KICK THE CAN CREW

日本のヒップホップグループ

KICK THE CAN CREWキック・ザ・カン・クルー)は、日本ヒップホップグループ。3MC。所属レコード会社ビクターエンタテインメント(インディーズおよびLP版は「BURGER INN RECORDS」でリリース)。通称「キック」。RHYMESTERらが在籍するコミュニティFUNKY GRAMMAR UNIT神輿ロッカーズの一員でもある。

KICK THE CAN CREW
別名 キャラ立ち3本マイク
出身地 日本の旗 日本
ジャンル ヒップホップ[1]
活動期間
  • 1997年 - 2004年
  • 2014年
  • 2015年
  • 2016年
  • 2017年 -
レーベル
公式サイト KICK THE CAN CREW 公式サイト
メンバー
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メンバー

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名前 生年月日 血液型 出身地 パート 備考
LITTLEリトル (1976-05-07) 1976年5月7日(49歳) AB型 東京都 MC リーダー
KREVAクレバ (1976-06-18) 1976年6月18日(49歳) O型 東京都 MC&ヴォーカル トラックメイカー
MCUエムシーユー (1973-08-01) 1973年8月1日(51歳) A型 東京都 MC ゲーマー

サポートメンバー

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  • DJ SHUHO(ディージェイ・シューホー、1976年10月8日 - ):DJ
    • 事実上の正式メンバーだが(2004年の活動休止まで)遅刻が多いとのことで正式メンバーではないらしい(メンバー談より)2017年の活動再開以降は参加していない。
  • 熊井吾郎(くまい ごろう、1983年7月1日 - ):DJ
    • 2017年の再始動以降、DJを務める。上京後にSONOMIのライヴDJとして活動後、2006年にKREVAの楽曲「THE SHOW」のリミックスを務め、その後はKREVAのライブサポートとして活動[2]

来歴

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BY PHAR THE DOPESTのKREVA、RADICAL FREAKSのMCU、DJ SHUHOとソロ活動をしていたLITTLEとそれぞれバラバラに活動していた3人が初めて共演した曲「カンケリ」(コンピレーション『THE BEST OF JAPANESE HIPHOP vol.7』に収録)をきっかけに意気投合しグループを結成。ユニット名はその曲名からKICK THE CAN CREW(=缶蹴る奴ら)と名づけられた。その後もインディーズでリリースを重ねていった。

当時から個々の活動も行っており、KREVAはBY PHAR THE DOPESTとしての活動の他にソロMCとしてB-boy ParkのMC battleにおいて3連覇(1999 - 2001)を達成していた。MCUはRADICAL FREAKSの他にアルファらと共に東京U家族で活動。LITTLEは3人のうちでも早くからソロアルバムをリリースしていた。

2001年5月23日、シングル『スーパーオリジナル』でメジャー・デビュー。その後、11月7日山下達郎の「クリスマス・イブ」をサンプリングした「クリスマス・イブRap」をリリースし、週間オリコンチャート5位、2002年1月23日に「マルシェ」をリリースし週間オリコンチャート9位、その後2002年2月12日にリリースされたアルバム「VITALIZER」が週間オリコンチャート3位を獲得し、その年の紅白歌合戦に初出場している。RIP SLYMEキングギドラと共に日本の3大HIP HOPアーティストに数えられる。

2003年8月6日の『性コンティニュー』のリリースから、2004年1月1日のアルバム『GOOD MUSIC』のリリースまで、シングル5枚・ベストアルバム1枚・アルバム1枚の計7枚連続リリースを行う。また、この年には台湾親善大使に任命されての台湾ライヴ敢行や「The Source Awards」に日本人初のノミネートと海外でも活動を行った[3][4]

2004年3月に活動休止を発表する[5]。そして、6月20日のライブ「KICK THE CAN CREW LIVE 旅人〜STEP IN THE DAY〜」をもって活動を一旦休止する。

2008年5月7日、LITTLEの自らの誕生日とデビュー10周年記念を兼ねたライブの際にサプライズでKREVAとMCUが花束を持って登場し、活動休止以来となるステージ上での3ショットが実現し、8月3日には茨城県国営ひたち海浜公園で開催された野外イベント「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2008」でKREVAが「世界中で、俺しか呼べないゲストを呼んで来たぜ。KICK THE CAN CREW」との、楽曲演奏前のMCにて呼びかけ、ステージにLITTLEとMCUを呼び、4年振りに「イツナロウバ」、「アンバランス」の2曲を披露し、会場はイベント史上名場面として数えられる程の歓喜に包まれる。

2009年8月2日ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2009」では3人とも8月2日にそれぞれソロとして出演し去年と同じくKREVAのステージにて復活を果たし観客をわかした。なお披露した曲は「アンバランス」である。

2010年8月6日ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2010」においても同日にそれぞれソロで出演し、ファンの期待に答えるように三度一夜限りの復活をとげ代表曲「マルシェ」を披露している。なおこの日MCUはSeaside Stageのトリを飾っている。

2011年、MCUとLITTLEによる「UL」が結成。同年8月7日に行われた「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2011」にて「イツナロウバ」を披露する。8月28日には日本テレビ系列の音楽番組『MUSIC LOVERS』にてゲストのKREVAがパフォーマンスゲストとしてLITTLEとMCUを招き、実に約8年ぶりのテレビ共演となった。楽曲は「挑め Remix」。

2012年8月3日ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2012」にて「イツナロウバ」を披露。

2014年3月、KREVAプロデュースによるULのデビューアルバム『ULTRAPS』を発売。8月2日に行われた「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2014」 にて約10年ぶりにKICK THE CAN CREWが復活[6]。イベントのメインステージ、GRASS STAGEにてトリを飾ることとなる。以降新曲などのリリースはないもののKREVAのイベント「908 FESTIVAL」などに3人が出演するなど競演が目立っていた。

2017年6月18日、デビュー20周年を機に本格的な再始動発表と共に新楽曲「千%」を公開、併せて実に14年ぶりとなるニューアルバム『KICK!』の発売、重ねて日本武道館での「復活祭」、13年ぶりの全国ツアーも開催した。

2018年8月29日岡村靖幸とコラボした約15年ぶりのニュー・シングル『住所 feat. 岡村靖幸』をリリース。

2022年2月2日、新曲「Boots」を配信リリース。また同年3月30日に4年7カ月ぶりとなる5枚目のアルバム『THE CAN』を発売した。

ディスコグラフィ

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インディーズ

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シングル

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  発売日 タイトル 規格品番 レーベル
1st 1997年8月21日 タカオニ LAMCDE-003 (CD) LASTRUM CORPORATION
LALPE-3 (12inch)
2nd 2000年7月5日 young animal e.p. BIR-1003 (CD) BURGER INN RECORDS
3rd 2000年8月18日 GOOD TIME! 8869-P (CD) UTOPIA
4th 2001年2月21日 今日から明日 BIR-1014 (CD) BURGER INN RECORDS
2001年4月27日 BIR-1017 (12inch)
5th 2001年10月26日 Good Time! / X-amount / エルニーニョ BIR-1023 (12inch)
6th 2001年11月23日 ユートピア / 3MC&1DJ BIR-1022 (12inch)

アルバム

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  発売日 タイトル 規格品番 備考
1st 2000年9月13日 YOUNG KING UTIH-2 / 8875-P (CD) UTOPIAより発売。
ベスト 2001年10月17日 Greatest Hits BIR-1021 (CD) BURGER INN RECORDSより発売
2005年12月14日にCD再発 (BUCA-1015)

メジャー

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シングル

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  発売日 タイトル 規格品番 最高順位 備考
Billboard
[7]
1st 2001年5月23日 スーパーオリジナル HDCA-10059 (CD) - DREAM MACHINEより発売
2nd 2001年6月29日 イツナロウバ BIR-1019 (12inch) - BURGER INN RECORDSより発売
2001年7月11日 HDCA-10067 (CD) DREAM MACHINEより発売
3rd 2001年9月27日 カンケリ01/LIFELINE HDCA-10071 (CD) - DREAM MACHINEより発売
4th 2001年11月7日 クリスマス・イブRap HDCA-10077 (CD) - DREAM MACHINEより発売
5th 2002年1月1日 マルシェ HPCW-1485 (12inch) - BURGER INN RECORDSより発売
2002年1月23日 HDCA-10085 (CD) DREAM MACHINEより発売
6th 2002年3月13日 ONEWAY HDCA-10091 (CD) - DREAM MACHINEより発売
2002年4月26日に12inch発売 (BIR-1030)
7th 2002年5月22日 sayonara sayonara HDCA-10100 (CD) - DREAM MACHINEより発売
2002年8月9日に12inch発売 (BIR-1031)
8th 2002年8月28日 アンバランス HDCA-10112 (CD) - DREAM MACHINEより発売
2002年11月22日に12inch発売 (BIR-1032)
9th 2002年11月7日 地球ブルース〜337〜/DJDJ [for RADIO] HDCA-70008 (CD) - DREAM MACHINEより発売
2003年2月26日に12inch発売 (BIR-1034)
10th 2002年12月11日 TORIIIIIICO! feat. CASSETTE VISION HDCA-10129 (CD) - DREAM MACHINEより発売
- 2003年3月7日 ストレス BIR-1036 (12inch) - BURGER INN RECORDSより発売
11th 2003年8月6日 性コンティニュー WPCL-10027 (CD) - ワーナーミュージック・ジャパンより発売
2003年10月3日に12inch発売 (BIR-1041)
12th 2003年9月10日 GOOD MUSIC WPCL-10036 (CD) - ワーナーミュージック・ジャパンより発売
2003年10月3日に12inch発売 (BIR-1042)
13th 2003年10月16日 パンク寸前のFUNK WPCL-10041 (CD) - ワーナーミュージック・ジャパンより発売
2004年1月30日に12inch発売 (BIR-1043)
14th 2003年11月12日 ナビ/揺れ WPCL-10056 (CD) - ワーナーミュージック・ジャパンより発売
2004年1月30日に12inch発売 (BIR-1044)
15th 2003年12月10日 脳内VACATION WPCL-10062 (CD) - ワーナーミュージック・ジャパンより発売
2004年1月30日に12inch発売 (BIR-1045)
配信 2017年7月14日 千% - 81位 SPEEDSTAR RECORDSより発売
16th 2018年8月29日 住所 feat. 岡村靖幸 VIZL-1420(2CD)
VICL-37422(CD)
- SPEEDSTAR RECORDSより発売
配信 2022年2月2日 Boots - -
2023年5月24日 カメとピューマとフラミンゴ - -

その他シングル

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  • ダウンバイロー (2002年8月7日)

アルバム

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  発売日 タイトル 規格品番 レーベル
1st 2002年2月14日 VITALIZER HDCA-10084 (CD) DREAM MACHINE
2002年4月26日 BIR-1029 (2LP) Burger Inn Records
2nd 2003年1月1日 magic number HDCA-10127 (CD) DREAM MACHINE
2003年3月7日 BIR-1037 (2LP) Burger Inn Records
3rd 2004年1月1日 GOOD MUSIC WPCL-10063 (CD) ワーナーミュージック・ジャパン
4th 2017年8月30日 KICK! VICL-64834 (CD) SPEEDSTAR RECORDS
VIZL-1228 (CD+DVD)
5th 2022年3月30日 THE CAN VICL-65679 (CD)
VIZL-2049 (CD+DVD)
VIZL-2048 (CD+Blu-ray)

ベストアルバム

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  発売日 タイトル 規格品番
1st 2003年11月19日 BEST ALBUM 2001-2003 WPZL-30017/8 (2CD)

参加作品

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  • KICK THE CAN CREW「よってこい feat. NG HEAD, RYO THE SKYWALKER」 (1999年、DJ TATSUTA『ULTIMATE MIX ADJUSTMENT』収録)
  • 嶋野百恵「Roots feat. KICK THE CAN CREW & INNOSENCE」 (2000年、嶋野百恵『Roots』収録)
  • RHYMESTER「10 Balls+2 featuring Kick The Can Crew」 (2001年、RHYMESTER『ウワサの真相』収録)
  • 平子理彩 「WALK THIS WAY(CASSETTE VISION MIX)」(2000年1月21日、平子理彩『DON'T WALK THIS WAY』収録)
  • THE BOOM「いいあんべえ (monoaural mix) featuring KICK THE CAN CREW」 (2002年、THE BOOM「この街のどこかに」収録)
  • EAST END「FGスポット feat. KICK THE CAN CREW」 (2003年、EAST END『Beginning of the Endless』収録)
  • DJ BEAT 「Dancer’s High feat.KICK THE CAN CREW」(2005年7月1日、DJ BEAT『BEAT的遊戯』収録)
  • RHYMESTER「ウィークエンド・シャッフル feat. MCU, RYO-Z, KREVA, CUEZERO, CHANNEL, KOHEI JAPAN, SU, LITTLE, ILMARI, GAKU-MC, SONOMI, PES, K.I.N, 童子-T」 (2006年、RHYMESTER『HEAT ISLAND』収録)
  • DOUBLE「U~KREVA REMIX~featuring KICK THE CAN CREW」(2006年、DOUBLE「THE BEST COLLABORATIONS」収録)
  • KREVA,MCU,LITTLE,SONOMI,小西真奈美,綿引さやか,Micchy,JUMPEI,千晴「虹」(2016年6月8日、V.A.『monday night studio session』収録)

楽曲提供

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  • Fling Posse「バラの束」(2025年1月31日、配信シングル)

映像作品

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  発売日 タイトル 規格品番 レーベル 最高順位
オリコン
[8]
1st 2004年12月1日 COMPLETE PV COLLECTION WPBL-90028 (DVD) Warner Music Vision -
2nd 2005年1月19日 TOUR 2002 VITALIZER WPBL-90025 (DVD) -
3rd 2005年1月19日 LIVE at 武道CAN WPBL-90026 (DVD) -
4th 2005年6月8日 TOUR 2003 magic number BUBA-1001 (DVD) BURGER INN RECORDS -
5th 2005年6月8日 ARENA TOUR nolivenolife BUBA-1002 (DVD) -
6th 2005年7月6日 TOUR 2004 GOOD MUSIC BUBA-1003 (DVD) 143位
7th 2005年7月6日 LIVE 旅人〜STEP IN THE DAY〜 BUBA-1004 (DVD) 141位

その他DVD

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  • 神輿ロッカーズpresents~island live in Okinawa 2005~(2006年5月24日)

※参加アーティストKREVA,LITTLE,MCU,THC!!,CHABA,CUEZERO,SONOMI,DJ SHUHO,浜崎貴司,柚木隆一郎

NHK紅白歌合戦出場歴

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年度/放送回 曲目
2002年(平成14年) / 第53回 マルシェ

ミュージックビデオ

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公開日 監督 曲名 備考
2000年 GOOD TIME!
2001年 今日から明日
大喜多正毅 スーパーオリジナル
堤幸彦 イツナロウバ
イツナロウバ(葉っぱ男Ver.)
須永秀明 カンケリ01
クリスマス・イブRap
2002年 マルシェ
ONEWAY
sayonara sayonara (Ver.1)
sayonara sayonara (Ver.2) ONLY SSTV EDITION
さいごうみちのり アンバランス
須永秀明 地球ブルース〜337〜
TORIIIIIICO! feat. CASSETTE VISION
2003年 性コンティニュー
伊藤克成 BREAK3 ONLY SSTV EDITION
須永秀明 GOOD MUSIC
パンク寸前のFUNK
ナビ
揺れ
脳内VACATION
2017年 大喜多正毅 SummerSpot
田辺秀伸 千%
2018年 関和亮 住所 feat. 岡村靖幸
2022年 不明 THE CAN (KICK THE CAN)

主なライブ

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ワンマンライブ・主催イベント

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開催日 タイトル 備考
2002年11月30日 年末最後のワンマンライブ!「LIVE at 武道CAN」 日本武道館
2003年3月15日〜5月18日 TOUR2003 magic number
2003年12月6日〜12月25日 KICK THE CAN CREW ARENA TOUR 2003 NO LIVE NO LIFE
2004年3月26日〜6月12日 KICK THE CAN CREW TOUR 2004 GOOD MUSIC
2004年6月19日〜6月20日 LIVE旅人 ~STEP IN THE DAY~
2014年12月23日 KICK THE WORLD BEAT
2017年9月7日 KICK THE CAN CREW 「復活祭」 倖田來未, RHYMESTER, いとうせいこう, 藤井隆
2017年9月20日 SPACE SHOWER TV "LIVE with YOU" ~KICK THE CAN CREW~supported by uP!!!
2017年12月1日〜12月24日 KICK THE CAN CREW CONCERT TOUR 2017
2018年9月1日 現地集合~武道館ワンマンライブ~
2019年5月5日 京都ミライマツリ2019 音マツリ -OTOMATSURI-

出演イベント

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脚注

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  1. ^ KICK THE CAN CREW(キック・ザ・カン・クルー)の情報まとめ”. OKMusic. ジャパンミュージックネットワーク株式会社. 2021年4月14日閲覧。
  2. ^ INTERVIEW / 熊井吾郎 & KREVA Amebreak (2009年6月23日)
  3. ^ “またまたやってくれた! KICK THE CAN CREWが親善大使として10月に台湾での公演決定!”. BARKS (ジャパンミュージックネットワーク株式会社). (2003年9月17日). https://barks.jp/news/564535/ 2021年9月16日閲覧。 
  4. ^ “【KTCC in 台湾 10/25】KICK THE CAN CREW、台湾のファンの前で無事ライヴ終了!”. BARKS (ジャパンミュージックネットワーク株式会社). (2003年10月25日). https://barks.jp/news/565136/ 2021年9月16日閲覧。 
  5. ^ “それぞれのソロ活動のためにKICK THE CAN CREW活動休止”. BARKS (ジャパンミュージックネットワーク株式会社). (2004年3月2日). https://barks.jp/news/567023/ 2021年9月16日閲覧。 
  6. ^ KICK THE CAN CREWがロッキン出演決定──11年ぶり、伝説よ再び KAI-YOU 2014年5月9日付
  7. ^ Kick the Can Crew CHART HISTORY Billboard
  8. ^ ick the Can CrewのDVD作品 オリコン

外部リンク

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