渡島沼尻駅

北海道茅部郡森町砂原東にある北海道旅客鉄道の駅

渡島沼尻駅(おしまぬまじりえき)は、北海道渡島総合振興局茅部郡森町砂原東4丁目にある北海道旅客鉄道(JR北海道)函館本線(砂原支線)のである。駅番号N67電報略号ヌリ事務管理コードは▲140154[2]

渡島沼尻駅
駅舎(2018年6月)
おしまぬまじり
Oshima-Numajiri
N68 鹿部 (5.4 km)
(5.3 km) 渡島砂原 N66
地図
所在地 北海道茅部郡森町砂原東4丁目
北緯42度6分25.35秒 東経140度44分51.39秒 / 北緯42.1070417度 東経140.7476083度 / 42.1070417; 140.7476083座標: 北緯42度6分25.35秒 東経140度44分51.39秒 / 北緯42.1070417度 東経140.7476083度 / 42.1070417; 140.7476083
駅番号 N67
所属事業者 北海道旅客鉄道(JR北海道)
所属路線 函館本線(砂原支線)
キロ程 20.0 km(大沼起点)
電報略号 ヌリ
駅構造 地上駅
ホーム 2面2線[1]
開業年月日 1945年昭和20年)6月1日
備考 無人駅[1]
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信号場に出自を持つ七飯駅管理(夜間連絡先は森駅)の無人駅である[1]

歴史

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1976年の渡島沼尻信号場(仮乗降場)と周囲約750m範囲。右が鹿部・大沼方面。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成

駅名の由来

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当駅の所在地近辺の地名から[7]。開業時すでに同一駅名(釧路臨港鉄道沼尻駅日本硫黄沼尻鉄道部沼尻駅)があっため旧国名の「渡島」を冠した。

「沼尻」の地名由来は諸説あり、一説にはアイヌ語の「ヌㇷ゚シㇼ(nup-sir)」(野・丘)が訛った[7]、という説、別説として、当駅近郊の彦澗地区附近にある沼の尻部分に当たるために和名で沼尻と名付けた説[7]、がある。

駅構造

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相対式ホーム2面2線を有する地上駅[1]列車交換可能な交換駅となっている[8]。ホームは千鳥式に配置され、互いのホームは駅舎側ホーム東側と対向側ホーム西側を結んだ構内踏切で連絡している[8]。駅舎側(北側)ホームが上り線、対向側ホームが下り線となっている(番線表示なし)[8]。そのほか上下線共に安全側線を有し[8]、下り線の森方から構内外側に分岐し対向側ホーム手前までの、転轍機が外され、レール末端部分には枕木が上に置かれた第3種車止めが設置されている[9]行き止りの側線を1線有する[8]。転轍機の形状は上り線からの片開き分岐である。

駅舎は有人信号場時代からの古い木造駅舎が残っていたが[9][10]、前述の通り、2021年(令和3年)11月に解体が始められている[1]。駅舎は構内の北西側に位置し上り線ホーム入口部分に接している[9]。一部改築されており、かつては切妻屋根が交差した[10]L字型の建物であったが、直行する部分が解体された[10]。またバットレスが設置されている[9][10]。駅舎内にトイレを有する[10]。ホームは2本共に、大沼方、森方の双方にスロープを有している[9]。長大な編成の列車同士の行き違いもできる設備の中に1両分のホームが設置されている。

駅の標高は60.5mである[8]

のりば

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ホーム 路線 方向 行先
駅舎側 函館本線
(砂原支線)
上り 函館方面
反対側 下り 長万部方面

利用状況

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  • 2011 - 2015年(平成23 - 27年)の乗降人員調査(11月の調査日)平均は「10名以下」[JR北 2]
  • 2013 - 2017年(平成25 - 29年)の乗車人員(特定の平日の調査日)平均は4.2人[11]
  • 2014 - 2018年(平成26 - 30年)の乗車人員(特定の平日の調査日)平均は3.6人[12]、乗降人員調査(11月の調査日)平均は「10名以下」[JR北 3]
  • 2015 - 2019年(平成27 - 令和元年)の乗降人員調査(11月の調査日)平均は「10名以下」[JR北 4]
  • 2016 - 2020年(平成28 - 令和2年)の乗降人員調査(11月の調査日)平均は「3名以下」[JR北 5]

駅周辺

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駒ケ岳山麓に位置し、駅周囲に人家は3軒のみで[9]、林と農耕地帯となっている[10]

その他

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1945年7月の室蘭艦砲射撃の際には、当時の当信号場周辺も米軍機による機銃掃射を受けた。そのため現在も、時折米軍機が落としたとみられる薬莢が見つかるという[13]。また当時は駅周辺に集落があり75軒ほどの民家が存在したというが[13]、現在は前述の通り数軒を残すのみとなっている。

かつて、NHKBS1にて放映されたテレビ番組、『にっぽん木造駅舎の旅』にて紹介されたことがある。またHTB探検!秘境駅 〜超maniac travel guide〜』第1回及び第2回で紹介されている(2017年現在もニコニコ動画にて視聴可能)。

隣の駅

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北海道旅客鉄道(JR北海道)
函館本線(砂原支線)
鹿部駅 (N68) - 渡島沼尻駅 (N67) - 渡島砂原駅 (N66)

脚注

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注釈

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  1. ^ 1990年(平成2年)7月1日時点では完全無人化されている(小冊子『HANDBOOK 1990』「駅は旅の出発点」(発行:北海道旅客鉄道、1990年発行))。

出典

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  1. ^ a b c d 『週刊 JR全駅・全車両基地』 11号 函館駅・大沼公園駅・倶知安駅ほか72駅、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2012年10月21日、21頁。 
  2. ^ 日本国有鉄道営業局総務課 編『停車場一覧 昭和41年3月現在』日本国有鉄道、1966年、217頁。doi:10.11501/1873236https://doi.org/10.11501/18732362022年12月10日閲覧 
  3. ^ 宮脇俊三原田勝正 著、二見康生 編『北海道630駅』小学館〈JR・私鉄各駅停車〉、1993年6月20日、39頁。ISBN 4-09-395401-1 
  4. ^ 北海道 駅名の起源』(第1版)日本国有鉄道北海道総局、札幌市、1973年3月25日、8頁。ASIN B000J9RBUYdoi:10.11501/12068975https://dl.ndl.go.jp/pid/12068975/1/1 
  5. ^ 『日本鉄道旅行地図帳 全線全駅全廃線 1 北海道』(監修:今尾恵介新潮社2008年5月発行)26ページ。
  6. ^ 『道南鉄道100年史 遥』 北海道旅客鉄道函館支社 2003年2月発行
  7. ^ a b c 太田幸夫『北海道の駅 878ものがたり ~駅名のルーツ探求~』(1版)富士コンテム、札幌市、2004年2月29日、30頁。ISBN 4-89391-549-5 
  8. ^ a b c d e f 『JR・私鉄全線各駅停車1 北海道630駅』(小学館1993年6月発行)38ページ。
  9. ^ a b c d e f 『写真集 秘境駅III』(著:牛山隆信、栗原景、メディアファクトリー2009年7月発行)
  10. ^ a b c d e f 『北海道鉄道駅大図鑑』(著:本久公洋、北海道新聞社2008年8月発行)21ページ。
  11. ^ 函館線 函館・長万部間の状況について” (PDF). 函館線(函館・小樽間)について(北海道新幹線並行在来線対策協議会). [第6回ブロック会議(令和元年7月~8月)]. 北海道. pp. 4・5 (2019年8月2日). 2021年5月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年5月4日閲覧。
  12. ^ 函館線 函館・長万部間の状況について” (PDF). 函館線(函館・小樽間)について(北海道新幹線並行在来線対策協議会). [第7回ブロック会議(令和2年8月)]. 北海道. pp. 4・5 (2020年8月25日). 2021年4月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年5月4日閲覧。
  13. ^ a b HTB『探検!秘境駅』第1回

JR北海道

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  1. ^ 駅番号表示(駅ナンバリング)を実施します』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2007年9月12日。オリジナルの2007年9月30日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20070930015220/http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2007/070912-3.pdf2014年9月6日閲覧 
  2. ^ 極端にご利用の少ない駅(3月26日現在)” (PDF). 平成28年度事業運営の最重点事項. 北海道旅客鉄道. p. 6 (2016年3月28日). 2017年9月25日閲覧。
  3. ^ 駅別乗車人員” (PDF). 全線区のご利用状況(地域交通を持続的に維持するために). 北海道旅客鉄道. 2020年1月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年1月20日閲覧。
  4. ^ 駅別乗車人員” (PDF). 地域交通を持続的に維持するために > 全線区のご利用状況. 北海道旅客鉄道 (2020年10月30日). 2020年11月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年11月4日閲覧。
  5. ^ 駅別乗車人員” (PDF). 地域交通を持続的に維持するために > 全線区のご利用状況. 北海道旅客鉄道 (2021年9月30日). 2022年1月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年1月1日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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