こちら第三社会部』(こちらだいさんしゃかいぶ)は、2001年10月8日から12月17日まで毎週月曜20:00 - 20:54(JST[1]に、TBS系「ナショナル劇場」枠で放送された日本テレビドラマ。主演は渡辺謙[2]

こちら第三社会部
ジャンル テレビドラマ
原作 大谷昭宏
大島やすいち
(『こちら社会部』より)
脚本 今井詔二
吉田弥生
大久保昌一良
いずみ玲
演出 中村金太
清弘誠
黒沢淳
出演者 渡辺謙
エンディング 大黒摩季雪が降るまえに
製作
プロデューサー 森下和清
制作 TBS
テレパック
放送
音声形式ステレオ放送
放送国・地域日本の旗 日本
放送期間2001年10月8日 - 12月17日
放送時間月曜 20:00 - 20:54
放送枠ナショナル劇場
放送分54分
回数11
BS-TBS
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通称『こち三』。ナショナル劇場としては1969年の「S・Hは恋のイニシァル」以来32年ぶりの現代を舞台とした社会派ドラマである。

2013年6月24日から7月8日まで、BS-TBSの「奥さま劇場」枠にて再放送。

概要 編集

原作:大谷昭宏、作画:大島やすいちの『こちら社会部』(講談社 ミスターマガジンKC)が原作であるが、後作の『こちら本池上署』と同じく、ドラマオリジナルのエピソード・キャラクターをふんだんに採り入れており、原作からの引用は大雑把なあらすじのみに留まっている。また、原作では読売新聞大阪本社読売新聞東京本社がモデルとされているが、ドラマでは朝日新聞東京本社が制作協力しており、社主の存在や経営面の描写など実際の同社に則ったものとなっている。

あらすじ 編集

全国紙大手の日本中央新聞東京本社。ここの社会部は、「第一」と「第三」に部署が分かれており、スクープ性が要求される第一社会部とは相反して、第三社会部は暮らしに関わる時事ネタなどを取り扱う、ぐうたらな記者が集う落ちこぼれ・お荷物的な部署とされた。しかし、本社の命で第三社会部デスクに着任した清水が記者の面々に檄を飛ばし、全員の士気が上がってくると、第一社会部や他紙では取り上げていない不可解な事件やトラブルなどと接点を持つようになり、時間をかけた緻密な取材を通じて、読者や社会に対して問題提起する形態の記事を掲載し、次第に反響が広がっていく。

キャスト 編集

日本中央新聞 編集

第三社会部 編集

清水治郎〈41〉
演 - 渡辺謙
デスク。愛称はジロ長。落ちこぼれ部員たちを率いる。5年前に妻を亡くし、家庭では娘二人に振り回されている。
工藤瞬兵〈28〉
演 - 萩原聖人
協調性ゼロで、自分の感性しか信じない頑固者。
山口林檎〈22〉
演 - 酒井美紀
新人記者。治郎の馴染みの居酒屋「三太郎」の一人娘。
秋田大〈32〉
演 - 石塚英彦
コネ入社のお坊ちゃま。小心者で几帳面な性格のため記者心得の七つ道具を持ち歩く。
大田原雄作〈23〉
演 - 坂口憲二
新人記者。スクープを書きたいが、空回りすることが多い。瞬兵とは馬が合う。
韮崎美佐枝〈40〉
演 - 戸田恵子
あらゆる情報を素早く集めるエキスパート。抜群の記憶力の持ち主。

第一社会部 編集

岩崎庸介〈42〉
演 - 京本政樹
第一社会部の有能なデスク。治郎と同期で、お互いを理解しあっている。しかし、事件は常にシビアな視点で見据えている。
都築裕子〈32〉
演 - 麻生祐未
敏腕記者。かつて治郎の元で徹底的に腕を磨いた。貪欲に特ダネを追っている。
仁平武志
演 - 細川茂樹
岩崎デスク直属の部下。エリート意識が強く第三社会部に見下した態度をとっている。
小泉聖子
演 - 今村雅美(第6話 - )
新潟支局から第一社会部へ転属してきた記者。

他の関係者 編集

水村平八郎〈61〉
演 - 津川雅彦
社会部部長。第三社会部を立て直そうと“鬼の治郎長”を地方から呼び戻した。“仏の治郎長”への変貌ぶりに驚く。
毛利晋一郎〈88〉
演 - 森繁久彌
社主。飼い犬はラブラドール・レトリーバー(毛色はチョコレート)7話に登場。この犬は渡辺謙の愛犬で名前はハリー。テレビドラマ初主演。ハリーは番組HPのマスコットとしても活躍した。

ジロ長の家族 編集

清水香苗
演 - 飯田圭織
ジロ長の娘。長女。
清水有紀
演 - 加護亜依
ジロ長の娘。次女。
中山文乃
演 - あいはら友子
ジロ長の亡くなった妻の姉。中山クリニック院長。

林檎の家族 編集

山口三太郎
演 - 西田健
居酒屋「三太郎」の店主で林檎の父。血縁関係は無い。
山口和歌子
演 - 伊藤榮子
林檎の母。血縁関係は無い。

ゲスト 編集

第1話「カムバック」
第2話「報道協定」
第3話「花嫁と痴漢」
第4話「老母と口紅」
第5話「疑惑の愛娘」
第6話「幽霊電話」
第7話「幻の同窓会」
第8話「絆の紙芝居」
第9話「結婚サギ師」
第10話「謎の神隠し」
最終話「伝説の笑顔」

スタッフ 編集

放送日程 編集

各話 放送日 サブタイトル 脚本 演出 視聴率
第1話 2001年10月8日 カムバック 今井詔二 中村金太 13.0%
第2話 2001年10月15日 報道協定 10.8%
第3話 2001年10月22日 花嫁と痴漢 清弘誠 11.6%
第4話 2001年10月29日 老母と口紅 吉田弥生 11.2%
第5話 2001年11月5日 疑惑の愛娘 大久保昌一良 中村金太 11.7%
第6話 2001年11月12日 幽霊電話 吉田弥生 11.7%
第7話 2001年11月19日 幻の同窓会 今井詔二 黒沢淳 10.0%
第8話 2001年11月26日 絆の紙芝居 大久保昌一良 09.6%
第9話 2001年12月3日 結婚サギ師 いずみ玲 10.7%
第10話 2001年12月10日 謎の神隠し 吉田弥生 中村金太 11.7%
最終話 2001年12月17日 伝説の笑顔 10.4%
平均視聴率 11.3%(視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯)

脚注 編集

  1. ^ 秋田放送福井放送四国放送にもネット。
  2. ^ 水戸黄門を超える番組に!! TBS、『こちら第三社会部』制作発表”. ASCII.jp (2001年8月24日). 2016年4月18日閲覧。
  3. ^ プロフィール - キャストパワー(アーカイブ)
  4. ^ 出演履歴 - 工藤 潤矢 公式ホームページ(アーカイブ)
  5. ^ 雪が降るまえに”. ORICON STYLE. 2016年4月18日閲覧。

関連項目 編集

外部リンク 編集

TBS ナショナル劇場
前番組 番組名 次番組
水戸黄門第29部
(2001年4月2日 - 9月17日)
こちら第三社会部
(2001年10月8日 - 12月17日)
水戸黄門第30部
(2002年1月7日 - 7月1日)