嵐山
嵐山(あらしやま)は、京都市西部にある標高382メートル (m)の山。また、大堰川(おおいがわ)を挟んで西側の松尾山・嵐山・鳥ヶ岳の嵐山三山と、東側の小倉山・亀山、さらにはその麓を含んだ地域を一般的に嵐山と称し[1]、山麓は多数の寺社が立地する観光名所でもある。
嵐山 | |
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![]() 渡月橋と嵐山(中央右側のピークが嵐山) | |
標高 | 382 m |
所在地 |
![]() 京都府京都市西京区 |
位置 | 北緯35度00分34.5秒 東経135度39分59秒 / 北緯35.009583度 東経135.66639度座標: 北緯35度00分34.5秒 東経135度39分59秒 / 北緯35.009583度 東経135.66639度 |
愛宕山の位置 | |
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概要編集
嵐山は桜や紅葉の名所である。日本さくら名所100選並びに日本紅葉の名所100選に選定されている。 京都市街の西に位置し、平安時代に貴族の別荘地となって以来、京都の代表的な観光地となっている。嵐山の中心部を流れる桂川にかかる渡月橋は嵐山の象徴になっている。なお渡月橋をはさんで上流が大堰川(おおいがわ)、下流から桂川と呼称が変わる。JR山陰線の北側には嵯峨野と呼ばれる観光地が広がっている。
1980年代には渡月橋の北側を中心にタレントショップが急増し、修学旅行生など若い観光客で賑わう一方で、雰囲気が破壊されるとの批判もあった。バブル崩壊後はこうしたタレントショップは減少し、現在はほとんど存在しない。
1990年代以降、小規模な博物館の開館が相次ぎ、2004年(平成16年)には温泉が掘削された(嵐山温泉)。
観光シーズンになると渋滞が激しく道路交通が麻痺してしまうため、乗用車の乗り入れ規制や、郊外に格安または無料の駐車場を整備しそこからバスで運ぶパーク・アンド・ライドの実験が行われた。
大堰川の上流の保津川の流域では林業が盛んであり、かつては伐採した木材を京都の街に運ぶために川が使われた。嵐山はその終着点であり、現在では同じコースを遊覧船で下る「保津川下り」が亀岡市から体験できる
災害編集
2013年(平成25年)9月16日には、大規模な水害に見舞われ、多くの旅館や売店が被災したが、紅葉シーズンに間に合うように復旧が進められ、10月初めまでにほとんどの施設が再開した。
2021年までに水害対策として、渡月橋の上流で高級料亭が並ぶ桂川北側、約260mの区間に止水壁の設置が進められた。止水壁は高さ80cmのアルミニウム製で、普段は地中に収納しておき出水時に展開する仕組み。同年7月8日の集中豪雨時には初めて稼働した[2]。
観光編集
名所・旧跡編集
- 主な寺院
- 主な神社
- 主な史跡
観光スポット編集
- 文化施設
- 時雨殿
- 京都嵐山オルゴール館
- 京都嵐山美空ひばり座 - 2006年(平成18年)11月に一旦閉館した「美空ひばり館」が、2008年(平成20年)4月26日に改名のうえリニューアルオープンしたが、再び閉館し現在は建物も解体されている。
- その他
- 渡月橋:夜は橋上流に造られた小型水力発電機の電力でライトアップされている。写真などでは木造の橋と思われがちだが、実際は本体は鉄筋コンクリート製(欄干のみ木製)で、車の通行も可能である。
- 嵯峨野観光鉄道:トロッコ列車でトロッコ嵯峨駅とトロッコ亀岡駅を結ぶ(冬季運休)。
- 大河内山荘
- 嵐山花灯路
- 小倉山
- 鳥居形(曼陀羅山)(五山送り火)
- 亀山公園
- 周恩来歌碑
- 嵐山温泉
- 嵐山公園(中之島)
- 嵐山モンキーパーク(岩田山):1群約140頭のニホンザルが暮らしている。また、標高155メートルの高さの展望台からは、京都市内を一望できる。
- 桂川
- 保津峡川下り(嵐峽めぐり)
嵐山竹林(嵯峨野)
登山道編集
主な登山道は、阪急嵐山駅の西にある登山口または西芳寺(苔寺)付近にある登山口から京都一周トレイルを経て松尾山(標高275.6m)に登り、そこから保津峡方向に延びる尾根上の道を歩く。山頂までの一般的な所要時間は、阪急嵐山駅から1時間程度である。
松尾山(標高275.6m)から嵐山(標高382m)を経て鳥ヶ岳(標高398m)を縦走する尾根上のコースを歩くことが一般的であるが、鳥ヶ岳から先のJR保津峡駅に至る登山道はあまり整備されていない。なお、嵐山の山頂付近には嵐山城跡が、松尾山の山頂登山道沿いには松尾山古墳群などの史跡も残っている。
交通アクセス編集
鉄道編集
- 阪急
- 嵐電
- JR西日本
バス編集
路線バス編集
道路編集
- 主な通
脚注編集
- ^ 文化庁 国指定文化財等データベース「嵐山」
- ^ “可動式止水壁(京都・嵐山) 防災と景観維持を両立”. 毎日新聞 (2021年7月8日). 2021年7月8日閲覧。