インパクト・レスリング
インパクト・レスリング(Impact Wrestling)は、アメリカ合衆国のプロレス団体。運営はアンセム・レスリング・エキシビジョンズ(Anthem Wrestling Exhibitions, LLC)。
種類 | LLC |
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本社所在地 |
![]() テネシー州ナッシュビル[2] |
設立 | 2002年5月10日[3] |
業種 | サービス業 |
事業内容 |
プロレス興行 関連企画の運営 関連商品の販売 |
代表者 | 代表取締役社長 Ed Nordholm |
主要株主 |
Anthem Sports & Entertainment 85%[4] Aroluxe Marketing 10%[4] ディクシー・カーター 5%[4] |
関係する人物 |
ジェリー・ジャレット(創業者) ジェフ・ジャレット(創業者) |
外部リンク | インパクト・レスリング公式サイト(英語) |
概要 編集
2002年5月10日、ジェリー・ジャレットとジェフ・ジャレットの親子がTNA(Total Nonstop Action Wrestling)を設立。また、NWAに加盟しており、NWA-TNA(NWA : Total Nonstop Action)と呼ばれていた。6月19日、旗揚げ戦を開催。しかし、資金難のため早々に経営危機に直面、ジェリーはテキサス州のエネルギー関連企業パンダ・エナジー社に持株を売却して融資を仰ぎ、同社CEOのカーター・ファミリーにオーナーシップを譲渡[5]。
運営 編集
多くのインディー団体が収入不足で倒産していく中で経費の最小化で収入を確保する戦略を取っている。それは興行の開催場所の固定と安定した放映収入、選手の契約形態に反映されている。ほとんどの選手は専属契約ではないため他団体に出場する選手も多い。また、ほぼ契約選手のみで興行を開催するWWEとは対照的に日本やメキシコなど海外の他団体との交流も積極的に行っている。
初期の興行は週1回PPVのみであったが人気の拡大と共に週1番組『TNA IMPACT!』、『Xplosion』、月1回3時間PPVになっている。
初期の開催場所はナッシュビルのTNAアサイラムに固定していた。現在はフロリダ州オーランドのユニバーサル・スタジオ・フロリダにて全番組の収録を行っている。また、各地を転戦するようなことはしなかったが人気の拡大と共に2006年3月17日には初のハウス・ショーをデトロイトで開催。
歴史 編集
NWA-TNA - TNA 編集
2002年、NWAと業務提携を結んでNWA-TNA(NWA : Total Nonstop Action)を設立。運営企業はJスポーツ&エンターテイメント(J Sports & Entertainment,LLC)。同年、運営企業名をTNAエンターテイメント(TNA Entertainment,LLC)に変更。
2004年、団体名をTNA(Total Nonstop Action Wrestling)に改称。
2005年10月からは9月まで『RAW』を放送していたSpike TVが『TNA IMPACT!』の放送を開始してTV放送の面でもWWEを追撃。
2006年1月、日本のFIGHTING TV サムライで放送が開始された。9月25日、その1ヶ月前にWWEを退団したばかりのカート・アングルとの契約を発表。この移籍劇は電撃的であり、契約締結を事前に知っていたのはTNA中枢のごくわずかの人物だけだったとされる(他のTNAスタッフは発表当日=『TNA iMPACT!』収録の15分前にようやく知らされた)。
2009年10月27日、ニューヨークの会見でハルク・ホーガン、エリック・ビショフとの契約を発表。
2010年1月4日、3時間生放送スペシャルを決行。その日はWWEの放送時間と重なっていたため、一夜限りのマンデー・ナイト・ウォーズが復活。また、その放送にはホーガン、ビショフ、リック・フレアー、スコット・ホール、Xパック、さらにはWWEを退団したジェフ・ハーディーも登場。
2011年5月20日、『TNA IMPACT!』の番組名を『IMPACT! WRESTLING』に変更。12月、アジア圏内でのマーケット拡大のため、インドでリング・カ・キング(Ring Ka King)を設立。
2013年1月19日、日本の日テレG+で『"衝撃"アメリカンプロレスTNA』という名称で放送が開始された。7月30日、日本のWRESTLE-1との業務提携を発表[6][7]。
GFW - インパクト・レスリング 編集
2017年1月、カナダのテレビ放送会社であるアンセム・スポーツ&エンターテイメントがTNAの株式85%を取得して子会社化。運営企業名をインパクト・ベンチャーズ(Impact Ventures)を経てアンセム・レスリング・エキシビジョンズ(Anthem Wrestling Exhibitions,LLC)に変更[8]。2月、団体名をインパクト・レスリング(Impact Wrestling)に改称[9]。また、「TNA殿堂」の名称を「インパクト殿堂」に変更。同月、日本のプロレスリング・ノアとの業務提携を発表[10]。4月20日、GFWとの合併、ジャレットのCCO[要曖昧さ回避]就任を発表[11]。7月2日、団体名をGFW(Global Force Wrestling)に改称。インパクト・レスリングは興行と番組の名称として引き続き使用された[12]。9月5日、ジャレットの無期限休職を発表[13]。10月23日、GFWとの合併を解消、ジャレットのCCO辞任を発表。それと同時に団体名をインパクト・レスリング(Impact Wrestling)に戻した[14]。
2022年11月、DAZNとパートナーシップ契約を締結してドイツ、イタリア、オーストリア、スイスを除く全世界に配信されることになった[15]。
日本との関係 編集
日本人選手ではNOSAWAが参戦していたほかに大森隆男や鈴木健想もスポット参戦している。2005年に獣神サンダー・ライガー、2006年に棚橋弘至、2007年にタイガーマスク(4代目)も参戦している。2008年から2010年に雷陣明がトライアウトに合格してKIYOSHIのリングネームで活動していた。2009年から2010年に浜田文子がハマダのリングネームで活動していた。2010年から2011年にオカダ・カズチカが武者修行を行っていた。
2013年から日本のWRESTLE-1と業務提携を結んで選手の相互派遣の実施、合同興行を開催、メキシコのAAA、ヨーロッパのプロレス団体と4団体で興行の持ち回り開催、王座統一構想もあったが、2017年からプロレスリング・ノアと業務提携を結んでWRESTLE-1で興行の持ち回り開催、統一王座構想は挫折してノアに関しても互いに選手を派遣して双方の王座に挑戦するなどしていたが、こちらも現在は目立った動きが無く、業務提携は解消された模様。2021年から業務提携は結んではいないが新日本プロレスと交流している。
PPV 編集
現在 編集
- Slammiversary
- Bound for Glory
過去 編集
- Genesis
- Lock Down
- Against All Odds
- Victory Road
- Sacrifice
- Destination X
- Hard Justice
- No Surrender
- Turning Point
- Final Resolution
One Night Only 編集
2013年 編集
- X-Travaganza
- Joker's Wild
- Hardcore Justice 2
- 10 Reunion
- Knockouts Knockdown
- Tournament of Champions
- World Cup
2014年 編集
- Tag Team Tournament
- Hardcore Justice 3
- #OldSchool
- Joker's Wild 2
- Global Impact Japan
- X-Travaganza 2014
- World Cup 2014
- Knockouts Knockdown 2014
- Victory Road
2015年 編集
- Turning Point
- Rivals
- Joker's Wild 2015
- Hardcore Justice 2015
- X-Travaganza 2015
- Knockouts Knockdown 2015
- World Cup 2015
- Gut Check
- The TNA Classic
- Global Impact
2016年 編集
- One Night Only Live!
- Rivals 2
- Joker's Wild 2016
- Knockouts Knockdown 2016
- Victory Road 2016
- World Cup 2016
- X-Travaganza 2016
- September 2016
- Against All Odds
- December 2016
2017年 編集
- One Night Only Live!
- Joker's Wild 2017
- Rivals 2017
- Victory Road
- Turning Point 2017
- No Surrender 2017
- GFW Amped Anthology
王座について 編集
設立当初、TNAは独自のヘビー級王座とタッグ王座を創設せず、歴史と知名度があるNWAと業務提携を結び、NWA世界ヘビー級王座とNWA世界タッグ王座を管理していた。これにより、NWAの知名度を利用してTNAの知名度を一気に向上させていった。
2002年6月、TNAは独自にTNA Xディヴィジョン王座を創設。クルーザー級王座と見られがちだが厳密な体重規定というものはない。そのスタイルはプロレスの近未来形と言われて世界中から注目を集めており、TNAのメジャー団体化の切り札と言われている。
2007年5月13日、NWAとの業務提携が終了により、NWA世界ヘビー級王座とNWA世界タッグ王座の剥奪が決定。以降はTNAが独自の王座としてTNA世界ヘビー級王座とTNA世界タッグ王座を創設。
タイトルホルダー 編集
タイトル | 保持者 | 歴代 |
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インパクト世界王座 | アレックス・シェリー | 第57代 |
インパクト世界タッグ王座 | トレイ・ミゲル ザカリー・ウェンツ |
第66代 |
インパクトXディヴィジョン王座 | クリス・セイビン | 第103代 |
インパクト・デジタル・メディア王座 | トミー・ドリーマー | 第7代 |
インパクト・ノックアウト王座 | トリニティ | 第64代 |
インパクト・ノックアウト・タッグ王座 | マーシャ・スラモビッチ & キラー・ケリー | 第20代 |
- 過去に存在した王座
所属選手 編集
脚注 編集
- ^ Sapp, Sean Ross (2017年1月4日). “Dixie Carter Resigns As TNA Chairman, Anthem Forms New Company For TNA” (英語). Fightful 2017年4月4日閲覧。
- ^ “Privacy Policy — Impact Wrestling” (英語). 2017年3月15日閲覧。
- ^ “TNA Entertainment LLC Business Review in Nashville, TN” (英語). bbb.org (2011年). 2011年10月30日閲覧。
- ^ a b c Clark, Ryan. “More On The Ongoing Billy Corgan vs. TNA Wrestling Lawsuit” (英語). eWrestlingNews.com (2016-11-28) 2016年12月4日閲覧。
- ^ “Promoting legend and former TNA owner Jerry Jarrett”. ProWrestling.net: August 4, 2008. 2011年4月6日閲覧。
- ^ “Japanese legend The Great Muta meets with Jeff Jarrett and TNA Officials in Nashville” (英語). Total Nonstop Action Wrestling (2013年7月30日). 2013年7月30日閲覧。
- ^ Johnson, Mike (2013年7月30日). “More on TNA meeting” (英語). Pro Wrestling Insider. 2013年7月30日閲覧。
- ^ Sapp, Sean Ross (2017年1月4日). “Dixie Carter Resigns As TNA Chairman, Anthem Forms New Company For TNA”. Fightful 2018年1月4日閲覧。
- ^ “Anthem is working on phasing the TNA out of Impact Wrestling”. CageSideSeats.com. 2017年2月28日閲覧。
- ^ “【TNA、現インパクトレスリングとの業務提携を発表!】2月7日内田雅之会長の記者会見の模様”. NOAH (2017年2月7日). 2017年2月7日閲覧。
- ^ “MCMAHON’S IMPACT REPORT 4/20: Lashley vs. Storm for the Impact Title, ODB vs. Rosemary, X-Division six-man title match”. PWTorch.com. 2017年4月20日閲覧。
- ^ Raj Giri (2017年7月2日). “More On Impact Rebranding As GFW, Alberto El Patron Travel Issues, NASCAR Stars At Slammiversary”. Wrestling Inc. 2017年7月13日閲覧。
- ^ Marc Middleton (2017年9月5日). “GFW Announces That Jeff Jarrett Is Taking An Indefinite Leave Of Absence From His CCO Position”. Wrestling Inc. 2017年11月7日閲覧。
- ^ Raj Giri (2017年10月23日). “Impact Wrestling Terminates Business Relationship With Jeff Jarrett And GFW”. Wrestling Inc. 2017年11月7日閲覧。
- ^ “DAZN Unable To Air IMPACT Wrestling In Certain Countries Due To Their Existing Deal With WWE”. WRESTLINGHEDLINES. (2022年12月16日) 2023年2月16日閲覧。
関連項目 編集
- インパクト・レスリング(テレビ番組)
- OVW
- リング・カ・キング
- インパクト殿堂
外部リンク 編集
- インパクト・レスリング公式サイト(英語)
- インパクト・レスリング (@IMPACTWRESTLING) - Twitter