みなみのうお座(みなみのうおざ、南の魚座、Piscis Austrinus)は、トレミーの48星座の1つ。

みなみのうお座
Piscis Austrinus
Piscis Austrinus
属格 Piscis Austrini
略符 PsA
発音 発音: [ˈpaɪsɨs ɒsˈtraɪnəs]もしくは/ɒsˈtreɪlɨs/、属格:/ˈpaɪsɨs ʔɔːˈstraɪnaɪ/
象徴 the Southern Fish
概略位置:赤経 22
概略位置:赤緯 −30
広さ 245平方度 (60位
主要恒星数 7
バイエル符号/
フラムスティード番号
を持つ恒星数
21
系外惑星が確認されている恒星数 3
3.0等より明るい恒星数 1
10パーセク以内にある恒星数 3
最輝星 フォーマルハウト(α PsA)(1.16
最も近い星 ラカーユ9352;(10.74光年)
メシエ天体 0
隣接する星座 やぎ座
けんびきょう座
つる座
ちょうこくしつ座
みずがめ座

星座の先端にあるα星は、全天21の1等星の1つであり、フォーマルハウトと呼ばれる。この星以外は全て4等星以下と明るい星はない。

主な天体編集

恒星編集

由来と歴史編集

バビロニアに起源を持つ星座で、グラ(Gula、「偉大なるもの」の意)の抱えた壺から流れる水に繋がる形で描かれていた[2]

偽エラトステネスは「大魚」と呼び、うお座の2匹の魚の親であるとした[3]。彼は、シリアの豊穣の女神デルケト(Derketō, アタルガティス英語版のギリシャ名)が、シリア北部のユーフラテス川近くの街ヒエラポリス・バンビュケ (Hierapolis Bambyce) にある湖に落ちた際に大きな魚に助けられた、という話を伝えている[3]。紀元前1世紀頃のギリシャの作家シケリアのディオドロスは、「デルケトは若いシリア人のカイストルスとの情事を恥じて湖に身を投げた。彼女は恋人を殺して娘のセミラミスを捨て、自らは人魚となった」と伝えている。このほかに、みなみのうお座に関するギリシャ神話は特に伝わっていない[3]

クラウディオス・プトレマイオス(トレミー)は、「南の魚」を意味する Ἰχθύς Νότιος (Ichthys Notios) という名前で『アルマゲスト』に記したが、ヨハン・バイエルヨハネス・ヘヴェリウスヨハン・ボーデはラテン語形のPiscis Notiusという名前を使った[3]。現在は、ジョン・フラムスティードが使った Piscis Austrinus が学名として採用されている[3]

プトレマイオスがこの星座を設けたときは、現在よりも大きな領域を占めていた。つる座γ星のアルダナブは、元々みなみのうお座の魚の尾に当たる位置にあった[3][4]ことから、アラビア語の「尾」に由来する名前が付けられている[5]。また、魚の姿を形作る星とは別にみなみのうお座に組み入れられていた6つの星は、現在ではけんびきょう座の領域とされている[3]

出典編集

  1. ^ * alf PsA -- Double or multiple star”. SIMBAD Astronomical Database. 2013年1月15日閲覧。
  2. ^ 近藤二郎『わかってきた星座神話の起源 - 古代メソポタミアの星座』誠文堂新光社、2010年12月30日、52-53頁。ISBN 978-4-416-21024-6
  3. ^ a b c d e f g Ridpath, Ian. “Piscis Austrinus”. Star Tales. 2020年4月22日閲覧。
  4. ^ Ridpath, Ian. “Grus”. Star Tales. Star Tales. 2020年4月22日閲覧。
  5. ^ Allen, Richard Hinckley (2013-02-28). Star Names: Their Lore and Meaning. Courier Corporation. p. 238. ISBN 978-0-486-13766-7. https://books.google.com/books?id=vWDsybJzz7IC 

座標:   22h 00m 00s, −30° 00′ 00″