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アマルガム (フルメタル・パニック!)

アマルガムは、賀東招二著、四季童子イラストのライトノベルおよびそれを原作とするアニメ『フルメタル・パニック!』に登場する架空の組織。

概要編集

世界中のテロリスト・独裁政権・紛争地域などに対して、実行部隊を派遣しての援助や兵器提供などを行っている。その規模・技術レベルはミスリルのそれと同等以上とみられ、ラムダ・ドライバ搭載兵器に関しては、ミスリルがARX-7(後にARX-8)一機しか有さず、しかも宗介1人しか操縦できない点とくらべ、アマルガムはラムダ・ドライバ搭載の量産型アーム・スレイブを多数配備するなど、常にミスリルの一歩先を行っている。ただし、その技術的優位のせいで、対ラムダ・ドライバ搭載機用の戦術や技術のノウハウがミスリルほど充実していないというデメリットも生じている。世界各国の様々な大企業、組織や国家、テロ集団、マフィアなどアマルガムに関わっている組織や団体は非常に多い。

その発祥は、第二次世界大戦終結後の1948年の夏、米ソの冷戦を憂いた5人の有志(アメリカ人の石油王、ロシア人の科学者、ドイツ人の元SS将校、日本人の貿易商、そして不動産王で暗号学者でもあったロード・マロリーの祖父)が「『人類の未来』という理念」を触媒として「主義主張やイデオロギーを異にするメンバーが結びつき」結成された組織である[1]。結成からしばらくはキューバ危機を防ぐなどの成果を上げていたが、各メンバーの匿名性を重視した組織形態が悪用され、ベトナム戦争の頃から戦争が終わると不利益を被るメンバーが増加する事を防げず、次第に各自の既得権益を守ることが主体の組織になっていった。 戦後50年以上に渡って人類の歴史を裏からコントロールしており、アマルガムの総意によって世界が動いている。

「ミスリル」創設者でもあるロード・マロリーが父から「ミスタ・Hg(マーキュリー)」としての権限を受け継いだ時には、すでに破壊が不可能なまでに巨大な組織へと変貌しており、彼が息子のサー・エドモンド・マロリー・ジュニアを率いて「ミスリル」を創設する動機となっている。

本来、「アマルガム」とは水銀と他の金属との合金の総称である金属であり、『架空の銀』である「ミスリル」への当てつけではないかという推測がテッサによって述べられていたが、実際には「ミスリル」の方が『現実』の「アマルガム」を打ち倒さんという『願い』として命名されたものだった。

組織形態編集

通常の軍事組織と異なり、トップを定めないというマフィアギャングに近い特徴を持つ。「幹部」はいるものの、それらをまとめる立場にある「黒幕」が存在しない、非ピラミッド型(テッサ曰く「クモの巣型」)の組織形態を採用している。幹部にはそれぞれ同等の権力を与えられ、それ故、組織としての方針は議論を通じて民主的に決定される。このようなリスク・ヘッジにより、「重大な問題に関する決定が遅い」というデメリットはあるものの、組織内の実力者に欠損が生じても、すぐさま代替する適任者が据えられ、組織全体への損失を軽微に抑えられる…というメリットがある。

ネットワークの秘匿性を守る為に「共通鍵暗号方式」を採用しており、メンバー各自が指定した公開媒体(新聞・雑誌等)から鍵を取得する為、偽造は不可能である。但し、公開されているのでメンバー以外が鍵を取得することも可能であり、レナードやサー・エドモンド・マロリー・ジュニアは鍵の取得に成功している。 なお、作中「公開鍵」という表記があるが、これは「公開鍵暗号方式」で用いられる用語であり、管理者が持つ「秘密鍵」と一対の物なので、作中の記述のように株価や天気予報の気温の様な変動する鍵を用いる事は出来ない

テッサは上記について「インターネットアーパネット構想」に例えて説明し、クルーゾーは「中ボスはたくさんいるがラスボスは存在しない」というRPGのゲームに例え、オンラインRPGゲームのように「終わりのない戦い」が強いられることを示した。また、クモの巣型の組織の弱点は、生物学的・情報工学的な観点から見てもはっきりしており、中ボス級の内通者の協力を得ることで、「ウイルスのように組織内部からの自滅を促すのがベスト」と、テッサは結論づけている。

幹部クラスの大物が、現場で先陣を切って戦闘などを行う、幹部メンバーの横繋がりや面識が殆ど無く単に加盟しているだけなど、ミスリルとは大きく異なった組織構造をしている。但し、分散ネットワークの『管理者』[2]が必須であり、近年はロード・マロリーがネットワークの維持を行っていた。

しかし『ずっと、スタンド・バイ・ミー』の上巻で、ロード・マロリーが真相を知った息子のエドモンド・マロリーに射殺され、下巻でアマルガムの主要戦力が消失した上に、アマルガムを事実上支配していたレナード・テスタロッサとカリーニンたちが戦死したことで、根絶はされていないものの、ひどく弱体化したようである。また、ボーダはアミットが参加した事を示唆している。

兵器編集

兵器の詳細に関してはアマルガムの兵器を参照。

  • アーム・スレイブ
    • Plan1056 コダール
    • Plan1058 コダールi
    • Plan1059 コダールm
    • Plan1501 ベヘモス
    • Plan1055 ベリアル
    • Plan1211 アラストル
    • Plan1065 エリゴール
  • リヴァイアサン

脚注編集

  1. ^ この事をロード・マロリーは「相容れない者同士が“触媒”によって結びついた」、と『水銀合金』(アマルガム)の名が付いた理由として語っている。
  2. ^ インターネットにおけるネットワークの管理には、13箇所のルートサーバが必要