チロルチョコ

チロルチョコは、日本でロングセラーとなっているチョコレート駄菓子、もしくはそれを販売する企業、チロルチョコ株式会社のことである。

チロルチョコ株式会社
TIROL-CHOCO CO., LTD.
種類 株式会社
本社所在地 101-0054
東京都千代田区外神田4-5-4
亀松きしょうビル3F
設立 2004年平成16年)4月1日
業種 食料品
法人番号 7010001086683
事業内容 チョコレート駄菓子の製造・販売
代表者 代表取締役社長 松尾裕二
資本金 5,000万円
従業員数 約50名
外部リンク http://www.tirol-choco.com/
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企業編集

チロルチョコ株式会社は、日本の食品メーカー。 2004年松尾製菓株式会社(本社・福岡県田川市)の企画・販売部門をチロルチョコ株式会社として分離[1][2]。本社は東京都千代田区外神田に設立。

チロルチョコの他に、「ごえんがあるよ」という五円玉の形をしたチョコ、板チョコ「チロル板チョコクランチパフ」など製造、販売している[3][4]。製造は松尾製菓が引き続き行っている。「おごりまっせ」等のチロルブランドのアイスクリーム商品は販売も松尾製菓が行っていたが、現在は竹下製菓株式会社(本社:佐賀県小城市)が竹下アイスブランドで製造・販売している。

松尾製菓編集

松尾製菓は、1903年に伊田村(現・田川市)で菓子製造業として創業し、1919年に松尾製菓株式会社を設立[1][5]。1962年にチョコレート部門を設け「チロル」のブランド名で発売を開始する[1][5]。2004年にチロルチョコ株式会社を分社したが、2002年の報道によれば当時の同社の売り上げ約50億円の7-8割がチロルチョコの販売によるものとされている。2002年、社員旅行でオーストリアチロルを訪れた際は日本へチロルの名を広めた功績に対して現地の州観光局より感謝状が贈呈された[6]

チロルチョコ編集

チロルチョコは松尾製菓2代目社長の松尾喜宣によって考案された[2]。「チロル」の名は、松尾がチョコレートを作るにあたって訪れたオーストリアのチロルから採られたもので、美しく雄大な大自然のチロルの爽やかなイメージから名付けられた[2]。松尾は貧しい子供たちにもお菓子を食べさせたいという思いからキャラメルのバラ売りを始め、これが大ヒットする。これを足がかりに 当時高級だったチョコレートも子供たちが買える値段で販売することを考えた[2]。このため、作る前から売価を10円と決めていたが、すべてチョコレートにすると原料費が15円以上もかかるため、チョコの中にヌガー(コーヒーヌガー)を入れることでコストを下げ、10円で販売できるチロルチョコを完成させた[7]。これが1962年に発売された元祖チロルチョコで、三つ山がつながっていた[2]。ヌガーの割合は、規格上チョコレートを称することができる範囲に調整してある。

しかしオイルショックでコストが上昇したため、20円、30円と値上げをした結果、売り上げは激減。このため、1979年には1個30円の三つ山チョコを山一つ分に近い小粒サイズに分け、1個10円での販売に改めた[2][8]。「10円あったらチロルチョコ」というキャッチフレーズで再びブームとなった。

コンビニエンスストアなどでは包装紙バーコードを表示する必要からチョコの大きさを大きくしたため20円のやや大きめのものが売られている[7]。バーコード管理が不要な駄菓子屋などでは、従来通り小型で10円のものも販売されている。

バリエーション編集

チロルチョコにはこれまでに発売された300種類に及ぶフレーバーがあり、定番商品のコーヒーヌガー、ミルク、ストロベリー、ホワイト&クッキー、アーモンド、ビスケットを始め、年間20〜30種類の新商品が誕生している[8][9](詳細は「チロルコレクション」を参照[10])。元祖はチョコレートの規格を満たしているが、バリエーションの多くはフレーバーの配合から準チョコレート規格である[11]

2003年に発売された「きなこもち」は、当初は「冬のバラエティパック」に封入されていたアソート商品の1つだったが、コンビニのバイヤーから好反応を得て単品発売したところ、テレビで幾度も取り上げられたり口コミで広まった相乗効果もあって、5か月間で約1700万個を売り上げる大ヒット商品となった[2][1]。以降、秋冬の限定商品として毎年店頭に並ぶ定番商品になっている[2]

また、チョコレートの型に彫られた図柄やパッケージにも多くの種類があり、2007年11月にオリジナルの画像をパッケージにプリントできる「DECOチョコ」のサービスを開始[12]。2012年10月には「マイチロル」を開設し、625通りの中から好きな味と包装紙を組み合わせてオリジナルのチロルチョコを作れるサービスを開始した[13]

コラボレーション編集

2006年1月に、ウォーキービッツのチロルチョコとのコラボレーションモデルが発売された。同年3月、ファミリーマートパンでチロルチョコを再現したチロルチョコパンが半月間のみの期間限定で発売[14]。以降ほぼ毎年同じ月に展開されている。

2007年10月に、ダイドードリンコとのコラボレーションによって、チロルチョコ(コーヒーヌガー味)をチョコレートドリンク化した清涼飲料水乳飲料)「チロルチョコドリンク」が発売された[15]

2009年に、九州朝日放送(KBC)の企画により明太味のチロルチョコが地域限定で発売された[16]

2010年、歌手ボブ・ディランの来日を記念して、歴代のアルバムジャケットをパッケージに施したチロルチョコ(25種入りが2箱、計50種)が、ツアー会場限定で発売された[17]

2011年有楽製菓ブラックサンダー森永製菓チョコボールとのコラボ商品が期間限定で発売された。ブラックサンダー味とチョコボール味がある。全国発売でセブンイレブン専売商品である。ちなみにブラックサンダーは、チロルチョコのコーヒーヌガー味とチョコボール味で、チョコボールは、チロルチョコのコーヒーヌガー味とブラックサンダー味がある[18]

テレビコマーシャル編集

  • 1970年代末頃には明石家さんまと子役時代の松岡由貴が共演していた。
  • 1980年代前半は「10円あったらチロルチョコ」と言う台詞もコマーシャルの最後にあった。またその直後に作成されたCMでは「食べればわかるチロルチョコ」と言う台詞のコマーシャルも存在していた。
  • 1994年頃に発売した「フレークチョコ」のCMは、「フリフリフレーク」と後ろを向いた3人の少女達が歌いながらお尻をふり、最後にスカートをまくってパンツを見せるものと、サンバダンサー風の外国人の女性が男の子の前で「フリフリフレーク チロルチョコ」と歌うというものの2種があった。しかし、「猥褻だ」と抗議がメーカーに届いたため女性サンバダンサーのCMは放送が中止になり、少女の方もスカートを捲くらないものに差し替えられた。

脚注編集

  1. ^ a b c d チロルチョコ 導入事例”. 日経メディアマーケティング (2014年10月27日). 2016年3月25日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h ニッポン・ロングセラー考 Vol.67 チロルチョコ”. COMZINE. NTTコムウェア (2008年12月). 2016年3月25日閲覧。
  3. ^ “新商品「ごえんがあるよ〈袋〉」を発売” (プレスリリース), PR TIMES, (2015年11月2日), http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000194.000003467.html 2016年3月25日閲覧。 
  4. ^ “新商品「板チョコクランチパフ」を発売” (プレスリリース), PR TIMES, (2014年8月25日), http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000134.000003467.html 2016年3月25日閲覧。 
  5. ^ a b 条例適用企業のご紹介 松尾製菓(株)”. 田川市 (2010年1月4日). 2016年3月25日閲覧。
  6. ^ 読売新聞夕刊、2002年8月5日付、14面。
  7. ^ a b 夏目幸明 『ニッポン「もの物語」』 講談社 2009年6月 ISBN 978-4-06-215315-7 p.160 -
  8. ^ a b チロルチョコ一筋51年!小さな1粒に込める世界観”. Tech総研. リクナビNEXT. 2016年3月25日閲覧。
  9. ^ GetNavi編集部 「15. 菓子 チロルチョコ」『人気モノ大図鑑: GetNavi BEST SELECTION』 学研プラス、2016年、87頁。
  10. ^ チロコレ チロルコレクション”. チロルチョコ. 2016年3月24日閲覧。
  11. ^ 定番商品ストロベリーの例:“チロル〈ストロベリー〉概要” (PDF) (プレスリリース), PR TIMES, http://prtimes.jp/data/corp/3467/67bfd9a713a090c3485c438e788925cb.pdf 2016年3月27日閲覧。 
  12. ^ 好きな画像や写真で「チロルチョコ」のパッケージ作成、「DECOチョコ」スタート”. モノメトロ (2007年11月22日). 2016年3月25日閲覧。
  13. ^ オーダーメイドチョコを通販、「マイチロル」がオープン”. 通販通信 (2012年9月27日). 2012年10月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年3月25日閲覧。
  14. ^ “あの“チロルチョコ”がパンに!「チロルチョコパンフェア」開催!” (プレスリリース), ファミリーマート, (2006年3月2日), オリジナル2006年4月4日時点によるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20060404151705/http://www.family.co.jp/company/news_releases/2006/060302_1.html 2016年3月25日閲覧。 
  15. ^ “「チロルチョコドリンク」発売のお知らせ” (プレスリリース), チロルチョコ, (2007年9月13日), http://www.tirol-choco.com/news_daido.html 2016年3月25日閲覧。 
  16. ^ ドォーモ”. 九州朝日放送 (2009年5月19日). 2012年1月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年5月26日閲覧。
  17. ^ ボブ・ディラン初のコラボ相手は、チロル・チョコ”. BARKS (2010年3月17日). 2016年3月24日閲覧。
  18. ^ 【お菓子】チロルチョコ&チョコボール&ブラックサンダーの三つ巴コラボ!”. ウレぴあ総研 (2011年10月26日). 2016年3月24日閲覧。

外部リンク編集