国会 (大韓民国)

大韓民国の立法府

国会(こっかい、朝鮮語: 국회)は、大韓民国立法府一院制議会

国会
국회
Gukhoe
National Assembly
第21期国会
紋章もしくはロゴ
ロゴ
種類
種類
役職
議長
金振杓無所属)、
2022年7月4日より現職
副議長
金栄珠共に民主党)、
2022年7月4日より現職
副議長
鄭鎮碩国民の力)、
2021年8月31日より現職
構成
定数300
21st Assembly of the ROK.svg
院内勢力
与党
  国民の力(115)

野党

  共に民主党 (170)
  正義党 (6)
  無所属 (6)
  空席 (1)
委員会
任期
4年
選挙
単純小選挙区制:253議席
小選挙区比例代表併用制:30議席
小選挙区比例代表並立制:17議席 [1][注 1]
前回総選挙
2020年4月15日
次回総選挙
2024年
議事堂
Seoul-National.Assembly-01.jpg
Main conference room of South korean national assembly building.JPG
大韓民国の旗 大韓民国
ソウル特別市永登浦区議事堂路1
国会議事堂
北緯37度31分55.21秒 東経126度54分50.66秒 / 北緯37.5320028度 東経126.9140722度 / 37.5320028; 126.9140722
ウェブサイト
대한민국국회
憲法
大韓民国憲法
国会 (大韓民国)
各種表記
ハングル 국회
漢字 國會
発音 クッケ
英語名 National Assembly of the Republic of Korea
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歴史編集

制度・組織編集

制度編集

一院制解散はない。国会法で在籍議員が200人に満たない場合、解散し総選挙を行う場合がある。第二共和国時代二院制を採用し、民議院(下院)と参議院(上院)が設置されていた[注 2]

立法支援組織編集

  • 国会事務処(국회사무처
  • 国会図書館국회도서관
  • 国会予算政策処(국회예산정책처
  • 国会立法調査処(국회입법조사처)
出典:국회의 구성(国会の構成)、国会ホームページ(2017年6月27日閲覧)

常任委員会(상임위원회編集

  • 国会運営委員会(국회운영위원회
  • 法制司法委員会(법제사법위원회
  • 政務委員会(정무위원회
  • 企画財政委員会(기획재정위원회)
  • 教育委員会(교육위원회)
  • 科学技術情報放送通信委員会(과학기술정보방송통신위원회)
  • 外交統一委員会(외교통일위원회)
  • 国防委員会(국방위원회
  • 行政安全委員会(행정안전위원회)
  • 文化体育観光委員会(문화체육관광위원회)
  • 農林畜産食品海洋水産委員会(농림축산식품해양수산위원회
  • 産業通商資源中小ベンチャー企業委員会(산업통상자원중소벤처기업위원회
  • 保健福祉委員会(보건복지위원회
  • 環境労働委員会(환경노동위원회
  • 国土交通委員会(국토교통위원회
  • 情報委員会(정보위원회
  • 女性家族委員会(여성가족위원회)
出典:위원회안내:상임위원회(委員会案内:常任委員会)、韓国国会ホームページ(2022年6月20日閲覧)

議員編集

  • 選挙権:満18歳以上の韓国国民[2]
  • 被選挙権:満25歳以上の韓国国民。
  • 任期:4年
  • 定数:300議席(第19代国会と同様)
  • 選挙制度:小選挙区比例代表並立制  
    • 地方区:小選挙区制。候補者に投票、最多得票を得た候補者が当選。 
    • 比例代表:政党名簿に投票、各政党が得た得票に応じて配分。阻止条項あり(有効投票数の3%以上もしくは地方区での当選者5人以上)。
議席配分(第21代国会2022年6月7日現在の議席数[3]
院内交渉団体 政党名 議席数
日本語表記 ハングル 結成年 地方区 比例
代表
合計
共に民主党 共に民主党 더불어민주당 2014年 154 15 169
国民の力 国民の力 국민의힘 2020年 92 22 114
非院内交渉団体 正義党 정의당 2012年 1 5 6
基本所得党 기본소득당 2020年 - 1 1
時代転換 시대전환 2020年 - 1 1
無所属 무소속 5 3 8
欠員 공석 1 1
議席総計 253 47 300

院内交渉団体(원내교섭단체)は日本の国会における院内会派に相当し、20名以上の国会議員を有する政党、又は他の交渉団体に属しない20人以上の国会議員で構成される(国会法第33条1項)。本会議における発言時間や発言人数、各常任委員会や特別委員会の委員などは院内交渉団体の人数比率を基準に決定されている[4]。直近の第20代総選挙(2016年4月)において20議席以上を獲得した共に民主党、セヌリ党と国民の党の三党が第20代国会における院内交渉団体の資格を有していたが、朴槿恵大統領弾劾訴追が国会で可決された際に造反したセヌリ党の非主流派議員30名が2016年12月27日に離党と新党結成を表明、同日に院内交渉団体「改革保守新党」の登録を行った。これにより院内交渉団体は四つとなった[5][6]。その後、国民の党は正しい政党と統合して「正しい未来党」を結成、国民の党内で統合に反対する人たちが結成した民主平和党は正義党と共同院内交渉団体「平和と正義の議員の会(平和と正義)」を結成した(2018年4月2日登録)[7][8]。第20代国会の任期が満了し、第21代国会の招集のために実施される総選挙を控えて保守陣営とリベラル陣営間の政界改編と離合集散が起きたが、第21代国会議員総選挙の結果、リベラル党である共に民主党と保守党である未来統合党の両党体制に再編され、2022年5月19日基準で第21代国会で院内交渉団体は共に民主党と国民の力の両党のみが存在し、その他政党は非交渉団体である状況である。

議員の兼任の禁止編集

韓国では国会法第29条第1項に基づき、国会議員国務総理国務委員を除く公職を兼ねることができない[9]。例えば、非国務委員の大統領室秘書官または地方公共団体首長などは兼任できないため、これらの職に就く予定がある場合は国会議員を辞職しなければならない。ただし、公益目的の名誉職、他の法律で議員が任命・委嘱されるよう定めた職、政党法による政党幹部などの政党職を兼任することができる。国会法第29条第3項によると、議員は当選前から上記の公職・名誉職(政党職を除く)を務める場合は任期開始後の1か月以内に、任期中にこれらの職を務める場合はすぐに議長に書面で申告しなければならない。なお、これら以外の公共機関の運営に関する法律第4条に基づく公共機関韓国銀行を含む)の役職員、農業協同組合法・水産業協同組合法による協同組合、その中央会または付属会社の役職員、政党法第22条第1項により政党の党員となることができる教員などは国会法第29条第2項により、国会議員の任期開始日までにその公職を休職又は辞職しなければならない[9]

また、国会法第29条第1項に基づき、議員はその職務以外に営利を目的とする業務に従事することができない。ただし、議員本人が所有する土地・建物等の財産を活用し、賃貸業などの営利業務をする時、議員の職務遂行に支障がない場合は従事することができる。国会法第29条第3項によると、当選前から上記の営利業務に従事する場合は任期開始後1ヶ月以内に、任期中に営利業務に従事する場合はすぐに議長に書面で申告しなければならない。上記以外の営利業務に従事する場合には国会法第29条の2により、国会議員の任期開始後6か月以内にその営利業務を休業又は廃業しなければならない[9]

運営編集

議長編集

議長は現職の国会議員による無記名投票で、過半数の票を得て選出される。一次投票で過半数の投票者がいない場合は、二次投票を実施する。二次投票でも過半数の得票者がいない場合は、最多得票者が1人であれば最多得票者とその次点者に対して、最多得票者が2人以上であれば最多得票者同士に対して決選投票をし、現職議員の過半数が出席する状態における多数得票者を当選者とする。また、議長または副議長が欠員となる場合は、すぐに議長の補欠選挙を実施しなければならない[10][注 3]

議長の任期は2年であり、在任回数に対する制限は特に決まっていないが、議長経験者が退任後、国会議員の任期満了と共に政界を引退するのが慣例化されたことにより、2000年代からは全員が就任1回だけで退任した[注 4]。ただし、議長補欠選挙で当選した議長の任期は前任者の残りの任期とする。また、国会の同意を得れば議長を辞任することが可能である[10]。議長は、2002年改正国会法第20条の2第1項の規定で無党籍でなければならないことが定められており、党籍を有している場合は当選の翌日にその政党から離脱することが求められている[11]。その理由は憲法上、国民の代弁者である国会議員の代表的地位を有する議長が中立性を守り、不偏不党に国会を運営すべきだという立法的決断がある。なお、党籍を離脱した議長が任期を満了した時に、党籍を離脱する当時の所属政党に復帰する[10]

副議長は2人がおり、議長と同様に現職の国会議員による無記名投票で選出される。国会の交渉団体(政党)が3つ以上がある場合、国会議長出身政党以外の2つの政党からそれぞれ1人を選出、交渉団体が2つの政党だけの場合、国会議長出身政党から1人、もう一方の政党から1人ずつ選出するのが慣例である。

第6共和国時代の国会における歴代正副議長
議長 副議長
氏名 在任期間 氏名 在任期間
第13代
国会
金在淳 김재순 1988年5月30日~1990年5月29日 盧承煥 노승환
金在光 김재광
1988年5月30日~1990年5月29日
1998年5月30日~1990年5月29日
朴浚圭 박준규 1990年5月30日~1992年5月29日 金在光 김재광
趙尹衡 조윤형
1990年5月30日~1992年5月29日(再任)
1990年6月19日~1992年5月29日
第14代
国会
朴浚圭 박준규
李万燮 이만섭
1992年6月29日~1993年4月27日
1993年4月27日~1994年6月28日(補選)
黄珞周 황낙주
許京万 허경만
1992年6月29日~1994年6月28日
1992年6月29日~1994年6月28日
黄珞周 황낙주 1994年6月29日~1996年5月29日 李春九 이춘구
李漢東 이한동
洪英基 홍영기
1994年6月29日~1995年2月20日
1995年2月20日~1996年5月29日(補選)
1994年6月29日~1996年5月29日
第15代
国会
金守漢 김수한 1996年7月4日~1998年5月29日 呉世応 오세응
金令培 김영배
1996年7月4日~1998年5月29日
1996年7月4日~1998年5月29日
朴浚圭 박준규 1998年8月3日~2000年5月29日 辛相佑 신상우
金琫鎬 김봉호
1998年8月17日~2000年5月29日
1998年8月17日~2000年5月29日
第16代
国会
李万燮 이만섭 2000年6月5日~2002年5月29日 洪思徳 홍사덕
金宗鎬 김종하
金鍾河 김종호
2000年6月5日~2001年6月12日
2001年6月12日~2002年5月29日(補選)
2000年6月5日~2002年5月29日
朴寛用 박관용 2002年7月8日~2004年5月29日 金台植 김태식
趙富英 조부영
2002年7月8日~2004年5月29日
2002年7月8日~2004年5月29日
第17代
国会
金元基 김원기 2004年6月5日~2006年5月29日 金徳圭 김덕규
朴熺太 박희태
2004年6月7日~2006年5月29日
2004年6月7日~2006年5月29日
林采正 임채정 2006年6月19日~2008年5月29日 李龍熙 이용희
李相得 이상득
2006年6月19日~2008年5月29日
2006年6月19日~2008年5月29日
第18代
国会
金炯旿 김형오 2008年7月10日~2010年5月29日 李允盛 이윤성
文喜相 문희상
2008年7月16日~2010年5月29日
2008年7月16日~2010年5月29日
朴熺太 박희태 2010年6月8日~2012年2月9日[12] 鄭義和 정의화
洪在馨 홍재형
2010年6月8日~2012年7月1日[注 5]
2010年5月30日~2012年5月30日
第19代
国会
姜昌熙 강창희 2012年7月2日~2014年5月29日 李秉錫 이병석
朴炳錫 박병석 
2012年7月2日~2014年5月29日
2012年7月2日~2014年5月29日 
鄭義和 정의화 2014年5月30日~2016年5月29日 鄭甲潤 정갑윤
李錫玄 이석현
2014年5月30日~2016年5月29日
2014年5月30日~2016年5月29日
第20代
国会
丁世均 정세균 2016年6月9日~2018年5月29日 沈在哲 심재철
朴柱宣 박주선
2016年6月9日~2018年5月29日
2016年6月9日~2018年5月29日
文喜相 문희상 2018年7月13日~2020年5月29日 李柱栄 이주영
朱昇鎔 주승용
2018年7月13日~2020年5月29日
2018年7月13日~2020年5月29日
第21代
国会
朴炳錫 박병석 2020年6月5日~2022年5月29日 金相姫 김상희
鄭鎮碩 정진석
2020年6月5日~2022年5月29日
2021年8月31日~2022年5月29日
金振杓 김진표 2022年7月4日~2024年5月29日 鄭鎮碩 정진석
金栄珠 김영주
2022年7月4日~2022年12月31日[13]
2022年7月4日~2024年5月29日
出所화보(画報)「역대 국회의장단」(歴代国会議長団)、국회사무처(国会事務処)『대한민국국회60년사』(大韓民国国会60年史)。国会ホームページ「역대 의장단

定期会編集

  • 開会日:毎年9月1日(ただし祝日の場合は翌日)
  • 開会期間:100日以内

臨時会編集

  • 開会:大統領または国会在籍議員の4分の1以上の要求によるか国会在籍議員の4分の1以上が国政調査を要求した場合。
  • 開会期間:30日以内

権限編集

立法に関する権限編集

財政に関する権限編集

一般国政に関する権限編集

徽章編集

1948年から国会は槿を象徴化した絵の中に「國」を入れた徽章を使ってきたが、国家重要機関がハングルを捨てて漢字を徽章として使うのは不適切だという批判とともに円が文字に見えなくて「國」を「或」に間違える場合もあるという批判があった。2014年にデザインを変更した際、漢字に代わってハングルで「국회(国会)」を入れて使っている[14][15]

脚注編集

[脚注の使い方]

注釈編集

  1. ^ 併用制議席を30議席に限定する条項は2020年1月14日に公布された公職選挙法附則によって第21代総選挙に限り適用されたもので、第22代総選挙からは追加的な法改正がない限り、公職選挙法第189条の2により比例代表の全議席を小選挙区比例代表併用制で配分する予定となる。
  2. ^ 参議院は1952年の改憲によって新設されたが、野党への牽制から当時の李承晩大統領が参議院開設に必要な法改正・議員選出選挙を行わなかったので、第一共和国時代が終わるまで設置されなかった。
  3. ^ 盧武鉉政権(参与政府)以降は慣例上、国会の第1党の最多選議員の中からの候補者を党内で選出し、国会議長候補者として指名する。指名された候補者は国会本会議で議長選挙を経て最終的に選出される。
  4. ^ 金大中政権以降は憲法上、三権分立の一角である立法府の首長が退任後に公職に引き続き就くことは適切でないという理由などで、国会議長職を務めた人物の大半は議長職を退任した後、議員の任期満了と共に政界を引退するのが慣例になっている。それ以前は、国会議長経験者が議長退任以降に新たに実施される総選挙にも立候補したことがあり、それぞれ異なる会期の国会で議長として再選出されるケースもあった。
  5. ^ 不名誉な事件に関わったと疑われる直前、国会議長の朴の自主辞任で前任者の残任任期があまり残っておらず、第18代国会任期満了を控えた時点であり、当時与野党間の合意を通じて後任者を選挙せず、国会法によって多数党の国会副議長資格で2012年2月27日以降任期満了時まで国会議長の職務権限を代行した。

出典編集

  1. ^ 공직선거법”. www.law.go.kr. 2022年5月26日閲覧。
  2. ^ “選挙権年齢が18歳以上に” (日本語). 聯合ニュース. (2020年2月3日). https://jp.yna.co.kr/view/PYH20200203051400882 2021年7月14日閲覧。 
  3. ^ 국회의원현황 - 의원활동 - 대한민국국회”. www.assembly.go.kr. 2022年5月3日閲覧。
  4. ^ 奥村牧人「大韓民国の議会制度」、国立国会図書館発行『レファレンス』(平成21年8月号)99頁
  5. ^ “与党非主流派29人が離党と新党結成宣言 4党体制に=韓国”. 聯合ニュース. (2016年12月27日). http://japanese.yonhapnews.co.kr/headline/2016/12/27/0200000000AJP20161227002200882.HTML 2016年12月29日閲覧。 
  6. ^ “与党離党議員が総会開催 新党の院内代表選出=韓国”. 聯合ニュース. (2016年12月27日). http://japanese.yonhapnews.co.kr/Politics2/2016/12/27/0900000000AJP20161227004800882.HTML 2016年12月29日閲覧。 
  7. ^ “民主平和党と正義党が共同交渉団体を構成、代表に魯会燦氏”. 東亜日報(日本語版). (2018年3月30日). http://japanese.donga.com/List/3/01/27/1269432/1 2018年4月4日閲覧。 
  8. ^ “'평화와 정의' 공식 출범…"폐쇄적 국회에 새 바람 일으키겠다"('平和と正義'公式発足…"閉鎖的な国会に新しい風起こしたい")”. 朝鮮日報(本国版). (2018年4月2日). http://news.chosun.com/site/data/html_dir/2018/04/02/2018040201006.html 2018年4月4日閲覧。 
  9. ^ a b c 의원 겸직 및 영리업무 종사” (朝鮮語). 제20대 국회개원. 2022年5月20日閲覧。
  10. ^ a b c 국회의장 소개 선출과 역할 - 국회의장 - 의원활동 - 대한민국국회”. www.assembly.go.kr. 2022年5月25日閲覧。
  11. ^ 국회법”. www.law.go.kr. 2022年5月25日閲覧。
  12. ^ 2012年1月、2008年に行われたハンナラ党の代表選挙で買収工作を行ったとの疑惑が浮上。同年2月9日に辞任。“韓国国会議長が辞任 現金買収工作疑惑で”. 聯合ニュース. (2012年2月9日). http://japanese.yonhapnews.co.kr/Politics2/2012/02/09/0900000000AJP20120209001700882.HTML 2012年2月10日閲覧。 
  13. ^ 야당 몫 국회부의장 정진석… 개원 1년3개월 만에 선출” (朝鮮語). www.donga.com (2021年9月1日). 2022年5月29日閲覧。
  14. ^ 국회의원 배지 '國→국회'로 바뀐다
  15. ^ '國→국회'로…의원 배지 한글화, 운영위 전체회의 통과

参考資料編集

外部リンク編集