Studie(スタディ)は日本のレーシングチーム。

BMW Team Studie
Studie BMW M4(2022年度マシン)
Studie BMW M4(2022年度マシン)
国籍 日本の旗 日本
本拠地 横浜市
チーム代表 鈴木康昭
活動期間 2008年 - 現在
カテゴリ SUPER GT
公式サイト BMW Team Studie 公式サイト
2023年のSUPER GT (GT300)
エントリー名 BMW Team Studie
レーサー 日本の旗 荒聖治
カナダの旗 ブルーノ・スペングラー
日本の旗 柳田真孝
マシン 7. Studie BMW M4
タイヤ ミシュラン
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BMW専門のカスタムカーショップであるStudie AGが母体で、SUPER GTスーパー耐久に参戦している。また、2018、19年にはブランパンGTシリーズ・アジアに参戦し、2年連続でGT4クラスのチャンピオンを獲得した。

沿革編集

2008年編集

Studieと輸入車用パーツメーカーのGLAD JAPAN(現・アドバンスステップ)が共同でStudie & GLAD with AsadaRacingを立ち上げる。市販されている通常のBMW・Z4をベースにレギュレーションに則って改造された「初音ミク Studie GLAD BMW Z4」で2008年のSUPER GT第6~9戦に参戦。エントラント代表はGLADの星名功一、チーム監督はStudieの鈴木康昭、ドライバーは菊地靖田ヶ原章蔵。タイヤはADVAN。当初は第5戦SUGOから参戦する予定だったがマシンの完成が間に合わず、第6戦鈴鹿1000kmが初参戦となった[1]。しかし、この第6戦は公開車検の段階で燃料系統のレギュレーション違反が見つかり出走がかなわず[2]、幻のデビュー戦となった。続く第7戦もてぎでは練習走行中にエンジントラブルにより発火、またも出走することができなかったが[3]11月8日から9日にかけて富士スピードウェイで行われたシーズン最終戦となる第9戦にて実質的デビューを果たし、出走26台中18位(規定周回走行20台)で悲願の完走を成し遂げた。このレースの同クラスではMOLAの車両「MOLA レオパレス Z」に鏡音リン・レンがペイントされ、1シーズンに2台の「痛車」仕様の車両が同時参戦するという出来事が注目を集めた[4][5]。チーム成績は28チーム中28位。

2009年編集

2009年のSUPER GTには前年と同じマシンを使用してStudie GLAD Racingとして第1戦から参戦。ドライバーは前年と同じ菊地靖と田ヶ原章蔵の二人でスタートし第6戦鈴鹿はCドライバーとして番場琢が加わり予選アタッカーを務めた。第1戦岡山ではトラブルもなく、15位で無事完走したものの[6]、第2戦鈴鹿は練習走行中に発生したエンジントラブルのために出走を見送った[7]。第3戦富士は17位で完走を果たした[8]。第4戦セパンを休場し、マシンの大改修を行い第5戦菅生より復帰、17位で完走した。第6戦鈴鹿で予選12位・第7戦富士で予選16位と、予選は中位に食い込むまでに進化したものの、トラブル等でリタイヤが続いた。 第8戦オートポリスより、Aドライバーを菊地靖から第6戦鈴鹿でCドライバーを務めた番場琢に変更。予選11位・決勝10位(初ドライバーズポイント獲得)という過去最高の成績をおさめた。チームポイントランキングは25チーム中20位(5ポイント)。この2008~2009年に参戦したマシンは現在、スポンサーであったグッドスマイルレーシングが購入し、本社ビル(正確には本社の入る親会社のビル)にて静態保存されている。

2010〜2013年編集

2010年シーズンはチーム名を「AS StudieRacing」に改め引き続き参戦すことが一旦は発表されたが、発表後チームオーナーのアドバンスステップが継続参戦を断念したため、同じ体制での参戦は出来なくなった[9]。メインスポンサーだったグッドスマイルレーシングは、コックスとともに新チーム「GOOD SMILE RACING with COX」を立ち上げ、2010年シーズンは新体制で継続参戦した[9]。なお、Studie代表の鈴木康昭はスポーティングディレクターとして関わっている[10]

2011年シーズンは再びグッドスマイルレーシングとStudieが組み、片山右京をスポーティングディレクターに迎えた「GSR & Studie with TeamUKYO」として参戦している[11]。車両はBMW Z4 GT3。2011年は3勝を挙げ初のシリーズチャンピオンを獲得。

2012年シーズンは前年と同じくグッドスマイルレーシングをメインスポンサーに2台体制で挑んだが振るわず、シリーズランキングでは0号車が4位、4号車が15位に終わった。

2013年シーズンは1台体制に戻したが、鈴鹿1000kmでの失格などが響きシリーズランキングは4位だった。

2014年編集

 
Studie BMW Z4(2014年度マシン)

2013年12月23日に行われたグッドスマイルレーシングの体制発表の中で、グッドスマイルレーシングがStudieとの共同参戦から離脱し、単独のチームを立ち上げる事を発表した[12]。車両はこれまで同様にBMW Z4 GT3を使用し、メンテナンスはRSファインが担当、これまでのチームを引き継いで参戦するグッドスマイルレーシングとは情報の共有を行うとしている。2014年2月17日にStudieは参戦発表を行なった。エントラント名はBMW Sports Trophy Team Studie。ドライバーはBMWワークスドライバーで昨年の鈴鹿1000kmにGSR初音ミクBMW のCドライバーとして参戦したヨルグ・ミューラーと、荒聖治を起用。車両のカラーリングも発表され、BMWワークスカラーである白地に青・紺・赤のストライプが施されたZ4 GT3がお披露目された[13]

2015年編集

2月26日、参戦発表[14]。チーム体制、ドライバーは前年度と変わらずの参戦となった。

2016年編集

 
Studie BMW M6 GT3(2016年参戦車両)

2016年3月3日、参戦発表。車両は前年までのZ4 GT3からM6 GT3に変更となった。また、これまでの活躍がドイツのBMW Motorsportに認められ、チーム名が「BMW Team Studie」に変わった。「BMW」だけをチーム名に冠することが許されたのは世界で僅か7チームで、日本では唯一のチームとなった。ドライバーはM6 GT3の開発も務めたヨルグ・ミューラーと荒聖治のコンビを継続。メンテナンスチームは、これまでのRSファインから、高根裕一郎エンジニアが率いるアイフェルモータースポーツに変更となった。高根エンジニアは、鈴木代表がコックスに在籍している時代からの盟友で、ノバ・エンジニアリングにも在籍した経験をもっている。

2017年編集

4月6日、参戦発表[15]。チーム体制、ドライバーは前年度と変わらずの参戦となった。

2018年編集

1月19日、ブランパンGTシリーズ・アジアのGT4クラスにBMW Motorsportが今年から投入するM4 GT4を使い参戦する事を発表した[16]

2019年編集

去年に引き続きブランパンGTシリーズ・アジアのGT4クラスに参戦。

2020年編集

SUPER GT・GT300クラスに3年ぶりにシリーズに復帰。[17] チーム郷とのコラボレーションとして総監督に郷和道が就任、ドライバーには荒聖治と2019年のPCCJ・ジェントルマンクラスチャンピオンの山口智英を起用する。

新たにスーパー耐久シリーズにはSS/YZ RacingとTeamサントメ・プリンシペの2チームを全面的にサポートする形で参戦。[17]

SS/YZ Racing with Studieは、チーム代表に山本隆一、監督に片野田洋介、ドライバーに昨年までブランパンGTアジアを戦った木下隆之砂子塾長と鈴木宏和を起用する。

Teamサントメ・プリンシペwith Studieは、チーム代表兼監督にサントメ・プリンシペ日本名誉領事の鷹野健太郎、ドライバーに眞田拓海、高橋裕史、東風谷高史を起用する。

2021年編集

2022年編集

SUPER GTは新型のM4 GT3にマシン変更。ドライバー体制は荒のパートナーにBMWワークスドライバーのアウグスト・ファルフス、Cドライバーに近藤翼を起用する。タイヤはミシュランへと変更する。また監督に鈴木康昭が復帰する。第3戦鈴鹿300kmレースでチーム初優勝を飾った。

また同年より始まるGT WORLD CHALANGE ASIA JAPAN CUPに参戦するPLUS SPORTをサポート、ドライバーは前年までSUPER GTでコンビを組んでいた荒/山口組となる。

2023年編集

SUPER GTのドライバー体制を変更。荒のパートナーにBMWワークスドライバーのブルーノ・スペングラーを、サードドライバーに柳田真孝を起用する。

参戦車両編集

2008年参戦当初の車両は、BMW・Z4 Mクーペ(E86型)の車体にBMW・M5(E39型)用の5.0L V8エンジン(S62/B50型)を搭載した「初音ミク Studie GLAD BMW Z4」。

2009年第5戦(菅生)からは、エンジンをBMW・M3(E92型)用の4.0L V8(S65/B40型)に、ギアボックスを車両後側へ移動したトランスアクスル方式に変更した。

2008年から2013年までの車体には、音楽ソフト「初音ミク」のキャラクター画が描かれており、公式に「痛車」を銘打ったデザインとなっている。 同チームがキャラクターの描かれた「痛車」での参戦となったのは、キャラクターのファンがチームを応援するという新しいモデルを作る狙いからだと言う[18]。一方、初音ミク発売元のクリプトン・フューチャー・メディア側からはこの車を通じて初音ミクを知った人に初音ミクのファンを増やすことが期待されている[18]

車体ベースデザインやレーシングスーツ、エンブレムといったもののデザインや、ピット等で流すテーマソングはクリプトン・フューチャー・メディアの運営するコンテンツ投稿サイトピアプロで公募されたものが使用されている。 2008年シーズンのデザインについては実車のレーシングマシンに使われることは伏せてBMWのラジコンのデザインという形をとって公募された[19]。ただし、2008年のデザインについてはついては、より痛車らしい外見になるようにとのチーム側の意向から、応募されたものからデザインが変更されている[20]。2009年シーズンではレース毎にファンの描いたイラストや初音ミク関連商品のイラストが車体の左右に付けられ、レースごとにイラストが変更されている。マシンを大改修した第5戦菅生以降、従来の黒ベースから白ベースのカラーリングに変更された。

2014年からの車体は、白地をベースに青・紺・赤のストライプを配したBMWワークスカラーとなった。2014年と2015年はBMW Z4 GT3、2016-2017年,2020-2021年はBMW M6 GT3、2022年からはBMW M4 GT3

スポンサー編集

2013年までのメインスポンサーは痛車用デカールなどを発売しているグッドスマイルレーシング。その他個人スポンサーや、ドワンゴ、ギガネットワークスもスポンサーとなっている。個人スポンサーは特典グッズ付きで一般から公募された。なお、初音ミク発売元のクリプトン・フューチャー・メディアはスポンサーではなくキャラクター協力という位置づけとなっていた[21]

2014年からのメインスポンサーはテディベアメーカーのsteiff

2016年、2017年はメインスポンサーにコスメブランドのSABONが加わり、パドック、ピット裏で試供品のサンプリングなども行われていた。

2018年、2019年はSteiffやSABONといったメインスポンサーは離れ(Steiffは新たにグッドスマイルレーシングにスポンサーとして参加)、ブレーキパーツメーカーのDIXCELや高級腕時計販売店の株式会社オオミヤ、パナソニックのデジタルカメラブランドLUMIX、東都BMWなどがメインスポンサー格となっている。

2020年、2021年はドライバーである山口智英が経営する株式会社イレブンの高級スポーツカー販売店PLUS SPORTSがメインスポンサーとなっている。

脚注編集

[脚注の使い方]
  1. ^ 個人スポンサーとの絆を大事にしたい! 鈴木代表の闘魂,ASCII.jp,2012年2月3日
  2. ^ “初音ミク痛車、SUPER GTに出走できず”. ITmedia News (ITmedia). (2008年8月25日). https://www.itmedia.co.jp/news/articles/0808/25/news051.html 2009年3月25日閲覧。 
  3. ^ “初音ミク痛車、また出走できず エンジントラブルで”. ITmedia News (ITmedia). (2008年9月16日). https://www.itmedia.co.jp/news/articles/0809/16/news069.html 2009年3月25日閲覧。 
  4. ^ “「SUPER GT」で痛車勝負 初音ミクvs.鏡音リン・レン”. ITmedia. (2008年11月6日). https://www.itmedia.co.jp/news/articles/0811/06/news113.html 2009年1月4日閲覧。 
  5. ^ 末岡大祐/Webアキバ編集部 (2008年11月11日). “痛車がSUPER GTを席捲! 大波乱の富士最終戦!”. ASCII.jp. アスキー・メディアワークス. 2009年1月4日閲覧。
  6. ^ 末岡大祐/Webアキバ編集部 (2009年3月23日). “初音ミクZ4、第1戦はトラブルもなく見事完走!”. ASCII.jp (アスキー・メディアワークス). http://ascii.jp/elem/000/000/404/404621/ 2009年3月25日閲覧。 
  7. ^ 末岡大祐/ASCII.jp編集部 (2009年4月21日). “初音ミクZ4、第2戦鈴鹿は痛恨のリタイヤ!”. ASCII.jp (アスキー・メディアワークス). http://ascii.jp/elem/000/000/411/411173/ 2009年5月5日閲覧。 
  8. ^ 末岡大祐/ASCII.jp編集部 (2009年5月4日). “【速報】初音ミクZ4、第3戦は念願の予選突破&完走!”. ASCII.jp (アスキー・メディアワークス¥). http://ascii.jp/elem/000/000/415/415310/ 2009年5月5日閲覧。 
  9. ^ a b 初音ミクが今シーズンもサーキットを爆走!”. サンスポ. 産経新聞社 (2010年2月2日). 2010年2月5日閲覧。
  10. ^ 2010年のSuper-GT参戦について,Studie BOB鈴木のBMW で駆け抜けろっ!BLOG,2010年2月3日
  11. ^ “4代目”ミク号はZ4 GT3! 谷口&右京SDが新加入”. オートスポーツweb. イデア (2011年2月6日). 2011年2月7日閲覧。
  12. ^ GSRが14年体制を発表。スタディは別チームに,オートスポーツ,2013年12月24日
  13. ^ BMW、2014年は新体制でSUPER GTに参戦,web Car Graphic,2014年2月17日
  14. ^ 目標は王座のみ。Studie、体制堅持で2年目に臨む、オートスポーツ、2015年2月26日
  15. ^ 「あくまで目標は王座」BMW Team Studieが2017年参戦体制を発表、オートスポーツ、2017年4月6日
  16. ^ BMW Team Studie、2018年はBMW M4 GT4を投入しブランパンGTアジアにフル参戦へ、オートスポーツ、2018年1月19日
  17. ^ a b BMW TEAM Studie体制発表会2020
  18. ^ a b 岡田有花 (2009年3月23日). “著作権の“雪かき”は進んだか――初音ミク発売から1年半”. ITmedia News (ITmedia). https://www.itmedia.co.jp/news/articles/0903/23/news049.html 2009年5月12日閲覧。 
  19. ^ “初音ミクの「痛車」デザイン募集中”. ITmedia News (ITmedia). (2008年6月25日). https://www.itmedia.co.jp/news/articles/0806/25/news043.html 2009年3月25日閲覧。 
  20. ^ “初音ミク痛車、もっと“痛く”なって「SUPER GT」へ”. ITmedia News (ITmedia). (2008年8月20日). https://www.itmedia.co.jp/news/articles/0808/20/news107.html 2009年3月25日閲覧。 
  21. ^ 末岡大祐/Webアキバ編集部 (2009年2月25日). “本気の痛車が2009年もSUPER GTに殴り込み!”. ASCII.jp (アスキー・メディアワークス). http://business.ascii.jp/elem/000/000/213/213413/ 2009年5月12日閲覧。 

関連項目編集

外部リンク編集