栄誉職

栄誉職(えいよしょく)とは、ある職業などにおいて、長年にわたりその職能ないしは、職級を務めたものが就く職階の1つである。権能の伴わない称号として置く場合も多い。

概要編集

一般には、称号のことと考える向きがあるが、何らかの役目を与えられる場合もある。例えば、読売巨人軍終身名誉監督である長嶋茂雄の場合、球団の経営に参画する事は不明であるが、チームの状態などを巨人軍監督などに助言する場合もある(なお長嶋は球団の専務取締役でもあり経営に参画する資格がある)。また、創価学会名誉会長である池田大作(第3代会長)のように、創価学会の実質的な最高指導者とみなされる場合もあるが、この場合でも名誉会長というポストにその権限があるわけではなく、個人的な権威による。

名誉教授の場合には、形式上その称号を持つものに対して研究室を与えるなど、その者の持つ業績を尊重しているものの、職位とはされていない。

ただし、栄誉職は、会社組織で経営に対して不案内な創業者一族やかつて一定の力を持った者を経営から遠ざける目的で与える場合や、任意の団体で長年にわたりその職能ないしは、職級を勤めたものに名誉会長相談役特別顧問などの職名を与える事もある。その場合、必ずしも与えられた職掌に何らかの権威・権力が与えられる事は多くはない。

必ずしも「名誉会長」「名誉党首」といった一見して栄誉職と見られる職名でない場合もあり、日本共産党の「議長」、日本相撲協会の「相撲博物館長」などは実質的に委員長経験者・理事長経験者・それに匹敵する功労者が就任するので栄誉職的に運用されているが、栄誉職であるような職名でもなく栄誉職とする規定も存在しない。相撲博物館長の初代・2代は外部の有識者であるし、共産党の規定上は今でも議長が最高ポストである。一時期の中華人民共和国における「国家主席」「全人代常務委員長」も同様。

なお、将棋界では「名誉名人」「名誉九段」等の称号は、実力でそのタイトル・段位に手が届かなかった者に授与される(土居市太郎の名誉名人、佐瀬勇次の名誉九段など。佐瀬は八段になって引退した後の生前に名誉九段を授与されているが、木村義徳大友昇など順位戦A級・トーナメント優勝などの実績のある棋士が八段で引退した後長期間経って九段になった例もあり、九段と名誉九段には運用上差が付けられている)。元名人の升田幸三はこのことを理由として「名誉名人」の称号を拒否した。

関連項目編集