麻酔科学

医学の一分野

麻酔科学(ますいかがく、麻酔学とも)は、手術前、手術中、手術後の患者の周術期ケア全体に関係する医療専門分野である[1]。これには、麻酔集中治療医学重症救急医学英語版、およびペインクリニックが含まれる[2]。麻酔を専門とする医師、国によって麻酔科医 (:Anesthesiologist)、または麻酔医 (英:Anesthetist)と呼ばれる[3][4][5][6]。一部の国ではこれらは同義語だが、他の国では異なる立場を指し、Anesthetist麻酔看護師英語版などの非医師にのみ使用される。

麻酔科学
基本情報
職種診療科
業種医学
詳細情報
就業分野病院診療所

麻酔科学は、周術期を通じて患者の生命機能を安全に維持するための、麻酔の研究と使用を中核とする専門分野である。19世紀以降、麻酔科学は、専門家ではない医師が未知の薬物や技術を使用する実験的な分野から、現在では高度に洗練され、安全で効果的な医療分野へと発展してきた。国によっては、麻酔科医は病院における最大の医師集団であり[7] [8] 、その役割は、手術室での麻酔治療という従来の役割をはるかに超えて、プレホスピタル救急医療英語版集中治療室の運営、重症患者の施設間搬送、患者の手術への最適化を図るプレハビリテーション英語版などの分野にも及んでいる[7]

用語

「Anaesthesia: 麻酔」は、1846 年にオリバー・ウェンデル・ホームズ・シニアによって初めて現代医学的な意味で使われたと思われ、翌年ジェームズ・シンプソンによって採用され広まった。「Anesthesiology: 麻酔科学」は 1889 年にHenry William Blanc によって提唱され、1902 年に Mathias Joseph Seifert によって再定義された[9]。名称の由来は、古代ギリシャ語の語根ἀν-- an-「ない」、αἴσθησις aísthēsis「感覚」、そして-λογία -logia「学問」を語源とする。

世界保健機関世界麻酔科医協会連合英語版によって共同で承認された麻酔の安全な実践のための国際基準では、麻酔科医を、国家に承認された専門の麻酔トレーニング プログラムを修了した医学部の卒業生と定義している[10]。世界の様々な地域によって、この専門分野と、それを実践している医師の、名称は異なる。

  • 日本では学術的に正式な用語は麻酔科学である。かつては麻酔科学と麻酔学の用語が混在し、日本麻酔科学会もかつては日本麻酔学会と称していた。日本麻酔科学会より発行の麻酔科学用語集では1993年に麻酔科学と統一された[11]
  • 北米では専門分野をanesthesiologyと呼び、その専門分野の医師をanesthesiologistと呼ぶ[12] [13]。これらの国では、Anesthetistは、麻酔看護師英語版公認麻酔科助手英語版など、非医師の高度な麻酔サービス提供者を指すために使用される。
  • イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカなど、イギリス連邦の現在または元のメンバーである一部の国では、この医療専門分野は代わりにanaesthesiaまたはanaestheticsと呼ばれ、追加a付く[13] [14]。これらの国では、同じ用語が、全体的な医療専門分野、使用される薬と技術、および結果として生じる感覚喪失の状態を指す場合がある。 anaesthetistは、この分野で医師を指す場合にのみ使用され、麻酔の提供に携わる医師以外の者は、これらの国では医療助手英語版など他の呼称を使用する。 [15]アイルランドや香港など、以前はanaesthesiaとanaesthetistを使用していた一部の国では、anaesthesiologyanaesthesiologistに移行している[16] [17]
  • 世界の他のほとんどの地域では、英語で書く場合はanaesthesiologyという綴りが最も一般的で、これを実践する医師はanaesthesiologistと呼ばれる[13]。これは、世界麻酔科医協会連合英語版とそのほとんどの加盟学会、および欧州麻酔科学会英語版によって採用された綴りであり、医学雑誌英語版のタイトルに最も一般的に使用される。 [13]

範囲

専門分野として、麻酔学の核となるのは麻酔の実践である。これは、さまざまな注射および吸入薬を使用して患者の感覚を失わせることを含み、耐え難い痛みや技術的に不可能な処置も可能にするものである[18]。安全な麻酔を行うためには、麻酔薬の作用下にある患者の生命機能をコントロールするための様々な侵襲的および非侵襲的臓器支持技術に関する深い知識が必要である。これらには、高度な気道管理、侵襲的および非侵襲的な血行動態英語版モニター、超音波検査心エコー検査などの診断技術が含まれる。麻酔科医は、人間の生理学医学物理学薬理学に関する専門知識と、あらゆる年齢層の患者における医学と外科学の全領域に関する幅広い一般知識を持ち、特に外科手術に影響を与える可能性のある側面に重点を置くことが期待される。 ここ数十年、麻酔科医の役割は、手術中に麻酔薬を投与するだけでなく、リスクの高い患者を特定し体力を最適化するための事前準備、手術中の状況把握と安全性の向上、手術後の回復促進・強化など、多岐にわたっている。これを「周術期医学英語版」と呼んでいる。

集中治療医学の概念は、1950年代から1960年代にかけて、従来は外科手術の際に短時間しか使用されなかった臓器支援技術(陽圧換気英語版など)を、病気の影響が回復するまでの長期間にわたって生命機能の維持を必要とする臓器不全患者に応用した麻酔科医によって生みだされた。最初の集中治療室は、1953年にビョルン・A・イプセン英語版コペンハーゲンに開設した。これは、多くの患者が長期の人工呼吸を必要としたポリオの流行がきっかけであった。多くの国では、集中治療医学は麻酔科のサブスペシャリティと考えられており、麻酔科医が手術室と集中治療室をローテーションで担当することが多い。これは、患者が手術後に集中治療室に入室される際、ケアの継続性を確保するためであり、また、麻酔科医が手術室という管理された環境で侵襲的処置や生命機能維持の専門性を維持しながら、重症患者というより危険な状況でその技術を応用できることを意味する。他の国々では、集中治療医学はさらに発展し、それ自体が独立した医学専門分野となり、あるいは 麻酔科学、救急医学総合診療、外科、神経科などの様々な基本専門分野の医師が担当する「上位専門分野」になっている。

麻酔科医は、重症外傷英語版蘇生気道管理、および生命を直ちに脅かすような重症救急患者を手術室外でケアする際に重要な役割を担っており、すなわち手術室における技術を応用して、患者が手術や集中治療を受ける際のケアの継続性を可能にする。この麻酔科学の一部門は、総称して重症救急医学英語版と呼ばれ、救命ヘリ(又は航空機)や救急隊の一員としてプレホスピタル救急医療英語版を提供し、重症患者を病院のある場所から別の場所へ、または医療施設間で安全に移送することも含まれる。麻酔科医は通常、経験を積んだ臨床医からなる、蘇生チームや迅速対応チーム英語版の一員となり、患者の心臓が停止したとき、あるいは入院中に急変したときに直ちに呼び出される。英米の救急医療モデルでは、患者は医師以外の医療従事者によって、病院の救急診療部などの最終的な治療施設に迅速に搬送される。逆に、仏独のアプローチでは、医師(多くは麻酔科医)が患者のもとに来て、現場で安定化ケアを提供する。その後、患者は病院の適切な診療科に直接トリアージされる。

麻酔科医は、術直後の患者の痛みを緩和する役割を担っており、また局所麻酔神経ブロックの専門家でもあることから、ペインクリニックは独自のサブスペシャリティとして発展してきた。この分野では、産痛緩和英語版経皮的末梢神経電気刺激や埋め込み型脊髄刺激装置などの神経調節技術による方法、特殊な薬物療法など、あらゆる形態の鎮痛に対する個別の戦略がある。

歴史

過去100年の間に、麻酔の研究および管理はより複雑になってきた。歴史的には、麻酔科医は、手術中に薬理学的昏睡状態にする全身麻酔の投与にほぼ唯一、従事していた。これは、手術中に痛みに反応したりせず(鎮痛)、手術のことを思い出したりすることなく(健忘)、手術を可能にするために行われる。

19世紀、全身麻酔の始まりは、歯科医ウィリアム・モートンがボストンでエーテルを、イギリスでクロロホルムを導入し、手術の痛みに対して無自覚・無反応の状態をもたらしたことに始まる。19世紀半ばにはコカインが単離され、局所麻酔に使用できる薬剤が出回り始めた。19世紀末には、薬理学的選択肢が増え、末梢神経と脊髄の両方に適用されるようになった。20世紀には、神経筋遮断薬英語版により、麻酔科医は薬理学的に患者を完全に麻痺させ、機械換気により患者の呼吸を代行することができるようになった。このように麻酔科医は患者の生理機能を集中的に管理することができるようになり、多くの国で麻酔科と密接な関係にある集中治療医学が誕生したのである。

検査

麻科科の効果的な実践には、いくつかの分野の知識が必要であり、例えば以下のとおりである。

治療

多くの処置や診断検査は「全身麻酔(寝ている状態)」を必要とせず、様々な形態の鎮静や、身体のある部位を鎮痛するために行う区域麻酔を使用して行うことができる。例えば、局所麻酔薬硬膜外投与は、出産時に母親が意識のある状態で陣痛や分娩に集中できるようにしながら、陣痛を軽減するために行われるものである。

米国では、麻酔科医は非外科的疼痛管理(ペインクリニックと呼ばれる)を行い、集中治療室で患者のケアを提供することもある(集中治療英語版)。

研修

麻酔科の研修プログラムの期間と形式は、国によって異 なる。候補者はまず、医学部を卒業して医学士の学位を取り、その後、4年から9年の大学院専門医課程または研修に入る必要がある[19]。研修中の麻酔科医は、この間に麻酔学のさまざまな下位専門分野で経験を積み、さまざまな上級試験や技能審査を受ける。これらは、研修終了時に、その分野の専門家であることを示す専門医資格の授与につながり、国によっては独立して診療を行うための免許を取得することもできる。

アルゼンチン

アルゼンチンでは、研修プログラムは5年間である。

オーストラリアとニュージーランド

オーストラリアとニュージーランドでは、麻酔科医はオーストラリア麻酔科学会英語版ニュージーランド麻酔科学会英語版によって代表され、トレーニングはオーストラリア・ニュージーランド麻酔科協会英語版(ANZCA)によって監督されている。ANZCAが承認する研修課程は、最初の2年間の職業医学教育および研修と、承認された研修施設での5年間の監視下での臨床研修から構成されている。したがって、医学部を卒業した後の研修は合計で7年間となる。研修生は、一次試験と、筆記試験(多肢選択問題および短答記述問題)と口頭試験英語版(筆記試験に合格できれば)から成る最終試験の両方に合格しなければならない。

最終筆記試験では、臨床場面(放射線検査、心電図、その他の特殊検査の解釈を含む)を想定した問題が多く出題される。また、複雑な病態を持つ実際の患者を2例取り上げ、臨床検査とそれに続くディスカッションを行う。試験コースは、産科麻酔、小児麻酔、心臓・胸部・血管麻酔、脳神経麻酔科学英語版、疼痛管理など12のモジュールから構成されている。また、研修生は研究発表や論文執筆などの高度なプロジェクトを完成させねばならない。さらに、麻酔中の危機的事態に対処するためのシミュレーション講習[20]または外傷二次救命処置英語版コースも受講する。研修を修了すると、フェローシップの証書が授与され、FANZCA(オーストラリア・ニュージーランド麻酔科協会フェロー)という資格が与えられる。

ブラジル

ブラジルでは、年間約650人の医師が3年間の専門医課程に入学している。研修プログラムは、大学病院内の研修センターで行われることがある。これらの研修センターは、ブラジル麻酔科学会(SBA)の認定を受けているか、または保健省が認証した他の二次施設である。研修医の多くは、ICU、疼痛管理、移植や小児科を含む麻酔科のサブスペシャリティなど、さまざまな分野の研修を受ける。ブラジルで麻酔科医として認定されるためには、研修医は研修プログラム期間中およびプログラム終了時に試験を受ける必要がある。これらの試験は、SBAが実施している。SBAが認定する研修プログラムの指導者になるには、麻酔科医が麻酔の専門医の資格を有している必要があり、専門医は、国家協会が指定する委員会が実施する多肢選択試験と口頭試験を受けなければならない。

カナダ

カナダでは、カナダ内科外科王立協会英語版が承認した17の大学が、研修を監督してい る[21]。研修プログラム(通常5年間)を修了すると、筆記試験 (1つは「多肢選択問題」、もう1つは「記述問題」による3時間の論文) と口頭試験(麻酔科の臨床面に関する2時間のセッション)から成る包括的な客観試験に 合格することが求められる。試験で患者を診察する必要はない。研修を修了した麻酔科医は、「カナダ内科王立協会フェロー」となり、「FRCPC」の称号を使用することができる。

ドイツ

ドイツでは、麻酔科医を目指す医師は医師免許(ドイツ語:Approbation)を取得した後、 麻酔科学、心電図や肺機能検査、集中治療やペインクリニック、さらに緩和ケア医学からなる5年間の研修を受けなければならない。研修には、一般外科脳神経外科、侵襲的泌尿器科および婦人科手術など、さまざまな外科専門医の治療を受ける患者の麻酔を担当する手術室でのローテーションと、さまざまな集中治療室でのローテーションが含まれる。 ドイツの麻酔科医の多くは、救急医学のカリキュラムを修了し、修了後はNotarztと呼ばれる、救急隊で病院前救護で救急医と働くことを選択する。病院前救護では、救急医はパラメディックの助けを借りている [22]

オランダ

オランダでは、麻酔科医は6年間の医学部教育を受けなければならない。医学部を無事卒業すると、麻酔科で5年間の研修が始まる。5年目には、1年間を研究に費やすか、一般麻酔科学、集中治療、ペインクリニック、小児麻酔、心臓胸部外科麻酔、脳神経麻酔科学英語版、産科麻酔などの特定の分野に特化するかを選択することができる。

グアテマラ

グアテマラでは、医学部を卒業した学生(法律で外科と総合診療のスキルが必要)は、6年間の研修(研修医として5年、専門の麻酔科医と1年間の実習)を終えなければならない。


研修医終了後、グアテマラ医学部試験委員会とグアテマラ政府の保健医療省を代表する主任医師が行う試験を受験する。試験内容は、筆記試験、口述試験、麻酔器、救急処置、術前処置、術後処置、集中治療室、ペインクリニックに関する技術・知識の特別試験である。試験に合格すると、グアテマラ医学大学、グアテマラ・サン・カルロス大学、グアテマラ政府保健省から、麻酔科医としての特別免許と、グアテマラ・サン・カルロス大学発行の麻酔科専門医の学位証書が授与される。グアテマラの麻酔科医は、毎年試験を受け、麻酔診療の最新動向に関するセミナーに毎年参加することが義務付けられている。

香港

香港で麻酔科医の資格を得るには、最低6年間の大学院での訓練を受け、3つの専門試験に合格する必要があります。トレーニング終了後は、香港麻酔科医協会フェロー、さらに香港医学アカデミーフェローの認定が授与される。麻酔科医は香港医学審議会の専門医登録に登録する必要があり、医学審議会の規制下にある [23]

イタリア

イタリアでは、医学部を卒業後、麻酔科の認証された5年間の研修を修了しなければならない。

北欧諸国

デンマーク、フィンランド、アイスランド、ノルウェー、スウェーデンでは、麻酔科医の研修は、それぞれの国の麻酔科学会とスカンジナビア麻酔・集中治療医学会(SSAI)によって監督されている。北欧諸国では、麻酔学は、麻酔、集中治療医学、疼痛管理医学、病院前救護および院内救急医療の分野に従事する医療専門分野である。医学部の卒業生は、12 か月のインターンシップを完了し、その後 5 年間の研修プログラムを修了する必要がある。 SSAI は現在、北欧の麻酔科医向けに 6 つの研修プログラムを主催している。これらは、集中治療、小児麻酔学および集中治療、高度な疼痛医学、集中治療医学、緊急救急医学、および高度な産科麻酔学から成る。

イギリス

英国では、 王立麻酔科学会英語版が研修を監修している。医学部での研修終了後、医師は2年間の基礎課程に入り、さまざまな医療専門分野で少なくとも6回、4ヶ月間のローテーション研修を行う。この間、すべての医師は最低3カ月間の一般内科と一般外科の研修を受けることが義務づけられている。その後、専門医を目指す。

現在、英国での麻酔研修プログラムは、3年間のコアトレーニングと4年間の高等トレーニングで構成されている。コアトレーニング終了までに、すべての研修生は王立麻酔科学会のフェローシップ(FRCA)の免状取得のための一次試験に合格している必要がある。麻酔科と集中治療科の二重認定を希望する研修生は、麻酔科、救急医療、急性期医療、集中治療を経験する4年間のAcute Care Common Stem (ACCS) プログラムで麻酔科研修に参加することができる。麻酔科の研修生は、専門研修医(StRまたはSpR)と呼ばれる。

麻酔科の研修修了認証(CCT)は、3つのレベルに分かれている。基礎、中級、上級の3段階である。この間、医師はすべての外科スペシャリティに適用される麻酔を学ぶ。カリキュラムはモジュール形式に重点を置いており、研修生は1つのモジュール中に、例えば心臓麻酔、脳神経麻酔科学英語版、耳鼻咽喉科、顎顔面外科、ペインクリニック、集中治療、外傷など、主に1つの専門分野を担当することになる。伝統的に(基礎プログラムが登場する以前は)、研修生は内科や外傷・救急など、他の専門分野から麻酔科に転科していた。専門医の養成には、少なくとも7年間を要する。専門医研修を修了すると、CCTが授与され、一般医療評議会専門医名簿に登録され、コンサルタント麻酔科医として働くことも可能になる。麻酔科の新人コンサルタントは、最低14年の研修(5~6年の医学部研修、2年の基礎研修、7年の麻酔科研修を含む)を修了している必要がある。

集中治療と麻酔の二重認定を希望する場合は、約 1 年間の追加研修と王立集中治療医学協会のフェローシップ(FFICM)の取得が必要である。ペインクリニック専門医は、王立麻酔科疼痛医学協会フェローシップ(FFPMRCA) の試験を受ける。

アメリカ

 
麻酔レジデントのトレーニングに使用されている混合モダリティシミュレーションのプレブリーフィングの写真

米国では、医学部での研修後、麻酔科専門医の資格を得るために、米国卒後医学教育認定評議会ACGMEが承認したプログラムで4年間の研修医課程を修了することが義務付けられている[24]。麻酔科研修医は、研修期間中、生理学、病態生理学、薬理学、および医学部で学んだその他の医科学を含む試験と、研修期間中の進捗を評価する複数の麻酔知識試験など、複数の試験を受ける。研修終了後、筆記試験と口頭試問の両方に合格することが、認定医になるための条件である。

米国での研修は、術前の医学的評価、手術患者の既往症の管理、術中生命維持、術中疼痛管理、術中換気、術後回復、集中治療、慢性期および急性期疼痛管理など、周術期医学の全範囲に及んでいる。研修終了後、多くの麻酔科医は上級のフェローシップで疼痛管理、睡眠医学、心臓胸部外科麻酔英語版、小児麻酔、脳神経麻酔英語版、区域麻酔/日帰り麻酔、産科麻酔英語版、または集中治療英語版などのサブスペシャルティ研修を修了している[25]

Medscapeによると、2021 年のフルタイム勤務の麻酔科医の平均給与は約 378,000 ドルとされる[26]

米国の麻酔科医の大半は、米国麻酔局英語版(ABAまたは米国麻酔整体医学局英語版(AOBA)の認定を受けている。麻酔科整体医は、ABAの認定を受けることもできる。ABAは米国医師専門局メンバーであり、AOBAは米国整体医協会に属する。ABAもAOBAも、米国の主要な保険引受会社、およびアメリカ合衆国武官組織の全支部で認められている。ABAによる認定には、筆記試験と口頭試験の両方が含まれる。AOBAの認定には、同様の試験に加え、申請者が手術室で実際に麻酔薬を投与しているところを試験医が観察する実技試験を必要とする[27]

米国では、医師以外の麻酔を行う医療職が何種かある。その中には、麻酔看護師(CRNA)、麻酔助手(AA)、歯科麻酔科医が含まれる。CRNAは、医師以外の医療職で、あらゆる手術や処置のためのあらゆる種類の麻酔を単独で提供できるよう、ロビー活動に成功した唯一のタイプである。AAは医師である麻酔科医の監督下で働かなければならず、歯科麻酔科医は歯科の症例に限定される。

参考文献

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外部リンク

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