西部ガスホールディングス
日本の福岡県福岡市博多区にあるガス会社
(西部ガスから転送)
西部ガスホールディングス株式会社(さいぶガスホールディングス)は、福岡県福岡市博多区千代に本社を置く都市ガス会社グループの持株会社である。
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種類 | 株式会社 |
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機関設計 | 監査等委員会設置会社 |
市場情報 |
大証1部(廃止) 9536 2013年7月12日上場廃止 |
略称 | 西部ガス、SG |
本社所在地 |
![]() 〒812-8707 福岡県福岡市博多区千代1丁目17番1号 |
設立 | 1930年(昭和5年)12月1日(創業:1902年(明治35年)) |
業種 | 電気・ガス業 |
法人番号 | 6290001014048 |
事業内容 |
都市ガスの製造、供給、販売 熱供給事業 家庭向け電力販売 |
代表者 |
酒見俊夫(代表取締役会長) 道永幸典(代表取締役社長) |
資本金 | 206億2979万円(2020年3月末) |
発行済株式総数 | 37,187,567株(2019年3月末) |
売上高 |
連結:2045億45百万円 単体:1253億54百万円 (2020年3月期) |
営業利益 |
連結:75億62百万円 単体:29億11百万円 (2020年3月期) |
純利益 |
連結:46億95百万円 単体:16億21百万円 (2020年3月期) |
純資産 |
連結:806億04百万円 単体:544億04百万円 (2020年3月) |
総資産 |
連結:3575億65百万円 単体:2073億96百万円 (2020年3月) |
従業員数 |
連結:3,836人、単体:1,309人 (2020年3月) |
決算期 | 3月31日 |
会計監査人 | 有限責任監査法人トーマツ |
主要株主 |
日本生命保険 6.64% 福岡銀行 4.95% 西日本シティ銀行 4.92% 三井住友銀行 4.71% (2019年3月) |
主要子会社 | 関係会社の項目を参照 |
関係する人物 | 田中優次(元社長) |
外部リンク | https://hd.saibugas.co.jp/ |
概要 編集
東京ガス、大阪ガス、東邦ガスと共に大手都市ガス4社とされる。災害対策基本法に基づく指定公共機関の指定(平成20年6月24日内閣府告示第240号発布時)は他3社に比べ遅れた。本社ビルの低層部(地下1階から3階)は子会社の西部ガス都市開発が運営する貸会議室・飲食店・銀行(西日本シティ銀行千代町支店)の入居するオフィスビル「パピヨン24」[1]となっている。
前身は九州内の主要中小ガス会社を統合した西部合同瓦斯(さいぶごうどうガス)。これが統合・分離を繰り返しながら、現在の東邦ガスに一度統合され、昭和に入って再独立・発足した。また、九州内に多くある中小ガス会社の系列化や吸収合併により、かつての営業エリアを取り戻しつつある。
2021年4月より純粋持株会社体制移行のため、(旧)西部瓦斯が西部ガスホールディングスに商号変更し、ガス事業等を(新)西部瓦斯(2021年4月1日、西部瓦斯分割準備より商号変更)、西部瓦斯熊本、西部瓦斯長崎、西部瓦斯佐世保に承継した。
沿革 編集
- 1902年(明治35年) - 九州初となるガス会社「長崎瓦斯」設立。
- 1913年(大正2年) - 長崎瓦斯の後に設立された博多瓦斯、門司瓦斯[注 1]、八幡瓦斯、小倉瓦斯、下関瓦斯、熊本瓦斯、鹿児島瓦斯等が合併し西部合同瓦斯株式会社設立[2]。
- 1923年(大正12年) - 北九州瓦斯株式会社(本社:小倉市京町)設立により、西部合同瓦斯の営業区域が福岡、佐世保、長崎、熊本の4区となる[3]。
- 1927年(昭和2年) - 西部合同瓦斯が東邦瓦斯株式会社へ吸収合併。
- 1930年(昭和5年) - 東邦瓦斯九州支店が分離し、再独立。西部瓦斯株式会社(本社:福岡市千代町)設立。
- 1943年(昭和18年) - 北九州瓦斯におけるガス事業の承継会社であった九州瓦斯株式会社と合併[4]。
- 1949年(昭和24年) - 福岡証券取引所上場。
- 1950年(昭和25年) - 大阪証券取引所上場。
- 1974年(昭和49年) - 東京証券取引所1部上場。
- 1986年(昭和61年) - 天然ガス転換開始。
- 2005年(平成17年) - 天然ガス転換完了。
- 2007年(平成19年)4月3日 - 無農薬水耕野菜の栽培事業を行う「エスジーグリーンハウス」を設立、北九州市若松区響町においてリーフレタスの栽培を開始。
- 2008年(平成20年) - バイオガスの受け入れ申し込み開始。
- 2009年(平成21年) - 子会社久留米ガス(福岡県久留米市)を設立し、久留米市企業局から事業を引き継ぐ。これにより福岡県の3大都市をグループとしてカバー。
- 2012年(平成24年) - 西部ガス硬式野球部結成。
- 2013年(平成25年)5月 - 福岡中央魚市場の株式を取得して子会社化[5](91%)。
- 2014年(平成26年)11月7日 - ひびきLNG基地(福岡県北九州市響灘地区)の運用を開始[6][7]。
- 2015年(平成27年) - ひびきLNG基地の稼働に伴い、3月に北九州市のガス製造所「北九州工場」を廃止[8]、6月に福岡市のガス製造所「福北工場」を廃止[8]。
- 2016年(平成28年)4月 - 電力小売り自由化に伴い、家庭向けの電力販売事業に参入。逆に翌年、九州電力が福岡・北九州エリアで家庭向けのガス小売に参入。共に相互のインフラを利用する。
- 2017年(平成29年)2月 - 東京証券取引所第1部上場の不動産会社である株式会社エストラストを連結子会社化。
- 2018年(平成30年)10月 - シンガポールに駐在員事務所を開設[9]。
- 2020年(令和2年)10月 - LINE Fukuokaを発起人に、当社を含む9社(西日本鉄道、九州旅客鉄道、嘉穂無線ホールディングス、西日本シティ銀行、福岡銀行、福岡国際空港、福岡地所)とオブザーバーの福岡市で「Fukuoka Smart City Community」を発足[10]。
- 2021年(令和3年)4月 - 西部ガスホールディングス株式会社に商号変更し、持株会社制に移行[11]。
営業エリア 編集
※は、域内で別事業者が供給するエリアがある市町村。太字は、主要営業所がある地域。
- 福岡県
- 玄界灘沿いの地域はエリアが連続しており、これがひびきLNG基地への拠点集約にも繋がった。
- 西部瓦斯
- 久留米ガス
- 大牟田ガス
関係会社 編集
※全て株式会社である。
連結子会社 編集
- 西部瓦斯
- 西部瓦斯熊本
- 西部瓦斯長崎
- 西部瓦斯佐世保
- エストラスト - 東証1部(3280)
- 西部ガスエネルギー
- 西部ガス都市開発
- 西部ガス・カスタマーサービス株
- 西部ガス情報システム
- 西部ガス設備工業
- 西部ガステクノソリューション
- 西部ガスライフサポート
- 西部ガスリアルライフ北九州
- 西部ガスリアルライフ福岡
- 西部ガスリアルライフ熊本
- 西部ガスリビング
- SGキャピタル
- 九州ガス圧送
- 筑後ガス圧送
- エスジーレンタリース
- エスジーケミカル
- 大牟田ガス - 西部合同瓦斯から分離・発足した経緯がある
- 大牟田ガスエネルギー
- 八仙閣
- 江田工事
- ファイブ
- 九州八重洲
- 久留米ガス - 久留米市が廃止した市営ガスの受け皿
- ひびきエル・エヌ・ジー
- 北九州管工
- 福岡中央魚市場
- 株式会社TERASO
- エネ・シード
- エネ・シードひびき
- エネ・シードNOK
- エネ・シードネクスト
- アンペレーナ
持分法適用関連会社 編集
- グリーンランドリゾート(旧 三井グリーンランド)
- マルタイ - 福証(2919)
地域代理店 編集
- 西部ガスリビングメイト - 開閉栓や料金受付、ガス配管工事をする。
広報活動 編集
キャッチフレーズ 編集
- 企業キャッチフレーズ
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- 「人、街、地球を快適に。」
- 「エネルギーはベストミックスへ」
- 「ガスがひらく、あたらしいくらし。」
- ガス機器販売用キャッチフレース
- 「ガスにおまかせ!」
- 松中信彦(CM放送時福岡ソフトバンクホークス所属)・林恵子夫妻がイメージキャラクターを務めていた。
歴代マスコットキャラクター 編集
- ガスおじさん
- フーパくん
- ガスぼうや[14]
普及活動 編集
- 毎年マリンメッセ福岡にて「ガスならできる展」を開催している。その他、営業エリア内各地で「ガスフェア」を開催している。
- かつて、シーサイドももちに炎などを使ったアートを展示する施設「西部ガスミュージアム」があった[15]。1989年(平成元年)に同所で開催されたアジア太平洋博覧会の恒久施設の1つとして知られていたが、2003年(平成15年)3月に閉館した。跡地には西部ガスライフサポートによる24階建ての老人ホームと分譲住宅(積水ハウス)を併設した高層建築物を建設着工している。
- 2004年(平成16年)12月22日、中華料理店「八仙閣」の全株式を買収してグループ傘下に収め、炎と料理を実演し「ガスの優位性」をPRしている。
CM 編集
スポーツ 編集
- 2012年4月に硬式野球部(西部ガス硬式野球部)を設立。監督には杉本泰彦(元日通監督)、またコーチには香田誉士史(元駒澤大学附属苫小牧高等学校監督)を迎えた。
文化活動 編集
脚注 編集
注釈 編集
出典 編集
- ^ “パピヨン24”. 西部ガス興商. 2017年10月15日閲覧。
- ^ 渋沢青淵記念財団竜門社 (1956). “「門司瓦斯」”. 『渋沢栄一伝記資料』 第12巻: 736.
- ^ 瀧本文治 (2020). “東邦瓦斯株式会社の設立と変遷 ―大上海瓦斯株式会社の前史として―”. 『立命館経済学』 第69巻第2号: 66.
- ^ “渋沢栄一関連会社名・団体名変遷図 瓦斯B〔商工業:ガス〕”. 公益財団法人渋沢栄一記念財団. 2023年11月17日閲覧。
- ^ 寺田剛(2014年7月30日). “西部ガス:売上高14.3%増 5期連続増収、料金値上げなどで”. 『毎日新聞』 (毎日新聞社)
- ^ 「ひびきLNG基地」運用開始について西部ガス・プレスリリース(2014年11月7日)2018年12月29日閲覧。
- ^ 寺田剛、石田宗久(2014年11月8日). “ひびきLNG基地:本格運用開始−−西部ガス”. 『毎日新聞』 (毎日新聞社)
- ^ a b 組織改正について(西部ガス、2015年3月13日)
- ^ 「シンガポールに拠点立ち上げ 西部ガス」『日本経済新聞』朝刊2018年10月24日(九州経済面)2018年12月29日閲覧。
- ^ “Fukuoka Smart City Community 発足 異業種 9 社で強固な協⼒体制を構築し、福岡市のスマートシティ化の加速を目指す” (PDF). Fukuoka Smart City Community (2020年10月14日). 2023年11月24日閲覧。
- ^ “西部ガスグループ新体制への移行に向けた検討の開始について”. 西部ガス株式会社. 2019年12月25日閲覧。
- ^ “ガスがひらく、あたらしいくらし。|西部ガス”. 西部ガス. 2017年9月4日閲覧。
- ^ “HKT48、史上最年少で快挙 フレッシュメンバーにサプライズ発表<私たち、こんなに大きくなったっちゃん!セットリスト>”. モデルプレス (ネットネイティブ). (2017年7月27日) 2017年7月27日閲覧。
- ^ “ガスぼうや”. 西部ガス. 2023年11月24日閲覧。
- ^ “西部ガスミュージアム 来場者200万人達成”. 西部ガス (2002年12月26日). 2017年9月5日閲覧。