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ユーグレナ (企業)

企業

株式会社ユーグレナ: euglena Co.,Ltd.)は、東京都港区に本社を置くバイオベンチャーである。藻類の一種であるミドリムシ(学名:ユーグレナ)を中心とした微細藻類に関する研究開発及び生産管理、品質管理、販売等を展開している。

株式会社ユーグレナ
euglena Co.,Ltd.
種類 株式会社
市場情報
東証1部 2931
2012年12月20日上場
本社所在地 日本の旗 日本
108-0014
東京都港区5-29-11
G-BASE 田町2・3階
設立 2005年8月9日(13年前) (2005-08-09
業種 食料品
法人番号 8010001112570
事業内容 微細藻類の研究開発、販売等
代表者 出雲充代表取締役社長
資本金 54億2424万円
発行済株式総数 82,627,216株
売上高 増加 151億7458万円(2018年)
営業利益 減少 -13億7900万円(2018年)
経常利益 減少 -10億9600万円(2018年)
純利益 減少 -12億5200万円(2018年)
純資産 増加 159億400万円(2018年)
総資産 増加 218億3700万円(2018年)
従業員数 424人(2018年9月末時点)
決算期 9月末日
主要株主 出雲充 14.25%
日本トラスティ・サービス信託銀行 1.81%
JXTGホールディングス 1.74%
インスパイア 1.6%
主要子会社 八重山殖産株式会社
株式会社植物ハイテック研究所
株式会社ジーンクエスト
ヘルスン株式会社
ユーグレナインベストメント
グラミンユーグレナ
外部リンク http://www.euglena.jp
特記事項:財務データは2018年9月期[1]
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目次

事業概要編集

ミドリムシが59種類の栄養素を持つことを生かし、食品販売や化粧品販売を展開しながら、ミドリムシ由来のバイオジェット燃料、バイオディーゼル燃料の研究開発等を行っている。このうち、ミドリムシを原料とするバイオ燃料の研究は、横浜市千代田化工建設伊藤忠エネクスいすゞ自動車全日本空輸と共同で行っており、2020年に航空機の有償フライトとバスの公道走行を行うことを目標としている[2][3]

沿革編集

 
ユーグレナモール 中央通り(2012年)

2005年出雲充が仲間2名と会社を設立。ベンチャー支援をしていたライブドア社長(当時)の堀江貴文もユーグレナの株式を買い、株主となる(その後、株式会社インスパイアが堀江氏の持分を引き受け、全面的に支援を行う。)。株式会社インスパイアの支援無くして、現在のユーグレナは存在しなかったとも関係者は語る。2005年12月16日、世界で初めてミドリムシの屋外大量培養に成功する。

当初は約500社に営業しても「他社で採用実績がない商品は扱えない」と断られて、一時は資金繰りに窮しかけた。2007年末、雑誌でユーグレナを知った伊藤忠商事の担当者からコンタクトがあり、2008年5月に提携。その後は栄養食品やバイオ燃料生産用に受注が増えた[4]

2010年3月に沖縄県石垣市石垣島)大川にある日本最南端のアーケード商店街あやぱにモール命名権を取得し、ユーグレナモールと名づけた[5][6][7]

2012年12月20日、東京証券取引所マザーズ上場[8]2014年12月3日には東京証券取引所第一部に市場変更した[9]

2014年7月1日いすゞ自動車とミドリムシ由来の次世代バイオディーゼル燃料実用化に向けた共同研究プロジェクト「DeuSELプロジェクト」をスタートした[10]

2015年1月、第1回日本ベンチャー大賞を受賞した[11]

バイオジェット燃料の事業化編集

横浜市鶴見区に建設予定のバイオジェット燃料を製造するための実証設備を2017年6月から着工するとした。総投資額は58億円。2019年から商用フライト用のバイオジェット燃料が生産される計画[12]。当社では2020年までの実用化を予定しているが、仮に当該実証プラントが完成した場合、1週間に当該プラントで生成できる量は東京~大阪間の1往復分の燃料に相当。400倍規模の商用プラントを2020年以降に建設予定[13]

評価編集

ミドリムシの大量培養技術はユーグレナの独自技術であるが神戸製鋼の子会社がミドリムシの大量培養に成功し、競合はすでにあるという考えもある。エース研究研究所のアナリストは「競合技術は出ているが、ユーグレナが中心になり、後は追随するような技術ではないか。先行優位にある」とユーグレナを評価している[14]。2012年東証マザーズに上場したユーグレナは投資家の間でも人気が高い。DAILY ANDSのライターはユーグレナ株をアベノミクス成長戦略のシンボル的な株になったとしている。IPO時の公募価格である1700円は、初値で2.3倍の3900円になり、上場当時からユーグレナ株の人気さがうかがえる[15]。 その一方で空売り投資家であると指摘されているウェル・インベストメンツ・リサーチ[16]は、2017年1月19日の株式取引開始直前に、ユーグレナ株の「売り」を推奨するレポートを公表した。ウェル・インベストメンツ・リサーチは、以下の点を指摘している。

バイオジェット燃料事業について、当社では2020年までの事業化を予定しているが、このバイオジェット燃料事業に必要な実証プラント建設計画は年単位で遅延が発生しているうえに、仮に当該実証プラントが完成しても、1週間に当該プラントで生成できる量は東京~大阪間の1往復分の燃料しか⽣産できないことから、中期経営計画で達成するものとしている5年後のバイオジェット燃料事業の黒字化は困難であると見る者もいる[17]。また、この燃料精製に関して、当社は特許を出願していないのに対し、米国企業の中には特許を有するのみならず、既に商用化にこぎつけている事業者もあるため、当社の本事業における経営環境は厳しいものである[17]

ユーグレナ株は一時10%近く下落したが、ユーグレナ側はこのレポートについて「新たな事実が含まれているわけでなく、当社の開示情報および既知の情報をもとに否定的な意見をまとめたものととらえている。われわれは引き続き、ヘルスケア事業の推進による事業の収益向上と、バイオジェット燃料の実現に向けた取り組みを進めていく[18]」とする考えを示している。

なお、会社四季報ONLINEによると、株式市場は、ユーグレナの高いPER(160倍)はミドリムシのバイオエネルギーに対する期待の表れであるとしている[19]。また、ユーグレナの時価総額の評価は、株式市場の期待が高すぎて買われすぎているという可能性があるが、株式市場はこれらの企業の中長期的な成長をちゃんと織り込んでいるという見方もある[20]

教科書掲載編集

高校の政治経済の教科書に(株)ユーグレナベンチャービジネスの事例として紹介されている[21]

脚注編集

  1. ^ 2018年9月期本決算補足説明資料 (PDF)”. 株式会社ユーグレナ (2018年11月7日). 2018-22-9閲覧。
  2. ^ ユーグレナ、2020年を目標に国産バイオジェット・バイオディーゼル燃料の実用化計画始動 「有償フライト」「公道走行」が目標。ミドリムシ原料のバイオジェット燃料は世界初 トラベル Watch、2015年12月2日
  3. ^ 「ジェット機飛ばすぞ」ミドリムシ燃料の壮大な可能性 毎日新聞「経済プレミア」、2015年12月17日
  4. ^ 【成長の起点】ユーグレナ・出雲充社長/伊藤忠と提携 逆転呼ぶ『日経産業新聞』2014年4月9日(スタートアップ面)
  5. ^ 「あやぱにモール」名称を譲渡、3月14日から「ユーグレナモール」に 八重山毎日新聞、2010年2月13日
  6. ^ 「あやぱに」→「ユーグレナ」 石垣市のモール 名称変更 琉球新報、2010年2月13日
  7. ^ 日本最南端の商店街「あやぱにモール」のネーミングライツ(施設命名権)取得について 株式会社ユーグレナ
  8. ^ 上場承認についてのご挨拶 株式会社ユーグレナ、2012年11月16日
  9. ^ ユーグレナ、マザーズから東証1部に変更 日本経済新聞、2014年11月26日
  10. ^ ミドリムシを燃料にして動くバス Excite Bit
  11. ^ 経済産業省「第1回日本ベンチャー大賞」にて 「内閣総理大臣賞(日本ベンチャー大賞)」を受賞しました 株式会社ユーグレナ、2015年1月23日
  12. ^ ユーグレナ、バイオジェット燃料の実証設備を6月着工 日本経済新聞、2017年2月10日
  13. ^ ミドリムシ燃料を20年実用化 ユーグレナ、航空機向け 年125キロリットル、全日空・いすゞと連携 日本経済新聞、2015年12月1日
  14. ^ 青空に育つミドリムシ、石垣島で青年研究員が奮闘-燃料の夢 ブルームバーグ
  15. ^ 投資家だって夢を見たい!ミドリムシの会社人気のワケDAILY ANDS、2016年5月2日
  16. ^ 空売り投資家、日本勢を標的 日電産株など一時急落 日本経済新聞、2016年12月13日
  17. ^ a b 株式会社ユーグレナ (2931):ガス欠寸前の単細胞 (ウェル・インベストメンツ・リサーチ 2017年1月19日公表) 2017年1月20日確認
  18. ^ 次はユーグレナがカラ売りレポートの標的に東洋経済、2017年1月21日
  19. ^ PER160倍、それでもユーグレナの株価は高くない!?会社四季報オンライン、2016年9月12日
  20. ^ 1人当たり時価総額が高い300社ランキング 東洋経済、2015年10月15日
  21. ^ 最新図説 政経p231、浜島書店

外部リンク編集