山口麻美

日本のサッカー選手

山口 麻美(やまぐち まみ[1]1986年8月13日 - )は、東京都西東京市出身の元女子サッカー選手、サッカー指導者。元サッカー日本女子代表。現役時代のポジションはフォワードおよびミッドフィールダー。2007年に日本人初となる「ハーマン・トロフィー」(米大学年間最優秀選手)を受賞した。

山口 麻美
名前
カタカナ ヤマグチ マミ[1]
ラテン文字 YAMAGUCHI Mami[1]
基本情報
国籍 日本の旗 日本
生年月日 (1986-08-13) 1986年8月13日(37歳)
出身地 東京都西東京市
身長 165cm
体重 55kg
選手情報
ポジション FWMF
ユース
0000-1998 日本の旗 FC明成、小平FCイレブン
1999-2001 日本の旗 日テレ・メニーナ
2005-2007 アメリカ合衆国の旗 フロリダ州立大学
クラブ1
クラブ 出場 (得点)
2002-2004 日本の旗 日テレ・ベレーザ 25 (14)
2008-2009 スウェーデンの旗 ウメオIK 36 (4)
2010 アメリカ合衆国の旗 アトランタ・ビート 21 (1)
2010 日本の旗 日テレ・ベレーザ 6 (3)
2011 スウェーデンの旗 ハンマルビーIF 12 (0)
2012-2013 日本の旗 岡山湯郷Belle 11 (1)
2014 日本の旗 日テレ・ベレーザ 12 (1)
代表歴2
2007-2011 日本の旗 日本 18 (8)
1. 国内リーグ戦に限る。2014年11月24日現在。
2. 2011年3月9日現在。
■テンプレート■ノート ■解説■サッカー選手pj

経歴 編集

ユース〜日テレ・ベレーザ時代 編集

兄がやっていた影響で4歳ころからサッカーを始め[2]、FC明成・KSC(小平)、小平FCイレブンを経て1999年、中学1年生のときに日テレ・メニーナに入団。東京都立豊多摩高等学校に進学した2002年から日テレ・ベレーザに昇格した。2シーズン目の2003年に18試合9得点の成績を残し、翌シーズン前半にも出場機会を得た。

フロリダ州立大学時代 編集

2005年にベレーザを退団してフロリダ州立大学に留学、同大学の女子サッカー部に所属した[3]

2007年にバンコクで開催されたユニバーシアードに出場するユニバーシアード日本代表に選出され[4]、同大会に出場したが9位の成績に終わった[5]。同年7月には、北京オリンピックアジア最終予選に向けた日本代表のアメリカ遠征メンバーに初招集され[6]7月28日アメリカ戦で代表デビューを果たした。

2007年度のアトランティック・コースト・カンファレンスの女子サッカーリーグで24得点18アシストを記録し、米大学の年間最優秀選手に贈られる「ハーマン・トロフィー英語版」を、日本人史上初、またフロリダ州立大学女子サッカー部の選手として初めて受賞した[7]。2016年、同大学女子サッカー部初となる背番号の永久欠番が発表された[8]

ウメオIK時代 編集

2008年に大学に籍を置いたままスウェーデンへ渡り、ダームアルスヴェンスカン所属のウメオIKに入団し[9]、リーグ戦や女子スウェーデンカップUEFA女子カップなどに出場した。在籍中、2度のリーグ優勝とUEFA女子カップ決勝戦進出を経験した。

アトランタ・ビート時代 編集

2009年10月に行われたWPSの国際ドラフトでアトランタ・ビートより指名を受け、翌2010年1月付で、ウメオIKのチームメートであるラモナ・バッハマンヨハンナ・ラスムセンと共に同クラブと契約した事が発表された[10]。アトランタでは21試合に出場し、うち6月23日開催のフィラデルフィア・インディペンデンス戦で1得点を挙げた[11]。WPSでのシーズンが終了した9月24日、日テレに期限付き移籍[12]、翌日の第13節から最終節までの6試合に出場し3得点を挙げた。

ハンマルビーIF時代 編集

2010年12月、ダームアルスヴェンスカン所属のハンマルビーIFに移籍し[13]、1年間プレーしたが、この期間に右膝に大怪我を負った[14]。2011年12月に契約満了し退団[15]

日本サッカー界復帰 編集

その後はスウェーデンダムアルスヴェンカンのマルモまたは古巣ウメオが獲得を図ったが[16]、2012年2月6日、岡山湯郷Belleのホームページに新入団選手として紹介され、日本サッカー界への復帰が決まった[17]

2013年シーズンをもって岡山湯郷ベルを退団。

2014年6月、日テレ・ベレーザに加入した。同年12月、第36回皇后杯全日本女子サッカー選手権大会で日テレ・ベレーザの5年ぶり11回目の同大会優勝に貢献した[18]

2015年2月、ベレーザを退団[1]

現役引退後 編集

2015年3月、NWSLのウェスタン・ニューヨーク・フラッシュのプレシーズンに招待選手として参加した[19]

2016年、フロリダ州立大学を卒業した[20]

個人成績 編集

クラブ 編集

国内大会個人成績
年度クラブ背番号リーグ リーグ戦 リーグ杯オープン杯 期間通算
出場得点 出場得点出場得点 出場得点
日本 リーグ戦 リーグ杯 皇后杯 期間通算
2002 日テレ・ベレーザ L・リーグ 0 0 -
2003 20 18 9 - 4 2 22 11
2004 18 L・リーグ1部 (L1) 7 5 -
スウェーデン リーグ戦 リーグ杯 オープン杯 期間通算
2008 (sv) ウメオIK 100 ダームアルスヴェンスカン 14 0 -
2009 (sv) 11 22 4 -
アメリカ リーグ戦 リーグ杯 オープン杯 期間通算
2010 アトランタ・ビート 9 WPS 21 1 - - 21 1
日本 リーグ戦 リーグ杯 皇后杯 期間通算
2010 日テレ・ベレーザ 25 なでしこ 6 3 - 0 0 6 3
スウェーデン リーグ戦 リーグ杯 オープン杯 期間通算
2011 (sv) ハンマルビーIF 99 ダームアルスヴェンスカン 12 0 - 1 1 13 1
日本 リーグ戦 リーグ杯 皇后杯 期間通算
2012 岡山湯郷Belle 14 なでしこ 8 1 0 0 2 3 10 4
2013 3 0 6 0 2 0 11 0
2014 日テレ・ベレーザ 30 12 1 - 2 0 14 1
通算 日本 1部 54 19 6 0
アメリカ WPS 21 1 - - 21 1
スウェーデン 1部 48 4 -
総通算 123 24 6 0
国際大会個人成績
年度 クラブ 背番号 出場 得点
UEFAUEFA 女子CL
2008-09(en) ウメオIK
通算 UEFA

代表 編集

主な選出歴 編集

試合数 編集


日本代表国際Aマッチ
出場得点
2007 1 0
2009 1 1
2010 14 5
2011 2 2
通算 18 8
2011年3月9日現在

ゴール 編集

# 開催日 開催都市 スタジアム 対戦国 結果 監督 大会 出典
1. 2009年8月1日   モンタルジ スタッド・モーリス・ベロー英語版   フランス ○ 4-0 佐々木則夫 国際親善試合 [21]
2. 2010年1月13日   コキンボ フランシスコ・サンチェス・ルモロソ・スタジアムスペイン語版   デンマーク ○ 1-0 バイセンテニアル・ウィメンズ・カップ2010スペイン語版 [22]
3. 2010年1月23日   アルゼンチン ○ 3-0 [23]
4. 2010年2月13日   調布 東京スタジアム   韓国 ○ 2-1 東アジアサッカー選手権2010 [24]
5. 2010年5月20日   成都 成都体育中心   ミャンマー ○ 8-0 2010 AFC女子アジアカップ [25]
6.
7. 2011年3月4日   ラゴス英語版 ラゴス市営競技場   フィンランド ○ 5-0 アルガルヴェ・カップ2011 [26]
8.

タイトル 編集

クラブ 編集

代表 編集

個人 編集

  • ハーマン・トロフィー(米大学最優秀選手):2007年

脚注 編集

  1. ^ a b c d 日テレ・ベレーザ山口麻美選手退団のお知らせ日テレ・ベレーザ 2015年2月1日付、2018年1月11日閲覧。
  2. ^ 【アーカイブ】なでしこジャパン・山口麻美選手インタビューなでしこジャパン公式サイト.2010.2.13付、2018年1月11日閲覧。
  3. ^ フロリダ州立大学山口麻美インタビューGLED Sports.2018年1月11日閲覧。
  4. ^ ユニバーシアードバンコク大会 日本代表選手団名簿 (PDF) JOC公式サイト 2010.1.11 05:16 (UTC) 閲覧
  5. ^ Universiade 2007 Football women competition summary (PDF) (英語)国際大学スポーツ連盟公式サイト 2010.1.11 05:30 (UTC) 閲覧
  6. ^ 20歳の山口麻美を初招集 サッカー女子代表 47NEWS(アーカイブ). 2007.7.19付、2018年1月11日閲覧。
  7. ^ 米大学年間MVPに山口麻美スポニチアネックス.2008.1.13付、2018年1月11日閲覧。
  8. ^ https://www.facebook.com/FSUSoccer/videos/1146379112105983/
  9. ^ なでしこ秘密兵器“女バルサ”移籍スポニチアネックス.2008.3.26付、2018年1月11日閲覧。
  10. ^ Atlanta Beat signs third international(英語)アトランタ・ビート公式サイト 2010.1.7付ニュースリリース
  11. ^ Boxscore Atlanta Beat vs. Philadelphia Independence(英語)アトランタ・ビート公式サイト 2011.9.21 00:09 (UTC) 閲覧
  12. ^ 山口麻美選手期限付き移籍加入のお知らせ 日テレ・ベレーザ公式サイト 2010.9.24付ニュースリリース
  13. ^ Gylfi Sigurdsson, Mami Yamaguchi goes to Sweden(英語)wsoccernews.com 2010.12.22付、2018年1月11日閲覧。
  14. ^ 第9回 選手のセカンドキャリア(前編)eJapion.com.2017.2.24付、2018年1月11日閲覧。
  15. ^ 日本サッカー協会 2011年度第9回理事会議事 (PDF) 2012.1.12付
  16. ^ Sweden: Japanese Mami Yamaguchi to LDB Malmö or Umeå ?WSOCCERNEWS.COM.2-12.1.15付、2018年1月11日閲覧。
  17. ^ 岡山湯郷 アジア大会代表MFの山口獲得スポニチアネックス.2012.2.6付、2018年1月11日閲覧。
  18. ^ 第36回皇后杯決勝…5年ぶりの女王奪還! 日テレ・ベレーザが1-0で勝利!!サッカーキング.2015.1.1付、2018年1月11日閲覧。
  19. ^ 元なでしこジャパン、山口麻美がアメリカ女子チームのプレシーズンに帯同FOOTBALL CHANNEL.2015.3.10付、2018年1月11日閲覧。
  20. ^ 元なでしこジャパン 山口麻美氏を迎えて講演会 Japan News Club.2017.4.11付、2018年1月11日閲覧。
  21. ^ (2009-08-01)フランスから4ゴールを奪い快勝 なでしこジャパン(日本女子代表)ドイツ・フランス遠征 第2戦レポート”. www.jfa.or.jp. 日本サッカー協会. 2024年2月21日閲覧。
  22. ^ (2010-01-14)若手中心のメンバーでデンマークを破る! なでしこジャパン チリ遠征レポート ~1月13日 第1戦デンマーク戦~”. www.jfa.or.jp. 日本サッカー協会. 2024年2月21日閲覧。
  23. ^ (2010-01-24)会心の3ゴールで優勝を決める! なでしこジャパン チリ遠征レポート ~1月23日 最終戦アルゼンチン戦~”. www.jfa.or.jp. 日本サッカー協会. 2024年2月21日閲覧。
  24. ^ 試合結果”. www.jfa.or.jp. 日本サッカー協会. 2024年2月21日閲覧。
  25. ^ 試合結果”. www.jfa.or.jp. 日本サッカー協会. 2024年2月21日閲覧。
  26. ^ アルガルベカップ 2011 特設ページ”. www.jfa.or.jp. 日本サッカー協会. 2024年2月21日閲覧。

外部リンク 編集