APG IIIでは33科を含む大きなグループで、大きく3つのクレードに分けることができる[2]。
ナデシコ科を含むクレード編集
初期に分岐した4科を除くと、クロンキスト体系のナデシコ目と一致する。これは子房の形態的特徴から中心子目 (Centrospermae) とも呼ばれたグループで、新エングラー体系のアカザ目に相当する。またナデシコ科を除きベタレイン系色素(テンサイ、ツルムラサキ、ヤマゴボウに含まれる赤紫色のベタニンなど)を含むのが特徴である。サボテン科、スベリヒユ科、ハマミズナ科など多肉植物も多い。Macarthuria(10種)・Hypertelis(8種)の2属には未だ科が割り当てられていない。
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ラブドデンドロン科
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シモンジア科
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Asteropeiaceae
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Physenaceae
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Macarthuria
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Microteaceae
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Stegnospermataceae
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Limeaceae
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Lophiocarpaceae
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Hypertelis
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Barbeuiaceae
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ハマミズナ科
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ヤマゴボウ科
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Gisekiaceae
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Sarcobataceae
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オシロイバナ科
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ザクロソウ科
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ヌマハコベ科
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Halophytaceae
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ディディエレア科
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ツルムラサキ科
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ナデシコ科クレードの系統
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食虫植物クレード編集
ツクバネカズラ科を除く多くの種が食虫植物である。
タデ科を含むクレード編集
ナデシコ目系統樹(“†”で示されている箇所は、ブートストラップ法で80%以上の支持を得ておらず、50〜80%の間の支持に留まっている分類クレードである)[3]
過去の分類体系編集
ディディエレア科はスベリヒユ科、Sarcobataceaeはアカザ科、Stegnospermataceae・Barbeuiaceaeなどはヤマゴボウ科に含められていた。から分離された1属である。ホホバ科はトウダイグサ目に分類されることもある。
クロンキスト体系編集
クロンキスト体系ではナデシコ亜綱のタイプ目である。APGにおけるタデ科・イソマツ科はそれぞれ単型の目とされ、ナデシコ目と併せ3目でナデシコ亜綱を認めている。モウセンゴケ科とウツボカズラ科はドロソフィルム科とともにウツボカズラ目とした。サラセニア科とのこりの科はスミレ目へと分類し、この2つの目はビワモドキ亜綱にふくまれる、としている。APGでのAsteropeiaceae と Physenaceae は、それぞれツバキ科とフウチョウソウ科に分類されている。
- 被子植物門 Magnoliophyta
- 双子葉植物綱 Magnolliopsida
- ナデシコ亜綱 Caryophyllidae
- ナデシコ目 Caryophyllales
- ヤマゴボウ科 Phytolaccaceae
- アカトカルプス科 Achatocarpaceae
- オシロイバナ科 Nyctaginaceae
- ハマミズナ科 Aizoaceae
- カナボウノキ科 Didiereaceae
- サボテン科 Cactaceae
- アカザ科 Chenopodiaceae
- ヒユ科 Amaranthaceae
- スベリヒユ科 Portulacaceae
- ツルムラサキ科 Basellaceae
- ザクロソウ科 Molluginaceae
- ナデシコ科 Caryophyllaceae
新エングラー体系編集
新エングラー体系ではクロンキストとほぼ同じタクソンを認識しているが、Centrospermaeの名称を使っている。日本語ではラテン名を意訳して中心子目とするか、アカザ目の名前を使う。
ウィキスピーシーズにナデシコ目に関する情報があります。 |
ウィキメディア・コモンズには、ナデシコ目に関連するカテゴリがあります。 |