アイザイア・カイナー=ファレファ
アイザイア・カイナー=ファレファ(Isiah Kiner-Falefa, 1995年3月23日 - )は、アメリカ合衆国ハワイ州ホノルル出身のプロ野球選手(ユーティリテイプレイヤー)。右投右打。MLBのピッツバーグ・パイレーツ所属。愛称はイニシャルからとったIKF。
ピッツバーグ・パイレーツ #7 | |
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ニューヨーク・ヤンキース時代 (2022年3月15日) | |
基本情報 | |
国籍 | アメリカ合衆国 |
出身地 | ハワイ州ホノルル |
生年月日 | 1995年3月23日(29歳) |
身長 体重 |
5' 10" =約177.8 cm 176 lb =約79.8 kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 右投右打 |
ポジション | 遊撃手、三塁手、二塁手、外野手、捕手 |
プロ入り | 2013年 MLBドラフト4巡目(全体130位) |
初出場 | 2018年4月14日 |
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
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この表について
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経歴
編集プロ入りとレンジャーズ時代
編集2013年のMLBドラフト4巡目(全体130位)でテキサス・レンジャーズから指名され、プロ入り。契約後、傘下のルーキー級アリゾナリーグ・レンジャーズでプロデビュー。41試合に出場して打率.322、11打点、12盗塁を記録した。
2014年はルーキー級アリゾナリーグ・レンジャーズ、A-級スポケーン・インディアンス、A級ヒッコリー・クロウダッズでプレーし、3球団合計で79試合に出場して打率.246、16打点、3盗塁を記録した。
2015年はA級ヒッコリーとA+級ハイデザート・マーベリックスでプレーし、2球団合計で98試合に出場して打率.296、40打点、11盗塁を記録した。
2016年はルーキー級アリゾナリーグ・レンジャーズとAA級フリスコ・ラフライダーズでプレーし、2球団合計で111試合に出場して打率.252、28打点、7盗塁を記録した。オフにはアリゾナ・フォールリーグに参加し、サプライズ・サグアロスに所属した。
2017年はAA級フリスコでプレーし、129試合に出場して打率.288、5本塁打、48打点、17盗塁を記録した。オフの11月20日にルール・ファイブ・ドラフトでの流出を防ぐために40人枠入りした[1]。
2018年は開幕をAAA級ラウンドロック・エクスプレスで迎えたが、4月10日にメジャー初昇格を果たし、同日のロサンゼルス・エンゼルス戦でメジャーデビュー[2]。4月14日のヒューストン・アストロズ戦ではメジャー初本塁打を放った[3]。守備では三塁手としての出場が多いが、6月にメジャーのアクティブ・ロースターに登録されている捕手がロビンソン・チリノスただ1人になってからは、内野手登録ながらマスクを被る試合も増えている。なおメジャーで初めて捕手として出場した6月20日のカンザスシティ・ロイヤルズ戦では自軍の先発投手がオースティン・ビベンス=ディルクスだったため、MLB史上初めて苗字にハイフンが入っている選手同士のバッテリーが誕生した[4][5]。この年メジャーでは111試合に出場して打率.261、4本塁打、34打点、7盗塁を記録した。
2019年は65試合に出場して打率.238、1本塁打、21打点、3盗塁を記録した。
2020年は新型コロナウイルスの影響で60試合の短縮シーズンとなる中で正三塁手として起用され、58試合に出場して打率.280、3本塁打、10打点、8盗塁を記録した。オフに自身初となるゴールドグラブ賞を受賞した。また、遊撃手として長年レギュラーに君臨していたエルビス・アンドラスがトレードでオークランド・アスレチックスへ移籍したため、翌年から正遊撃手として起用されることになった。
2021年は正遊撃手として起用され、158試合に出場して打率.271、8本塁打、53打点、20盗塁を記録した。
ヤンキース時代
編集2022年3月12日にミッチ・ガーバーとのトレードで、ロニー・ヘンリケスと共にミネソタ・ツインズへ移籍した[6]。その直後、翌3月13日にゲイリー・サンチェス、ジオ・ウルシェラとのトレードで、ジョシュ・ドナルドソン、ベン・ロートベットと共にニューヨーク・ヤンキースへ移籍した[7]。
2023年は、遊撃手のプロスペクトであるアンソニー・ボルピーやオズワルド・ペラザの台頭もあって中堅手へコンバートされた[8]。野手登板を果たし、三振を奪っている。オフの11月3日にフリーエージェント(FA)となった[9]。
ブルージェイズ時代
編集2023年12月29日にトロント・ブルージェイズと2年1500万ドルで契約を結んだ[10]。ブルージェイズでは82試合に出場し、打率.292を記録した。
パイレーツ時代
編集2024年7月30日にチャールズ・マカドゥとのトレードでピッツバーグ・パイレーツへ移籍した[11]。
人物
編集サモア人、ハワイ先住民、日本人の血を引く日系3世である[12][13]。日本人の祖母は戦前に広島県からハワイへ移住している[14]。日本語を話すことは出来ないが、12歳の時に野球ハワイチームの代表として来日しており、祖母の故郷である広島を訪れている[13]。日本食も口に合い、クウォーターであることを誇りに感じているとのこと[13]。2023年3月に開催予定のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本代表監督に就任した栗山英樹が日系メジャーリーガーの招集も示唆したことから、本人も興味を示している[13]。本人はヤンキースファンとして育ちヤンキースにトレードされた際にはTwitterで「いつもNo.2(デレク・ジーター)に憧れていた、let's go!」とツイートしている。
詳細情報
編集年度別打撃成績
編集年 度 |
球 団 |
試 合 |
打 席 |
打 数 |
得 点 |
安 打 |
二 塁 打 |
三 塁 打 |
本 塁 打 |
塁 打 |
打 点 |
盗 塁 |
盗 塁 死 |
犠 打 |
犠 飛 |
四 球 |
敬 遠 |
死 球 |
三 振 |
併 殺 打 |
打 率 |
出 塁 率 |
長 打 率 |
O P S |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2018 | TEX | 111 | 396 | 356 | 43 | 93 | 18 | 2 | 4 | 127 | 34 | 7 | 5 | 5 | 1 | 28 | 1 | 6 | 62 | 14 | .261 | .325 | .357 | .682 |
2019 | 65 | 222 | 202 | 23 | 48 | 12 | 1 | 1 | 65 | 21 | 3 | 0 | 1 | 1 | 14 | 0 | 4 | 49 | 9 | .238 | .299 | .322 | .620 | |
2020 | 58 | 228 | 211 | 28 | 59 | 4 | 3 | 3 | 78 | 10 | 8 | 5 | 0 | 1 | 14 | 0 | 2 | 32 | 6 | .280 | .329 | .370 | .699 | |
2021 | 158 | 677 | 635 | 74 | 172 | 25 | 3 | 8 | 227 | 53 | 20 | 5 | 1 | 2 | 28 | 2 | 11 | 90 | 11 | .271 | .312 | .357 | .670 | |
2022 | NYY | 142 | 531 | 483 | 66 | 126 | 20 | 0 | 4 | 158 | 48 | 22 | 4 | 3 | 5 | 35 | 2 | 5 | 72 | 13 | .261 | .314 | .327 | .641 |
2023 | 113 | 361 | 326 | 39 | 79 | 12 | 1 | 6 | 111 | 37 | 14 | 5 | 1 | 3 | 28 | 0 | 3 | 70 | 12 | .242 | .306 | .340 | .646 | |
MLB:6年 | 647 | 2415 | 2213 | 273 | 577 | 91 | 10 | 26 | 766 | 203 | 74 | 24 | 11 | 13 | 147 | 5 | 31 | 375 | 65 | .261 | .314 | .346 | .660 |
- 2023年度シーズン終了時
年度別投手成績
編集年 度 |
球 団 |
登 板 |
先 発 |
完 投 |
完 封 |
無 四 球 |
勝 利 |
敗 戦 |
セ 丨 ブ |
ホ 丨 ル ド |
勝 率 |
打 者 |
投 球 回 |
被 安 打 |
被 本 塁 打 |
与 四 球 |
敬 遠 |
与 死 球 |
奪 三 振 |
暴 投 |
ボ 丨 ク |
失 点 |
自 責 点 |
防 御 率 |
W H I P |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2023 | NYY | 4 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ---- | 16 | 4.0 | 4 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 1 | 2.25 | 2.00 |
MLB:1年 | 4 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ---- | 16 | 4.0 | 4 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 1 | 2.25 | 2.00 |
年度別守備成績
編集- 投手守備
年 度 |
球 団 |
投手(P) | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
試 合 |
刺 殺 |
補 殺 |
失 策 |
併 殺 |
守 備 率 | ||
2023 | NYY | 4 | 0 | 0 | 0 | 0 | ---- |
MLB | 4 | 0 | 0 | 0 | 0 | ---- |
- 捕手・内野守備
年 度 |
球 団 |
捕手(C) | 二塁(2B) | 三塁(3B) | 遊撃(SS) | |||||||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
試 合 |
刺 殺 |
補 殺 |
失 策 |
併 殺 |
守 備 率 |
捕 逸 |
企 図 数 |
許 盗 塁 |
盗 塁 刺 |
阻 止 率 |
試 合 |
刺 殺 |
補 殺 |
失 策 |
併 殺 |
守 備 率 |
試 合 |
刺 殺 |
補 殺 |
失 策 |
併 殺 |
守 備 率 |
試 合 |
刺 殺 |
補 殺 |
失 策 |
併 殺 |
守 備 率 | ||
2018 | TEX | 35 | 227 | 15 | 1 | 2 | .996 | 4 | 25 | 17 | 8 | .320 | 20 | 40 | 53 | 2 | 15 | .979 | 46 | 23 | 98 | 5 | 8 | .960 | 2 | 6 | 6 | 1 | 3 | .923 |
2019 | 38 | 243 | 11 | 1 | 0 | .996 | 4 | 17 | 12 | 5 | .294 | - | 25 | 18 | 53 | 2 | 5 | .973 | - | |||||||||||
2020 | - | - | 46 | 32 | 79 | 5 | 4 | .957 | 15 | 12 | 31 | 0 | 6 | 1.000 | ||||||||||||||||
2021 | - | - | - | 156 | 214 | 436 | 19 | 98 | .972 | |||||||||||||||||||||
2022 | NYY | - | - | 6 | 2 | 8 | 1 | 0 | .909 | 138 | 149 | 331 | 15 | 51 | .970 | |||||||||||||||
2023 | - | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1.000 | 31 | 19 | 59 | 3 | 7 | .963 | 1 | 2 | 4 | 0 | 1 | 1.000 | |||||||||||
MLB | 73 | 470 | 26 | 2 | 2 | .996 | 8 | 42 | 29 | 13 | .310 | 21 | 41 | 53 | 2 | 15 | .979 | 154 | 94 | 297 | 16 | 24 | .961 | 312 | 383 | 808 | 35 | 159 | .971 |
- 外野守備
年 度 |
球 団 |
左翼(LF) | 中堅(CF) | 右翼(RF) | |||||||||||||||
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試 合 |
刺 殺 |
補 殺 |
失 策 |
併 殺 |
守 備 率 |
試 合 |
刺 殺 |
補 殺 |
失 策 |
併 殺 |
守 備 率 |
試 合 |
刺 殺 |
補 殺 |
失 策 |
併 殺 |
守 備 率 | ||
2023 | NYY | 37 | 61 | 2 | 2 | 0 | .969 | 41 | 83 | 1 | 1 | 0 | .988 | 7 | 10 | 0 | 0 | 0 | 1.000 |
MLB | 37 | 61 | 2 | 2 | 0 | .969 | 41 | 83 | 1 | 1 | 0 | .988 | 7 | 10 | 0 | 0 | 0 | 1.000 |
- 2023年度シーズン終了時
- 各年度の太字はリーグ最高
- 各年度の太字年はゴールドグラブ賞受賞
表彰
編集背番号
編集- 9(2018年 - 2021年)
- 12(2022年 - 2023年)
- 7(2024年 - )
脚注
編集- ^ Gerry Fraley (2017年11月20日). “Pitchers in forefront as Rangers add to 40-man major-league roster” (英語). Sportsday.Dallasnews.com. 2018年8月9日閲覧。
- ^ TR Sullivan (2018年4月11日). “Kiner-Falefa thrilled after making MLB debut” (英語). MLB.com. 2018年8月9日閲覧。
- ^ Sam Spangler (2018年4月14日). “Video: Garcia, Kiner-Falefa leave the yard in MLB” (英語). KHON2.com. 2018年8月9日閲覧。
- ^ Stefan Stevenson (2018年6月20日). “Hyphenate this: Rangers win season-best fifth consecutive game” (英語). Star-Telegram.com. 2018年8月9日閲覧。
- ^ 宇根夏樹 (2018年6月21日). “史上初のバッテリーが誕生。捕手はここ100年で2人目の記録にもリーチ”. ism 2018年8月9日閲覧。
- ^ “Twins acquire Isiah Kiner-Falefa and Ronny Henriquez from Texas in exchange for Mitch Garver” (英語). MLB.com (March 12, 2022). March 13, 2022閲覧。
- ^ “Press release: Yankees acquire INF Josh Donaldson, INF Isiah Kiner-Falefa and C Ben Rortvedt from Minnesota”. MLB.com. 2022年3月14日閲覧。
- ^ “Yanks to try IKF in CF; Volpe in 'mix' for SS job” (英語). ESPN.com (2023年3月15日). 2023年4月28日閲覧。
- ^ “130 Players Become XX(B) Free Agents” (英語). Home (November 3, 2023). November 9, 2023閲覧。
- ^ Keegan Matheson (2023年12月29日). “Versatile Kiner-Falefa signs 2-year deal with Toronto” (英語). MLB.com. 2023年12月30日閲覧。
- ^ “Blue Jays trade Isiah Kiner-Falefa to Pirates”. Sportsnet.ca (2024年7月30日). 2024年8月16日閲覧。
- ^ Evan Grant (2018年5月30日). “How the Rangers found Isiah Kiner-Falefa and the prophetic words he told the scout who signed him” (英語). Sportsday.Dallasnews.com. 2018年8月9日閲覧。
- ^ a b c d “ヤンキース名手が侍ジャパン入り興味 資格不明も「祖母が日本人。機会もらえれば」”. Full-Count (2022年9月1日). 2022年9月1日閲覧。
- ^ 丹羽政善 (2018年6月4日). “イチローが選手登録を外れてから1カ月来季を視野に、変わらず妥協なく”. スポーツナビ. 2018年8月9日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- 選手の通算成績と情報 MLB、ESPN、Baseball-Reference、Fangraphs、The Baseball Cube、Baseball-Reference (Register)
- Isiah Kiner-Falefa stats MiLB.com
- Isiah Kiner-Falefa (@isiahkf11) - X(旧Twitter)
- Isiah Kiner-Falefa (@isiahkf) - Instagram