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株式会社パティシエ エス コヤマ(PATISSIER eS koyama)は、兵庫県三田市ゆりのき台に本拠を置く洋菓子メーカー。パティシエ小山進を創業者とする。1500坪の敷地内にカフェショコラブティック、パン工房、複合空間「FRAME」、ギフトサロン、「子どもと大人をつなぐパティスリー"未来製作所"」など複数の店舗や施設が建ち並ぶ、スイーツの一大ワンダーランドの様相を呈する。テレビ東京の番組「TVチャンピオン」味覚部門第1位を受賞したことがきっかけで生まれたロールケーキ「小山ロール」とショコラの本場といわれるフランスでも高い評価を得ている[2]ショコラが特に知られる[1][3][4][5][6]

株式会社パティシエ エス コヤマ[1]
PATISSIER eS koyama Co., Ltd.[1]
種類 株式会社
市場情報 非上場[1]
本社所在地 日本の旗 日本
669-1324
兵庫県三田市ゆりのき台5丁目32-1[1]
設立 2003年平成15年)11月[1]
業種 食料品
法人番号 1140001067288
事業内容 洋菓子の製造・販売、カフェほか飲食店運営[1]
代表者 小山進代表取締役[1]
関係する人物 小山進(創業者)[1]
外部リンク パティシエ エス コヤマ公式サイト
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目次

概要編集

本社は三田市のウッディタウン内にある。自然豊かな丘陵地であるこの地を気に入ったオーナーでパティシエの小山進により、当初は庭付き一戸建てのイメージで、店舗、庭、8台の駐車場を合わせ300坪でスタッフは8人で開業された。開業前のコンサルティング会社のリサーチでは1日の売上予測は8000円であった。しかし、小山は、幼少期の夏休みを過ごした祖母の家に近い緑の多い三田を気に入り、周囲の大反対を押し切り出店。当初は前述の小さな工房と店だけだったが、本店に集約されていたお菓子やパンなどをカテゴリーごとに分家させる形で、1500坪の敷地にパン工房、マカロン工房、アイスクリーム工房、お菓子教室、カフェ、子供しか入ることのできない"未来製作所"など多数の店舗を持つ、「スイーツの街」へと進化させ、現在では200人を超えるスタッフが働く。「本店を超える支店はない」との考えから、全国の商業施設からの出店要請を断り続け、支店を持たない方針で営業している[4][7][8][9][10]

小山は小学生時の転校をきっかけに始まった「未来を考える心配性」から、現在でも商品を考える際には常に「寿命」を考えて決めている。そのため、開業以来看板商品となっている「小山ロール」がいつまでも人気商品でいられるため「味を変えない」(プレーンしか作らない。但し、季節限定のマイルドショコラがある[11]。)とともに「商品を常に進化させる」(レシピのポテンシャルを最大限に引き出す努力を怠らない)という基本を忠実に守っている[12]

沿革編集

出典:[1][6][7][9][13]

  • 2003年 - 京都の洋菓子職人の家に生まれ、神戸の洋菓子店「スイス菓子ハイジ」で修業を積んだパティシエの小山進が「パティシエ エス コヤマ」をオープン。
  • 2004年 - お菓子教室「School of Sweet Trick」開講。
  • 2005年 - カフェ「eS LIVING hanare」、ショコラブティック「quatrieme chocolat・進」オープン。
  • 2007年 - 複合空間「FRAME」新設。コンフィチュール&マカロンブティック「co. & m.es」、ブーランジュリー「es Boulangerie Susumu Koyama Japan」、ギフトサロン「KOYAMA EX!」
  • 2008年 - 複合空間「FRAME」の壁に、丹下紘希による「エスコヤマ秘密基地マップ」が完成。
  • 2009年 - 複合空間「FRAME」横に、久住章作による客用女子トイレを建設。
  • 2009年 - グローバル版ホームページ開設。台北台湾)のフォーシーズン系ホテル「フォルモ サ リージェント タイペイ」にてエスコヤマフェアを開催。
  • 2011年 -
    • 小山進が全国のパティシエやクリエーターに呼びかけ、東日本大震災復興支援プロジェクト「ハジメルプロジェクト」を開設。
    • 小山がフランス・パリで開催されるチョコレートの祭典「SALON DU CHOCOLAT Paris」に初出展。フランスのチョコレート愛好家協会「C.C.C.」(Club des Croqueurs de Chocolat)の品評会にて、外国人で初出品ながら、最高位のタブレット5枚を獲得。さらに「2011 SALON DU CHOCOLAT AWARD」で、外国人ショコラティエとして最も栄誉のある「外国人最優秀ショコラティエ賞」を受賞。
  • 2013年 -
    • 新ショコラトリー「Rozilla」オープン。
    • 12月 - 「子どもと大人をつなぐパティスリー"未来製作所"」オープン。
  • 2014年8月 - 「小山菓子店」オープン。
  • 2016年10月1日 - 三田市の魅力やブランドイメージを市外にPRする目的で都営バスと連携したラッピングバスに、さんだ夢大使である小山進作成のマジパンを用いたデザインが採用され、翌2017年3月31日まで運行された[14][15]
  • 2017年11月13日 - デコレーション&アニバーサリーケーキ専門店「夢先案内会社 FANTASY DIRECTOR(ファンタジー・ディレクター)」オープン。
  • 2018年10月31日 - 野菊赤紫蘇カシスの新芽、オアハカなどを使った新作チョコレート「SUSUMU KOYAMA’S CHOCOLOGY 2018」で、「C.C.C.」(Club des Croqueurs de Chocolat)にて8年連続となる「最高位“ゴールドタブレット”」を獲得[16][17][18]
  • 2018年11月1日 - フェリシモ社長矢崎和彦、兵庫ヤクルト販売社長阿部泰久と小山進の3名は、コンサルティング会社「hitorigoto」(神戸市中央区、資本金999万円)を設立。関西のサービス業を中心に店舗の改装や起業に際し、経営課題の解決や強みの引き出し方などを指導する。社名は矢崎に経営のアイデアを「独り言」のように思いつくまま話す小山の姿を由来としている[19]

店舗編集

出典:[6][20][7][9]

エスコヤマ編集

「小山ロール」をはじめとするる生菓子ケーキ)とバウムクーヘン、焼き菓子などを販売。

co.&m.es(コンフィチュールアンドマカロン)編集

コンフィチュールマカロンブティック。

es Boulangerie Susumu Koyama Japan(エスブーランジェリー)編集

パン工房。メロンパンカレーパンクリームパンを主な商品とするほか、 バゲットなどのハード系、「ケーキ屋が作るサンドウィッチ」などをそろえる。

Rozilla(ロジラ)編集

ショコラ専門店。石造りの要塞を思わせる造り。路地裏ゴジラを掛け合わせたネーミングで「大の大人が本気で作る秘密基地」をコンセプトにする。ショコラの販売のほか、原料であるクーベルチュールの保管の様子が見学出来たり、a・ZITTO(アジト)と名づけられた空間ではセミナーも開催される。 eS LIVING hanare(エスリビング・ハナレ) - カフェ。母屋離れに客人を招き、特別な時間を過ごしてほしいとする思いから造られた北欧風の内装のカフェ。ケーキ、スイーツ、無農薬野菜サラダジュースなどのメニューがある。

ICE LABO(アイスラボ)編集

アイスクリーム工房。低温殺菌牛乳を使用。季節によって変化のあるフレーバーがある。

KOYAMA EX!(コヤマエックス)編集

ギフトサロン。

Atelier de Baum(アトリエバウム)編集

バウムクーヘン工房。外部から工房内を見学できるようになっている。

未来製作所編集

12歳以下の子供だけが入店できる。を基調としたメタリックな内装とし、近未来な「お菓子屋さん」のイメージに造られている。卵型のドームの突き当りには高さ105㎝、幅60㎝の扉があり、そこから先は作った小山自身も入れない。子供だけが体験できる空間を作ることで、子供が大人に伝えようとし、大人はそんな子供たちの話に真剣に耳を傾けることを想定して作られた。小山がかつてはどこにでもあった「駄菓子屋」の精神を再現したくてつくった店である。

小山はある地域の会合で子供向けのお菓子教室を開催したことがあったが、その際の1人のコミュニケーションが苦手な女の子とのエピソードがきっかけとなっている。また、同時に自社の若いスタッフの姿から、自分の考えを自分の言葉で表現できない若者が多いことに気づく。小山はこれらは、現代社会における子供の頃の地域社会でのコミュニケーション不足や通い、部屋に閉じこもってのゲームなどをするような生活が原因ではないかと考えた。そこで、あえて大人が入れない空間を作ることによって、子供が体験した感動を大人に伝えたくなるような機会を作ろうと考えた。大人は中の様子を知りたいと思い、入った子供は「見たもの・聞いたもの」を伝えたくなるよう空間が未来製作所であった[12]

小山菓子店編集

オリジナル牛乳菓マッテル専門店。京都の路地裏を原風景に持つ小山の思い出をモチーフとした和風を基調とし、四季折々の変化を見せる植樹がなされ、オブジェの置かれた庭園を持つ。

夢先案内会社 FANTASY DIRECTOR(ファンタジー・ディレクター)編集

オーダーメイドも可能[21]な、デコレーション&アニバーサリーケーキ専門店。常時、20種類以上のケーキが並ぶ。

School of Sweet Trick(スクール オブ スイートトリック)編集

お菓子教室。エスコヤマのケーキ作りが体験できる。

オリジナル商品編集

出典:[6][2][22]

  • 小山ロール - 「味を変えない」「常に進化させる」をコンセプトに発売以来の人気商品。プレーン以外作らない[12]が、その後、季節限定でマイルドショコラが発売されている。マイルドショコラは小山自身が発売を心待ちにしていた商品。「チョコレート味=濃厚、のイメージではなく、あくまでもプレーンの味を受け継いでいるものでなければならない」との思いから生まれたもので、小山が修行時代に作っていた「ハイジチョコ」という生チョコのレシピが原型となっている[11]
  • ショコラ - 「2011 SALON DU CHOCOLAT AWARD」での「外国人最優秀ショコラティエ賞」など、数々のコンクールで受賞。
  • バウムクーヘン - 「Atelier de Baum」で製造工程の見学が可能。エスコヤマにて販売されている。
  • 小山ぷりん - コンセプトは「牛乳の美味しさにフィーチャーしたぷりん」2017年に最高品質のマダガスカルバニラビーンズの世界的な不足で、入手ができなくなったことで、バニラビーンズを一切使用しない、新しい「小山ぷりん」が誕生した[23]。小山ロールが店でしか買えない商品であるため、地方発送できる商品としてオープン半年後に発売。主力の小山ロールをバリエーションを増やさず隠れた進化をさせるために、小山ぷりんは味を変えていくことにした。そのため小山自身は「小山ぷりんは2年しか持たない」と思っていたが発売時からヒット商品となった[12]
  • 小山チーズ - 小山ぷりんがヒット商品となったため、それを延命させるため開発された小さなクリーム色のチーズケーキ。小山ロールは1日しか持たないが同じ生ケーキでそれを補う商品として考えられた[12]

その他、数々のオリジナル商品を販売している。

コンセプト編集

  • ケーキを作る際に「どんなものを作りたいか」よりも「どんな想いを伝えたいのか」を考えるため、コンセプトがない商品はない。「すべての想い」=「ストーリー」を商品に入れ込む。コンセプトが固まり、頭の中で食べた時の味や食感をイメージしてから作り始める[10]
  • バウムクーヘンに使用する卵は、小山の母の実家のある兵庫県多可町加美産を使っているが、小山が母の実家に預けられていた子供時代にそこで生まれ育った鶏卵を食べた自分自身の歴史と、幼少期の木にまつわる想い出をバウムクーヘン作りに重ね合わせている。小山は、素材選びに関し、その卵を使ったからおいしくなるのではなく、自分の伝えたいストーリーや歴史にあった、おいしい卵を使わねばフィットしないと考えている[10]

出典編集

  1. ^ a b c d e f g h i j 会社概要”. 株式会社パティシエ エス コヤマ. 2018年7月11日閲覧。
  2. ^ a b C.C.Cショコラアワード授賞者発表!評価方式、今回から大きく変更”. サロン・デュ・ショコラ. 2018年7月11日閲覧。
  3. ^ TVチャンピオン味覚部門第1位の「小山ロール」を作ったシェフの「パティシエ・エス・コヤマ」へ行ってきた”. GIGAZINE (2009年5月9日). 2018年7月11日閲覧。
  4. ^ a b 〈パティシエ エス コヤマ〉兵庫県三田市で世界的なショコラティエがつくる独創的スイーツ colocal 2017年10月4日
  5. ^ パティシエ エス コヤマ「未来製作所」~こどもしか はいれない おかしやさん(兵庫・三田市) トラベルジェイピー 2016年9月6日
  6. ^ a b c d まるでスイーツの街「パティシエエスコヤマ」の魅力に迫る! icotto 2016年4月2日
  7. ^ a b c Cafe Sweets Vol.187 (富士山マガジンサービス)2018年4月5日号
  8. ^ 「元気なオーナー企業 第16回 パティシエ エス コヤマ「飛行機で買いに来るファンを生む”心配性”社長の丁寧な人づくり」 日経トップリーダー 2013年9月号
  9. ^ a b c 毎日新聞 2015年1月20日付 特集ワイド
  10. ^ a b c 小山進『丁寧を武器にする』(祥伝社、2012年11月10日)
  11. ^ a b エスコヤマ公式サイト - 小山ロール マイルドショコラ”. 2019年7月18日閲覧。
  12. ^ a b c d e 小山進『「心配性」だから世界一になれた』(祥伝社 2015年12月25日発刊)
  13. ^ 株式会社パティシエ エス コヤマ - プロフィール”. 2018年9月21日閲覧。
  14. ^ 三田市公式サイト - ラッピングバスが走ります!”. 2019年7月17日閲覧。
  15. ^ @Press - 兵庫県三田市の魅力をバスにラッピング! 子どもたちと“さんだ夢大使”が神姫&都営バスをデザイン”. 2019年7月17日閲覧。
  16. ^ AFP BB NEWS コンクールにて8年連続最高位を獲得した「SUSUMU KOYAMA’S CHOCOLOGY 2018」を11月1日に発売 2018年11月1日 12:00 発信地:東京/日本”. 2018年11月3日閲覧。
  17. ^ パティシエ エス コヤマ公式Facebook 2018年11月1日16:20”. 2018年11月3日閲覧。
  18. ^ 共同通信 PR Wire コンクールで8年連続最高位を獲得した「SUSUMU KOYAMA’S CHOCOLOGY 2018」を11月1日に発売”. 2018年11月3日閲覧。
  19. ^ 『神戸新聞』2018年12月1日「経営の知見 次世代へ」
  20. ^ パティシエ エス コヤマ公式サイト ガイドマップ(PDF)
  21. ^ 婦人画報 2018年3月号
  22. ^ プロフィール”. 株式会社パティシエ エス コヤマ. 2018年7月11日閲覧。
  23. ^ エスコヤマ公式サイト - シェフ自慢のスペシャリティたち”. 2019年2月28日閲覧。

外部リンク編集