25日までに製造された125万台に同梱された『ユーティリティディスク』 Version 1.00 のDVDプレーヤーのプログラムに、リージョンコードの制限を無視して他リージョンのDVDビデオを再生できる不具合が見つかった。結果としてSCEは対策と不具合の修正を行った新バージョン(Version 1.01)に無償で交換することを発表した。郵送による交換対応のほか、全国のセブン-イレブンの店舗(2000年4月7日 - 21日)でも交換対応することとなった[46][47]。
- SCPH-10000の発売後、同梱のPS2用メモリーカードのデータが壊れる不具合の報告が相次いだ。SCEはPS2用メモリーカードの不具合と発表し、無償交換に応じることとなった。その後発売されたSCPH-15000では、メモリーカードのリセット回路が改良されている。
- メモリーカードは部品の不足により製造の遅れがあり、本体に付属する分も不足していたため本体の出荷も当初予定していた100万台を下回る結果となり単品での販売も行われていない状況が続いていた[48]。
- 2003年4月、同年2月発売の『スターオーシャン Till the End of Time』をSCPH-10000の一部機種でプレイした場合に操作不能となる事象があることが発表された(この時点でSCPH-30000系が発売されていた)[49]。
- SCPH-10000/15000
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- SCPH-10000/15000において、PS用ソフトのメモリーカードのデータが壊れる不具合が発覚した。前世代機のPSにおいて、メモリーカードのデータが消えてしまう不具合は今まで報告されていなかったことから、SCPH-10000/15000に何らかの問題があると考えるのが妥当であったが、SCEはこの不具合をPS用メモリーカードの一部の不具合と発表して無償交換に応じた。SCEはこの不具合を回避するには、「電源投入前にメモリーカードを本体から外し、電源投入後にメモリーカードを本体に刺せば不具合が発生しない」とした。SCPH-15000の一部やPS one Booksには、その注意書きが同梱された(ただしPS one Booksにはデータが壊れるという記述はなく、回避方法が書かれているのみである)。SCPH-18000になるとPS用メモリーカードの不具合も発生しなくなったため、その注意書きも同梱されなくなった。
- 本体の型番がSCPH-10000系からSCPH-30000系に上がる際、動作仕様に変更があった。といっても、どちらも「仕様」通りに動作することには変わりがないが、10000系の本体には、一部仕様外の挙動をする箇所があった(バグ)。初期に開発された一部のゲームが、この仕様外の挙動に依存したプログラムになっていたため、10000系の本体では問題なく動作するのに、30000系以降では不具合が生じてしまうという結果を招いた。なお、SCPH-30000の発売後に発売されたにも関わらず、開発環境に10000系の本体を使用していたためか、10000系でのみ問題なく(制作側の意図したとおりに)動作し、その後の本体で不具合が生じるゲームがわずかに存在する(『メタルギアソリッド3』など)。
- SCPH-18000以降
- SCPH-18000以降の本体では正常に動作しないPS2用ソフトが3本ある[50]。
- SCPH-70000
- SCPH-70000 CBにおいて、過熱してしまう不良のあるACアダプターが見つかった。結果としてSCEは対策を行ったものに無償で交換することを発表した[51]。
- SCPH-75000以降
- SCPH-75000以降において、正常に動作しないPS/PS2用ソフトが一部存在することが発表された。2006年9月15日に発売されたSCPH-77000シリーズにおいて、正常に動作しなかった一部PS2用ソフトの正常動作が確認された[11]。
その他編集
脚注編集
補足編集
- ^ SCPH-70000以降を除く。
- ^ SCPH-50000以降を除く。
- ^ SCPH-30000以降を除く。
- ^ 周辺機器による。標準搭載はSCPH-70000以降。
- ^ 周辺機器による。
- ^ PSと同様、「プレステ2」や「プレ2」などと略されることも多いが、CMや自社製品内での記載では一貫して「PS2(ピーエスツー)」としている。
- ^ 現社名はソニー・インタラクティブエンタテインメント(略: SIE)。
- ^ 本機が発表された1999年時点でのGPUは、複雑な描画が可能なプログラマブルシェーダは浸透しておらず、基本的に固定機能シェーダしか搭載されていなかった。
- ^ のちに普及したプログラマブルシェーダでは1ポリゴン分のみ、あるいはポリゴン描画をせずに独自作成のエフェクトを掛けられる。
- ^ その時の仮称は「スーパープレイステーション」だった。
- ^ 新型PS2とも言えるもので、従来の本体に比べ1/4と、厚さはほぼ文庫本サイズにまでスリム化。のちに登場したSCPH-90000系では、重量や消費電力はさらに低下している。
- ^ テクスチャや各種エフェクトなどを使った際の実測値と言われている。理論値は演算性能が7500万ポリゴン/s、描写性能が6600万ポリゴン/sである。なお、PSの時と違って実測値は公表されていない。
- ^ D端子かコンポーネント端子による映像出力時かつ、一部PS2用タイトル、あるいはSCPH-50000系以降でのDVD再生時のみ。タイトルによっては「プログレッシブモード」「525p」と記載されている場合もある。
- ^ D端子かコンポーネント端子による映像出力時かつ、グランツーリスモ4などのごく一部のPS2用タイトルのみ。
- ^ VGAアダプター (D-Sub) による映像出力時かつ、PS2 Linux使用時のみ。
- ^ コントローラの△と×ボタンを押し続けるなど。
出典編集
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- ^ http://www.gamers.fr/actus/2009/11/20/sortie-officielle-de-la-ps2-au-bresil
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- ^ 後藤禎祐氏インタビュー(株式会社L'arcx -ラルクス-)
- ^ http://www.noproblem.co.jp/works/koshimo/ps2.html
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- ^ WEEKLYファミ通 次世代プレイステーション緊急レポート。表紙モデル 平山綾. 株式会社アスキー. (1999年10月1日)
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- ^ ゲーム内の仮想空間を全方位見渡せる"ヘッドマウントディスプレイ"発売
- ^ SCEI、PS2の“ユーティリティディスク”を125万枚、回収へ
- ^ 「プレイステーション 2」をご愛用のお客様へ
- ^ WEEKLYファミ通. 株式会社ASCII. (2000年3月31日)
- ^ 「プレイステーション 2」専用ソフト「スターオーシャン Till the End of Time」『プレイ中のキャラクターが操作不能となる現象』の原因と対処方法について
- ^ SCE、新型PS2で動作しないPS2ソフトがあることを発表
- ^ お詫びとお願い 小型・薄型「プレイステーション 2」をご愛用のお客様へ
関連項目編集
- Category:PlayStation 2用ソフト - 日本語版ウィキペディアに記事の作成されているタイトルのリスト(タイトルでの五十音順)
- PlayStation 2のゲームタイトル一覧 - 日本で公式発売された全タイトルのリスト(発売日順)