西ノ島町

日本の島根県隠岐郡の町

西ノ島町(にしのしまちょう)は、島根県隠岐郡隠岐諸島西ノ島に所在する。

にしのしまちょう
西ノ島町
Matengai Cliff at Kuniga coast, Nishinoshima.jpg
国賀海岸・摩天崖
日本の旗 日本
地方 中国地方山陰地方
中国・四国地方
都道府県 島根県
隠岐郡
市町村コード 32526-1
法人番号 8000020325261 ウィキデータを編集
面積 55.96km2
総人口 2,777[編集]
推計人口、2021年3月1日)
人口密度 49.6人/km2
隣接自治体 (海上で隣接)
隠岐郡海士町知夫村
西ノ島町役場
町長 升谷健  
所在地 684-0211
島根県隠岐郡西ノ島町大字浦郷534番地
北緯36度5分35.4秒東経132度59分39.6秒座標: 北緯36度5分35.4秒 東経132度59分39.6秒
役場庁舎位置

西ノ島町役場
外部リンク 公式ウェブサイト

西ノ島町位置図

― 市 / ― 町 / ― 村

 表示 ウィキプロジェクト
西ノ島町(手前)。2008年7月

地理編集

島は山がちで耕地は少ない。南岸は島前3島に囲まれた穏やかな海で、良港が多い。北岸は荒海であるが、良漁場である。 1915年(大正4年)島中央の地峡部を南北に貫く船引運河が開削され、島南部の港から北部の漁場へ簡単に行けるようになった。南岸の浦郷港は隠岐最大の漁業基地となっている。

歴史編集

古代の隠岐国知夫(ちぶり)郡三田(みた)郷の地である。延喜式神名帳の名神大社である由良比女神社をはじめ、式内社が多い。また、1332年元弘2年)には隠岐国に後醍醐天皇が配流されるが、天皇の配流地が現・西ノ島町の「黒木御所」とする説がある。

離島ブーム編集

内地からの離島振興や離島観光地化の影響により、1967年(昭和42年)頃に離島への観光客が増加した[1]。さらに隠岐諸島は1963年(昭和38)年に国立公園大山隠岐国立公園)に指定された。

それ以前の隠岐の人々にとって海は日常的なものであり、観光の対象やとりわけ美しいと感じる景観ではなかった。しかし、国立公園への指定をきっかけに突然観光客が激増したことで、旅館、民宿、土産物屋は無論のこと一般の人々も魚を売り、民宿を手伝い大いに潤った。国賀海岸では、国賀祭も始まり、皇太子来町のきっかけにもつながった[2]。1968年(昭和43年)には離島の観光ブームによる、観光客や釣り客、島民のおかげで隠岐汽船の経営は黒字になった[3]

人口編集

 
西ノ島町と全国の年齢別人口分布(2005年) 西ノ島町の年齢・男女別人口分布(2005年)
紫色 ― 西ノ島町
緑色 ― 日本全国
青色 ― 男性
赤色 ― 女性

西ノ島町(に相当する地域)の人口の推移
総務省統計局 国勢調査より


姉妹都市編集

教育編集

 
西ノ島小学校
  • 西ノ島町立西ノ島小学校
  • 西ノ島町立西ノ島中学校
  • 西ノ島町コミュニティ図書館 いかあ屋
    • 2018年7月21日、浦ノ谷地区に開館。建物面積は約1000平方メートル。開館時の蔵書数は約2万3000冊、収蔵最大冊数5万冊の規模を持つ。多目的室や娯楽室、キッズスペース、カフェスペース、クッキングスタジオが併設されている[4]

交通編集

 
別府港(2012年3月)

航路編集

西ノ島を発着する航路は島西部の別府港を起点としており、ここから隠岐汽船が本土の七類港(島根県松江市)および境港(鳥取県境港市)へと、フェリーフェリーくにがフェリーおきフェリーしらしま)および高速船(レインボージェット)を運行している[5]

上記航路は島前内各島にも寄港するが本数が少ないため、同じく別府港から隠岐観光が島前の内海内で島前内航船を運行し、フェリーどうぜんおよび内航船いそかぜの2隻で中ノ島菱浦港および知夫里島来居港とを結んでいる。この内航船は一部隠岐汽船の本土行航路とも接続している[6]

バス編集

西ノ島町営バスが浦郷・別府間を中心に島内を運行している。バス便は一部本土行航路との接続がある[7]

道路編集

観光編集

自然編集

展望所編集

運河編集

 
船引運河。西ノ島町美田
  • 船引運河 - 西ノ島中央部に位置する、内海と外海を結ぶ運河。1915年(大正4年)開削。

ダム編集

旧跡・神社編集

 
焼火神社本殿
  • 焼火神社 - 岩穴にはまり込むように建てられた社殿は隠岐最古の神社建築。本殿・通殿・拝殿から成る社殿は国の重要文化財に指定されており、海上守護神として信仰を集める。
  • 黒木御所 - 元弘2年(1332年)に後醍醐天皇が配流から脱出までの1年余りを過ごしたといわれる伝承の地。西ノ島を代表する行在所跡
  • 由良比女神社 - 隠岐の国一の宮に定められた名神社で海上守護神として島民の信仰を集めている。漁業の神様由良比女命とイカにまつわる伝承がなる神社。

文化編集

神社編集

  • 焼火神社
  • 比奈麻治比賣命神社
  • 真気命神社
  • 黒木神社
  • 大山祗神社
  • 美田八幡宮
  • 渡利神社
  • 大山神社
  • 日吉神社
  • 高田神社
  • 橋之里神社
  • 由良比女神社
  • 茂里神社
  • 聖神社
  • 待場神社

芸能編集

 
隠岐島前神楽(由良比女神社)

行事編集

  • でやんな祭 - 別府地区で毎年2回行われる造酒神事。この神事により造られた酒の出来具合で豊凶を占う。
  • 精霊船(シャーラ船) - 毎年8月16日早朝に行われる送り盆の伝統行事。2004年(平成16年)記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財に選択[10]。木や竹の骨組みに葦や藁を巻きつけて作られる船:精霊(シャーラ)船に先祖の霊と供物を乗せて海へと見送る。船は各集落ごとに住民が協力しながら数か月かけて制作する。マストは盆旗(ぼんばた)と呼ばれる色紙によって、色鮮やかに飾りつけられる[11]

方言編集

隠岐の方言には島それぞれ独特のアクセントがあり、西ノ島内でも地域別に違いがある。[12]

料理編集

  • まき - もち米粳米を混ぜて挽いたものを水でこねて、サルトリイバラの葉で包んでから蒸したもの。[12]
  • こじょうい - 隠岐の代表的な副食兼調味料。炒り大豆を挽き割ったものと、蒸した小麦を混ぜ合わせ、麹を入れて発酵させたもの。[12]
  • 赤ノ江巻き - 赤ノ江地区に伝わる料理。軽く炙った岩海苔の上にご飯を敷き、しょう油を塗って巻き簾で巻いた海苔巻き[13]
  • えりやき鍋 - 漁師賄食。シイラを唐辛子や玉ねぎを入れ甘辛く煮た鍋。「えりやき」は「炒める」が方言で「える」になったもの。[14]

出身者編集

出典編集

  1. ^ 西ノ島町小中学校教員会 『ふるさと 隠岐 西ノ島』 西ノ島町小中学校教員会、1995年3月、12頁。 
  2. ^ 小坂勝昭 『離島「隠岐」の社会変動と文化ー学術的研習ー』 株式会社御茶の水書房、2002年2月5日、143頁。 
  3. ^ 隠岐汽船株式会社 『隠岐汽船創立百周年記念誌ー百年の航跡』 隠岐汽船株式会社、1995年10月1日、90頁。 
  4. ^ https://oki.keizai.biz/headline/395/ 隠岐経済新聞 記事「西ノ島に「コミュニティ図書館 いかあ屋」 隠岐4島に公共図書館出そろう」 2019年6月10日閲覧
  5. ^ http://www.oki-kisen.co.jp/timetable/ 隠岐汽船HP 2018年4月16日閲覧
  6. ^ http://www.town.nishinoshima.shimane.jp/files/original/20180119085419202.pdf 西ノ島町HP内「島前内航船【いそかぜ】【フェリーどうぜん】時刻表」 2018年4月16日閲覧
  7. ^ http://www.town.nishinoshima.shimane.jp/files/original/20180208101911302.pdf 西ノ島町HP内「町営バス・時刻表」 2018年4月16日閲覧
  8. ^ 観光バスガイドマップ”. 隠岐観光. 2018年4月15日閲覧。
  9. ^ 観光船ガイドマップ”. 隠岐観光. 2018年4月15日閲覧。
  10. ^ 国指定文化財等データベース:隠岐西ノ島のシャーラブネ”. 文化庁. 2018年4月20日閲覧。
  11. ^ 西ノ島満喫☆観光 【イベント】:精霊船(しゃーらぶね)”. 西ノ島町. 2018年4月20日閲覧。
  12. ^ a b c 隠岐 西ノ島の今昔、西ノ島町、1995年
  13. ^ シマネスク36 美味・お国自慢”. 2018年4月15日閲覧。
  14. ^ 西ノ島町 2014年 町勢要覧 (PDF)”. 西ノ島町役場 (2014年). 2018年4月15日閲覧。

外部リンク編集