ビャクダン目 (ビャクダンもく、Santalales) は被子植物門の1つ。世界中に広く分布するが、特に熱帯・亜熱帯地域に多い。

ビャクダン目
Korthalsella complanata (ビャクダン科)
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : コア真正双子葉類 core eudicots
: ビャクダン目 Santalales
学名
Santalales
Berchtold & J.Presl

被子植物門では珍しく種皮のない種子をつけるものが大部分である。この目に属すものの多くは半寄生植物であり、光合成によって糖を作り出すことができるが、他の植物に茎や根を絡み付かせて水とミネラルを得ている。ツチトリモチ科Arceuthobium 属などは全寄生で、葉緑素を全く持たず宿主に全てを依存している。

分類

編集

ビャクダン科オオバヤドリギ科の2科にほとんどの種が含まれる[1]

系統

編集

ツチトリモチ科の系統的位置は詳細に調べられていないが、おそらくビャクダン目の基底あたりに位置すると考えられている[1]

ビャクダン目

エリトロパルム科

ストロンボシア科

コウラ科

ハマナツメモドキ科

アプタンドラ科

オラクス科

オクトクネマ科

オオバヤドリギ科

ボロボロノキ科

ミソデンドルム科

カナビキボク科

ビャクダン科

ビャクダン目自体は、ナデシコ目+キク類姉妹群となる。

過去の分類体系

編集

クロンキスト体系

編集

クロンキスト体系(1981年)では以下の下位分類を含む。

APG IIIでは、ヤドリギ科・エレモレピス科はビャクダン科に編入されており、ディペントドン科はフエルテア目、メドゥサンドラ科はユキノシタ目に移動されている。

新エングラー体系

編集

新エングラー体系では以下の7科が含まれる。

  • ボロボロノキ科 Olacaceae
  • ディペントドン科 Dipentodontaceae
  • カナビキボク科 Opiliaceae
  • グルッビア科 Grubbiaceae
  • ビャクダン科 Santalaceae
  • ミソデンドルム科 Misodendraceae
  • ヤドリギ科 Loranthaceae

APG IIIでは、グルッビア科はミズキ目とされている。

脚注

編集
  1. ^ a b Santalales in Stevens, P. F. (2001 onwards). Angiosperm Phylogeny Website Version 7, May 2006 [and more or less continuously updated since].

関連項目

編集