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ワシントン・タイムズ (The Washington Times) は、世界平和統一家庭連合系のアメリカの日刊新聞

ワシントンD.C.に本部がある。発行部数は2013年11月時点で5万9,185部[1]

初代編集長はジェームズ・ウィーラン[2]。その後、1992年から16年の長きにわたり保守派ジャーナリストのウェズリー・プルーデンが務めていた。2008年1月に『ワシントン・ポスト』出身のジョン・ソロモンに交代したが、2009年辞任。2010年サム・ディーレイ(『ニューヨーク・タイムズ』、CNN出身)が編集長に就任した。

ニューズ・ワールド・コミュニケーションズが発行元であり、同社の初代社長は朴普煕(パク・ポーヒー)。現在の社長はラリー・ビーズリーが務めている。同社は他にもヒスパニック向けのスペイン語日刊紙『ノーティシャス・デル・ムンド』のほか、週刊誌『インサイト』(2004年から電子版に移行)、月刊雑誌『ワールド・アンド・アイ』をはじめとした各種書籍を出版している。

目次

創刊の経緯編集

1981年に米国で唯一の保守系新聞[要出典]であった『ワシントン・イブニング・スター』紙が経営難で廃刊したことに危機感を覚えたロナルド・レーガン政権は全米の財閥から5名を選び、新聞社の創設を持ちかけた。しかし、採算性の問題から全員が辞退したため、かねてからアメリカの保守勢力への影響力確保を目指していた文鮮明は「自由主義世界の首都を代表する新聞社が容共リベラルの『ワシントン・ポスト』のみというのは報道の公正さに欠けるだけでなく、アメリカの健全な世論形成に悪影響を及ぼす」として引き受けることを申し出た。そして、ハッピーワールド社長・古田元男を中心とするグループに資金援助を要請し、1982年5月17日の創刊の運びとなった([3]、p42-p43)。

なお、創刊にあたっては『ワシントン・ポスト』と『ニューヨーク・タイムズ』という二つの有名新聞と似通った名前だったことから、両者がしばしば混同されるケースが起こるなどして『ワシントン・ポスト』からはクレームがついた(結局、ワシントン・タイムズは題字のロゴを変更した)。

ちなみに、ニューズ・ワールド・コミュニケーションズは、相前後してニューヨークで『ニューヨーク・トリビューン』(New York Tribune)という、日刊紙も創刊している。


論調編集

ワシントン・ポスト』が基本的にリベラルで民主党寄りであるのに対し、本紙は自ら「America's Newspaper」と標榜しているように、一貫して保守的であり、共和党支持を表明している。1991年にウェスリー・プルーデンが編集長になってからは、保守的な論調がさらに色濃くなった[4]

レーガン大統領が、在任中に毎日目を通した新聞としても知られており[5]、同政権の高官がしばしば記者に情報をリークしたと言われる[6]。レーガン大統領は1997年に、「アメリカの人々は真実を知っている。私と同じように、ワシントンタイムズは今世紀の最も重要な10年間の始めにワシントンにやってきて、私達は共に仕事に取り掛かった。そして、私たちは冷戦に勝利したのだ。」と述べている[7]

朝日新聞(1992.4.17)は「今年1月、『ニューヨーク・タイムズ』は、『ワシントン・タイムズ』に関する記事を掲載した。編集幹部とブッシュ大統領の交友などを例に引き、『部数は少ないものの、影響力は大きい』というメディア界からの声を紹介した」と米国内の評価を伝えている。

ブッシュ政権時代にも、同政権に対して一定の影響力を持つと言われており、同政権の副大統領の最初のインタビューを、他の大手新聞社を抑えて本紙が務めたこともある[8]。共和党のトランプ政権である現在でも共和党に対してある程度の影響力を有していると言われる。

沿革編集

5月17日 創刊。初代社長に朴普煕が就任。
レーガン政権が提唱した戦略防衛構想(SDI構想)を支持するキャンペーン。
米国大統領選においてレーガンを支持。
ニカラグアの反政府ゲリラコントラ支援キャンペーン(詳細はイラン・コントラ事件を参照 )。
大統領選においてジョージ・H・W・ブッシュを支持。
大統領選においてジョージ・H・W・ブッシュを支持。
西側諸国のニュースメデイアとして初めて、そして唯一、北朝鮮の金日成主席へのインタビューをおこなった。その際にインタビューを担当したジョゼット・シーランは、のちに国連世界食糧計画の事務局長を務めている[9]
大統領選においてジョージ・W・ブッシュを支持。
イラクへの軍事行動を含むブッシュ政権の対テロ政策を支持。
大統領選においてマケインを支持。
従業員の4割削減および事実上のネット新聞への転換などの経営刷新を実施。[10]

姉妹紙編集

参考文献編集

その他編集

  • ビル・ガーツ『誰がテポドン開発を許したか―クリントンのもう一つの“失敗”』(文藝春秋、1999年、ISBN 9784163558400)~ワシントン・タイムズ記者による全米ベストセラーの邦訳。
  • 朝日新聞は1992.4.17付で「反共で部数増」と題してワシントン・タイムズを紹介、「現在の部数は、ポストの約85万部に対して約10万部」「同紙の自慢の1つは、FBI(米連邦捜査局)の手配リストを顔写真入りで毎週掲載していることだ。この連載のために、最近2年間で約30人の凶悪犯が逮捕された」などと書いている。編集局次長ジョセット・シャイナーの写真入り。彼女はのちに編集局長となり、退社後の2003年、USTR(アメリカ合衆国通商代表部)次席代表になった。

脚注編集

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  1. ^ washingtontimes.com demographics
  2. ^ 洪蘭淑の自著 『わが父 文鮮明の正体』(文藝春秋)によれば、統一教会の意見に反対したため解雇されたという。
  3. ^ 田井友季子『神の代辯者』 (世界日報社 1995年2月5日)ISBN 978-4-88201-055-5
  4. ^ “Washington's Other Paper”. Columbia Journalism Review. (1995年). https://archive.fo/20040223081524/http://archives.cjr.org/year/95/2/times.asp 
  5. ^ FAIR
  6. ^ 洪蘭淑(著) 林四郎(訳) 『わが父 文鮮明の正体』293ページ(文藝春秋 1998年11月25日)ISBN 978-4163546100
  7. ^ The American Prospect
  8. ^ Bush, aides boost access of conservative media (USAトゥデイ)
  9. ^ A Desire to Feed the World and Inspire Self-Sufficiency, New York Times, August 11, 2007
  10. ^ http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20091204-OYT1T01270.htm

関連項目編集

外部リンク編集