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概要編集

東西に緩やかな稜線を持つ山で、頂上付近は傾斜がさほど急でないため冬期には雪がべったりとついて真っ白な姿を見せる。主峰の他、西側にやや低い影火打(かげひうち)の峰がある。山容が火打石に似ていることが、山名の由来であるとする説がある[7]。江戸時代の『越後野志』に山名の由来が記されている[8]

難波山の南、妙高山の北にて両山の中間に在り、数峰の嶮厳並び列れり、宛も燧石を並べ立つるが如し、故に名付くと云う — 『越後野志』(江戸時代)

火打山は活火山焼山成層火山妙高山に挟まれた穏やかな山容の山であるが火山ではなく[9]堆積岩から海生動物類の化石が発見されている[8]小蓮華山等の飛騨山脈に属する山を除けば、新潟県では最も高い。

歴史編集

環境編集

 
高谷池周辺の高層湿原などに生育するハクサンコザクラ

東隣の妙高山に比べ、ハクサンコザクラ、ミョウコウトリカブト[14]ワタスゲなどの高山植物が豊富である[6][15]。高谷池付近には天狗の庭を始めとする池塘湿原があり、登山シーズンには多くの登山者が訪れる。山頂付近はハイマツ帯で、その南南東稜線上には雷鳥広場(雷鳥平)と呼ばれる場所があり、付近はライチョウ生息地となっている[15]。ライチョウは新潟県のレッドリストの絶滅危惧I類の指定を受けており[16]、周辺の山域は日本の生息地の北限となっている[9]ニホンカモシカツキノワグマオコジョオオタカなどの生息も確認されている[9]

登山編集

 
高谷池畔にある山小屋の高谷池ヒュッテとキャンプ指定地

登山コースとしては、南側の笹ヶ峰ビジターセンター[17]。 とキャンプ場が併設されている笹ヶ峰を基点に、往復登山や、妙高山と結んで訪れるのが一般的である。西側の焼山から金山、天狗原山を経て小谷温泉に降りるコースもあるが、焼山は火山活動のため最近まで永らく登山禁止になっており、また金山付近のヤブが深く整備状況により一般的なコースではない難コースとなる場合がある。豪雪地帯のため山頂付近では初夏の頃まで残雪が見られることがある。周辺の山麓にあるスキー場を利用して、春先に山スキーで登られることもある。山頂には石仏が祀られていて[3]、見晴らしが良く富士山八ヶ岳後立山連峰能登半島佐渡ヶ島などが見渡せることがある[9]

周辺の山小屋編集

二カ所に登山道の途途中に、山小屋キャンプ指定地がある[18]。登山シーズン中の一部の期間に有人の営業を行っている。最寄りの山小屋は高谷池ヒュッテである。

名称 所在地 標高
(m)
火打山からの
方角と距離 (km)
収容
人数
キャンプ
指定地
備考
高谷池ヒュッテ 高谷池畔 2,110  南東 2.0 80人 テント30張 [19]
黒沢池ヒュッテ 黒沢池の東 2,000  南東 3.5 100人 テント20張

地理編集

東隣の妙高山と西隣の新潟焼山を合わせた三山が頸城三山と呼ばれており、その最高峰である。

周辺の山編集

 
天狗の庭付近から望む焼山・影火打・火打山
山容 山名 標高
(m)
三角点等級
基準点名[1][2]
火打山からの
方角と距離(km)
備考
  火打山 2,461.77  三等
「火打山」
  0 頸城山塊最高峰
日本百名山
  焼山 2,400.26  二等
「焼山」
 西 2.9 活火山
日本三百名山
  妙高山 2,454 (一等)
「妙高山」
(2,445.90 m)
 南東 5.3 日本百名山
  雨飾山 1,963.21  二等
「雨飾山」
 西 9.7 日本百名山
  黒姫山 2,053  南東 13.2 日本二百名山
  高妻山 2,357.79  二等
「高妻山」
 南 13.7 日本百名山

源流の河川編集

以下の河川源流となる山であり、日本海へ流れる[20]

周辺のスキー場編集

交通・アクセス編集

南山麓を新潟県道39号妙高高原公園線が通る。

火打山の風景編集

脚注編集

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注釈編集

  1. ^ 田中澄江は『花の百名山』の著書で、火打山を代表する高山植物としてハクサンコザクラを紹介した。
  2. ^ 麓からは直江津高田地区を除くと平地から火打山が見えにくく、不遇の山と見られていた。

出典編集

  1. ^ a b 基準点成果等閲覧サービス”. 国土地理院. 2011年4月2日閲覧。
  2. ^ a b 日本の主な山岳標高”. 国土地理院. 2011年4月2日閲覧。
  3. ^ a b c 日本山名辞典 (1992)、429頁
  4. ^ 日本登山図集 (1986)、116頁
  5. ^ a b 深田 (1982)、137-140頁
  6. ^ a b 田中 (1997)、284-287頁
  7. ^ 深田クラブ (1987)、82頁
  8. ^ a b c 日本の山1000 (1992)、309頁
  9. ^ a b c d e f g h 永島 (2005)、744-746頁
  10. ^ 越後土産(二編)”. 新潟県立図書館. 2014年2月6日閲覧。
  11. ^ a b c 磯貝 (2000)、41頁
  12. ^ 『目で見る日本登山史』 山と溪谷社、2005年10月、(別冊)日本登山史年表。ISBN 4635178145
  13. ^ 上信越高原国立公園紹介”. 環境省自然環境局. 2011年4月2日閲覧。
  14. ^ キンポウゲ科のミョウコウトリカブトは環境省の絶滅危惧II類(VU)に指定されている。日本のレッドデータ検索システム - ミョウコウトリカブト”. エンビジョン環境保全事務局. 2011年4月2日閲覧。
  15. ^ a b 花の百名山地図帳 (2007)、104-105頁
  16. ^ レッドデータブックにいがた(鳥類) (PDF)”. 新潟県. pp. 6 (2001年3月). 2014年2月6日閲覧。
  17. ^ 上信越高原国立公園の施設案内(笹ヶ峰ビジターセンター)”. 環境省自然環境局. 2011年4月2日閲覧。
  18. ^ 『山と溪谷2011年1月号付録(山の便利手帳2011)』 山と溪谷社、2010年12月、p.112、ASIN B004DPEH6G。
  19. ^ 高谷池ヒュッテについて”. 妙高市観光協会. 2011年4月2日閲覧。
  20. ^ 妙高・戸隠・雨飾 (2012)

参考文献編集

関連項目編集