本郷 (文京区)

東京都文京区の町名
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本郷(ほんごう)は、東京都文京区町名。または旧東京市本郷区の範囲を指す地域名である。

本郷(地域) 編集

東京都文京区のおよそ東半分を範囲とし、江戸東京山手を構成している地域の一つである。本郷は麻布赤坂四谷牛込小石川と並ぶ、東京山手の外郭をなすエリアである。概ね東京旧市内低地に比べ高台を多く占める旧区分を山手としている。そのため旧本郷区に属する本郷地域は山手にあたる。

小石川区との合併後も住居表示実施以前は「本郷○○町」と旧本郷区内大半の町が本郷を冠称していた。現在は町会、警察署消防署税務署の管轄などで当時の区境や町境を継承している。

歴史 編集

豊島郡湯島郷の中に集落が出来たことに由来し湯島の中心地であったために湯島本郷とよばれていたのが、室町時代から戦国時代に本郷と呼ばれるようになったとされる[注釈 1][注釈 2]町屋として早い時期から開け区域内には本郷地域内に弓町、元町、真砂町、金助町、菊坂町、本富士町などがあった。明治から昭和にかけて夏目漱石坪内逍遥樋口一葉徳田秋声二葉亭四迷正岡子規宮沢賢治川端康成石川啄木など多くの文人が居を構えた。

地域 編集

本郷(町名) 編集

本郷
 
東京大学本郷キャンパス正門
 
 
本郷
本郷の位置
北緯35度42分27.63秒 東経139度45分37.93秒 / 北緯35.7076750度 東経139.7605361度 / 35.7076750; 139.7605361
  日本
都道府県   東京都
特別区   文京区
地域 本郷地域
面積
 • 合計 1.363 km2
人口
2019年令和元年)8月1日現在)[3]
 • 合計 21,710人
 • 密度 16,000人/km2
等時帯 UTC+9 (日本標準時)
郵便番号
113-0033[4]
市外局番 03[5]
ナンバープレート 練馬

東京屈指の文教地区であり、南部は病院など医療施設が点在、北西部は出版関連企業および住宅が建ち並ぶ地区であり、北東部には東京大学本郷地区キャンパスがある。一帯に出版社および研究所その他関連施設が多く存在する。

地理 編集

本郷通りが尾根となり緩やかな台地(本郷台)になっている。

歴史 編集

明暦の大火の火元の一つ。

1878年東京15区の一つとして本郷区が成立。

1965年4月1日住居表示実施。本郷一-六丁目・元町一-二丁目・弓町一-二丁目・真砂町・本富士町・菊坂町・春木町一-三丁目・金助町・台町・湯島六丁目の全部に、湯島五丁目と森川町のほぼ全部・春日町二丁目・田町・龍岡町・湯島両門町の各一部を合わせた町域を一-七丁目に分けて現行の「本郷」となった。

本郷三丁目交差点角の「かねやすビル」は、1735年歯科医の兼康祐悦が乳香散という歯磨き粉を売る店として開店した小間物屋に由来する。「本郷も かねやすまでは 江戸のうち」という川柳が残されている。

1970年11月22日、本郷二丁目の東京都水道局本郷給水所で水道管が破裂。300トンの水が噴き出し。敷地内にあった水道局宿舎17戸が浸水。原因は1899年(明治32年)に埋設された水道管の老朽化によるもの[6]

世帯数と人口 編集

2019年(令和元年)8月1日現在の世帯数と人口は以下の通りである[3]

丁目 世帯数 人口
本郷一丁目 2,310世帯 4,589人
本郷二丁目 1,983世帯 3,269人
本郷三丁目 2,066世帯 3,245人
本郷四丁目 2,399世帯 4,323人
本郷五丁目 2,045世帯 3,588人
本郷六丁目 1,247世帯 2,154人
本郷七丁目 461世帯 542人
12,331世帯 21,710人

地域の著名人 編集

小・中学校の学区 編集

区立小・中学校に通う場合、学区は以下の通りとなる[7][8]

丁目 番地 小学校 中学校
本郷一丁目 全域 文京区立本郷小学校 文京区立本郷台中学校
本郷二丁目 全域
本郷三丁目 全域 文京区立湯島小学校
本郷四丁目 全域 文京区立本郷小学校
本郷五丁目 全域
本郷六丁目 全域 文京区立誠之小学校 文京区立第六中学校
本郷七丁目 全域 文京区立湯島小学校 文京区立本郷台中学校

施設 編集

国際機関 編集

行政 編集

教育 編集

公園 編集

法人 編集

医療 編集

観光 編集

店舗 編集

  • かねやす
  • コインランドリー・ピエロ本郷
  • コインランドリー・ピエロ本郷2丁目店

交通 編集

鉄道 編集

路線バス 編集

道路 編集

ギャラリー 編集

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ 御府内備考』「本郷は古しへ湯島の内にして、その本郷なれば湯島本郷と称すべきを、上略して本郷とのみ唱へしより、後世湯島と本郷とはおのづから別の地名と成りしなるべし……」[1]
  2. ^ ただし、近年になって山田邦明は中世に成立した「江戸郷」の本郷、すなわち江戸本郷であったとする新説を唱えるとともに、その地域も現在の本郷よりもやや南よりの地域を称して春日から神保町付近までの地域を含んだとしている(山田邦明「古代・中世の江戸」(初出:藤田覚・大岡聡 編『街道の日本史20 江戸』(吉川弘文館、2003年)P32-41./所収:山田『鎌倉府と地域社会』(同成社、2014年))。

出典 編集

  1. ^ 御府内備考 本郷.
  2. ^ 文京の統計 - 第51回文京の統計(平成30年)”. 文京区 (2019年1月1日). 2019年9月1日閲覧。
  3. ^ a b 文京区人口統計資料 - 町丁別世帯・人口(住民基本台帳)(毎月1日現在)”. 文京区 (2019年8月23日). 2019年9月1日閲覧。
  4. ^ 郵便番号”. 日本郵便. 2019年8月30日閲覧。
  5. ^ 市外局番の一覧”. 総務省. 2018年1月5日閲覧。
  6. ^ おひざ元で水道管破裂 職員宿舎が浸水 本郷給水所『朝日新聞』1970年(昭和45年)11月23日朝刊 12版 23面
  7. ^ 小学校 通学区域”. 文京区 (2014年11月5日). 2019年9月1日閲覧。
  8. ^ 中学校 通学区域”. 文京区 (2013年11月18日). 2019年9月1日閲覧。

参考文献 編集

関連項目 編集

外部リンク 編集