マクラーレン MP4-29 (McLaren MP4-29) は、マクラーレン2014年のF1世界選手権参戦用に開発したフォーミュラ1カーである。

マクラーレン MP4-29
カテゴリー F1
コンストラクター マクラーレン
デザイナー ティム・ゴス (テクニカル・ディレクター)
先代 マクラーレン・MP4-28
後継 マクラーレン・MP4-30
主要諸元
エンジン メルセデス PU106A Hybrid [1]
タイヤ ピレリ
主要成績
チーム マクラーレン メルセデス
ドライバー イギリスの旗 ジェンソン・バトン
デンマークの旗 ケビン・マグヌッセン
出走時期 2014年
出走優勝ポールFラップ
19000
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概要 編集

 
MP4-29の特徴的なリアサスペンションアーム。

MP4-29は2014年1月24日にインターネット上で公開された。

MP4-29は2014年レギュレーションに沿う形で、細長く伸ばされたフロントノーズが特徴的である。また、フロントサスペンションは、前年のMP4-28が採用したプルロッドサスペンションをやめ、プッシュロッドサスペンションに戻している。

最大の特徴はリアサスペンションの後方アームの形状で、通常は楕円形の断面をしているが、MP4-29は立て板の様に上下に膨らんでいる(通称「ブロッカー」)。これはレギュレーションで禁止されたリアウィング支持板(ビームウィング)のような空力的役割を果たし、低速時のダウンフォース増加と高速時のドラッグ削減を狙ったものとみられる[2]。メルセデス製PUを搭載しながら他の搭載チームに比べ最高速が伸びない症状に苦しみ続けた。

カラーリングはタイトルスポンサーのボーダフォンが撤退したことにより、赤と白の部分がなくなった。

この年はリヤウィングとサイドポンツーンでレース毎にスポンサーを募る方式となり、MobilESSOガルフ・エアSAP (企業)などが参加、1戦毎にロゴを変えていた。シーズン後半はSAPがコクピット前部に新たに黄色のロゴを追加した。

スペック 編集

シャーシ 編集

エンジン 編集

ERS システム 編集

  • バッテリー出力:4MJ(1周あたり)
  • MGU-K 出力:120kW
  • MGU-K 最高回転数:50,000 rpm
  • MGU-H 最高回転数:125,000 rpm

ギアボックス 編集

記録 編集

No. ドライバー 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 ポイント ランキング
AUS
 
MAL
 
BHR
 
CHN
 
ESP
 
MON
 
CAN
 
AUT
 
GBR
 
GER
 
HUN
 
BEL
 
ITA
 
SIN
 
JPN
 
RUS
 
USA
 
BRA
 
ABU
 
Pts
2014 20   マグヌッセン 2 9 Ret 13 12 10 9 7 7 9 12 12 10 10 14 5 8 9 11 181 5位
22   バトン 3 6 17† 11 11 6 4 11 4 8 10 6 8 Ret 5 4 12 4 5
  • † 印はリタイアだが、90%以上の距離を走行したため規定により完走扱い。

MP4-29H 1x1 編集

 
MP4-29H 1x1

2015年のエンジンサプライヤーであるホンダが新規開発中のパワーユニットの実走テスト用に、MP4-29を改造したテスト専用車両[4]

脚注 編集