オリビエ・ロクス

ベルギーのテニス選手 (1981-)

オリビエ・ロクスOlivier Rochus, 1981年1月18日 - )は、ベルギーナミュール出身の男子プロテニス選手。同僚のグザビエ・マリスとペアを組み、2004年全仏オープン男子ダブルス部門で優勝した。自己最高ランキングはシングルス24位、ダブルス29位。ATPツアーでシングルス2勝、ダブルスで2勝を挙げた。身長168cm、体重65kgで、男子プロテニス選手としては小柄な体格である。3歳年上の兄、クリストフ・ロクス英語版もプロテニス選手で、ダブルスで組んで2度準優勝がある。

オリビエ・ロクス
Olivier Rochus
オリビエ・ロクス
基本情報
フルネーム Olivier Laurent Pierre
Rochus
愛称 オリ (Olli)
国籍 ベルギーの旗 ベルギー
出身地 同・ナミュール
生年月日 (1981-01-18) 1981年1月18日(43歳)
身長 168cm
体重 65kg
利き手
バックハンド 片手打ち
ツアー経歴
デビュー年 1999年
引退年 2014年
ツアー通算 4勝
シングルス 2勝
ダブルス 2勝
生涯通算成績 338勝398敗
シングルス 238勝276敗
ダブルス 100勝122敗
生涯獲得賞金 $4,905,754
4大大会最高成績・シングルス
全豪 4回戦(2005)
全仏 3回戦(2001・06)
全英 4回戦(2003)
全米 4回戦(2004)
4大大会最高成績・ダブルス
全豪 2回戦(2004-07・12)
全仏 優勝(2004)
全英 3回戦(2005・12)
全米 3回戦(2006・09)
優勝回数 1(仏1)
キャリア自己最高ランキング
シングルス 24位(2005年10月17日)
ダブルス 29位(2004年7月5日)

来歴 編集

オリビエ・ロクスは6歳の時から、兄のクリストフと一緒にテニスを始めた。ジュニア時代、1998年ウィンブルドン選手権ジュニア男子ダブルス部門で、同じ年のロジャー・フェデラーとペアを組んで優勝したことがある。1999年にプロ入り。2000年から男子テニス国別対抗戦デビスカップベルギー代表選手となる。同年の2000年ウィンブルドン選手権男子シングルス2回戦で、当時19歳のロクスは先の全仏オープン準優勝者マグヌス・ノーマンを6-4, 2-6, 6-4, 6-7, 6-1で破り、ダークホースとして一躍有名になった。この年にシチリア国際ATPツアーのシングルスに初優勝を飾り、10月のジャパン・オープン・テニス選手権で初来日したが、2回戦でニコラス・ラペンティに6-7, 6-7で敗退した。この年の活躍を評価され、ロクスは男子プロテニス協会最優秀新人賞を受賞した。

それから2年後、2002年ウィンブルドン選手権でもロクスは大会を盛り上げ、1回戦で兄クリストフとの“兄弟対決”に勝った後、2回戦で第2シードのマラト・サフィンを6-2, 6-4, 3-6, 7-6で破ったが、続く3回戦でアルノー・クレマンに敗れた。

2004年全仏オープン男子ダブルスで、オリビエ・ロクスはグザビエ・マリスとペアを組み、4大大会男子ダブルスで初優勝を飾った。その勝ち上がりの過程で、2人は3回戦でトッド・ウッドブリッジ/ヨナス・ビョルクマン組、準決勝でマヘシュ・ブパシ/マックス・ミルヌイ組などの強豪ペアを連破し、決勝では地元フランスファブリス・サントロ/ミカエル・ロドラ組を7-5, 7-5で破った。同年のアテネ五輪にも、ロクスはベルギー代表選手として初出場したが、男子シングルスでは2回戦でカルロス・モヤに敗れ、マリスとのダブルスでは1回戦でロドラ/サントロ組に敗れている。ロクスは長い間「大物食い」の印象がありながら、世界ランキング上位になかなか定着できなかったが、2006年5月初頭にBMWオープン決勝で同じベルギークリストフ・フリーヘンを破り、6年ぶりのツアー2勝目を挙げた。

ロクスは2014年10月地元のモンスで開催されたチャレンジャー大会を最後に33歳で現役を引退した[1]

ATPツアー決勝進出結果 編集

シングルス: 10回 (2勝8敗) 編集

大会グレード
グランドスラム (0-0)
ATPワールドツアー・ファイナル (0-0)
ATPワールドツアー・マスターズ1000 (0-0)
ATPワールドツアー・500シリーズ (0-0)
ATPワールドツアー・250シリーズ (2-8)
サーフェス別タイトル
ハード (0-6)
クレー (2-0)
芝 (0-2)
カーペット (0-0)
結果 No. 決勝日 大会 サーフェス 対戦相手 スコア
優勝 1. 2000年9月25日   パレルモ クレー   ディエゴ・ナルジーソ 7–6, 6–1
準優勝 1. 2002年2月11日   コペンハーゲン ハード (室内)   ラルス・ブルクスミュラー 3–6, 3–6
準優勝 2. 2003年3月3日   コペンハーゲン ハード (室内)   カロル・クチェラ 6–7, 4–6
準優勝 3. 2005年1月15日   オークランド ハード   フェルナンド・ゴンサレス 4–6, 2–6
優勝 2. 2006年5月1日   ミュンヘン クレー   クリストフ・フリーヘン 6–4, 6–2
準優勝 4. 2007年9月30日   ムンバイ ハード   リシャール・ガスケ 3–6, 4–6
準優勝 5. 2009年10月25日   ストックホルム ハード (室内)   マルコス・バグダティス 1–6, 5–7
準優勝 6. 2010年7月11日   ニューポート   マーディ・フィッシュ 7–5, 3–6, 4–6
準優勝 7. 2011年7月10日   ニューポート   ジョン・イスナー 3–6, 6–7(6)
準優勝 8. 2012年1月14日   オークランド ハード   ダビド・フェレール 3–6, 4–6

ダブルス: 7回 (2勝5敗) 編集

結果 No. 決勝日 大会 サーフェス パートナー 対戦相手 スコア
優勝 1. 2004年5月24日   全仏オープン クレー   グザビエ・マリス   ミカエル・ロドラ
  ファブリス・サントロ
7–5, 7–5
優勝 2. 2005年1月3日   アデレード ハード   グザビエ・マリス   シーモン・アスペリン
  トッド・ペリー
7–6, 6–4
準優勝 1. 2005年7月30日   キッツビュール クレー   クリストフ・ロクス   アンドレイ・パベル
  レオシュ・フリエドル
2–6, 7–6, 0–6
準優勝 2. 2006年1月7日   ドーハ ハード   クリストフ・ロクス   ヨナス・ビョルクマン
  マックス・ミルヌイ
6–2, 3–6, [8–10]
準優勝 3. 2006年10月15日   ストックホルム ハード
(室内)
  クリストフゲフリーヘン   ポール・ハンリー
  ケビン・ウリエット
6–7, 4–6
準優勝 4. 2008年7月20日   キッツビュール クレー   ルーカス・アーノルド・カー   ビクトル・ハネスク
  ジェームズ・セレターニ
3–6, 5–7
準優勝 5. 2010年2月7日   ザグレブ ハード
(室内)
  アルノー・クレマン   ユルゲン・メルツァー
  フィリップ・ペッシュナー
6–3, 3–6, [8–10]

4大大会シングルス成績 編集

略語の説明
 W   F  SF QF #R RR Q# LQ  A  Z# PO  G   S   B  NMS  P  NH

W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加, Z#=デビスカップ/BJKカップ地域ゾーン, PO=デビスカップ/BJKカッププレーオフ, G=オリンピック金メダル, S=オリンピック銀メダル, B=オリンピック銅メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, P=開催延期, NH=開催なし.

大会 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 通算成績
全豪オープン A 1R 1R 2R 1R 4R 2R 2R 1R A 1R A 2R 1R 7–11
全仏オープン LQ 3R 2R 1R 1R 2R 3R 1R 1R LQ 2R 1R 1R A 7–11
ウィンブルドン 3R 2R 3R 4R 1R 2R 3R 1R 2R LQ 1R 2R 1R 1R 13–13
全米オープン 1R 1R 1R 1R 4R 3R 3R 1R 1R 2R 1R 1R 1R LQ 8–13

脚注 編集

  1. ^ Rochus Reflects: "I Couldn’t Ask For A Better Career With My Size"”. atpworldtour.com. ATP Tour, Inc. (2014年10月8日). 2014年10月10日閲覧。

外部リンク 編集

受賞
先代
  フアン・カルロス・フェレーロ
ATP年間最優秀新人賞
2000
次代
  アンディ・ロディック