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マシュー・コディ・ムーアMatthew Cody Moore, 1989年6月18日 - )は、アメリカ合衆国オカルーサ郡フォートウォルトンビーチ英語版出身のプロ野球選手投手)。左投左打。MLBデトロイト・タイガース所属。愛称はメイティ・ムー[2]

マット・ムーア
Matt Moore
デトロイト・タイガース #51
Matt Moore on September 16, 2016.jpg
ジャイアンツ時代(2016年9月16日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 フロリダ州オカルーサ郡フォートウォルトンビーチ英語版
生年月日 (1989-06-18) 1989年6月18日(30歳)
身長
体重
6' 3" =約190.5 cm
210 lb =約95.3 kg
選手情報
投球・打席 左投左打
ポジション 投手
プロ入り 2007年 MLBドラフト8巡目
初出場 2011年9月14日 ボルチモア・オリオールズ
年俸 $7,000,000(2017年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

目次

経歴編集

プロ入り前編集

フロリダ州で生まれ、ニューメキシコ州のアルバカーキ郊外で育つ。また、父がアメリカ空軍のヘリコプター部隊に所属する軍人だったため、その仕事の関係で7歳から11歳までの間は沖縄嘉手納基地で過ごした経験がある[3]。高校時代から91~92mph(約146.5~148.1km/h)を記録していた速球の評価は高かったが、変化球の精度と制球力に難があると言われていた[4]

プロ入りとレイズ時代編集

2007年MLBドラフト8巡目(全体245位)でタンパベイ・デビルレイズから指名され、プロ入り[5]。プロ初年度は傘下のアパラチアンリーグのルーキー級プリンストン・デビルレイズ英語版で20回を投げ、29奪三振を奪うも16四球を出す粗削りな内容であった[4]

2008年からは球速が飛躍的に上昇する一方で、与四球率は年々低下し、好成績を残していく。

2009年はA級ボーリンググリーン・ホットロッズ英語版に所属し、123回で176奪三振を記録した。

2010年はA+級シャーロット・ストーンクラブズに所属し、144回で208奪三振を記録し、マイナー屈指の有望株に成長する。2010年シーズン終了後には、「ベースボール・アメリカ」誌選定の有望株ランキングにおいて、既にメジャーへ昇格していたジェレミー・ヘリクソンに次いで球団内2位、全体でも15位の評価を受けた[6]

2011年はAA級モンゴメリー・ビスケッツとAAA級ダーラム・ブルズで合計27試合に先発し、6月16日にはノーヒットノーランを達成するなど、12勝3敗、防御率1.92、210奪三振、WHIP0.95という圧倒的な成績を残し、マイク・トラウトブライス・ハーパーと並ぶマイナー最高級の有望株と見なされるようになる[4]。9月14日のボルチモア・オリオールズ戦でメジャー初登板。初先発となった9月22日ニューヨーク・ヤンキース戦では5回を投げ、11奪三振無失点の快投でメジャー初勝利を挙げた[7]。初先発での奪三振数11は2009年にウェイド・デービスが記録した9を更新する球団新記録であり、ヤンキース相手に5回以下の投球回数で11奪三振以上を記録した史上初の投手となった[8]。プレーオフのロースターにも入り、ジョー・マドン監督はテキサス・レンジャーズとの地区シリーズ第1戦の先発にムーアを指名した。メジャーでの先発経験が1試合のみの投手がプレーオフの試合で先発した例は過去になく、奇襲とも言える抜擢だったが、その期待に見事に応え、7回2安打無失点で勝利投手になった[9]。同年12月9日にレイズと5年1400万ドル(オプションを含めると最大で8年3750万ドル)で契約を延長した[10]

2012年は31試合に登板して11勝11敗・防御率3.81・奪三振の成績を残した。

2013年7月31日に左肘の故障で15日間の故障者リスト入りした。9月3日に復帰。この年は27試合に登板し、自己最多の17勝(4敗)、防御率3.29・奪三振の成績を残した。

2014年は開幕ロースター入りし、開幕後は2試合に登板したが、4月8日に左肘の故障で15日間の故障者リスト入りした[11]。4月15日にトミー・ジョン手術を翌週に行うことが発表され、シーズンを全休することとなった[12]。5月27日に60日間の故障者リストへ異動した[13]

2015年、戦列に戻って来て7月2日のクリーブランド・インディアンス戦にてシーズン初登板を果たした。そこから12試合に先発登板したが、3勝4敗と負け越して防御率も5.43に終わり、完全復活とはならなかった。

ジャイアンツ時代編集

2016年8月1日にマット・ダフィールシウス・フォックス英語版マイケル・サントスとのトレードで、サンフランシスコ・ジャイアンツへ移籍した[14][15]8月25日ロサンゼルス・ドジャース戦、9回2アウトまでノーヒットで3四球だけに抑え、ノーヒットノーランまであと1人と迫ったが、この試合の133球目でコーリー・シーガー単打を打たれ偉業達成を逃した[16]。ジャイアンツ加入後は12試合に登板、6勝5敗、防御率4.08、レイズとの2球団合算では33試合に先発登板、13勝12敗、防御率4.08の成績で、自身3年ぶりの二桁勝利をマークした。10月11日、シカゴ・カブスとの地区シリーズ第4戦に先発。カブス打線を8回まで2安打、デビッド・ロスの本塁打と犠飛による2失点に抑え10三振を奪い、バッティングでも1-1の同点で迎えた4回に1死満塁のチャンスでカブス先発のジョン・ラッキーから1・2塁間を破る勝ち越しのタイムリーを放つ活躍を見せた。3点リードで勝利投手の権利を持ってマウンドを降りたが、9回に後続が逆転を許し勝敗はつかず、チームは1勝3敗でディビジョンシリーズ敗退に終わった。オフの11月3日に球団が2017年のオプションを行使した[17]

2017年は先発ローテーションで32試合(内先発31試合)に登板したが、リーグ最多の15敗・107自責点を喫し、6勝・防御率5.52・WHIP1.53に終わるなど散々なシーズンに終わった。

レンジャーズ時代編集

2017年12月15日にサム・ウルフ英語版イスラエル・クルーズとのトレードで、レンジャーズへ移籍した[18]

2018年11月2日にFAとなった。

タイガース時代編集

2018年11月28日にデトロイト・タイガースと年俸275万ドルで契約合意した[19]

投球スタイル編集

スリークォーターから平均球速152km/h、最速157.6km/hを計測するフォーシームツーシーム、さらに平均142km/hのカッターの速球3種と、ナックルカーブチェンジアップスライダーを持ち球とする。メジャー昇格当初は、フォーシーム、チェンジアップ、スライダーの3球種だったが、2012年にツーシームを、2015年にはカッターとナックルカーブを新たに持ち球に加えた。カッターを投げ始めた当初はスライダーと使い分けていたが、2016年からはスライダーを一切投げなくなり、その分だけナックルカーブの割合が増している。ちょうどトミー・ジョン手術明けから球威・球速が著しく低下しており、2015年以降のフォーシームの平均球速は約147km/hで、実に約5km/hも低下している[20]

マイナーでの通算奪三振率(K/9)は12.7という驚異的な値を記録している。一方で2012、2013年とも与四球率(BB/9)が4を超えており、制球難が課題としてきたが[8]、トミー・ジョン手術以降は球威不足をカバーするため、制球重視のスタイルに移行している。2015年の与四球率(BB/9)は3.29でほぼメジャー平均レベルだった。

詳細情報編集

年度別投球成績編集





















































W
H
I
P
2011 TB 3 1 0 0 0 1 0 0 1 1.000 40 9.1 9 1 3 0 0 15 2 0 3 3 2.89 1.29
2012 31 31 0 0 0 11 11 0 0 .500 759 177.1 158 18 81 5 7 175 8 1 85 75 3.81 1.35
2013 27 27 1 1 0 17 4 0 0 .810 642 150.1 119 14 76 1 4 143 17 1 58 55 3.29 1.30
2014 2 2 0 0 0 0 2 0 0 .000 44 10.0 10 1 5 0 0 6 0 0 3 3 2.70 1.50
2015 12 12 0 0 0 3 4 0 0 .429 278 63.0 74 9 23 1 4 46 6 0 40 38 5.43 1.54
2016 21 21 0 0 0 7 7 0 0 .500 549 130.0 125 20 40 0 5 109 3 1 62 59 4.08 1.27
SF 12 12 0 0 0 6 5 0 0 .545 289 68.1 59 5 32 1 1 69 3 0 31 31 4.08 1.33
'16計 33 33 0 0 0 13 12 0 0 .520 838 198.1 184 25 72 1 6 178 6 1 93 90 4.08 1.29
2017 32 31 0 0 0 6 15 0 0 .286 790 174.1 200 27 67 3 7 148 10 0 116 107 5.52 1.53
2018 TEX 39 12 0 0 0 3 8 0 2 .273 471 102.0 128 19 41 1 5 86 6 0 82 77 6.79 1.66
MLB:8年 179 149 1 1 0 54 56 0 3 .491 3862 884.2 882 112 368 12 33 797 55 3 480 448 4.56 1.41
  • 2018年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

記録編集

背番号編集

  • 55(2011年 - 2016年途中、2018年)
  • 45(2016年途中 - 2017年)
  • 51(2019年 - )

脚注編集

  1. ^ Matt Moore Contract Details, Salaries, & Earnings” (英語). Spotrac. 2017年7月22日閲覧。
  2. ^ Giants Players Weekend nicknames explained MLB.com (英語) (2017年8月24日) 2017年9月29日閲覧
  3. ^ 友成那智、村上雅則『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2014』廣済堂出版、2014年、51頁。ISBN 978-4-331-51809-0
  4. ^ a b c Slowinski, Steve(2011-09-12). Matt Moore: Tampa Bay’s Best Ever Pitching Prospect. FanGraphs Baseball(英語). 2011年9月23日閲覧
  5. ^ Name (required) (2011年6月17日). “More on Matt Moore « Stuck On Prospects”. Stuckonprospects.mlblogs.com. 2011年9月15日閲覧。
  6. ^ Staff Report(2011-02-23). 2011 Top 100 Prospects: 1-20. Baseball America.com(英語). 2011年9月23日閲覧
  7. ^ TB@NYY: Moore impresses, fans 11 in first MLB start(動画)
  8. ^ a b Silva Drew(2011-09-22). Matt Moore dominates Yankees in first MLB start. HardballTalk(英語). 2011年9月23日閲覧
  9. ^ Chisholm, Gregor(2011-09-30). Performer of the game: Rays rookie Moore. raysbaseball.com(英語). 2011年10月1日閲覧
  10. ^ Boeck, Scott(2011-12-09). Rays lock up pitching prospect Matt Moore to long-term deal. USATODAY.com(英語). 2011年12月10日閲覧
  11. ^ Bill Chastain (2014年4月8日). “Moore placed on DL, to go see Dr. Andrews”. MLB.com. 2014年4月9日閲覧。
  12. ^ Bill Chastain (2014年4月15日). “Moore to have Tommy John surgery, out for season”. MLB.com. 2014年4月16日閲覧。
  13. ^ Jamie Ross (2014年5月27日). “Trying to avoid DL, Hanigan rests hamstring”. MLB.com. 2014年5月28日閲覧。
  14. ^ Giants get starting pitcher Matt Moore, give up Matt Duffy in trade with Rays” (英語). 2016年8月4日閲覧。
  15. ^ Giants land Moore from TB for Duffy, others” (英語). MLB.com. 2016年8月4日閲覧。
  16. ^ Moore's near no-no leads Giants over Dodgers” (英語). MLB.com (2016年8月26日). 2016年8月29日閲覧。
  17. ^ Kramer, Daniel (2016年11月3日). “Giants pick up Moore's club option” (英語). http://m.giants.mlb.com/news/article/208036262/giants-pick-up-matt-moores-club-option/ 2016年11月5日閲覧。 
  18. ^ Chris Haft (2017年12月15日). “Giants deal Moore to Rangers for Minors arms” (英語). MLB.com. 2017年12月24日閲覧。
  19. ^ “Tigers reportedly reach deal with left-hander Matt Moore” (英語). ESPN.com. (2018年11月28日). http://www.espn.com/mlb/story/_/id/25392567/detroit-tigers-reach-deal-lefty-matt-moore 2018年12月2日閲覧。 
  20. ^ Matt Moore Pitch Data” (英語). The Baseball Cube. 2016年8月6日閲覧。

関連項目編集

外部リンク編集