乾物(かんぶつ)とは、保存性や食味の向上を目的として水分を抜き乾燥させた食品の総称[1]

概要 編集

乾燥させることにより、雑菌の繁殖を防ぎ、保存期間を延ばすことに加え、切り干し大根干しいも干し椎茸のように、乾物にすることで生のものより栄養価が増す食品もある[2]

乾燥の方法としては、天然の天日干しや、人工的に熱風や冷風を当てる方法、油で揚げて水分を飛ばす瞬間油熱乾燥法などがある。

乾物を専門に売る店を「乾物屋」というが、現在では数が少なく、代わりにスーパーマーケット百貨店や、インターネットショッピングなどで広く販売されている。中国との貿易で日本から乾物が中国へと持ち込まれ、中華料理の材料となったものも多い(俵物三品=ふかひれ、干しアワビ、干しなまこ)。

調理に際して、類や出汁とり用の干し椎茸などは水に漬けて「もどす」作業が必要となる。一方、そのままで食べられたり、料理に投入すれば煮炊きに使う水や他の食材に含まれている水分が移って食べられるようになったりする乾物も多い[3]

主な乾物 編集

野菜・山菜・キノコ 編集

 
キノコの乾物

果物(ドライフルーツ) 編集

 
ドライフルーツの盛り合わせ

水産物 編集

 
天日干し中のスルメ

その他 編集

出典 編集

  1. ^ 広辞苑』第5版
  2. ^ 食品保存と生活研究会編著 『おもしろサイエンス:食品保存の科学』日刊工業新聞社、2012年、pp72-74
  3. ^ 【すっきり生活】食卓の助っ人 乾物常備のすすめ/パスタや中華に普段使い『日本経済新聞』朝刊2018年10月20日NIKKEI+1(別刷り12面)2018年11月3日閲覧。

関連項目 編集

外部リンク 編集