グランド・セフト・オート・バイスシティ

ロックスター・ゲームスが発売するコンピューターゲーム、GTA第四作及びGTAⅢシリーズ第二弾
Grand Theft Auto: Vice Cityから転送)

『グランド・セフト・オート・バイスシティ』(英名:Grand Theft Auto:Vice City)は、ロックスター・ノースが開発し、ロックスター・ゲームス2002年に発売したオープンワールドクライムアクションゲーム。『グランド・セフト・オートIII』シリーズの第2弾(グランド・セフト・オートシリーズ全体では第4作目、メインタイトルでも第4作目)にあたる。初のバイスシティが舞台となる。略称は、『GTA:VC』『バイスシティ』。

グランド・セフト・オート・バイスシティ
Grand Theft Auto:Vice City
ジャンル クライムアクション
オープンワールド
アクションアドベンチャーゲーム
対応機種 PlayStation 2
PlayStation 3
PC(Windows)
Xbox
Android
iOS
ゲームアーカイブス[GA]
(以下リマスター版として)
PC(Windows)
PlayStation 4
PlayStation 5
Xbox Series X/S
Xbox One
Nintendo Switch
Android
iOS
開発元 ロックスター・ノース
発売元 世界の旗ロックスター・ゲームス(スマートフォン版)
日本の旗カプコン(過去)
日本の旗テイクツー・インタラクティブ(現在)
販売元 テイクツー・インタラクティブ
プロデューサー レスリー・ベンジーズ
プログラマー オベ・ヴェルメイ
アダム・ファウラー
アーロン・ガットー
音楽 ダン・ハウザー
レックス・ホートン
シリーズ グランド・セフト・オートシリーズ
人数 ストーリーモード:1人
メディア PS2
DVD-ROM1枚組
PC
CD-ROM2枚組
xbox
DVD-ROM1枚組
Android
Google Play
iOS
App store
発売日

PS2
アメリカ合衆国の旗北米版:2002年10月27日
オーストラリアの旗豪州版:2002年11月8日
欧州連合の旗欧州版:2002年11月8日
日本の旗日本版:2004年5月20日[1]
日本の旗廉価版:2005年5月19日[2]
日本の旗日本版:2007年7月12日 (ベストプライス)[3]
PC(Windows
アメリカ合衆国の旗北米版:2003年3月12日
オーストラリアの旗豪州版:2004年3月20日
欧州連合の旗欧州版:2003年3月15日
日本の旗日本版:2004年5月20日[4]
Xbox
アメリカ合衆国の旗北米版:2003年4月11日
オーストラリアの旗豪州版:2004年1月2日
欧州連合の旗欧州版:2004年1月2日
日本の旗日本版:2004年7月29日[5]
iOS
世界の旗2012年12月6日
Android
世界の旗2012年12月12日

PS3(PSN)
アメリカ合衆国の旗北米版:2013年1月29日
欧州連合の旗欧州版:2013年1月30日
日本の旗日本版:2015年8月26日
対象年齢 BBFC:18
ESRBM(17歳以上)
OFLC(オーストラリア):MA15+
OFLC (ニュージーランド):R18
PEGI18
USK16(16歳未満提供禁止)
CEROZ(18才以上のみ対象)
コンテンツ
アイコン
暴力・犯罪
ダウンロード
コンテンツ
なし
エンジン RenderWare
売上本数 世界の旗 2,000万本[6]
その他 『GTA:VCS』の2年後の話となっている。
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2021年11月11日、オリジナル版と比べてグラフィックやシステムの大幅な改善が施された、リマスター版『グランド・セフト・オート・トリロジー』が発売された。

ストーリー 編集

1986年、リバティーシティの一大勢力マフィア「フォレッリ・ファミリー」の忠実な構成員であったトミー・ベルセッティは、ファミリーのために犯した殺人による15年の刑期を終えて、刑務所から出所した。しかし、ボスのソニー・フォレッリはトミーを厄介者扱いし、名目上はカポ(幹部)に昇進させた上で、厄介払いのために遠く離れた南方の都市バイスシティに送り込む。この処遇に憤るトミーであったが、現地の案内人である弁護士ケン・ローゼンバーグと共にコカイン取引の仕事に臨む。ところが取引現場を何者かに襲撃されて取引相手のヴィクター・ヴァンスが殺され、さらにコカインも代金も両方奪われてしまう。報告を受け激怒したソニーは、トミーに奪われたコカインと金を確保するよう厳命する。

犯人を探るため、トミーは取引の仲介者であったコルテス大佐と会う。大佐は謝罪した上で必ず犯人を突き止めることを約束し、その上で金やコネクションを欲しているトミーに、さしあたって自らの裏仕事を紹介する。その仕事の中でトミーは取引相手で同じく犯人を探しているヴィクターの弟ランス・ヴァンスと出会い、またトミーの活躍を聞いて、不動産王エイブリーや麻薬王リカルド・ディアスからも裏仕事が舞い込むようになる。やがて大佐は犯人がディアスであったことを突き止め、トミーとランスは協力してディアスを殺して復讐を果たし、彼のシマをほぼそのまま乗っ取る。コカインと金を回収したトミーであったが、既にソニーには嫌気が差しており、彼を無視して自らをボス、ランスをアンダーボスとして独立してしまう。

引き続きトミーは、大佐やエイブリーの仕事を受けつつ、新たにキューバ人ギャングのボスであるウンベルトや、音楽プロデューサーのケント・ポールなどとの知遇も得る。また、物件を購入しての運営も行い、偽札製造やポルノ映画の制作、銀行強盗などを行い、バイスシティの裏社会で名を高めていく。一方ではトミーの裏切りに気づいたソニーが、彼を粛清してその権益をそのまま奪い取ることを画策していた。

ゲーム最終盤、ソニーは部下を率いてトミーの屋敷を襲撃する。実は自身の扱いに不満を持つランスが裏切ってソニーに内通していた。迎え撃つトミーは、まず裏切ったランスを粛清し、そしてソニーとその部下らを皆殺しにする。その後、現場にやってきたケンは事態を知って今後を心配するものの、トミーは彼を安心させ、さらに成り上がることを予告しゲームは終わる。

概要 編集

アル・パチーノ主演のバイオレンス映画『スカーフェイス』、および1980年代を代表するマイアミが舞台のドラマ『特捜刑事マイアミ・バイス』の強い影響を受けて作られた。

80年代という装飾過剰だった時代背景を再現して作られている。ファッション、クルマのデザイン、カーステレオから流れているBGMの数々も当時に実在した曲が詰め込まれており、PS2ソフトでは珍しくdtsサラウンドサウンドが収録されている。[7]

前作を上回る自由度の高さから非常に人気を博し、全世界で1,750万本というセールスを記録したが[8]、その一方、ゲーム中に多く登場するハイチ人のギャングマフィアといったキャラクターに関し、暴力的であるとして、ハイチ系移民から訴訟を起こされている。

本作は『ギネス世界記録2005』に「全世界で最も売れたプレイステーション2用のゲーム」として載っている(次回作の『グランド・セフト・オート・サンアンドレアス』はその記録を抜いている)。

2012年12月6日に昨年の『グランド・セフト・オートIII』と同じく10周年記念ということでロックスター・ゲームスよりAndroid、iOS向けにリリースされた。

舞台 編集

ゲームシステム 編集

舞台は1986年アメリカ東海岸の架空リゾート都市「バイスシティ」(米国フロリダ州マイアミがモデル)。シリーズお約束で、自由に乗り物を盗み、操作することができる。さまざまな人物から仕事を請け負い最終ミッションへと進んでいく。

今回から洋服店に入ることで衣装変えができるようになった(警察への指名手配から免れることにも使え、もちろんこれを用いたミッションも存在する)。また、救命、消火、タクシー、処刑ミッション(パトカー・覆面パトカー・FBIカーなどが用意され、どれにも頑丈さに違いがあり、ミッション遂行にも便利さがある。これはシリーズ共通)も用意されているが、今回から新たにピザ配達ミッションが加わった。ある程度建物の中には入れるようになり、お金を貯めると隠れ家や店などを購入して経営できるようにもなった。

乗り物もバイクヘリコプター戦闘ヘリ(ヘリとバイクに乗れるのは本作から)などがあり、前作より自由度がアップした。ギミック面では、乗員の頭を(他の部位より先に)通るように銃弾を撃ち込むかバイクなどの車体から露出した乗員の体を撃つと乗員にダメージを与えられるようになったことと、銃撃と後述のスパイクベルトでタイヤパンクするようになった(コントロールは悪くなるが、いくら走行しようがバーストすることはない)。

また、保安部隊では私服警官(特捜刑事マイアミ・バイスのジェームズ・ソニー・クロケットとリカルド・タブスがモデル)が登場。彼らの登場は手配レベル3からであり、覆面パトカー仕様のCHEETAHに乗車してやってくる。

武器はサブマシンガン系のウージー。さらに今作では手配レベル3以降に車に乗っていると、警官がタイヤをパンクさせるスパイクベルトを配置してくるため、車での逃走が難しくなった。手配レベル6では前作の軍隊が強すぎたのか少々軍人が弱体化されている(武器は手配レベル5のFBIと同じMP5である)。

作中に登場する人種は、コロンビア人ハイチ人、キューバ難民など。

チートコード 編集

今作も『グランド・セフト・オートIII』同様、「チートコード」(裏技コマンド)が存在し、「体力回復」「武器を手に入れる」「指名手配度がゼロになる」といったものから「車が水上走行」「重力軽減」といったウイットに富んだものもある(ただし、前作に存在した体がバラバラになるチートは今作では存在しない)。

なお、チートコードを使用した後にセーブしようとすると「セーブデータに影響を与える可能性がある」といった警告が表示される(暴動などの一部のチートはセーブしてしまうと影響が残ってしまうため。一部チートは警告画面が表示されないことが確認されている)。

ごほうび 編集

本作にも「隠しパッケージ」のシステムがあり、バイスシティ中にばら撒かれた100個のトーテムポールを集めると、個数に応じた特典が貰える。また、達成度が100%になった際「ごほうび」が手に入るようになった。

登場する人物 編集

主な登場人物 編集

()内は声優名を表す。日本語の呼称は日本語版に準拠。

トミー・ベルセッティ Tommy Vercettiレイ・リオッタ
  • オープニングから登場
本作の主人公で、リバティーシティで一大勢力を誇るマフィア「フォレッリファミリー」の一員。35歳。あらゆる武器の扱いに長けており、自動車からバイク、船や飛行機の操縦もこなし、様々なビジネスの経営や音楽、映画のプロデューサーとしても辣腕を見せるなど多彩な才能を持っている。また、家族や過去については不明だが、とあるミッションで父親が印刷工であったことを明かしており、それを継ぐつもりであったが、全く違う人生になってしまったと語っている。とあるシノギ(通称「ハーウッド事件」)でボスのソニー・フォレッリが警察にタレこんだために逮捕され、15年もの間に刑務所に服役することとなる。出所後はヴァンスファミリーとの大口の麻薬取引のために仲間であるハリーやリーと共にバイスシティに派遣されたが、取引を麻薬王のリカルド・ディアスに襲撃され、薬も金も奪われた上に仲間二人を殺されてしまう。その後、数々の困難を乗り越えてディアスやソニーを倒し、バイスシティのどん底から頂点へ這い上がる。
ケン・ローゼンバーグ Ken Rosenbergウィリアム・フィクナー
  • オープニングから登場
フォレッリファミリーの顧問弁護士で、ローゼンバーグ法律事務所所長。33歳。ケチで、神経質且つ臆病なため、弁護士になるためのロースクール卒業試験でカンニングをした疑いもあり、陪審員を脅迫するために用心棒を雇ったりと評判はあまり良くない。また勝訴の確率がめっぽう低いことからケント・ポールに「無罪の人間すら死刑にしちまうダメ弁護士」と言われている。また、『SA』にも登場している。バイスシティで大きな取引がある際は自ら空港までファミリーの出迎えに行っており、トミーがバイスシティに取引に来た時も取引場所への運転手を務める。その後、トミーと共に逃げ延び、以降は彼と親友になり、トミーに協力するようになる。
ファン・ガルシア・コルテス Colonel Juan García Cortezロバート・ダヴィ
  • ミッション"The Party"から登場
中南米国軍の元大佐で、ケンの知人。祖国では実に30回以上のクーデターを生き残り、9度の死刑判決も出されているが、全て執行を免れており、その度に不可解な昇進を繰り返している。また、月に何回か所有している大型クルーザーでパーティーを開催しており、多数の有力者や大物犯罪者も顔を出している。悪人ではあるが義理堅い性格の持ち主で、冒頭の取引を仲介した後はトミーに仕事をしてもらう代償として取引を襲った犯人の捜索に協力し、犯人がディアスだという事を突き止めたが、とあるミッションでチップを奪ったために命を狙われる羽目になり、GIGNDGSEのエージェントらに襲撃されながらもトミーの協力で無事に祖国に戻った。
ランス・ヴァンス Lance Vanceフィリップ・マイケル・トーマス
  • ミッション"Back Alley Brawl"から登場
  • ミッション"Keep Your Friends Close..."で死亡
ドミニカ人で、いつも身だしなみに金をかけている流れ者。32歳。『VCS』にも登場しているが、『VCS』の時のように眼鏡は掛けておらず、お調子者ではなくしっかりした性格になっている。兄のヴィクターと共にフォレッリファミリーとの取引をしようとしていたが、取引の最中にディアスに襲撃されて兄を殺害されてしまい、自身は辛うじてヘリで逃げ延びる。その後は復讐のためにクエンティンという偽名を使ってディアスの組織に潜入し、ディアスの暗殺を試みるも失敗してリトルハイチの廃物置き場に拘束され、そのまま殺されそうになったところをトミーに救われて相棒となり、二人でディアスの暗殺を果たす。その後、ベルセッティファミリーにおいて中心的な役割を担うが、やがて自らを一人前として見ないトミーに愛想を尽かしてフォレッリファミリーに寝返り、最後はソニーと共にベルセッティ邸を襲撃するもトミーに始末された。
ソニー・フォレッリ Sonny Forelliトム・サイズモア
  • オープニングから登場
  • ミッション"Keep Your Friends Close..."で死亡
リバティーシティのマフィア「フォレッリファミリー」のボス。若くして組織のトップに立ち、フォレッリファミリーのボスとして様々な組織犯罪に携わり、リバティーシティの裏社会に多大な影響を与えている。また、数件のマフィア殺害にも関わっているとされているが、これまで微罪でしか検挙されていない。15年前にトミーを警察に売り、刑務所に入れた。トミーの出所後は彼の存在がリバティーシティでのビジネスに悪影響と考え、トミーをバイスシティに派遣しコカイン取引を命じるも取引現場をディアスに襲撃され現金とコカインが奪われてしまう。取引失敗に激怒したソニーはトミーにコカインと金の捜索と回収を命じる。その後トミーは取引襲撃の犯人をディアスと突き止め殺害するも、手に入れた権益をソニーに一向に送還せずに独立。ソニーはトミーのバイスシティでの成功を横取りするために自らの足で赴き、トミーに愛想を尽かしたランス・ヴァンスを仲間に引き入れた上でベルセッティ邸を襲撃するが、最後は返り討ちに遭って死亡する。
リカルド・ディアス Ricardo Diazルイス・ガスマン
  • ミッション"The Chase"から登場
  • ミッション"Rub Out"で死亡
『VCS』にも登場したバイスシティの麻薬王で、1978年コロンビアから入国した裏社会の支配者。背がとても低く、身長にコンプレックスを抱いているが、反面では短気且つ自分勝手な上にキレ易い性格なためコンセントを入れ忘れているのに気づかずにビデオデッキが動かないと怒って銃で壊すなどその気性の荒さで恐れられていたり、金遣いが荒いため大金で警察を買収している上に入国の際は移民帰化局に賄賂を払ってグリーンカードを入手したりもしている。また、ガンコレクターとして膨大な武器をコレクションにしており、常に武器を携帯している。部下に命じて冒頭の取引を襲撃させ、薬と金を奪った。その後は取引を護衛したトミーとランスの能力を評価し、組織に入れて仕事を与える。その後、ランスに裏切られたことや逆に襲撃を受けたことで二人を殺そうと応戦するも重傷を負い、瀕死の状態で頭を撃ち抜かれて死亡し、最後は地位と権力を奪われた。
ケント・ポール Kent Paulダニー・ダイア
  • ミッション"Back Alley Brawl"から登場
『SA』にも出演したイギリス人の音楽プロデューサー。偽名を使っている疑いがあるが、本名は不明である。また、自称音楽業界の顔役としてバイスシティではロックバンド「ラブフィスト」のマネージャーを務めている。毎晩のようにマリブクラブに顔を出し、バイスシティの裏社会の事に詳しいが、誤魔化しが多いためにトミーに毎度痛い目に合わされている。また、SWAT隊員と関係があるらしく、一緒にバーにいるのを目撃されており、不法滞在の嫌疑がかけられている。
エイブリー・キャリントン Avery Carringtonバート・レイノルズ
  • ミッション"Riot"から登場
常にカウボーイハットを被っているバイスシティの不動産王。51歳。キリスト教信者が大多数を占めるテキサス出身であるせいか、頑固者で神託を告げるかのような仰々しい物言いをする。また、欲しい物を手に入れるためには手段を選ばない冷酷さを持つ。ワシントンビーチに高層ビルを建設しており、そこでトミーに仕事の依頼をする。その後、トミーの優秀さを評価し、部下として従うようになる。『LCS』にも登場し、ドナルド・ラブに哲学を教えているが、後に彼の命を受けたトニーに殺害される。
ウンベルト・ロビーナ Umberto Robinaダニー・トレホ
  • ミッション"Stunt Boat Challenge"から登場
キューバ人ギャングのボス。不遜且つ言葉遣いが下品で、縄張りのためなら全面戦争も欠かさない心を持ち、周囲にはやたらと「男」という表現を強調したがるが、実際には行動が全く伴っていない臆病者で、自身はこれまで一度も手を汚したことがなく、自ら前線には赴かないために前線指揮は専ら部下のリコが執っている。また、父のアルベルトと共にリトルハバナでカフェを営業しており、ハイチギャングと縄張り関係で抗争している。とは言えまるきり無能と言うわけではなく、全ての依頼を片付けてくれたトミーの事を家族と認めるようになり、電話でも「家族のように愛している」と伝えた。
フィル・キャシディ Phil Cassidyゲイリー・ビジー
  • ミッション"The Job"から登場
南部出身の武器店主で、カムやヒラリーの知人。銃器の扱いには手馴れており、80フィート先のハエも撃てると自称している。また、「ブームシャイン/Boomshine」という密造酒も作っている。今回はカムの紹介で銀行強盗のためにトミーに呼ばれ、そこで友人のカムやヒラリーを紹介し、最終的にはトミーや自身を含めた彼らと共に銀行強盗を成功させた。その後、泥酔状態で爆薬を扱っていた際に暴発により片腕(ゲーム中のムービーシーンで吹き飛んだのは右腕であるが、ミッション終了時および『III』『LCS』では左腕が無くなっている)を吹っ飛ばして窮地に陥るもトミーによって元軍医の家へ運ばれ、そこで一命を取り留める。
メルセデス・コルテス Mercedes Cortezフェアルザ・バルク
  • ミッション"The Party"から登場
コルテス大佐の娘。遊び好きで、バイスポイントの一軒家に一人で暮らしている。また、ポールポジションクラブでストリップをしたり、ラブフィストとのドラッグSEXパーティーに参加したり、はたまたトミーに誘われてキャンディと共にスティーブのポルノ映画に出演するなど、かなり乱れた生活を送っているが、そのテクニックはポールをして「アンタのアレも綺麗にしておけよ」と言わしめている。弁護士を目指して勉強中であることがコルテス大佐からの電話で語られる。
ラブフィスト Love Fist
  • ミッション"Love Juice"から登場
バイスシティで大人気のロックバンド。メンバーはボーカル担当のジェズ・トレント Jezz Torrentケヴィン・マクキッドギター担当のパーシー Percy(Russell Foreman)ベース担当のウィリー Willy(Mark Hanlon)ドラムス担当のディック Dick(Peter McKay)の4人で、メンバー全員が重度の薬物中毒者で結成されている。また、以降のシリーズでも登場しており、『SA』ではローゼンバーグが運営するカジノの青写真を誤魔化すためのカモフラージュとして彼らのポスターが使用され、『LCS』にはマリアの部屋にラブフィストのポスターが飾られており、フランシス国際空港にはラブフィストの看板があるが、ウィリーのみ『V』に登場しており、依頼を受けたトレバーによって襲撃されている。精神異常者に命を狙われたため、トミーの尽力でミッチ・ベイカー率いるバイカーギャングに護衛を依頼する。
スティーブ・スコット Steve Scottデニス・ホッパー
  • ミッション"Recruitment Drive"から登場
映画製作会社「インターグローバルフィルムズ」のポルノ映画監督。知的映画監督と自称し、自分の映画を製作するためならマフィアと交流することも厭わない程である。また、大量のマッシュポテトサメをこよなく愛しており、自分の作品にサメを登場させたがるため、その事でトミーによく怒られている。トミーの出資及びキャンディ・サックスの出演によって新作ポルノ映画を製作する。

その他の登場人物 編集

アウンティ・プレ Auntie Poulet(Youree Dell Harris)
  • ミッション"Juju Scramble"から登場
ハイチギャングのボスを務める老婆。自身の甥もファミリーに所属している。前のボスをエイブリーの依頼を受けたトミーに殺されたことで急遽首領となる。その後、ブードゥー教の魔術を使ってトミーを操り、仕事をさせたが、彼が全ての仕事を片付けた後は魔術を解いた。
ビッグ・ミッチ・ベイカー Big Mitch Bakerリー・メジャース
  • ミッション"Alloy Wheels of Steel"から登場
ベトナム戦争から帰還した退役軍人。敵部隊を村ごと壊滅させた功績によりパープルハート章(名誉負傷章)を授与された経歴を持つ。また、帰還兵の扱いの悪さに不満を抱いており、現在はバイカーギャングを率いて抗争しているが、よそ者を歓迎しておらず、信用できる者しか仕事に使わない。トミーにバイクレースで敗れた後は様々な仕事を片付けてくれたため、ラブフィストの警護を引き受ける。
カム・ジョーンズ Cam Jones(Greg Sims)
  • ミッション"No Escape?"から登場
  • ミッション"The Job"でプレイヤーの選択によっては死亡
フィルの友人で、金庫破りの名人。破れなかった金庫を抱えて逃走するところを警察に逮捕され、ワシントンビーチの警察署の留置所に拘留されて刑務所へ移送待ちだったが、トミーに助けられて脱走し、その礼として銀行強盗に協力する。強盗後は脱出時に死亡してしまうこともあるが、シナリオに影響は無く、ミッション途中と終了時の会話が多少変化するのみである。
ヒラリー・キング Hilary King(Charles Tucker)
  • ミッション"The Driver"から登場
  • ミッション"The Job"で死亡
フィルの友人で、超高速のドライバー。ノイローゼで、過食症の為に太っている。母親から自分より強い者にしか従ってはならないと教育されており、自分に勝ったら協力するという約束でトミーとのレース勝負をするが、敗れたためにトミーの銀行強盗計画で逃走用ドライバーを引き受ける。その後、銀行強盗は成功したが、逃走時に車に乗り込むトミーらを援護したところをSWATに射殺される。
ゴンザレス Gonzalez(Jorge Pupo)
  • ミッション"Treacherous Swine"から登場
  • 同ミッションで死亡
外交官で、コルテス大佐の部下であり、サン・ドミニカ大使館文化部門職員でもある。稼ぎをチョロまかすことが多い。また、『VCS』にも登場し、その時とは髪型が違っている。トミー達の取引を襲われた原因を作っており、それを知った大佐の命令によりチェーンソーでトミーに始末されてしまう。
アレックス・シュラブ Alex Shrub(Christopher Lucas)
票集めのためなら手段を選ばない下院議員の極右国粋主義者。酒癖や女癖が悪く、ポルノ女優キャンディ・サックスと関係を持っている。また、『CW』では「個人のプライバシーは民衆の最大の敵であり、プライバシーを求めるのは邪魔されずに爆弾を作りたいと思っているテロリストである」という内容のスパムを配信している。
キャンディ・サックス Candy Suxxxジェナ・ジェイムソン
  • ミッション"Recruitment Drive"から登場
有名なポルノ女優。演技の幅は極めて広く、通常の男優はもちろん動物のオスとの共演もこなすが、一方では社会的地位の高い男と関係を持って弱みを握っているなど素行が悪い。トミーの作製したポルノ映画に出演する。
モード・ハンソン Maude Hanson(Jane Gennaro)
「チェリーポッパー・アイスクリーム」のオーナーである老婆で、当局がマークする危険人物。見た目の通りの偏屈で、大の子供嫌いである。トミーが事業を買い受けてからはトミーに「アイスクリーム」と偽って麻薬を売るように指示する。
デロア Deloresデボラ・ハリー
タクシー会社「カウフマンズキャブ」でオペレーターをしている女性。同じタクシー会社のVCキャブをライバル視している。
BJスミス BJ Smithローレンス・テイラー
アメフトチーム「バイスシティ・マンバス」の元スター選手。輝かしい戦績を誇るが、相手チームの選手を痛めつけるなど問題を起こしては多額の借金を抱えているため、金のためなら何でもする。初登場時はコルテス大佐の船上パーティーに参加した。その後、経営していた自動車販売店「サンシャイン・オート」を現役復帰のためにトミーに売り渡す。
ミスターブラック Mr.Black
ティールに指令を送っている人物。ゲーム内では姿は見せず、依頼の内容は電話での会話で済ましている。物語序盤でティールはトミーによって殺されてしまうが、その事実を知らずにトミーに指令を送る。
レオ・ティール Leo Teal
  • ミッション"Back Alley Brawl"から登場
  • 同ミッションで死亡
かつてミスターブラックの指令で「仕事」をしていた男。普段はレストランのコックとして勤務している。路地裏で取引先との電話中にトミーに殺されてしまう。
アーネスト・ケリー Earnest Kellyジョージ・ディセンゾ
リトルハバナの印刷所「プリントワークス」で働く老人。廃業寸前であったところをトミーに購入され、後に比較的真っ当な内容(新聞や雑誌の印刷など)の仕事を提案するトミーに対して偽札の印刷という思い切った仕事を提案する。その後、一つ目の最終ミッションでフォレッリファミリーに襲撃されるも一命は取り留めた。
ドウェイン Dwaine(Navid Khonsari)
購入時に少しだけ登場するバイスポートのボートヤードで働く整備士。ジェスロ共々トミーがボートヤードを買い取った事で結果的に職を追われ、サンアンドレアス州のサンフィエロで新たな仕事を始める事になる。
ジェスロ Jethro(John Zurhellen)
ドウェインと同じく購入時に登場するバイスポートのボートヤードで働く整備士。ドウェイン共々トミーがボートヤードを買い取った事で結果的に職を追われ、サンアンドレアス州のサンフィエロで新たな仕事を始める事になる。
ドナルド・ラブ Donald Love(Cam Neely)
  • ミッション"Two Bit Hit"で登場
エイブリーの付き人を務めている見習い。コルテス大佐の船上パーティーにも同席していたが、台詞はない(トミーに挨拶をしようとしたが、エイブリーに止められている)。また、『III』及び『LCS』では自身の興した会社「ラブ・メディア」の社長として登場している。
リコ Rico(Hunter Platin)
  • ミッション"Stunt Boat Challenge"から登場
  • ミッション"Trojan Voodoo"でプレイヤーの選択によっては死亡
キューバ人ギャングの一員。当初はトミーを馬鹿にしていたが、彼の操船技術を見たことでその実力を認めるようになる。その後、前線に出ようとしないウンベルトの代わりにギャングの指揮を執り、トミーと共闘する。
ペペ Pepe
  • ミッション"Trojan Voodoo"から登場
  • 同ミッションでプレイヤーの選択によっては死亡
キューバ人ギャングの一員。トミーやリコと共にハイチ人ギャングの麻薬工場に乗り込み、爆破工作を支援する。
ハリー、リー Harry & Lee
  • オープニングから登場
  • オープニングで死亡
フォレッリファミリーの一員。トミーと共にバイスシティに赴き、ヴァンスファミリーとの麻薬取引を行うが、ディアスの手下の銃撃を受けて死亡した。
マイク Mike(Robert Cihra)
  • ミッション"Cop Land"で登場
ベルセッティファミリーの一員。ノースポイントモールのタールブラシカフェに爆弾を仕掛けたが、タイマーの故障で爆破に失敗し、モールに警察を大量に集めてしまう。その後、ランスに怒鳴られていたが、警官に変装して証拠を隠滅する作戦を考えたトミーの仲介によって許される。
カール・ピアソン Carl Pearson
  • ミッション"Road Kill"から登場
  • 同ミッションで死亡
ウェル・スタックド・ピザの宅配人。ピザを宅配中にミスターブラックの依頼を受けたトミーに殺される。
欧州のギャング European gang
  • ミッション"Autocide"から登場
  • 同ミッションで死亡
マイク・グリフィン Mike Griffin ディック・タナー Dick Tanner フランコ・カーター Franco Carter マーカス・ハモンド Marcus Hammond ニック・コン Nick Kong チャーリー・ディルソン Charlie Dilson の六名。バイスシティにて銀行強盗を計画していたが、実行前にミスターブラックの依頼を受けたトミーによって抹殺される。
精神異常者 The Psycho(Hunter Platin)
  • ミッション"Psycho Killer"で登場
本名不明であるラブフィストのメンバーの暗殺を目論む女装をした男。同バンドのサイン会場にいた警備員を射殺し、車で逃走するが、後を追っていたトミーに始末される。その後、生きていた事が判明し、ラブフィストのリムジンに走行速度が一定以下になると爆発する爆弾を仕掛けて再び暗殺を試みるが、慌てたメンバーにコードを適当に切断されて爆弾が解除された事により失敗する。
ヴィクター・ヴァンス Victor Vance(Armando Riesco)
  • オープニングから登場
  • オープニングで死亡
後の『GTA:VCS』の主人公で、ランス・ヴァンスの兄であり、メンバーが二人しかいない犯罪組織「ヴァンスファミリー」のボスでもある。『GTA:VCS』と比べて見た目や話し方がほぼ別人になっており、最後まで拒絶反応を示していた麻薬取引を嬉々と行うという違いもある。また、『GTA:VC』が発売された2002年時点では『GTA:VCS』が企画段階のため、主人公のキャラクターが明確に決まっていなかったという説がある。フォレッリファミリーとの麻薬取引をディアスに襲撃され、命を落としてしまう。

ラジオ局・サウンドトラック 編集

日本版の変更点 編集

  • ヘッドショット時の頭部欠損表現のカット。
  • ベルセッティ邸の書斎にキャンディ・サックスのヌードポスターがあるが、日本版では動物のポスターに変更されている。

なお、これらの規制はスマホ版では取り払われた。

スマホ版の変更点 編集

  • 逮捕されたり体力が0になったりしても武器を没収されない(罰金及び治療費は取られる。また、防弾ベストは没収される)。
  • プレイヤーはしゃがめない。
  • 物件の値段が半額になっている。

関連項目 編集

成人向けゲーム

残酷ゲーム

脚注・出典 編集

  1. ^ カプコン PS2 ニューズ (2003年-2004年)
  2. ^ カプコン PS2 ニューズ (2004年-2005年)
  3. ^ カプコン PS2 ニューズ (2006年-2007年)
  4. ^ カプコン PC ニューズ (2004年)
  5. ^ カプコン XBOX ニューズ (2002年-2004年)(グランド・セフト・オート・ダブルパック)
  6. ^ This violent videogame has made more money than any movie ever”. MarketWatch (2018年4月9日). 2022年2月9日閲覧。
  7. ^ 『ファミ通 No.790』エンターブレイン、2004年2月6日、29,30,31,頁。 
  8. ^ 一枚の絵で見る「グランド・セフト・オート(GTA)」シリーズの歴史Gigazine、2011年7月13日、2013年8月28日観覧

外部リンク 編集