1985年オランダグランプリ

1985年オランダグランプリは、1985年F1世界選手権の第11戦[1]として、1985年8月25日ザントフォールトで開催された。

オランダの旗 1985年オランダグランプリ
レース詳細
日程 1985年シーズン第11戦
決勝開催日 8月25日
開催地 ザントフォールト
オランダ ザントフォールト
コース長 4.252km
レース距離 70周(297.640km)
決勝日天候 晴(ドライ)
ポールポジション
ドライバー
タイム 1'11.074
ファステストラップ
ドライバー フランスの旗 アラン・プロスト
タイム 1'16.538(Lap 57)
決勝順位
優勝
2位
3位

オランダグランプリはこの年をもって開催が途絶え、次の開催は36年後の2021年である[2][3]

概要 編集

ティレルは2台ともルノーエンジン搭載車となった。ドイツGP、オーストリアGPの2戦ではベロフにカーナンバー3のルノー車を与えていたが、イギリスGPまでのカーナンバーに戻し、ブランドルが3、ベロフが4となった。

予選ではブラバムネルソン・ピケがこのシーズン唯一のポールポジションを獲得した。

決勝のスタート時にポールポジションのピケがストールしたが、事故は起こらずにレースはスタートした。混乱をうまく避けたラウダは1周目終了時には5位まで上がり、間もなくテオ・ファビアイルトン・セナを抜いて3位となった。レースをリードするケケ・ロズベルグがエンジントラブルでリタイヤし、アラン・プロストがタイヤ交換で時間をロスすると、ラウダはレース中盤にはトップに立った。タイヤ交換のタイムロスで後れを取ったプロストは終盤にラウダに追いつき、最後の10周はほぼテールトゥノーズの争いとなったが、ラウダはプロストを0.2秒差で抑え切り勝利を挙げた。これがラウダの通算25勝目、現役最後の勝利[4]であり、最後の入賞でもあった。

ミケーレ・アルボレートが4位に終わったため、プロストは第5戦カナダグランプリからポイントランキングをリードしてきたアルボレートを上回り、開幕戦以来の単独ポイントリーダーとなった。

結果 編集

予選 編集

順位 No ドライバー コンストラクタ 1回目 2回目
1 7   ネルソン・ピケ ブラバムBMW 1'11.074 -
2 6   ケケ・ロズベルグ ウィリアムズホンダ 1'11.647 -
3 2   アラン・プロスト マクラーレンTAG 1'11.801 1'29.507
4 12   アイルトン・セナ ロータスルノー 1'11.837 -
5 19   テオ・ファビ トールマンハート 1'12.310 -
6 15   パトリック・タンベイ ルノー 1'12.486 -
7 5   ナイジェル・マンセル ウィリアムズホンダ 1'12.614 1'32.740
8 18   ティエリー・ブーツェン アロウズBMW 1'12.746 -
9 8   マルク・スレール ブラバムBMW 1'12.856 -
10 1   ニキ・ラウダ マクラーレンTAG 1'13.059 -
11 11   エリオ・デ・アンジェリス ロータスルノー 1'13.078 1'30.078
12 16   デレック・ワーウィック ルノー 1'13.289 -
13 26   ジャック・ラフィット リジェルノー 1'13.435 1'28.393
14 17   ゲルハルト・ベルガー アロウズBMW 1'13.680 1'34.857
15 20   ピエルカルロ・ギンザーニ トールマンハート 1'13.705 -
16 27   ミケーレ・アルボレート フェラーリ 1'13.725 -
17 28   ステファン・ヨハンソン フェラーリ 1'13.768 1'32.544
18 25   アンドレア・デ・チェザリス リジェルノー 1'13.797 1'34.638
19 22   リカルド・パトレーゼ アルファロメオ 1'14.240 -
20 23   エディ・チーバー アルファロメオ 1'14.912 1'32.572
21 3   マーティン・ブランドル ティレルルノー 1'14.920 1'32.003
22 4   ステファン・ベロフ ティレルルノー 1'15.236 -
23 30   ジョナサン・パーマー ザクスピード 1'16.257 1'34.316
24 29   ピエルルイジ・マルティニ ミナルディモトーリ・モデルニ 1'17.919 1'38.227
25 9   フィリップ・アリオー RAMハート 1'18.525 1'36.270
26 24   ヒューブ・ロテンガッター オゼッラアルファロメオ 1'19.410 1'38.149
DNQ 10   ケネス・アチソン RAMハート 1'20.429 -

決勝 編集

順位 No ドライバー コンストラクタ 周回 タイム/リタイヤ グリッド ポイント
1 1   ニキ・ラウダ マクラーレンTAG 70 1:32'29.263 10 9
2 2   アラン・プロスト マクラーレンTAG 70 + 0.232 3 6
3 12   アイルトン・セナ ロータスルノー 70 + 48.491 4 4
4 27   ミケーレ・アルボレート フェラーリ 70 + 48.837 16 3
5 11   エリオ・デ・アンジェリス ロータスルノー 69 +1 Lap 11 2
6 5   ナイジェル・マンセル ウィリアムズホンダ 69 +1 Lap 7 1
7 3   マーティン・ブランドル ティレルルノー 69 +1 Lap 21  
8 7   ネルソン・ピケ ブラバムBMW 69 +1 Lap 1  
9 17   ゲルハルト・ベルガー アロウズBMW 68 +2 Laps 14  
10 8   マルク・スレール ブラバムBMW 65 排気系 9  
NC 24   ヒューブ・ロテンガッター オゼッラアルファロメオ 56 規定周回数不足 26  
リタイヤ 18   ティエリー・ブーツェン アロウズBMW 54 サスペンション 8  
リタイヤ 9   フィリップ・アリオー RAMハート 52 エンジン 25  
リタイヤ 4   ステファン・ベロフ ティレルルノー 39 エンジン 22  
リタイヤ 16   デレック・ワーウィック ルノー 27 ギアボックス 12  
リタイヤ 25   アンドレア・デ・チェザリス リジェルノー 25 ターボ 18  
リタイヤ 15   パトリック・タンベイ ルノー 22 トランスミッション 6  
リタイヤ 6   ケケ・ロズベルグ ウィリアムズホンダ 20 エンジン 2  
リタイヤ 19   テオ・ファビ トールマンハート 18 ホイールベアリング 5  
リタイヤ 26   ジャック・ラフィット リジェルノー 17 電気系 13  
リタイヤ 30   ジョナサン・パーマー ザクスピード 13 油圧 23  
リタイヤ 20   ピエルカルロ・ギンザーニ トールマンハート 12 エンジン 15  
リタイヤ 28   ステファン・ヨハンソン フェラーリ 9 エンジン 17  
リタイヤ 29   ピエルルイジ・マルティニ ミナルディモトーリ・モデルニ 1 アクシデント 24  
リタイヤ 23   エディ・チーバー アルファロメオ 1 ターボ 20  
リタイヤ 22   リカルド・パトレーゼ アルファロメオ 1 ターボ 19  

記録 編集

  • 最終グランプリ:ステファン・ベロフ
  • 最終グランプリ優勝:ニキ・ラウダ

脚注 編集

  1. ^ 当初の予定では第12戦だったが、第5戦として予定されていたベルギーGPが路面状況の悪化により延期され第13戦となったため、オランダGPは第11戦に繰り上がった。
  2. ^ Formula 1 Dutch Grand Prix to return at Zandvoort from 2020” (英語). www.formula1.com. 2019年5月14日閲覧。
  3. ^ F1オランダGPの復活が正式決定! 2020年にザントフォールドで開催へ”. motorsport.com (2019年5月14日). 2019年5月14日閲覧。
  4. ^ 【F1 2021】孤軍奮闘のフェルスタッペン、メルセデスの揺さぶりにも動じず完勝”. web Car Graphic 2021年9月6日. 2021年9月15日閲覧。
  5. ^ Hamilton, Maurice (ed.) (1985). AUTOCOURSE 1985-86. Hazleton Publishing. pp. pp.250-251. ISBN 0-905138-38-4 

関連項目 編集

前戦
1985年オーストリアグランプリ
FIA F1世界選手権
1985年シーズン
次戦
1985年イタリアグランプリ
前回開催
1984年オランダグランプリ
  オランダグランプリ 次回開催
2021年オランダグランプリ