大府駅
大府駅(おおぶえき)は、愛知県大府市中央町三丁目にある、東海旅客鉄道(JR東海)の駅である。当駅の所属線である東海道本線[3]と、当駅を起点とする武豊線が乗り入れ、分岐駅となっている。駅番号は東海道本線がCA60、武豊線がCE00。
大府駅 | |
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駅舎(東口)(2022年11月) | |
おおぶ Ōbu | |
所在地 | 愛知県大府市中央町三丁目135 |
所属事業者 | 東海旅客鉄道(JR東海) |
電報略号 | オフ←ヲフ |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 3面5線[1](実質3面4線) |
乗車人員 -統計年度- |
[* 1]12,004人/日(降車客含まず) -2021年- |
開業年月日 | 1887年(明治20年)9月10日[2] |
乗入路線 2 路線 | |
所属路線 | ■東海道本線(名古屋地区) |
駅番号 | CA 60 |
キロ程 | 346.5 km(東京起点) |
◄CA59 逢妻 (3.0 km) (3.0 km) 共和 CA61► | |
所属路線 | ■武豊線 |
駅番号 | CE 00 |
キロ程 | 0.0 km(大府起点) |
(1.7 km) 尾張森岡 CE01► | |
備考 |
駅長配置駅(管理駅) JR全線きっぷうりば 有 |
東海道本線の運行形態の詳細は「東海道線 (名古屋地区)」を参照。
歴史
駅東方では、支線である武豊線が比較的まっすぐ南下する一方、東海道線はやや左へカーブしているが、これはもともと名古屋駅 - 武豊駅が先に開通し、後に岡崎方面の区間が付け足されることで本線筋が変わったからである。
年表
- 1887年(明治20年)9月10日:既に開業していた武豊駅 - 名古屋駅 - 長浜駅間の官設鉄道に、建設中の東西幹線(東海道線)を接続させるため、その中間駅として亀崎駅 - 大高駅間に新設開業。一般駅。なお当駅の開業に伴い、その隣に設けられていた緒川駅が一時的に廃止されている[4](1900年に再び開業)。
- 1888年(明治21年)9月1日:浜松駅 - 大府駅間の官設鉄道線開業により、2線の分岐駅となる。
- 1895年(明治28年)4月1日:線路名称制定。東海道線の所属となる。
- 1909年(明治42年)10月12日:東海道線の線路名称改定。当駅を含む新橋駅 - 神戸駅間の本線部分が東海道本線、武豊方面への支線が武豊線に改称。東海道本線所属駅となる。
- 1944年(昭和19年)6月:大府飛行場用三菱専用貨物ホームを新設。
- 1957年(昭和32年)4月:自動券売機を設置[5]
- 1978年(昭和53年)9月1日:2代目の駅舎に改築[6]。
- 1982年(昭和57年)11月15日:車扱貨物の取り扱いを廃止[2]。
- 1986年(昭和61年)11月1日:荷物の取り扱いを廃止[2]。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により、東海旅客鉄道(JR東海)の駅となる[2]。
- 1992年(平成4年)5月30日:自動改札機を設置[7]。
- 2006年(平成18年)11月25日:ICカード「TOICA」の利用が可能となる。
- 2007年(平成19年)10月10日:TOICA専用の自動改札機導入。
- 2013年(平成25年)10月1日:武豊線内の「集中旅客サービスシステム」導入により、武豊線の尾張森岡駅 - 武豊駅間各駅管理駅となる[8]。
- 2015年(平成27年)3月1日:武豊線の当駅 - 武豊駅間が電化される。
- 2018年(平成30年)3月17日:駅ナンバリングが導入され、使用を開始する。当駅には東海道本線の番号「CA60」と、武豊線の番号「CE00」が与えられた。
駅構造
旅客列車が発着するのは3面4線である。構内東側から東海道線上りホーム、武豊線ホーム、東海道線下りホームがある。1番線が上り本線、4番線が下り本線となっており、待避を行わない列車や通過列車などが使用する。
東海道線の上下線に武豊線のホームが挟まれる形となっており、武豊線の旅客列車は駅の東方で東海道線の下り線をまたいでいる。5番線を含む構内の西側には貨物列車用の着発線・側線が広がる。この側線群に上り列車が進入するために、共和駅方面には下り線への渡り線が、逢妻駅方面には上下線を跨ぐ高架線がある。なお武豊線を通る貨物列車は、尾張森岡駅北で分岐する線路を通っている。この分岐および立体交差は南方貨物線計画の一環として建設された[9]。かつては[いつ?]側線群の西端に有蓋車用の貨物ホームがあった。また、駅北西にある豊田自動織機大府工場へ至る専用線が1970年ごろまで分岐していた。
駅舎と各ホームは跨線橋で連絡しており、改札口は駅舎の2階にある。改札口は、跨線橋とは別の東西を貫く自由通路に面している。各ホームにエレベーター、エスカレータがある。大府駅の改札を出て右斜め正面にキオスク系列のベルマート(売店)がある。
駅長・駅員配置駅(直営駅)である。管理駅として、東海道本線の共和駅 - 笠寺駅間および武豊線の各駅[8] を管理している。
構内には、東海警察署大府駅警察官詰所が設置されているほか、2018年4月に大府市健康にぎわいステーション(愛称・KURUTOおおぶ)が開設された[10]。
のりば
番線 | 路線 | 方向 | 行先 | 備考 |
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1 | 東海道本線 | 上り | 岡崎・豊橋方面[11] | |
2 | 一部列車のみ[11] | |||
武豊線 | - | 武豊方面[11] | ||
3 | ||||
東海道本線 | 下り | 名古屋・大垣方面[11] | ||
4 | ||||
5 | (番線表示案内なし。柵が設置されており事実上使用不可) |
1・4番線は武豊線にはつながっておらず、東海道線の列車のみ発着・通過する。2・3番線は武豊線の列車に加え、武豊線から東海道線へ直通する列車、東海道線の当駅折り返し列車、東海道線の待避列車、解結を行う列車が発着する。5番線は番線表示がない上に柵が設置されている。よって旅客運用が不可能な為、貨物専用線となっている。2・3番線を発車した武豊線の列車はすぐに高架に上がって右にカーブし、東海道線下り線を跨ぎ越す。2・3番線から貨物列車専用の地上線に入ることはできない。
2022年3月11日までは名古屋発0時台の終電が当駅止まりで運行されていた。この列車は武豊線電化前は気動車による運行であった。
-
改札口(2022年11月)
-
切符売り場(2022年11月)
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ホーム(2022年11月)
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駅名標(2018年11月)
利用状況
1日平均の乗車人員は以下の通りであった。
年度 | 一日平均 乗車人員 |
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1995年(平成 | 7年)11,282 |
1996年(平成 | 8年)11,364 |
1997年(平成 | 9年)11,129 |
1998年(平成10年) | 11,164 |
1999年(平成11年) | 11,087 |
2000年(平成12年) | 11,115 |
2001年(平成13年) | 11,314 |
2002年(平成14年) | 11,321 |
2003年(平成15年) | [* 2]11,415 |
2004年(平成16年) | [* 3]11,711 |
2005年(平成17年) | [* 3]12,115 |
2006年(平成18年) | [* 3]12,182 |
2007年(平成19年) | [* 3]12,641 |
2008年(平成20年) | [* 4]12,831 |
2009年(平成21年) | [* 4]12,650 |
2010年(平成22年) | [* 5]12,712 |
2011年(平成23年) | [* 5]12,808 |
2012年(平成24年) | [* 5]12,993 |
2013年(平成25年) | [* 5]13,291 |
2014年(平成26年) | [* 5]13,300 |
2015年(平成27年) | [* 6]13,830 |
2016年(平成28年) | [* 7]14,129 |
2017年(平成29年) | [* 7]14,521 |
2018年(平成30年) | [* 7]14,753 |
2019年(令和元年) | [* 8]14,756 |
2020年(令和 | 2年)[* 9]11,463 |
2021年(令和 | 3年)[* 1]12,004 |
2022年(令和 | 4年)[* 10]12,731 |
駅周辺
表玄関は東口で商店やホテルが点在している。西口には工場や大学のキャンバスなどが存在する。
東口の施設
- 官庁・公共施設
- 教育機関
- 郵政・金融・警備
- 宿泊施設
- アズイン大府
- ステーションイン大府
- 商業施設
- ザ・リレーション
- ザ・リレーション2
- 滝書店
- 観光スポット
- その他
- デンソーテクノ本社
西口の施設
- 官庁・公共施設
- 教育機関
- 人間環境大学大府キャンパス(看護学部)
- 愛知県立大府高等学校
- 金融・警備
- その他
- 豊田自動織機大府工場
- 道路
バス路線
西口のりば
- 知多バス横須賀線・大府循環線
- 大府市循環バス(コミュニティバス)「ふれあいバス」南コース
- 左回り:おおぶ文化交流の杜・上野台・知北平和公園 方面
- 右回り:長寿医療研究センター・げんきの郷・知北平和公園 方面
東口のりば
その他
バス路線ではないが、至学館大学、緑区の「緑ヶ丘自動車学校」のスクールバスがここまで出ている。
大府市の中心駅であるが、特別快速は一切停車しない。朝夕の特別停車なども設定されていない。
隣の駅
脚注
注釈
出典
- ^ 『週刊 JR全駅・全車両基地』 04号 名古屋駅・古虎渓駅・美濃赤坂駅ほか77駅、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2012年9月2日、23頁。
- ^ a b c d 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』JTB、1998年、26頁。ISBN 978-4-533-02980-6。
- ^ 『停車場変遷大事典 国鉄・JR編』JTB 1998年
- ^ 「大府停車場設置」『官報』1887年9月16日(国立国会図書館デジタル化資料)
- ^ 「大府駅他二駅に自動券売機」『交通新聞』交通協力会、1957年3月2日、2面。
- ^ 「大府駅の新駅舎が完成」『交通新聞』交通協力会、1978年8月25日、1面。
- ^ 「4駅でも使用開始 JR東海自動改札機導入進む」『交通新聞』交通新聞社、1992年4月18日、2面。
- ^ a b [1]
- ^ 祖田圭介「国鉄 - JR東海 名古屋圏の線路配線の興味」『鉄道ピクトリアル』第689号、電気車研究会、2000年8月、45頁。
- ^ “健康にぎわいステーションの愛称決定 「KURUTOおおぶ」”. 大府市 (2017年11月9日). 2017年12月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年12月6日閲覧。
- ^ a b c d “主な駅のご案内”. JR東海. 2022年8月10日閲覧。
- ^ “警察署・交番・駐在所の所在地 - 愛知県警察”. www.pref.aichi.jp. 2020年12月27日閲覧。
- おおぶの統計
- ^ a b “令和4年度版 おおぶの統計” (pdf). 大府市. p. 72 (2023年1月). 2023年7月16日閲覧。
- ^ “おおぶの統計” (pdf). 大府市. p. 70. 2010年8月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年7月16日閲覧。
- ^ a b c d “おおぶの統計” (pdf). 大府市. p. 70. 2011年2月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年7月16日閲覧。
- ^ a b “おおぶの統計” (pdf). 大府市. p. 72. 2017年2月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年7月16日閲覧。
- ^ a b c d e “平成29年度版 おおぶの統計” (pdf). 大府市. p. 72 (2017年12月). 2019年5月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年7月16日閲覧。
- ^ “平成30年度版 おおぶの統計” (pdf). 大府市. p. 72 (2018年10月). 2019年5月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年7月16日閲覧。
- ^ a b c “令和元年度版 おおぶの統計” (pdf). 大府市. p. 72 (2019年12月). 2023年7月16日閲覧。
- ^ “令和2年度版 おおぶの統計” (pdf). 大府市. p. 72 (2020年10月). 2023年7月16日閲覧。
- ^ “令和3年度版 おおぶの統計” (pdf). 大府市. p. 72 (2021年11月). 2023年7月16日閲覧。
- ^ 『知多半島の統計』令和5年版、43頁
- 知多半島の統計
関連項目
- 日本の鉄道駅一覧
- 東海道線 (名古屋地区) - 運行形態についてはこちらを参照。
- 南方貨物線 - 当駅が起点となる計画だった路線(未成線)
外部リンク
- 大府駅 - 東海旅客鉄道